[35400]軒下提灯の続き
この落書帳は前置無しに地理の話題に入れるので気持が非常に楽です。でも世間一般では落書帳の常識が常識として通らないことも多くて気が重くなります。今日もある町会議員に合併協議会の町名・字名変更決議は疑問点が多い旨を話し掛けました。私が話し掛けた町会議員はこれで3人目です。でも、疑問点の何が疑問なのかを理解してもらうのが非常に苦しい。なぜなら町会議員と言えども、郷土の市町村合併史のフローチャートを頭の中に描けていない人が多すぎるからです。このことはO町議員のみならず、全国各地の市町村議員に共通しているのではないでしょうか?。だからO町の議員だけを責めるつもりはありません。ただ、新市町名については全国公募のお祭り騒ぎをやりながら、町名・字名の決定には百分の一の関心も払わない平成の大合併を悲しく思うだけです。
柴田町・村田町・大河原町合併協議会の会議録をひも解きながら、町名・字名決議を振り返ってみましょう。「第18回協議会会議録 町名・字名の取扱いについて」 出席委員は3町の議員・学識経験者など27名。
会長挨拶の後、事務局から概ね次ぎのような説明がありました。
1・柴田町及び村田町については「大字」の字句を削除し、その他は現行のとおりとする。
2・大河原町については「大河原町字◯◯」の名称は字の前に「大河原」を付し、「大谷字◯◯」の名称は「大河原字◯◯」に変更する。ただし、「大谷字下川原」及び「大谷字中川原」は「大河原大谷字下川原」及び「大河原大谷字中川原」に変更する。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
「軒下提灯の独り言」
「大河原町字◯◯」の名称は字の前に一律「大河原」を付すって変じゃないですか。大字を持たない字◯◯は、旧大字大河原地区の他に金ヶ瀬地区、大谷地区にも跨がって存在しています。例えば、「大河原町金ヶ瀬字南平」が土地区画整地で市街化されたことにより、大字金ヶ瀬から除外されて「大河原町字南平」になったのは僅か10年前のことでしょう。アソコは金ヶ瀬なんです。それなのに大字大河原にするなんて略奪ですよ。大字を持たない地区のうち、旧大字大河原に属していた地区だけが字の前に「大河原」を付せば良いのです。大字金ヶ瀬及び大字大谷から分離した地区は字の前に「金ヶ瀬」「大谷」を付すのが筋道でしょう。しかも、「大谷字◯◯」の名称は「大河原字◯◯」に変更するってなぜなんだ!。元来の大谷地区は大河原町最大の面積と人口(約1万人)を抱える地区である。江戸時代に成立した村であり、明治・大正・昭和を大河原町の大字として生きてきた大谷を何故消滅させるのか?。さあ~~~~、委員の皆さん。突っ込んでください!。27名の議員さん&学識経験者さん。お願いします。突っ込め!突っ込め!審議せよ!。歴史的事実を守るため、地域のアイデンティティーを守るため、町村合併史をストレートに後世に伝えるため!。
事務局からの説明が終わり、議長が質議を促します。それに応えて、ある議員が次のように発言します。(分かりやすくするために原文を多少書き換えます)
「金ヶ瀬字丑越と金ヶ瀬字富田の周辺部が全部大河原になっています。これを大河原字丑越というようにできないものかどうか。」
「軒下提灯の独り言」
あれ~~!。金ヶ瀬字丑越の周辺部が全部大河原になっているから、ここも大河原字丑越にできないかって、そりゃ~~~あんまりですわ。大字なし地区をすべて大河原字◯◯にすると事務局が提案したから周辺部が全部大河原になったのであって、10年、20年まえまでは周辺部全部が金ヶ瀬だったでしょう。委員さんの目には事務局の提案が動かし難い既成事実と映ったのでしょうか?。案そのものを審議することなく、案にそぐわない地区の洗い出しにかかったのです。
さらに、別の委員が追いうちをかけます。(分かりやすくするために原文を多少書き換えます)
「周りがすべて大河原字緑町とか字東新町とかになってまして、昔からの飛地で金ヶ瀬が入っていたものですから、あそこの住民の方々からは、なぜここだけが金ヶ瀬の地名がはいるんだというふうなことで再三言われてますので、できれば金ヶ瀬を外していただき「大河原字丑越」に変更していただきたいと私からも要望したいと思います。」
「軒下提灯の独り言」
あれ~~!。Sちゃん、それは違うずら(なぜか今夜は静岡弁でイキタイ)!。周りがすべて大河原になっているのは事務局案ずら。現実には大字大河原でも大字金ヶ瀬でもない大字なし地区ですよ。そして基をただせば大字金ヶ瀬です。昔からの飛地で金ヶ瀬が入っていたんじゃなくて、市街化するたびに金ヶ瀬の3文字が外されて浮島のように残っただけです。まあ、金ヶ瀬は嫌だ、大河原が良いと言う住民感情は分からないでもありません。しかしです。それに迎合してはいけないものを地名は抱えていると思うのですよ。
まだ書込み途中なのですが疲れました。この文章、中途半端で終わると誤解を招きそうな部分もあるので、後日また書き続けます。おやすみなさい。