いつもの通り、十番勝負の感想文を書かせていただきます。
今回は、前回と同様に出題時に想定回数の提示がなく、更に前回には一部の問にあった副題リンクもNGの市の例示もなかったこともあり、やはり「最初の採点が出るまでは動かない」という戦術を採ることになりました。
例によって、解答できた順に。
問一~花の武蔵野 扇に描けば~
今回の出題、いずれも「最初の読みが同じ音で始まる」市ばかりを並べていて、「迷彩」の色が見え見えだったこともあり、最初の採点結果が出てからまず分かったものから答えることに。人口が多そうな市が並んでいたということから、「人口ランキング上位の市」だと容易に推測。前居住地の町田市で石高積み上げ。
問二~行きはよいよい、帰りは怖い~
「か」で始まる市がお題に並んでいて、皆さんが「迷彩」と思い込んで誤答を重ねていた中、まさかの「か」で始まる市を答えよ、という問題だったとは…。まさかの事態に拍子抜け、脱力感ありあり。静岡県で唯一該当する掛川市がすでに出ていたので、ここも十万石の大台に乗せていた、祖母の故郷「小江戸」川越の石高を積み上げ。
この問二の共通項、「か」で始まる市の数がちょうど60市だったことから、「60回記念だから想定解が60の設問でまとめているのか?」と「からくり」に薄々気づくことに…
問十~一はやっぱり富士の山~
ここまでの答えの流れから「世界遺産」関係であることは容易でした。十番勝負開始直前に伊豆長岡温泉に一泊し(
[104179])、大河ドラマ関係の史跡と反射炉を見てきた「ご当地」が既に出ていたので、ここは焼きそばを一杯。富士宮市の石高が十万石の大台乗せ。
この問十では、同一登録物件内に複数の県・市があるものも多く、想定解の数をざっとしか数え切っていないので、「全部合わせると60に近いかな…」。該当する市の数が59と出たので、「全問を60市でそろえるのはやはり難しかったか…」と思ったところ。同じ内容の出題が昨年秋の「トライアル」で出ていたというのは、「初心者向け大会」に出る立場ではないとみて「外野席から見物」(
[103190])したこともあり、感想文が出そろって来るまで気づきませんでした。
…ここからは。「該当しない市」の提示が出てから。
問四~君の名は希望~
非該当の市が出る前にほぼ共通項はつかめており、「合併・改称によって元の市名が消滅して新たな市名に変わった市」だろう、と見当がつき、「雑学」の「
消滅した市名」と照らし合わせ、まだ出ていなかった市から選ぶことにしましたが、「市盗り」に絡みそうな市もなかったので、以前に「元『乃木坂』の生駒さん」を話題にし(
[104139])、早速白桃さんからレスが来て(
[104140])
彼女の出身は由利本荘市らしい
その由利本荘市を取ることに、結局、今大会では今まで答えたことがなかった市を答えたのはこの1問だけでした。
ところで、この問の想定解数を数えたら、やはり「NGだろう」と見た「瞬間改称の市」を除くと59市になり、「あと一つはどこだろう?」と思ったところ、富士市がOKになっていたので、「そういえば、この問と全く同じ内容の問題が、第29回の問九で出ていた」ということを、答えた後にすぐ気づきました。その時の想定解は58市で、やはり富士市がOKになっており、その時抱いた疑問
「消滅した市」の中から「新設」「改称」を合計すると57市になり、数が合わないのが「今市」不安でした。「もう一つの該当市」とは、市名としては市制施行から改称されていないのですが、吉原市のほうが先に市になっていた富士市ということだったのでした
と全く同じことだったのでした。その「急所」を突いてきたデスクトップ鉄さんの「眼力」の鋭さ、そして立て続けに3連発で「落城」の憂き目に遭わせた速攻は、お見事です…。次回以降に捲土重来を期すことにしましょう。
第29回問九より想定解が2市増えたのは、微小な字体の変更に過ぎないのに何とも大げさな対応をした蓮田市(
[94763] hmtさん)と、令和への改元と同日に改称した丹波篠山市が加わったからでした。
問五~Central Freeway~
大都市圏の市が並んできており、データベース検索から人口増加などいくつか当たりましたが、「密度」が高い順で見るとぴったり。やはり60位がボーダーラインとすぐわかり、都内から、領主復帰を目指して調布市を。これで東京都の50万石の大台にも「王手」。
問七~春よ、遠き春よ~
こちらは人口が多そうな市、市制が早そうな市が並んでおり、「市制の古い順」だろうとはやはりNGの市が出る前までに見当は付きましたが、万全を期して、NGとして川越市が出てきてから。「雑学」から「市制施行日~」のページを開いて施行日の古い順に並べ替え、指折り数えると、同日市制の北海道の5市が60位以内のボーダーライン上に並び、その次の川越市が61番目になっていた。都内で唯一入っている八王子市がまだ出ていなかったので、その八王子市を。これで東京都の50万石の大台乗せを達成。
問九~ここぞ御殿場夏ならば 我も登山を試みん~
解答が進んで行くにつれて、標高が高そうな市が並んでおり、「高原」とか、「市役所と最高点の標高差」なども考えましたが、もっと単純な共通項があった…。過去問で類題(第30回・問二…市域の最高標高地点が2000m以上)があり、その解説記事が
[77514]に出ていた。しかもそこにはご丁寧に?1900m以上までの63市(当時)が載せられている。安全を見て富士山絡みで出ていなかった市から選ぶことになり、富士宮市をもう一回取ることも考えましたが、結局、市盗り狙いを見据え、伊豆長岡宿泊の翌日に投宿した御殿場市(道中記は後日書き込みます。でも肝心の富士山が…)を選びました。
ところで、この問の想定解数は、60位タイに並んでいる、早池峰山頂を交点にしている岩手県の3市まで62市ですが、
[77514]を見ると、その岩手県の3市までで61市、次点の富良野市は62位。あれ、1市足りない?と思ったら、その時点では「村」だった、岩手山頂が2000m越えしている滝沢市が加わったからだったのでした。
ここからは、想定解数が出てから。この1問だけでした。
問三~春高楼の花の宴~
解答が進むにつれて、合併で大きく広がった市など、面積が広そうな市が並んでいるなぁ、と見えてきた。こちらもデータベース検索から面積の広い順に見て行くと、NGとして出ていた郡山市は61位。やっぱりこれも60位までに入る市を答える問題でした。市盗りに絡めそうな市がほとんど見つからず、結局青葉城主の石高をまたも積み増し。今回はなんだか「領主防衛戦」、というよりも「安定領主のさらなる安泰」を図ったような、誤解を恐れずに言うと「安全運転」、というより「消極戦法」になって「不完全燃焼」に終わったような感じになってしまいました…。
…ノーヒントで答えられたのはここまで8問。出題時に想定解数とNGの市が出ている、今まで一般的なスタイルで行われた大会の場合だと、「快調なペース」となるのですが、今大会の出題スタイルと、比較的平易な問題が多かったと感じたこと、実力派の新鋭参加者の増加によるレベルアップにより、解答数も増え、厳しい闘いとなったという実感でした。もっとも、想定解数を(ほぼ)60市でそろえたことにより、余裕のある問が多く、今までよくあった、「売り切れ」の恐怖から来る「焦り」というのはほとんど感じませんでしたが…。
問八~伊豆の太陽 下田温泉~
ここからはアナグラムヒントが出てからでした。出だしに誤答が続出し、最初の採点が出てから正答が出そろってきましたが、共通項が見えたのは町村ヒントで「深浦町」が出てから。「深浦町…4年前に乗ってきた五能線(
[96376])…千畳敷」。まさか1年4か月前、第56回の、奇しくも同じ問八と全く同じ問題が出ようとは!その時の該当市は52市でしたが、それ以降、私がたまたま見ていたTV番組に出ていた福井市一乗谷の千畳敷(
[101401])を含め、新たに見つかったところが増え、想定解がちょうど60になっていた。答え選びにあたって、その福井市や、市盗りが激戦の沼津市も考えましたが、沼津市は同率で並ぶ2名が共に長らく姿を見せておらず領主防衛の緊急性が低いと見て、第56回問八と同じく下田市を答えることに。その時の感想文(
[101327])で「王手」と書いたもののそれ以降足踏みしていた「下田十万石の野望」をようやく達成することができた。
問六~あらたふと青葉若葉の日の光~
最後に残ったのがこの問九。第一ヒントが出てもしばらくわからなかったのですが、ふと「隣接問題がない」と思い、「隣接数」を調べたら、お題とここまでの正答の市を見るといずれも「市区町村、県内県外ひっくるめて隣接自治体数が9」、NGの塩尻市は8、島田市は10。問六なのに9とは、と「外し」に来たか…と。ここでも富士宮市が残っていたが、桜トンネルさんの3連発で「危急」を感じ取った(後で見たら。桜トンネルさんの解答は実はこの3連発だけで、焦ることはなかった…)日光東照宮の「死守」に1万石加増を。これで今回もようやくノーミス完答となりました。
…今回の十番勝負では、前にも触れましたが、参加者がさらに増えただけでなく、回数にちなんだ「60位以内に入る市」を答える問題を集めるなど「隠されたテーマ」に早いうちに気づいていた人も多く、また全般的に平易な問題が多かったこともあって、第一回採点で早くもメダルが全部決まるなど、解答の出るスピードが更に早まり、私のようなスロースターターにとってはますますメダルが「高嶺の花」になってきた感があります。一方で、見事に10名に分散した金メダリストのうち、ノーミスだったのは3名にとどまった一方、ノーミス完答者のうち、メダルに無縁だった人が、一発完答した3名を初め18名に達しており、「メダル狙いで誤答覚悟」の戦術を採った人よりも、メダル狙いを早々と諦めてある程度正答が出そろってから参戦した人のほうが、今回は想定解数が多めだったこともあって、「売り決め御免」の心配をせずに答え選びができ、既出解やお題を答えてしまうリスクも少なくなって、その面ではかえって有利になったということも否定できないと思うのですが。
ところで、今回の私の成績は、総合着順でようやく20位、平均正答順位では22.5位(
[104715])にとどまり、「入賞」もなし、近年の大会では最低といってよい成績に終わりました。先に述べた通り、参加者の増加と実力UPについて行けなくなってきたような状況が見えてきそうな気がします。十番勝負を100回まで続けたいという話が出ているようですが、歳のこともあり、「気力が続かなくなった」と自覚してきたら、十番勝負から「引退」という時期も来るかもしれません…。
♭今回の選曲は…
問一:「町田音頭」の1番の歌いだし。町田市を離れてはや2年半を過ぎましたが、メロディーはしっかり覚えています…
問二:川越が発祥という、ご存じのわらべ歌より。
問十:童謡「背比べ」の歌詞には、「山の背比べ」のフレーズで富士山が出てきます。
問四:「乃木坂」の初期の頃のヒットナンバー、その頃は「生駒さん」は多分現役メンバーだったと思うのですが、この手の話題について行けないオジサンには、いまいちよくわかりません(
[104139])…。余談ですが、松本清張の名作「砂の器」に出てくる「羽後亀田」の辺りも、現在は由利本荘市域に入っています。
問五:歌詞に出てくる「調布基地」は、現在の「味の素スタジアム」の辺り。
問七:八王子の呉服屋の娘さんの名曲。今年の春は急に暑くなったかと思うと、一転して真冬のような寒い日が続いたり、梅雨のような雨天が続いたりと、「春」の実感がないまま、いつの間にか初夏に入ってしまいました…。
問九:鉄道唱歌・東海道編の15番の歌いだし。東海道線が国府津~沼津間で今の御殿場線廻りだった頃、御殿場の駅と町が富士登山の玄関として賑わった光景が偲ばれます(
[101327] )。
問三:「荒城の月」の歌いだし。作詞した土井晩翠は仙台市出身。
問八:昔、こんなCMがありました(
[101327])。
問六:芭蕉が日光で詠んだ、今頃の時季にふさわしい名句。
[104733] デスクトップ鉄さん
グリグリさんの第2回チャレンジトライアルですが、私意外に手をあげた人がいないようです。一人で1週間21時の採点書き込みをするのは難しいので、共催していただける方はいませんか
[103912]で
先の十番勝負中にも、いくつかこちらで考えていた問題があり、その中で想定解数が50以上になりそうなものもありましたので、「問題を作る側に回りたい」という気持ちは出てきましたが…。とりあえず、もしこちらで自信をもって作れそうな問題ができたら、第一回の「責任出題者」であるデスクトップ鉄さんあたりに、「秘密保持」もあるので、「まずメールでやり取りする」、というのはどうか、と思っているのですが…。それから「立候補」するかどうかを考えてみることにします
と書き込んだのですが、3問程度なら、ほぼ出来上がっている問題があるので、「お手伝い」として立候補する意欲はありますが…