[74009]に続き、地名コレクションページの記念すべき第1号
[18454] でもある「半島」についての雑談。
[73986] 白桃 さん
本当は「さぬき市」で答えたかったのですが、[18443]であんな書き込み【「讃岐半島」に異議あり】をした手前、…
十番勝負で「さぬき市」を答えた
[73999] 伊豆之国さんも “この「讃岐半島」は初耳”と書いています。
実は私も「讃岐半島」という言い方があることは、落書き帳で初めて知りました。
Googleで“讃岐半島”を検索してみても、僅かに79件しか出てきません。
しかも、頭に出るのが「半島コレクション」と「灘コレクション」。これでは自作自演?
続いて、森林農地整備センター 中国四国整備局内の頁で、【なぜか?】
徳島県管内の概要。
その次の JLogosにより、“讃岐半島”が角川日本地名大辞典の「讃岐平野」の説明文中に使われていることがわかりました。
【追記】
図書館で確認したら、この辞典には「讃岐半島」という独立した見出し語も存在しました。そこには、讃岐半島から北に突出する半島や鼻が列挙されており、その中にはコレクション未集録の屋島半島という名もありました。
地理学者は、四国の中における地質や地形の特異性をも考慮して、香川県を半島と捉えたのかもしれません。
もちろん それは 白桃さんの異議
[18443]に記されたような 四国の付属品という意味 ではないと思いますが、何よりも「海に突出した陸地」という自然地形から来る言葉である「半島」としては、細長さ(突出度)が不十分であるように思われます。
[18446] グリグリさん の見方も懐疑的。
どちらかというとちょっと丸くなっているだけで、半島というイメージではないなぁ
ただ、今回の「半島コレクション」は単純に「半島」地名の収集が目的です。
同じ記事の中で、形だけでなく、人文的要素も考慮されるという指摘がなされています。
人の行き来など利便性も含めて半島という言葉が使われているのだと想像します。
“半ば島”は人の行き来に不便という観点からも、讃岐を「半島」と呼ぶ用法が適切であるとは思われません。
源頼朝の流刑地は 名前だけでも伊豆の「蛭ヶ小島」【伊豆には島地もあるので、殊更に本物の島かと誤解】でしたが、讃岐の国府に近い
崇徳院の白峯陵 は、同じ時代の流刑地であっても、“半ば島” ではありません。
半島振興法 の定義も、地形だけでなく人文的要素を加味しています。
第一条 …三方を海に囲まれ、平地に恵まれず、水資源が乏しい等 国土資源の利用の面における制約から 産業基盤及び生活環境の整備等について 他の地域に比較して低位にある 半島地域(架橋等により本土との陸上交通が確保された島を含む。以下同じ。)…
第二条1項二号 高速自動車国道、空港等の高速輸送に係る施設その他の公共的施設の整備について 他の地域に比較して低位にある地域であること。
半島振興対策実施地域対象市町村一覧pdf によると 23地域が指定されており、
[18446] グリグリさん(2003/7/20)がリンクしています。市町村合併の状況から判断すると、2005年の資料に更新され、そのままの状態のようです。
もちろん、讃岐半島という指定地域は存在しません。
地形的な観点からすると、この法律では 架橋島を半島扱いにしている(半島振興法第一条) ことが注目されます。
具体的には、広島県の「江能倉橋島」【この言い方には初対面でしたが、その意味はよくわかります。】と 山口県の「室津大島」【半島部と大畠瀬戸の両側とを含む】とが該当します。
人工架橋島ではなく、大正溶岩で地続きになった桜島も、「大隅半島」の一部として指定地域になっています。県庁所在都市の中で唯一の指定地。