[105874]グリグリさん
表の内容に誤りがある、とかいうわけではないですが、自分も引っかかった部分なので書いておきます。
三重県が
令和4年に発行した統計資料によると、県内の市で高齢化率が最高なのは尾鷲市(44.9%)で熊野市は次点(44.7%)になっています。
【資料出所】は『総務省統計局「国勢調査」』とあるので
[105874]と元にしているデータは同じはずなのに数値が異なる(
[105874]では尾鷲市43.82%、熊野市44.55%)のはなぜか。
答えはその直下にあって、「集計結果(原数値)に含まれる「不詳」をあん分等によって補完した「不詳補完値」による。」ことによります。
尾鷲市と熊野市の国勢調査人口を見比べると、
| 総人口 | 65歳未満人口 | 65歳以上人口 | 年齢不詳人口 |
尾鷲市 | 16,252 | 8,719 | 7,122 | 411 |
熊野市 | 15,965 | 8,790 | 7,113 | 62 |
となっていて尾鷲市の方が年齢不詳人口が多めです。
[105874]では「65歳以上人口/総人口」を高齢化率としているのだと思いますが、年齢不詳を比率に応じて按分すると
尾鷲市 = (7,122 + 411 * 7,122 / 16,252) / 16,252 = 44.93%
熊野市 = (7,113 + 62 * 7,113 / 15,965) / 15,965 = 44.72%
となり、三重県の資料の数値に合致します。
ちなみに、問八の問題市になっていた南相馬市も喜多方市に比して年齢不詳人口が圧倒的に多く(南相馬市:2,484人、喜多方市:1人)、これを考慮すると高齢化率の順位が逆転します。
唯一、五島市/平戸市だけはこの部分に差があまりなかった(五島市:101人、平戸市:54人)ので高齢化率を逆転するまでに至らず、これが感想文で
高齢化率だとどういじっても平戸市と五島市の説明がつかないなぁ
と記した内容になります。
なお、高齢化率の算出方法には、
年齢不詳人口を総人口から単純に減算する方法もあるようですが、この数式で計算しても平戸市>五島市は変わらずです。