[52591] くは さん
「Saitama」の位置が、どうみても、さきたま古墳の近くなのです。
"Akaho"
[52597]、"Akutagawa"、"Ueda"、"Onahama"、"Taira"
[52603]、"Tsuruma"、"Kaawa"
[52691]など、19世紀から20世紀前半以前の地名が多用されている一方で、旧版にあった"Urawa"が消え、新版では"Saitama"が登場したということは、一部の主要都市については、近年生まれた都市名に修正する姿勢を示しています。
旧版の「Google Earth」について記した
[42664]で、徐々にズームインしながら、画面に現れる地名を調べた結果を記したのですが、新版では、だいぶ様子が変わってきています。
「Eye alt」が3000miを切ると東京、横浜、名古屋、大阪。
1500 miを切ると政令指定都市が出てきます。少し遅れて出てくる神戸は、何故か位置が京都と逆転しています。
千葉と静岡は800mi、北九州市は200miになってやっと登場します。堺に至っては、相模原
[52707]と同様に消失。
その一方で、岡山、熊本、鹿児島のように千葉、静岡と前後して出てくる都市もあります。
この段階で、島の名もいくつか出てきますが、その選定基準は不明。
350 mi付近で県庁所在都市が出揃って賑やかになりますが、福島、宇都宮Utsunmiya、那覇は100miまでお預け。
島の名になると、大島がないのに鵜渡根島(
[24286]新島の付属島)や銭洲(神津島の誤記らしい)があり、八丈島がなくて(八丈)小島があるという奇怪さ。
TakeshimaでもDokdoでもないLiancourt Rocksも、この段階で出現。
そう言えば、自然地名が消えた
[52674] のは、
日本海呼称問題 も影響しているのかな?
100 miを切ると更に多くの都市が出るが、場所の取り違え問題があることは既報
[52591] [52597] [52603] の通りです。
ともかく、政令指定都市の「さいたま市」は、このように上位にランク付けされ、小縮尺図の段階から現れます。
ただ、その位置が旧・埼玉村になってしまったのは、「古い資料」で「埼玉」の位置を探したためでしょう。
旧版で比較的早い時期に出現した「Urawa」や「Shimizu」が新版では消えているから、県庁所在地クラスの都市では最近の合併を反映しているのかと思うと、「Omiya」は新版にも残っています。
以上、
[52674][52691][52707]と本稿で、ズームにより「Google Earth」画面上の目安として出現する地名について記述してきました。
明治の市町村制よりも前、ないしは20世紀前半の「古い資料」を多用しているものの、一部については戦後生まれの都市名に改める姿勢も示しています。
しかし、それが中途半端な形になってしまった象徴が“さきたま古墳近くの「Saitama」”でした。
「Google Earth」の名誉のために?一言付け加えておくと、検索によって都市の位置を指示する機能に関しては、もっとデータ更新が進んでいるように思われます。
例えば、「omiya japan」で検索すると、常陸大宮の位置が示されます。おそらく旧・大宮市の方は検索データから削除され、茨城県那珂郡大宮町のデータが生きているのでしょう。
「saitama japan」で検索すれば、正しい「さいたま市」の位置(さいたま市役所の少し北)が指示されます。