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落書き帳

横断・縦貫

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[74130]2010年2月10日
じゃごたろ
[74131]2010年2月10日
Issie
[74134]2010年2月11日
じゃごたろ
[74135]2010年2月11日
Issie
[74140]2010年2月11日
EMM
[74143]2010年2月11日
Issie

[74130] 2010年 2月 10日(水)21:32:19【1】じゃごたろ さん
第二東名
こんばんば、じゃごたろです。

[74128] 淡水魚 さん
下流から旧国道1号、バイパス(現国道1号)、第2東名かなあ?

さっそくですが、淡水魚さん大正解です。

ポイントはまだ供用されていない「第二東名」が出てくるかどうかです。地図によっては第二東名の予定路線が表示されているものもあるでしょうが、普通に地図を見ると金谷近辺で大井川に架かっているのは東海道本線、旧国道1号、現国道1号の三つの橋梁です。実は私もこの三橋梁を撮影していたと思っていました。しかし地図で確認すると角度的にどうもおかしい。

角度的にJRの鉄橋が見えるのかどうか
まったくその通りです。見事に見透かされてしまったようです。というかそれに気づいてもらうために大井川鉄道を含めた光景の表現を入れたわけですが。

正面に大井川鉄道の放物線状の軌跡が見えるので、東海道本線はその外側を通っているためその方向を考えると目の前の風景に合致しない。しかし第二東名の存在を考慮すると、東海道本線の橋梁は右側にフレームアウトしてしまっていると考えると腑に落ちる、といったところでした。

今回静岡を通過していて地図には明記されていない建設中の高速道路に何回か遭遇しました。ここの第二東名の他、裾野市近辺で国道246号及び現東名高速に並行して建設されている第二東名。また国道52号からそれた山中で遭遇した中部横断道など。

さてこの「中部横断道」ですが、南北に建設されているのに「縦貫」ではなく「横断」という名称はなぜでしょうか?
[74131] 2010年 2月 10日(水)22:22:06【3】Issie さん
縦か横か
[74130] じゃごたろ さん
さてこの「中部横断道」ですが、南北に建設されているのに「縦貫」ではなく「横断」という名称はなぜでしょうか?

視点の違いでしょうね。
太平洋側と日本海側を結び,本州の脊梁山脈を“横切る”のだから,私はごく当たり前に「横断」だと思っていました。むしろ,「縦貫」と呼ぶ方が違和感ありまくり。

「縦貫」と言えば,国鉄(JR)で「日本海縦貫線」という呼称が用いられることがありますね。神戸・大阪を起点に 東海道→湖西・北陸→信越→羽越→奥羽 とつないで青森まで結ぶ運転系統に対する呼称。これがすんなり理解できるのは,列島の長い軸に沿って延びるラインを呼ぶからだと思います。これを「横断」と呼ぶのは,ちょっと変(この方向を「列島横断」と呼んでいる例に遭遇することもままありますが)。

「地図は北が上」が当然なわけでは決してありませんから,南北軸が“縦”であるとは限りません。まずは,この図式から離れることが必要です。
ネギやナマコを見たとき,どちらの方向を「縦」「横」と認識しますか。たぶん,多くの人は“身体の軸に沿った長い方”を「縦」と認識し,それに直交して分断する方を「横」と認識するだろうと思います。
この感覚をそのまま日本列島のように細長い国土に投影すれば,択捉島から北海道→本州→四国→九州→南西諸島 と延びる軸の方を「縦」と認識するのが自然であるように思われます。「日本海縦貫線」という呼称は,まさにこの感覚によるもの。
その視点から見れば,太平洋側と日本海側を結ぶ線はおのずから「横断」ということになるのではなかろうかと思います。

それに対して,たとえば“南北に長い”長野県だけを取り出した場合,今度は北信の栄村から千曲川・犀川をさかのぼり,善知鳥峠を越えて伊那谷を突き抜け南信南端の根羽村へ至るルートの方が「縦貫」で,飛騨高山から安房峠を越えて信州に入り,松本→上田→軽井沢を経て碓氷峠を越えて上州に抜けるルートの方を「横断」と呼ぶ方が感覚的には自然に思われます。

結局のところ,川の左岸・右岸と同様,どこに視点を置くかによって変わってくることであり,地図の“上”を北に固定して考えるものではないように思います。

※追加の補足
「合従連衡」という故事成語があります。
中国の戦国時代末期,戦国七雄と呼ばれた主要国の中で,強大化し他を圧倒している 秦 に対して残り6国がどうすべきかという問いへの答えに由来します。
1つは残り6国が連携して西の秦に対抗しようというもの。秦に対して東に位置する6国が“縦”(従)に手を結ぶので「合従(がっしょう)」。
もう1つは,6国がそれぞれ別個に秦と手を結び,他に対して有利な立場に立とうというもの。西の秦と東の各国がそれぞれ横(衡)に手を結ぶので「連衡」。
で,これを盛んに説いて回った思想家(?)たちが諸子百家のうちの「縦横家」。

実際には6国が南北に並んでいるわけではないけれど,イメージとしては 南北=縦,東西=横 という図の上に成り立つ言葉ですね。
視点によっては,そのような空間認識もある,ということです。
[74134] 2010年 2月 11日(木)09:18:17じゃごたろ さん
縦貫軸
おはようございます、じゃごたろです。
本日は祝日。いまでは「祭日」という言葉はなくなったのですね。

[74133] ひぃ さん
[74131] Issie さん

はい、もちろんその点は承知の上での書き込みです。
国土の縦貫軸に沿った方向が「縦貫」で、それを結ぶように交差するのが「横断」。
ですから、
本州の脊梁山脈を“横切る”のだから,私はごく当たり前に「横断」だと思っていました。
専門家の仰る通り、まったくもってごもっともです。

国道1号から国道5号まで線引きすると、札幌~函館、青森~仙台~東京~名古屋~大阪~広島~下関~北九州~熊本~鹿児島というように、日本列島に沿うように一本の線(函館から青森もつながってるとして)となります。これが国土を縦貫する主たる路線。そして国道6号から国道12号までが、それを補完する縦貫軸の別路線ということになります。

国道13号から国道40号までは、この縦貫軸が通過しない県庁所在地や北海道の主な支庁所在地、かつて鎮守府であった重要な港(室蘭、横須賀、敦賀、呉、佐世保)、そして伊勢神宮を結ぶネットワークを形成するもの。国道41号から国道57号は後で追加されたもので、さらに沖縄返還後に鹿児島から那覇をつなぐ縦貫軸として国道58号が追加されました。

ちなみに「中部縦貫道」というものもちゃんと存在していますね。
そもそも、中国自動車道という営業路線名の高速道路も法令上では「中国縦貫自動車道」、徳島自動車道と松山自動車道(川之江東JCT~川之江JCTは高知自動車道)は「四国縦貫自動車道」として東西方向に縦貫してるのでした。
[74135] 2010年 2月 11日(木)12:02:38Issie さん
圏央道神奈川ローカル線
[74134] じゃごたろ さん
いまでは「祭日」という言葉はなくなったのですね。

神道に基づく皇室祭祀に由来する「祭日」という言葉は,現行憲法20条の政教分離規定に抵触するからでしょうね。だから「国民の“祝日”」(国民の祝日に関する法律;昭和23年法律第178号)。でも今日が「祝日」になったのは,この法律ができてから18年も経ってからのことでした。

はい、もちろんその点は承知の上での書き込みです。

ああ,あれはもしかしたら“クイズ”だったのかしら。だったら,あたら野暮なことを…。

でも,話はあそこで述べたほど簡単ではないようで,
[74116] で話題になった圏央道。これの神奈川県区間の呼称は「さがみ縦貫道路」です。
県の中央を貫く相模川に沿い県土を南北に…,しかしこれは県域を“短軸”方向に突き通すものです。
一方,[74130] に出てきた「第二東名」。いつできるのか,本当に完成するのか,全くわかりませんが(私は全く期待していない),県土を東西に…,“長軸”方向に貫くこのルートを,多くの神奈川県民は「横断道路」と理解することでしょう。別に「第二」を持ち出すまでもなく,東名高速も246も新幹線も東海道線も,みんな県土を「横断」しているのでした。こちらを「縦貫」という人はあまりいなさそう。

ここでは列島全体の軸に合わせた“縦・横”とも,県の輪郭の長軸・短軸に合わせた“縦・横”とも違う方向認識が現れています。
この場合は,北を上にした地図が頭の中にイメージされているのでしょうか。
もともと神奈川県の輪郭では長軸・短軸の違いがあまり明確ではありません。陸地部分だけでなく,南に突き出た真鶴半島と三浦半島の先端を結んだ線で相模湾を丸ごと入れてしまえば,なおさらです。
その中で さがみ縦貫道路 が通過する相模平野だけを取り出せば,これを南北に貫く相模川の線が強く意識されて“縦”のラインと感じられるのかもしれません。
あるいは,全域が“太平洋斜面”である神奈川県にとっては,北部県境の山から南の相模湾へ斜面を一方的に下るだけ(というイメージ)では「横断」という感覚が生まれないのかもしれません。
これが,東西方向の長軸性がずっと顕著な東京都の多摩地域では,武蔵野を南北に横切る南北ルートが「横断」であると容易に理解できるように思います。

物事は,そうそう単純化して話ができるものではないのかもしれませんね。
[74140] 2010年 2月 11日(木)17:55:31【1】EMM さん
ニューヨークへ行きたいかー!
Issieさんとじゃごたろさんのやりとりを見てふと思ったのですが…

この番組のタイトルは方向を軸として捉えたのか、地形を軸として捉えたのか…とふと気になってしまいました。
元々は「大陸横断鉄道」とか言うような表現があるところから来ていると思いますが、アメリカ大陸に限ってみれば確かにロッキー山脈~アンデス山脈(更にアメリカ国内に限るならばミシシッピー川も?)を「縦軸のライン」を捉えれば確かに「東西に横断」という表現になるんだろうなぁ、と思いました。
ところが、wikipediaで大陸横断鉄道の項を見ると、大陸を横断していると見なされている鉄道って東西方向が多いようです。
特にオーストラリアの鉄道名の「日本語への訳され方」は典型的だと思います。
このジャンルでは「地形的な軸」よりも「方向的な軸」の方で捉えられている、と言うことなんでしょうか…???

※追記。
オーストラリアの場合は、グレートディバイディング山脈か、あるいは人口の多い東岸の都市群のラインが「縦軸」っちゅうことなんでしょうかね?うーん。
[74143] 2010年 2月 11日(木)18:26:19Issie さん
二海郡
[74140] EMM さん
このジャンルでは「地形的な軸」よりも「方向的な軸」の方で捉えられている、と言うことなんでしょうか…???

これは「海から海へ」という意味ではないかなぁ。
オーストラリアの「インディアン・パシフィック」というのがわかりやすそうです。インド洋 対 太平洋。「表・裏」という表現は嫌われそうですが,オーストラリア大陸にとっては片やニューギニア,こなた南極大陸と,陸に面している南北方向よりも2つの大洋に面した東西方向の方が「横断」にはふさわしいのかも。
アメリカ大陸についても,東西方向に長い合衆国だけでなく,南北アメリカ両大陸全体で南北に長くなるけれど,そこまで広げなくても,「大西洋と太平洋とを結ぶ」ということで十分「横断」の意味は成立するのでしょう。
ロシア(ソ連)は東西方向に長い国で,しばしばその国土の広がりを「バルト海から太平洋まで」,あるいはそれと同義の「クロンシュタットからウラジオストクまで」などと表現しますが,バルト海と太平洋を結ぶという意味でシベリア鉄道についてもユーラシア大陸を「横断」していることになるのでしょう。私,まだ“ソ連”だった1990年に横浜からの船を下りて上陸したナホトカでシベリア鉄道支線の列車に乗り込んだ駅は「太平洋(チハオケアン)」という名前でした。

“陸のシルクロード”の東の終点は長安(西安)ですが,これを日本まで延長すれば「地中海から東シナ海・太平洋まで」。その意味では,やはりユーラシア大陸を「横断」しているのでしょう。


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