[73448] グリグリ さん
拙稿およびグリグリさんの書き込みを読んでいて思ったのですが、この問題って実は、自治体の“事務所”と“組織機構”という 別次元の問題 を同じ土俵に持ち込んでおり、それが混乱の原因となっているのではないでしょうか。
「本庁舎」「分庁舎」などは自治体の事務所建築物についていっているものであり、またこれらは「支所」でない限りは位置に関わらず“役場本体”であるといっていい気がします。
一方、「地域自治区」それ自体は自治体組織の一部であり、「区役所」も「自治区の事務所」ですから「市町村の事務所」である役場本庁・分庁やその支所とは別種のものとみなすべきだと思います。
(事務所の位置を定める条例では判断しきれないのではないでしょうか。能代市の場合も当該条例には本庁舎の位置しか定められておらず、第2~5庁舎・二ツ井庁舎ともに触れられていません。あの条例の趣旨は「事務所の位置」をピンポイント(?)に定めることで、他の庁舎に言及する必要は必ずしもないようです。)
能代市役所二ツ井“庁舎”はあくまで「分庁」であり、市役所本体を構成するものであるという点でやはり第2~5庁舎と同質のものだと考えます。(
能代市庁舎管理規則別表の表現もそのような印象。)その市役所本体の中に地域自治区の事務所も置かれている、ということだと思われます。(現に、二ツ井“庁舎”には二ツ井地域局以外の部署も置かれています。能代市HPの
部署一覧参照。)
二ツ井地域局については、「能代市二ツ井地域局事務分掌規則」で能代市役所の組織としても独立した課(総務企画課、市民福祉課、環境産業課、建設課)の設置を規定しており、分庁舎機能に近い感覚です。
この「二ツ井地域局」も自治区事務所(≒組織)の名称であり、挙げられた課はこの地域局の下に置かれた部署、ということになるでしょう。
住民サービス機能については、旧二ツ井町地域のうち旧富根村一円については富根出張所が、その他旧二ツ井町地域に付いては二ツ井地域局がカバーしていると思いますが、行政組織(?)としては旧富根村地域を含め二ツ井地域局が分担しています。
「住民サービス機能」については地域ごとに分担しているというよりは、単にその窓口を各地域に設けているというだけだと思います。(戸籍は現在二ツ井と能代で別々に原本が管理されていますが。)
また、富根出張所は他の出張所(地域センター)とは異なり、二ツ井地域局総務企画課の所属機関です。(
能代市二ツ井地域局事務分掌規則第2条第2項) ですから、
二ツ井地域局は旧富根村一円を除く旧二ツ井町地域の支所機能(地域センター)も持っている
というよりは、二ツ井地域局は二ツ井町全域を所管区域としており(実質的な支所)、富根出張所はさらにその下部組織として「支所の支所」の機能を有している、という言い方もできるのではないでしょうか。
香取市の場合も、旧3町に「香取市○○区事務所」という名の「(総合)支所」が置かれており、それとは別に旧市町ごとに「○○」区という自治区が設置され、その事務所としての「香取市○○区事務所」も各地域の庁舎に置かれている、ということのようです。
「本庁方式」「分庁方式」「総合支所方式」をどう捉えるかは、多分に恣意的な要素も多いと思われます。
(「分庁方式」に関しては上記の通りある程度明確に区別可能とも思いますが、)全体として私もそのように感じています。
※以下、ふと思いついたことです。
支所vs総合支所ですが、ひょっとしたら自治体の組織機構の中のどの部分に置かれているかによってある程度区別・定義できるのでは?と思いました。
例えば能代市の支所(地域センター・出張所)はいずれかの部署の下部組織となっていますが、香取市の総合支所(区事務所)は本庁の各部署からはある程度独立しているように見て取れます。根本的には「どれだけ事務分掌しているか」ということなのでしょうが、それが結果的にこのような違いに現れているのでは……と、ふと思いつきました。
うまくまとまってない長文で失礼しました……。