[92137]白桃 さん
パターン 市数 現在他 過去自 過去他 最多人口 最少人口
A 227 過去を含め同表記の町がない × × × 大阪 土佐清水
B 386 現在の市域内に同表記の町があった × 〇 × 千葉 歌志内
C 39 過去に同表記の町が市域外にあった × × 〇 福岡 村山
Cm 90 過去に同表記の町が市域内と市域外にあった × 〇 〇 川口 三笠
D 12 同表記の町がある 〇 × × 横浜 熊野
Da 3 現在ある同表記の町とは別に市域外にあった 〇 × 〇 神戸 瑞穂
Db 14 市域内にも同表記の町があった 〇 〇 × 市川 大月
Dc 20 現在ある同表記の町以外に市域内外ともにあった 〇 〇 〇 川崎 勝浦
この表から、現存791市のうち現市域内に同表記の町が存在しなかったのは281市です。全体の3分の1をやや上回るわけで、意外に多いですね。それらをさらに「そうなった理由」で分類します。
α 市町村制度の最初から市だった
β 村から町を経ずに市になった
γ 市になるのと同時に改称した(同時に編入があった場合を含む)
γ' 市を含まない新設合併で、市名に前身町名を採用しなかった
δ 市になった後で改称した
δ' 市を含む新設合併で、市名に前身町名を採用しなかった
αは明治の「市制」の最初から市だった、私は「オリジナル40」と呼んでいる40市と、北海道・沖縄の「区」として発足してかなり後になって市になった札幌・小樽・函館・那覇・首里の合計45市がありました。
このうち消滅したのが東京市(東京都に移行)・赤間関市(下関市に改称)・首里市(那覇市に編入)で、現存は42市です。
βはアメリカ施政権下の沖縄における5件を含めて11件あります(11件中3件は、市になるのと同時に改称)。そのうち
コザ市は美里村と新設合併で消滅、現在は沖縄市
石川市・具志川市は与那城町・勝連町と新設合併で消滅、現在はうるま市
ということで現存は8市です。
γは
市区町村雑学に挙げられた、手続きの狭間にのみ同名の町が存在した事例を含めて合計30市(北茨城市のみ新設合併と同時改称なので該当しない)……に加えて、1950年以前の古い事例のため挙げられていないものがありました。
北見市(前身は野付牛町)・砺波市(礪波町)・泉大津市(大津町)・泉佐野市(佐野町)・大和高田市(高田町)
以上を入れて、総計35市です。うち5市は消滅、現存は30市です。
γ'が最多事例で、多すぎるので数えていません。
δはやはり
市区町村雑学に挙げられた12市……と思いきや、鳴門市と柏市は「改称により前身の町と同名になった」事例なので該当するのは10市です。消滅したものはありません。
δ'も
市区町村雑学から、とはいえ要注意箇所が多数あります。
伊賀市・霧島市・朝倉市・天草市は合併に加わった町に同名のところがあるので該当せず
周南市・越前市・四万十市は同名町が微妙に違う場所なので該当する(周南町は光市の前身)
香取市は佐原市の前身に香取町があったので該当せず
というわけで、該当は全部で41市です(その後消滅したものはない)。
数え間違いがなければ、γ'が全体の過半数の実に150市となります(消滅したものも相当数あるはずですが含みません)。そのうち現在の人口が最大なのはつくば市ではなく、尼崎市(前身は尼ヶ崎町)でした。(なお、市原市は前身に市原町があるので該当しません)
※
[92146]k-ace さんの指摘を受け訂正。併せて見栄えを考慮し、全角の’を半角の'に変更。