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【第四十八回十番勝負 問四:解説記事】

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[96157]2018年5月29日
伊豆之国

[96157] 2018年 5月 29日(火)21:00:41【1】伊豆之国 さん
汽笛はもう聞こえない~第48回十番勝負・問四の想定解について~
今回の十番勝負では、もう一つ「鉄」関係の問題がありました。それは問四。共通項は、「その市内に旅客が乗り降りできる鉄道駅がない市」。この問の類題は、過去に第22回の問二で出題されたことがありますが、そのときの共通項は「市内に鉄道線路が一切通っていない」(旅客駅はないが、線路は市域を通過している場合は対象外)となっていて、今回の問四とは微妙に異なっていました。第22回・問二では、こちらも解説記事にまとめましたが、「駅も線路もない市」(計55市)については、現在も全て状況に変化もなく、またこのときの考察文([69946])と内容が重複するので、今回は割愛することとし、第22回・問二で「対象外」とされていた5市([69949])と、新たに該当することになった3市(うち1市は第22回・問二で対象外とされたタイプ)についてのみ表形式にまとめることにします。

第22回・問二では想定解に入らなかった市で、今回の第48回問四では想定解に入った8市は次の通りです。この表で、「タイプ」の欄の区分けは、[69946]と同様、駅(線路)がなくなった時期が市の誕生より前か後かで分けたもので、「A」は市の誕生後に駅がなくなったもの、「B」は市の誕生前に駅があったが、市の誕生時点では既に「駅なし」になっていた市を表し、今回「C」としたものは過去に鉄道駅が存在したことがないことを示します。「廃止期日」の欄のカッコ内は、「市の誕生前」であることを示します。

市名タイプ廃止(休止)路線廃止(休止)期日その他の線路の通過備考
十和田A十和田観光電鉄2012.4.1東北新幹線廃止関連記事
陸前高田A大船渡線(気仙沼~盛間)2011.3.12津波により路盤流失、以後バス代行。このまま復旧せず?([88294] k-aceさん、[93032])
富谷B仙台鉄道(北仙台~加美中新田間)(1956.3.14)1950.8.6以降災害で不通が続いたまま、廃止に至る。全線廃止は1960.5.1(HP)。2016.10.10市誕生
かすみがうらC常磐線
神栖B鹿島臨海鉄道鹿島臨港線が旅客営業廃止(1983.12.1)現在も貨物線として営業以降も臨時旅客列車が運行されたことがある
綾瀬C東海道新幹線
牧之原B静岡鉄道駿遠線(大井川~堀野新田間)(1968.8.21)東海道新幹線全線廃止は1970.7.30。駿遠線資料館より
宮若B旧国鉄宮田線(1989.12.23)山陽新幹線

ところで、気になる?今後の想定解の変動予想ですが、まず「鉄無し」から脱却し、この問の想定解から外れることが確定しているのが、浦添市。「ゆいレール」の浦添市域への延伸工事が着工され、既に路線敷設、駅の建設工事も進んでおり、来年中にも浦添市域に路線が伸び、駅ができることが確実になっており(工事進捗状況…ゆいレールHPより)、このまま予定通り進めば、1945(昭和20)年に軽便鉄道「沖縄県営鉄道」が戦災で破壊されそのまま廃線となって以来、74年ぶりに市域に鉄道駅が復活する運びとなります。
嬉野市には、九州新幹線「長崎ルート」の建設工事が始まっており、嬉野市内にも駅ができることになっているのですが、ルートや建設方法を巡って計画が目まぐるしく変わり、予定では4年後の2022年(??4年??)に「暫定開業」と言うことになっているようで、予定通り進めば、1931(昭和6)年に「肥前電鉄」([69946])が廃線となってから91年ぶりに現市域に鉄道駅が復活、ということになるのですが、計画の迷走から工事の遅れはますます大きくなっているようで、これからどうなるか、まだまだ曲折がありそうです([79519])。
富谷市は、「軽便」だった前記の「仙台鉄道」が災害で復旧しないまま60年余りを経過した今日、仙台市のベッドタウン化して人口が急増し、道路の混雑が激化していることから、現在泉中央まで開業している仙台市地下鉄南北線の富谷市、さらにその北の大和町(「富谷市を通過した」と[95515]で書き込んだ「宮城県某町」は実はこの大和町)への延伸を求める声が一部で挙がっているようですが、財政と採算の問題もあり、具体的な計画はまだ進んでいないようです(こちら)。

一方、この問の想定解に入ることが確定しているのが、10月1日に単独市制を施行する那珂川市。域内を九州新幹線が通過し、「博多南線」として運行している「博多南駅」の一部が市域に入っているのですが、博多南駅の住所は春日市なので、上記の表の「C」グループに該当することになります([71875] )。
「近い将来に想定解に入りそうな市の候補」と言うと、やはり「北海道の大赤字・閑散路線の存廃問題」の行方が大きく影響してきます。[87990]あたりから始まった山野さんの一連の書き込みを始め、いろいろと落書き帳をにぎわせていたこの路線存廃問題ですが、私が[95421]で書き込んだ「存廃検討路線のランク付け」の中で、現状では路線存続が厳しいのでは、と見られている「D」・「E」ランクに入っている路線を見ると、留萌線の終点となった留萌市が入っており、「維持に努める」と微妙?な表現になっている「C」ランクまで広げると、根室線の滝川~富良野間の沿線にある芦別・赤平の両市も入ってくることになります。


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