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[68680] 2009年 2月 23日(月)21:49:44【2】hmt さん
「面積調」から探る市区町村の変容 (1)諫早湾干拓・埋立・竹島の地形図改測による国土面積変更
[68527] k-ace さん
国土地理院によると、2008年10月1日現在の国土の面積が、埋立などにより1年間で13.58平方km増加し、377943.57平方kmとなりました。増加分の6割以上が長崎県諫早市の諫早湾干拓事業によるものとのこと(8.75平方km)。

2002年~2006年には、国土面積増加ランキングの上位を、常滑市など 海上空港(中部国際空港、北九州空港、神戸空港、関空2期)造成用埋立地のある市町村が占めていました。[57480]参照。
2008年(2007年は1 km2以上の埋立なし)の首位は、少し様相が変って干拓地が新たに入った諫早市でした。
児島湾や八郎潟の干拓 とは時代が変り、海の環境保全の視点から大きな批判を浴びる結果になった諫早の干拓事業ですが、これにより到達した2桁(km2)の国土面積増加は、2003年以来5年ぶりのことでした。

振り返れば、大規模な臨海地帯の造成が行なわれた時代があり、1966-1980年の15年間には、年平均39km2もの埋立がありました。

“最小面積の都道府県は大阪府”というかつての「常識」が、いつの間にか覆されていた原因は、埋立による面積増加でしたが、長期統計都道府県別面積xls は、大阪府と香川県との面積逆転が 昭和から平成に移り変わる頃のことだと教えています。

大阪湾の埋立 が多いのは事実ですが、1985年から1990年にかけての僅か5年間で、関西国際空港の3倍にもなる 16km2も大阪府面積が増加しているのは驚き。
これに対して、同じ5年間に香川県の面積は 7km2も減少。

ここで、この5年間は面積統計にとり、特別な時期であったことに気がつきました。
[67248] hmt
昭和63年(1988)からは、面積データも2万5千分1地形図ベースに改められました。
ベースとなる地形図が変り、陸海の境界が満潮界に改められたことは、面積の測定値を根本から変えるものであり、面積データは 1988年にリセットされたものと理解されます。

単純に比較してはいけなかったのですね。

香川県の面積減少には、岡山県との境界未定地のある井島(石島)の面積が関係しているという説があります。
東書KIDS の香川県を見ると、1988年の見直し作業で境界未定地が判明し、香川郡直島町の面積14.2km2を削除したことが記されています。

でも、長期統計の数値には、“一部境界未定のため,総務省統計局において推定した。”という注釈が入っており、直島町の面積を推定値で入れてあるはずです。減少した7km2の原因は別にあるはずです。
陸海の境界が満潮界に改められた
ということなので、入浜式塩田(の跡地)などが「海」になり、面積から除外されたことが考えられます。

2008年の埋立等(干拓を含む)に戻ると、全国の件数は 合計 130件もありました。
面積は合計で 13.60km2ですから、諫早湾干拓を除いた埋立1件あたりの面積は 0.04 km2と小規模なものです。

ところで、最初に出た “13.58平方km” は、上記の埋立等面積の合計 13.60km2より 0.02 km2少なくなっています。
その原因になっているのが、次の記述です。

島根県隠岐の島町の地形図改測による0.02平方km減少もありました。

隠岐の島町と聞いてピーンと来るのは竹島。
2007年までは、国有財産台帳上の 0.23km2を使っていました。[67240]参照。
地形図改測の結果、竹島の面積は 0.21km2になったのですね。

2万5千分1地形図「西村」の 図歴 を見ると、“更新 H19/12/01”と記されています。
竹島を 空中写真によって修正測量することで 国土管理の実績を作り、わが国の領土という 国際的アピールを図ったものでしょうか?
[68690] 2009年 2月 25日(水)21:39:54【1】hmt さん
「面積調」から探る市区町村の変容 (2)2008年に面積の変化があった 226市区町村
都道府県市区町村変遷情報の前身である市町村合併情報の集録対象に関する記事の中で、市町村の3要素として、「区域」「主体」「名称」を挙げ、「区域の変化」について発言をしたことがあります[55567]
「区域の変化」をもたらすものは、「主体の変化」である法人格の異動を伴なう「廃置分合」の他に、主体はそのまま存続する「境界変更」があります。

さて 毎年2月1日頃に、国土地理院から前年10月1日現在の 「全国都道府県市区町村別面積調」 が公表されます[67248]

これまでにも度々利用してきた「面積調」ですが、この資料には、10月1日までの過去1年間に起きた市区町村の変容を、「区域の変化」という切り口から網羅的に集めたデータが含まれています。
つまり、増減面積欄に記載がある市区町村は、過去1年間に何らかの変容があったということです。

2008年のデータから拾うと、廃置分合7件(関係市町村をまとめて1件と数える)、境界確定5件(以下の項目は境界の両側の市町村を別々に数える)、境界変更22件、境界修正66件、埋立等130件、地形図改測1件で、同一の市町村で重複する項目があるので、この1年間に面積の変化(0.00km2と表示されている単位未満を含む)があったのは 226市区町村でした。

摘要欄の用語説明 というページ(実は今回初めて見ました)には、法令等に基づき区分された 12項目が列挙されています。現実に 2008年の変更に該当するのは6項目ですが、この項目名を概観してみます。

最初の3項目は、「主体の変化」・「名称の変化」に係るものであり、市区町村変遷情報 における主要な記録対象でもあります。

[廃置分合]  【新設・編入・分立・分割の4種別に細分】
[市制施行] ・[町制施行] 【市制・町制】 (南九州市は[廃置分合]として記載)
[名称変更]  【改称】 2008年は0件

参考までに、市区町村変遷情報で使われている「変更種別」を【隅付括弧】内に示しました。
市町村に関するこれら3種類の変更事項は、すべて総務省告示の対象になっていますが、政令指定都市の行政区については、当該市の条例によります。

続く4項目は、市区町村間の境界に係るものです。「面積調」は、直接に影響があるこれら4項目を詳細に集録しています。
しかし、境界関係の4項目は、廃置分合・市制町制・名称変更のような派手な動きではありません。特にその数が多い境界修正などは、市区町村変遷情報において集録に値するケースは稀でしょう。
しかし、中には【境界変更】の形式をとる「分村」のように、事実上の市町村変遷に関与するケースもあります。[55569] [55648]

落書き帳では、活発な議論を経て、法人格の異動がなくても重要と認められるものについては、境界変更も市区町村変遷情報の集録対象とするように改められました。[63303] 88さん の記事参照。

次に、「面積調」が挙げている境界関係の4項目を見てゆきますが、長くなるので一応切ります。
[68691] 2009年 2月 25日(水)21:53:51【1】hmt さん
「面積調」から探る市区町村の変容 (3)境界確定やら境界画定やら、まぎらわしいが…
国土地理院の 「面積調」 では、都道府県市区町村の境界に関係する変化を4種類に分けています。

[境界確定]
境界争いの結果、調停や裁定(地方自治法9条)により確定した場合と、争いがないが判明でない境界を知事が決定した場合(同9条の2)とがあります。総務省告示の対象。

2008年の事例として、従来は熊本県阿蘇郡小国町、大分県竹田市及び大分県玖珠郡九重町の3者の境界未定地であった区域の一部 0.04km2が、熊本県阿蘇郡南小国町の区域として確定しました[68527]
これに伴ない、境界未定の小国町面積参考値が 0.04km2減少しました。
それ以外では、沖縄県那覇市・南風原町・八重瀬町の間の境界確定がありましたが、面積は単位未満(0.00)です。
境界関係は2つの市町村がペアになっているのが普通ですが、このケースは3市町の間で2箇所が確定したのでしょう。

[境界画定]
境界確定とまぎらわしい言葉ですが、こちらは上記の知事による決定によらず、関係市町村の合意の結果を地形図に表示することで新たな境界を画定したもので、総務省告示の対象外です。2008年の該当なし。

[境界変更]
自治体全体を変更対象とする【編入】に対して、自治体の一部が変更対象となるものです。
その規模はごく軽微なものから、実質的に廃置分合の一環をなす場合まで さまざまですが、市町村に関するものはすべて総務省告示の対象です。
市区町村変遷情報でも、その取り扱いにつき苦慮された結果、主要なものは集録対象となった経緯があります[63303]

2008年を見る限り、市町村間の境界変更件数は意外に少なく、16件(つまり境界8件)でした。いずれも面積単位未満(0.00)の軽微な変更ですが、都県境を越える町田市・相模原市の領地交換[65716]も含まれているようです。
このほかに政令市の行政区の境界変更もあり、広島市では 0.03km2のものがありました。

[境界修正]
実体との相違点が明らかになった地形図上の行政境界を修正したものでしょう。相違の原因が自然的要因であれ、人為的な誤りであれ、地方自治法7条による正式の手続きを経て告示に至ることを必要としない修正であると思われます。
2008年の発表中では、0.56km2が秋田県横手市から仙北郡美郷町に移った境界修正[68527]が最大で、青森県にもこれに近い規模の修正がありました。他は 0.1 km2未満になりますが、全国で多数の境界修正がありました。

境界関係の次に現れる2項目は、新たな区域が市町村に組み込まれる場合です。

[埋立等]
2008年加入の最大面積は、諫早湾干拓の 8.75km2、次いで岩国基地沖合移転の 1.07km2でした[68527]
大部分は小規模なものですが、全国の[埋立等]総件数は 130件[68680]と「面積調」の中で最大数を占める項目です。
しかし、海上に新空港島ができても、既存自治体の面積が変るだけなので、市区町村変遷情報では無視されています。
もちろん、大潟村 のように新たな村が誕生する場合は、【村制】として集録されています。

[未所属地編入]
現在の所属未定地[67286]は、自然の島嶼と埋立地の各2群があります。南方四島と鹿児島県の鷹島津倉瀬、そして東京港の通称「中防」と名古屋港の「ポートアイランド」。これらが市区町村に編入されるあかつきには未所属地編入に該当するのでしょうが、さしあたり該当なし。
過去の実例を探すと、新居浜市例規 に 昭和34年編入例(0.13km2)がありましたが、その下に多数記されている埋立との違いはよくわかりません。何かの事情で所属未定状態になっていた古い埋立地でしょうか?

[地形図改測]
2008年には、久しぶりに地形図改測の事例がありました。
島根県隠岐郡隠岐の島町 0.02km2(2ha)減少が竹島であることは、[68680]で記しました。
[68692] 2009年 2月 25日(水)23:22:13hmt さん
「面積調」から探る市区町村の変容 (4)面積更新用データ
[68690] [68691] を書くために各都道府県の「面積調」を見ているうちに、市区町村プロフィール都道府県プロフィール とに掲載される面積データを2008年10月1日現在の値に修正するための材料が集まってしまいました。

前回まで TN さん から提供が作成されているデータ[66937]と同じ形式になっているかどうかわかりませんが、現状の面積データからの変更分を、エクセルファイル形式でオーナー グリグリさん宛にメールでお送りします。

例えば、2008年「面積調」から「埋立等」が記されている市町村を全部拾うと128件になりますが、そのうち面積の変化量が単位未満(0.00km2)の分35件は、修正作業の必要がないので省いてあります。従って、送付データには 93件だけが含まれています。
境界修正等についても同じ考え方で、変化量が単位未満の市町村は省略してあります。

廃置分合7件に関しても、既にグリグリさんが合併後の面積に修正されているので、送付データから省いてあります。

静岡市清水区については、2008年10月1日「面積調」では242.57km2から埋立等で+0.01km2となっていますが、これより後に静岡市が庵原郡由比町を編入し、既に市区町村プロフィールにこれが盛り込まれているので、これに合わせた由比町編入後の面積としてあります。


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