[59596]N-Hさん、
[59598]KAZ-Dさん、
[59603]みかちゅうさん、
[59604]まがみさん、
[59610]futsunoおじさん さん
「学芸大学」「都立大学」両駅の駅名改称は是か非か、さまざまな意見をご拝聴させていただきました。
この件に関して私が言いたかったのは、結論から言えば「すでに(駅名の由来になった)施設が(移転・名称変更・廃業などで)その駅の近くからなくなってしまった場合は、利用者の混乱・誤解防止を考えて、原則として速やかに駅名改称をすべきである」ということです。これについては
[59610]futsunoおじさんの投稿の最後に書いてあることと同感だと思います。
[59603]みかちゅうさんのおっしゃるとおり、本来ならば両駅とも大学が他の土地に移転した時点で東急は駅名改称をすべきだったと思います。両駅とも戦前の東横電鉄時代には学校の名称変更に合わせて何度も駅名改称を行っています。それを東急が怠ったために、現在までずるずるときてしまい、もはや変えるに変えられなくなったのだと思います。
私が前回の投稿で「強制的に変える」と書いた箇所は行き過ぎだったかもしれませんが、私個人としては、本筋としては前記の両駅についてはできれば改称したほうが望ましかったのではないか、と考えております。もしどうしても地元住民が現在の駅名に愛着を持っているのであれば、たとえば「元学芸大学」(目黒区内には「元競馬場」というバス停があるようです。昔の目黒競馬場の跡地で、「目黒記念」の由来となったところです)とか「都立大学跡」といった名前にするのも面白いのではないかと思いますが。
施設名を駅名に採用することに関しては、アーカイブスに「施設駅名を考える」という項目があります。更新が2002年と古いのですが、前記の東横線の両駅のほかにもいくつか興味ある記事がありましたので読ませていただきました。今尾某氏は「施設駅名はけしからん」と述べておられるようですが、私としては施設駅名が全て悪であるとは思えません。しかし、官公庁・学校や娯楽施設名のついた駅名については、最初に書いたようにこれらの施設が駅周辺から消滅した場合には早いうちに駅名改称を行うということ、また新しく駅名に採用しようとする場合は慎重に判断するよう、鉄道会社は心がけるようにすべきだと思います。
ところで向ヶ丘遊園の駅名についても意見が出ていましたが、向ヶ丘遊園が出たついでに「読売ランド前」の駅名について、私が
[59184]で引用した原武史氏著「鉄道ひとつばなし2」の中にこれに関する興味深い記事が載っていますので、関心のある方はご覧になってください。
[59557]ドラえもんさん、
[59568]k-aceさん、
[59573]inakanomozartさん、
[59611]ソーナンスさん 他
富士山の表裏論議が喧しいようですが、ここで私は蔵書の中にあった「富士山99の謎」(春田俊郎氏著・昭和52年刊)という本の中に書いてあることを要約して引用してみたいと思います。
この中で91番目の「謎」として、「富士山はどちらが正面といえるのか」という項目があり、「富士山は駿河湾のほうを向いて立っているのか、山梨県のほうを向いているのか、あるいは東京のほうを見下ろしているのかは、人間の勝手な想像であり理念であって、科学とは無関係である。」と書き出しています。そしてその後で、「山麓部では、昔から伝えられているように、忍野から眺めた富士山が、一番安定した形をしていて、最も左右対称の形状をしているのではないだろうか。写真家の間でも忍野の富士が一番言いといわれている。私(著者)も強いて富士山の正面を求めるならば、忍野の方向を向いていると考えたい。もっとも忍野が富士山の撮影に一番よいといわれるのは、どうも富士山の形状・山容だけではないらしい。忍野には忍野八海という透き通った湧水があり、また昔ながらの家や水車が残っており、路傍には石仏や道祖神が立っていて、富士山の前景や小道具に事欠かないのも大きな理由であろう。」と述べています。
こうしてみると、富士山に限ったことではありませんが、山を眺めるということは、山麓に住んでいる人たちにとっては、やはり自分が住んでいるところから見たのが一番だと思うのが自然だということで、観光客などよそ者の主観はあくまで一方的な主観だと言うことでよいと思います。それを、やれどっちが「表」で、どっちが「裏」だと決め付けることは、やっぱり好ましくないことだとは思います。私は何も「裏」はイメージが悪いから阿寒、ということを言うつもりはありません。現に「裏磐梯」などのように定着しているものもあります。静岡県には、富士山について「かい(甲斐)で見るよりするが(駿河)一番」という言い回しがあるそうです。これは、富士山と静岡名物の新茶を掛けたものだそうで、「やっぱり駿河から見た富士山が美しい」というお国自慢だそうです。山梨県側にこれに対抗する表現があるかどうか知りませんが、いずれにせよ「こっちのほうが凄いぜ」という自慢する分にはかまいません。しかし一方的に相手を見下ろしたり、罵倒したりすることだけは厳に慎むべきだと思います。