[88614] hmtさん
十番勝負は外野席から眺めているだけで、従来からの慣行を知りません。
一般的な意味での地理情報への関心に基づいて、特別な慣行が存在する問題に口を挟んでしまったのかもしれません。
それにもかかわらず、詳細な調査に基づく回答をいただき有難うございます。
いえいえ、特別な慣行と言うほど明示しているわけではありませんが、内水面隣接なども含め、隣接問題の判定にはマピオンを従来から使っていたということです。マピオンにしてもグーグルやヤフー地図はすべてゼンリンのデータを基にしているはずなので、基本的には同じ境界線が描かれているはずです。
ということで、前回は確認しなかったゼンリン地図で件の境界を見てみたところ、面白い現象を発見しました。
http://www.its-mo.com/z-124062329-488466166-12.htm
http://www.its-mo.com/z-124062329-488466166-13.htm
上記の2つの縮尺で比べてみてください。
ズームが12の上の縮尺ではまるで地理院地図の境界線と同じように描かれていますが、
ズームが13の下の縮尺ではマピオンの境界線と同じになっています。
どういうことなんでしょうね。このあたりに正解が潜んでいるように思います。
例えば[87857]資料Cで挙げた千早赤阪村地域防災計画。p.5 村の位置を示す小縮尺の略図に示されている自治体名は、隣接3府県の他に、千早赤阪村と隣接する5市1町に限られています。自治体の防災という見地から、隣接と認識している範囲を示しているのだと思います。問題の葛城市は点接触による隣接自治体になっています。
この小縮尺の略図から点隣接と決めつけるのは早計ではないでしょうか。防災計画の観点から「ほぼ隣接」として扱っていると判断した方が無難だと思います。
4自治体の他、国土地理院、マピオンなどに問い合わせてみようと思います。どんな回答になるか楽しみです。
ということで、さっそくマピオンから返信が来ました。回答を引用します。
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インターネット情報地図サービス「マピオン」を運営しております、
(株)マピオン お客様窓口です。
お問い合わせの件につきまして。
マピオンの地図データはゼンリン社より提供を受けております。
また、ゼンリン社から提供を受けているデータに関しましては、
国土地理院長の承認を得て、同院発行の50万分の1地方図および
2万5千分の1地形図を使用しております。
http://help.mapion.co.jp/faq/map/author.html
上記により、誠に申し訳ございませんが、
このようなご質問に関しまして弊社ではお答えいたしかねますので
何卒ご了承くださいますよう、お願いいたします。
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ほぼ想定通りの回答というか、もっとそっけない回答を予想していました。
国土地理院云々のくだりまで丁寧に書かれていたのでちょっとびっくりしました。
さて、他の問い合わせ先については、実はまだ問い合わせしていません。これから進めます。
個人的にはゼンリン地図のデータが正確で、葛城市と千早赤阪村は非隣接だろうと予想しています。
ところで、隣接定義を悩ます要因として飛び地の問題も出てくるのではと考えています。微細な飛び地による隣接をどう扱うかという問題です。例えば、今回の境界において、葛城市と千早赤阪村は確かに隣接していないとしても、千早赤阪村の微細な飛び地が河南町にあり、その飛び地が葛城市と隣接しているようなケースを想定します。
そんなことを考えていてふと疑問に思ったのですが、自治体境界と言うのはどこでどのように規定もしくは定義されているんでしょう。法務局の不動産登記との関係は(関係ない?)。ついでに、ちょっと脱線しますが、県境に建つ旅館の登記は分割されるんでしょうか。