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落書き帳

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[87440] 2015年 4月 1日(水)02:38:24般若堂そんぴん さん
地名標準化? 蔵王山と出羽三山の場合
サンスクリットで「神」「天」を意味する deva デーヴァに因んだ名称が越後国出羽郡(いではのこほり)と同一に漢字表記されることによって現在の「出羽国」「出羽三山」となったことは多くの方々が認めるところです(五輪利三著「奥羽その地名由来」,奥羽草月社,1953).

うわさですが・・
その出羽三山にある危機が迫っているとのこと・・

昨年より火山情報などで「蔵王山(ざおうさん)」が「ざおうざん」と発音されるようになりました.放送局に問い合わせたところ,「気象庁の発表がそのようになった」からとのことでした.同様の問い合わせが他にもあったと言いますから,お気付きの方が他にももいらっしゃるのですね.このように,地名標準化の一環として「さん」から「ざん」への切替が粛々と進められているというのです.
「飯豊山(いいでざん)」「八甲田山(はっこうだざん)」「磐梯山(ばんだいざん)」等々,何れも不快なものですが,出羽三山(このばあいは「でわさんざん」)が「羽黒山(はぐろざん)」「湯殿山(ゆどのざん)」さらには「月山(がっざん)」になってしまうのではないか?
まさかとは思いますが,昨今の日本語事情を考えると,嘘と言い切ることもできなくはなくもないかもしれません.

追記:問い合わせに答えでくださった放送局の方は宮城県出身だそうで,そちらでは「さん」も「ざん」もつけずに「蔵王」とだけ呼ぶのが一般的だそうです.
[87443] 2015年 4月 1日(水)17:56:11般若堂そんぴん さん
「蔵王山」の読み方
[87440] 中,気象庁によって「蔵王山」の読みが「ざおうさん」から「ざおうざん」に変えられてしまっていること,および宮城県では「山」をつけずに「蔵王」と呼ぶらしいこと,以上二点については事実です.
正直なところ,NHKのニュースで「ざおうざん」と聞くたびに嫌な気持ちになってしまいます.

以上,3月32日の後始末でした.

なお,白桃さんから頂いた「米沢市営地下鉄1日フリー切符」は脳内で堪能いたしました.
[92945] 2017年 7月 1日(土)12:26:07ピーくん さん
可決しました
[87443]般若堂そんぴん さん
山形市議会は30日、国土地理院に登録されている蔵王山の呼び方を、「ざおうざん」から「ざおうさん」に変更するよう求める意見書を可決した。山形側では「ざおうさん」と呼ぶことが多いという。名称変更には関係自治体が合意の上で国土地理院に申請する必要があるため、佐藤孝弘市長は近く、各市町を訪ねて協力を要請する予定。
1931(昭和6)年、関係自治体だった山形県の旧堀田、中川両村、宮城県の旧川崎、宮両村が国土地理院に「ざおうざん」の呼び名で申請し、表記登録された。
佐藤市長は国土地理院に表記の再検討を申請するため、8月末までに関係する山形側の上山、宮城側の白石、七ケ宿、蔵王、川崎各市町を訪問し、協力を呼び掛ける。
河北新報
[92946] 2017年 7月 1日(土)21:35:39【1】山野 さん
そんなに拘る事かな、コレ?
は?「ざん」って読むんですか?
「蔵王山」って一般的には、「さん」若しくは単に「ざおう」としか呼ばなくないですか?
まぁ、どっちでも良いんですけどね。
両者ともグダグダ言ってないで、単に山名を「蔵王」に統一したら良いのでは?
此の山に同名の山頂は無く、総称名のようですし。
「日本コバ」みたいな変な山名もある事ですし。

あ、両者ってのは「山形」と「宮城」の事ね。変な所で喧嘩すんな。
[92953] 2017年 7月 3日(月)04:44:04【2】般若堂そんぴん さん
蔵王山
[92945] ピーくん さん,情報をいただきありがとうございます.
このところ,地方ニュースを見ることがなかなかできておりません.

[92946] 山野 さん
> あ、両者ってのは「山形」と「宮城」の事ね。変な所で喧嘩すんな。

乱暴な言葉使い,不愉快です.
「変な所」呼ばわりすんな.
[92958] 2017年 7月 4日(火)19:52:22hmt さん
蔵王山(1)「ざおうざん」は「標準地名表」に記載された「よみ」 と確認できたが…
[92945] ピーくん さん が紹介してくれた新聞記事がきっかけになり、自然地名、特にその読み方についての議論が起っています。

その背景には、[87440] 般若堂そんぴん さん の「地名標準化? 蔵王山と出羽三山の場合」という記事の存在があります。
そして、日付を確認していただけば明らかなように、これは一昨年の「4月1日ネタ」です。

すぐ後の[87443]で明らかにされているように、事実に基づいた部分もあるのですが、
このように,地名標準化の一環として「さん」から「ざん」への切替が粛々と進められているというのです.
の部分、特に「粛々と進められている」というあたりについては、誤解される虞れもあるのではないかと思われるので、この記事で説明を加えることにします。

確かに気象庁発表の「ざおうざん」という文言は、地元でない私にも気になります。
下記のように現在の山形市民にも違和感があり、宮城県では「山」をつけずに「蔵王」と呼ぶらしい[87443]ならば、「蔵王」に改めるのがよいのではないかと思います。

[92945]で引用された河北新報2017/7/1の記事【現自治体名を補足】
-------------------
蔵王山は山形、宮城両県にまたがる熊野岳、刈田岳、地蔵岳などからなる山並みの総称。
(山形)市都市政策課によると、1931(昭和6)年、関係自治体だった山形県の旧堀田【山形市】、中川【上山市】両村、宮城県の旧川崎【川崎町】、宮【蔵王町】両村が国土地理院に「ざおうざん」の呼び名で申請し、表記登録された。
今回、蔵王山の呼び方が話題になったのは、気象庁が2015年4月に火口周辺警報を発令したのがきっかけ。連日、テレビやラジオのニュースで「ざおうざん」と読まれ、市民から「違和感がある」などの問い合わせが相次いだという。
-------------------

この記事にある「地元4村による申請→国土地理院による表記登録」の裏付けは取れていません。…と言うか、80数年も前には国土地理院が存在しません。
前身の陸地測量部に「地名を読みまで標準化して登録する制度」があったことなど、信じられない時代です。

[53057]で国土地理院地図管理部の池田稔さんが書かれた“地名の標準化について”という論文を紹介しました。
1981年のこの論文には 次のように記されています。
現在 日本では国内地名の統一について積極的な施策がなされていない。しかしながら 地名の実用上の利便のために 国内・国外の地名についての標準化の必要が国の行政機関 報道機関の間で認められている。とくに地図作成に関する国家機関や教育分野において関心がもたれ 各機関個別にあるいは若干の連携のもとに国内的統一への努力がなされている。

要するに、地図・海図・教科書・国土交通・放送など各機関による縦割り原則で行政が進められているが、

国土地理院・水路部間では連絡協議会をもち 日本の主要地名の書き方・呼び方について決定し 両者の地図・海図への統一的使用を図るため「標準地名集」を作成している。

標準地名表の代表的なものを示します。
明石海峡と明石瀬戸で異なっていた地名が統一されたのは昭和37年で、この頃から標準化されたようです。

安倍川・富士川[92955]の清音読みも掲載されています。[43914]で論じた秋芳洞(あきよし どう)もありました。
鹿児島湾には、一般の異称欄に「国定公園名では錦江湾」と記載。【環境行政にまで及ぼす意図なし】
愛知県の豊川(とよ がわ)には、市名(とよかわ)。【2語と1語の違いもあり、両者は別の地名】
長野県の犀川(さい がわ)には、「参考 金沢のは(さい かわ)」と記載。 

河北新報記事の「1931年」は、この地名標準化の準備が始まった可能性のある「昭和31年」かもしれません。
余談:
もし 昭和31年とすると、山形県南村山郡堀田村は「蔵王村」に改称しています。前年には宮城県刈田郡に既に「蔵王町」が誕生し、両者が共存していました。名所地名を利用した自治体名[91957][92668]の仲間です。

話の発端になった「蔵王山」は、同じ雑誌『地図』の後の号 2/8コマの左下付近ににあり、標準地名の「よみ」が「ざおうざん」と濁音になっていることを確認しました。

それよりも、標準地名を定めた昭和合併の頃。山形県だけにせよ 本当に「ざおうざん」という呼び方が使われていたのでしょうか? 地名調書[56419]に始まり、最終的な決定に至る 手続段階に不備はなかったのか?
現に、都道府県欄が「山形」となっています。これは 明らかに「宮城・山形」の誤記でしょう。

「よみ」の清濁問題だけではない? という疑いも生まれ、どうもすっきりしません。
[92966] 2017年 7月 9日(日)17:22:07hmt さん
蔵王山(2)「蔵王」は地域名 「山」を付けない呼び方に改めるのがよいのでは…
「さおうざん」という読み方。
違和感ありという批判は 御尤もですが、それ以前に問題にしたい点があります。

山地=山岳地域 の名称である「蔵王」に 「山」という字を付加して呼ぶこと。その是非です。

世間に知られていない地名ならば、山岳地域であること を示すために やむを得ない…という事情も考慮したいが、蔵王の場合は その必要がないでしょう。

箱根・熊野・雲仙・霧島 など、有名な山岳地域名は「山」という字を付けないでも通用しています。
# もちろん、「山」を付ける場合もあります。例:獅子文六の小説「箱根山」[71783]

地形由来の単純な自然地名というよりも、歴史・宗教を含む人生密着/文化的背景を持つ「地域名」なのでしょう。
赤石山脈など「山」を使った地域名もありますが、新参の「南アルプス」。自治体名にも使われました。

「地域名」について、1981年の池田論文[53057]は、「国土地理院が 国内の主要な自然地域名(山地・平野など)について標準化を試み、20万分の1地勢図などの小縮尺図に適用している」と記しています。

しかし 1962年に実施されたと思われる「標準地名表」には、既に「地域名」とは言い難い単独の山が 種別:山 で記載されています。例えば 主峰を剣山(つるぎさん 徳島県)で掲載。山地の剣山地は未発見。
地名標準化の対象は、標準地名第一報発行時には 既に「地域名」【山地】だけでなく、「単独の山」に及んでいたようです。[92958]参照。

現在、標準地名の影響は 5万分の1地形図、2万5千分の1地形図、、『地名集日本』は勿論のこと、他の分野【例えば放送を通じて社会への影響力の大きい気象庁発表】などにも及んでいるものと思われます。

『標準地名集』は 1971年に刊行されており、1973年、1980年に改訂版が出ており[53057]、1996年には『決定地名集』が作成されているとか。(国土地理院時報No.100,p.56-57)[53461]

要望によって「よみ」が変更された 硫黄島を示しておきます。参考:小笠原諸島地名事典
国土地理院の発表 でも、“地元で旧島民が「いおうとう」と呼んでいた背景”に基づく、小笠原村からの修正要望に応じたもの

[92955] inakanomozart さん
地名の読み(さらにはそのアクセントを含め)は 地域のそれが尊重されるべきであり、地域の大切な財産

この考えはよく理解することができ、標準地名表に掲載されていても、現状に照らして不適当ならば、改めようと発言するのは意義のあることです。山形市議会による可決[92945]は、その第一歩でしょう。

「山地と山」問題から外れますが、佐渡で「島の呼称」について討論会がありました[65109]

…で、標準地名表(3) を見たら、地域名:佐渡(さど)、島名:佐渡島(さどしま)とありました。
日常生活に密着した「地域名:佐渡」については、全く問題がなく、「島名の読み」だけに問題ががありそうです。

「統一が遅れるほど問題がこじれ広がる。」の趣旨は、国際的に通用している読みの存在を排除したいのか?
世界地図のスタンダード版や離島振興法の地域名「さどがしま」 参考:明和海運

市井の人々が地名をどう読むか 基本的に自由[92957]です。
自然地名標準化は 「国民全体に対する強制力のあるルール」ではありません。
地形種別で特化された「佐渡島」。それは 地域名「佐渡」や自治体名「佐渡市」に比べて使う機会も少ない地名です。
「さどしま」という読みを全国的に強制するのでなく、多様な答えを許容しましょう。
「正しい答は一つだけ」は思い込みに過ぎません。これが私の意見です。

話が脱線気味ですが、本題は地図による「蔵王山」の確認です。

国土地理院による 日本の主な山岳標高の索引図。その山形県をクリックすると、蔵王山に該当するのは 蔵王山<熊野岳>1841m 一つだけです。宮城県をクリックすると 蔵王山<刈田岳>1758m, 蔵王山<屏風岳>1825m, 蔵王山<不忘山(御前岳)>1705m と3山が出ます。 読みはいずれも「ざおうざん」と濁音で統一されています。

「蔵王山」は単一のピークを持つ「峰」ではなく、象形文字「山」が示すような複数のピークを抱えた「山岳地域」であると理解できます。しかし、広い「地域名」と狭い「単独峰」の両者を共に「○○山」と表記するのでは、「蔵王山」と聞いただけで どちらなのか 区別できません。

純粋の自然地名というよりも、文化的な意味も含む「地域名」であることを示すためには、地形種別名「山」で特定された「蔵王山」よりも、それを含まない地域名「蔵王」として扱う方が適切なのではないかと思います。 

以下は、地図等における この地域の表記状況です。
地名集日本
「蔵王山 ざおうざん Zao Zan 分類:Mountain」 示されている経緯度を 地理院地図で確認すると、地蔵岳山頂【山形市と上山市の境界】付近です。
地理院地図の「蔵王山」という注記文字は、それより1km以上南東の山形・宮城県境付近にあり、Mapionも同様です。

Mapionを眺めると、宮城県内で東から伸びてきた境界線【刈田郡蔵王町と柴田郡川崎町】が県境に達せずに途切れています。
地理院地図では 上山市・蔵王町間の県境線、地蔵岳付近の市境線にも途切れがあり、結局のところ、山形県側の上山市・山形市を含む4市町 1045.83km2が 都道府県にまたがる境界未定地域に該当するのでした。

Mapionの最高拡大図では、2市2町が「点隣接」しているように見えます。但し前記のように宮城県2町の境界は線で示されておらず、色分けで判断した結果です。

昔のYahoo!地図による調査ですが、[25889] 湾岸太陽族 さん が 報告しています。
思いがけず、またもやグレートジャンクション残念編らしきものを発見してしまいました。
いかがでしょう。上山市と川崎町がほんの少し接しちゃっているように見えるので×っぽいんですが。
それと、県境や町境が一部消えているのが気にかかりますが…。

ここで、グリグリさんが十番勝負用に作成した市区町村隣接関係一覧を思い出しました。
宮城県を見ると蔵王町は山形市との間が「微妙隣接」、川崎町は上山市との間が「微妙隣接」になっています。
色分けされているが、境界線が記載されていない部分は「微妙」という表現で処理していたのですね。
地理院地図の「蔵王山」という文字の右上、上山市・蔵王町間の県境線欠落部分と地蔵岳付近の市境線欠落部分とは、面積調には影響するものの、隣接関係判断には影響なし。
[93074] 2017年 8月 4日(金)09:23:40inakanomozart さん
小さな旅
[93053] hmt さん
今朝のテレビ・小さな旅。「水鏡の郷 潤う~秋田県 にかほ市」というタイトルでした。


その前の週は「命躍る峰々~蔵王山~」でした。
(小さな旅の放送時間は、北海道、静岡県以外の東海・北陸、九州・沖縄地域は
 原則として土曜早朝の再放送枠が初放送)

タイトルに「蔵王山」とあるので、どう読むのか注目していたところ
ナレーションでは、あえて「山」を避けたのか、「蔵王」に統一していました。
(ならば、タイトルを「蔵王山」としたのには、多少疑問も残りますが)


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