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落書き帳

高須賀

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[77631]2011年2月11日
hmt
[77851]2011年4月1日
千本桜
[77855]2011年4月1日
hmt

[77631] 2011年 2月 11日(金)19:03:32hmt さん
須賀とは 土砂が堆積した場所
[77623] 伊豆之国 さん
三浦半島の横須賀ばかりが全国的に知られるようになったのですが、そのほかにも各地にこの地名が見られます。

横須賀に近代技術による造船所[77630]と軍港が作られる前の相模国では、馬入川(相模川)の河口にある須賀湊(地図)が知られていました。平塚の「ツカ」は 「スカ」に由来するという説 もあるようです。
「スカ」とは「洲(ス)」+「処(カ)」で、海や川の土砂が積もってできた高地、砂丘、砂地などを意味するとされます。

ウオッちずで「須賀」を検索すると、全国の地名がヒットし、読みは「スカ」と「スガ」があります。
横須賀という地名は、[77623]に挙げられた4ヶ所の他にもいくつかありましたが、茨城県に5ヶ所もあったのは、やはり苗字に横須賀さんが多いことと関係しているのでしょうか。

横に広がる砂洲 や 砂洲の横 が「横須賀」でしょうが、同様に接頭語の付く須賀地名も多く見られます。
平塚の須賀湊より少し東の茅ヶ崎海岸には浜須賀があります。
東海道五十三次の宿場には白須賀(湖西市)がありました。

長須賀・高須賀・平須賀などは、白須賀と同様に、砂洲の様子を表します。
中須賀(西日本に多数)、北須賀・東須賀・西須賀・上須賀・下須賀など位置的な接頭語も使われます。
人名として有名な蜂須賀も、尾張の地名にあるのですね。
梅須賀・鎌須賀も尾張、赤須賀は伊勢、竹須賀・先須賀が阿波、貝須賀が上総と、面白い接頭語を拾ってゆくときりがありません。

須賀に接尾語が付くグループでは、須賀川が市の名前になっており、横須賀と並ぶ双璧です。
須賀川の風景 には、阿武隈川の中流にあって、釈迦堂川との合流地の 砂堆地の写真が掲載されています。
福島県以外にも、北海道・宮城県・栃木県・群馬県・愛知県・島根県・愛媛県と多数の須賀川があります。

須賀地名の中には、須賀神社(須我神社)由来の地名があるようです。
新宿区須賀町は、まさにその例で、東京四谷18ヶ町の鎮守様である須賀神社に由来します。
ヤマタノオロチを退治した素戔男尊を祀る神社ですが、「素鵞」とも書かれる「スガ」は、これまで記してきた「洲処」とは別のようです。
須我神社 のある 島根県雲南市大東町須賀は、川が砂を堆積する場所のようには思われません。
[77851] 2011年 4月 1日(金)20:40:07千本桜 さん
亘理町荒浜の高須賀
[77841] hmt さん
宮城県岩手県の沿岸部を主とした 浸水範囲概況図 が、国土地理院HPに発表されています。
浸水範囲概況図11を見て亘理町高須賀集落の状況に感じるものがありましたので書込みます。単調な海岸線が続く宮城県南部も津波で大きな被害を受けました。亘理町では海岸から5kmほど内陸にまで津波が押し寄せた様子が図から読みとれます。そのような中、赤く塗られた浸水区域にぽっんと着色していない区域があります。浸水を免れた高須賀集落です。高須賀とは、洪水などで水が押し上げることのない高い砂丘の地形からきた地名です。まるで今回の震災で津波から免れることを予見したかのような的確な地名ですね。先人が残してくれた地名の重みを感じた次第です。
この高須賀は藩政期の自治村で、高須賀村と呼ばれていました。阿武隈川河口の港町荒浜を端郷にかかえていましたが、いつしか荒浜の方が大きな集落になり、明治22年の町村制で荒浜村に改名してしまいました。江戸期には「高須賀村の中の荒浜」だったものが、明治22年以降は「荒浜村の中の高須賀」に逆転したわけです。
[77855] 2011年 4月 1日(金)23:30:18hmt さん
Re:亘理町荒浜の高須賀
[77851] 千本桜 さん
高須賀とは、洪水などで水が押し上げることのない高い砂丘の地形からきた地名です。まるで今回の震災で津波から免れることを予見したかのような的確な地名ですね。先人が残してくれた地名の重みを感じた次第です。

[77792] 白桃 さん の記事により、ご無事なことは知らされていましたが、落書き帳への復帰も果たされ、安心しました。
しかも、最近話題にした「須賀地名」[77631][77667]関連で。

震災1ヶ月前の2月11日に、[77631]のための調査で、高須賀という地名が、全国の地形図で7ヶ所あることを知りました。
宮城県には、石巻市桃生と亘理町。岩手県岩泉町にもありました。

今回の、思いもかけぬ災害で、図らずも
「スカ」とは「洲(ス)」+「処(カ)」で、海や川の土砂が積もってできた高地、砂丘、砂地などを意味するとされます。
と書いたことが実証されてしまったことに、複雑な思いを抱いています。

リンクしていただいた写真、阿武隈川に沿った微高地に、湊神社のある細長い高須賀集落が作られ、水没を免れている状況の詳細が写し出されていますね。


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