さて、問五の市名の市長さん問題については、
[84000] 伊豆之国さん、
[84003] k_itoさん、
[84015] 実那川蒼さんから貴重なご意見や議論を頂きました。
まず、十番勝負の類似問題である
第二十九回問八(市名の市長さん)では、読みの違いを該当しない市とし、新旧の字体の違いについては明確にしていませんでしたが、想定としては字体の一致も必要として想定解数を提示していました。実那川蒼さんが
[76791]の感想で指摘されていましたが、もし、旧字体の解答をされたいたらどう判定していたか迷っていたと思います。
読みの違いについては、知名度の高い千葉市の熊谷市長を問題に入れたかったこともあり、許容範囲としました。読みよりも字面を優先した訳です。字面については、全国市長会のページで旧字体関連の市長名を確認しました。
この中から、亀山市/桜井市と福岡市/高島市を該当しないペアとして例示しました。
今回、市長会のページの確認だけで満足し、市の公式HP(上記の市長名にリンク)での表記を確認しなかったのは手抜きでした。確認していれば、甲州市長は田辺市長、福岡市長は高島市長(はしご高ではない)の表記になっていることに気付き(高知市長は岡崎市長になっていますがHPで正しくは「大」ではなく「立」であると断っています)、共通項の見直しや該当しないペアの見直しを行ったと思います。
それでも、旧字体も該当すると割り切ることには悩ましい点はあります。
[84000] 伊豆之国さん
今回のこの問では、字体の新旧の違いなどについては、先ほどの「島・嶋」や、「竜・龍」などのように広く世間に別の字として認識され、自治体名などでも区別されているようなものを除いて「同じ漢字」として扱い、むしろ「読み」のほうを重視して、例えば千葉市の熊谷(くまがい)市長を「該当しないペア」としたほうが、かえって合理的ではなかったか、という気もしてきますが、いかがでしょうか。
上記リストの鹿屋市の嶋田市長の存在が悩ましいです。「広く世間に別の字として認識されている」を境界線にできるでしょうか。
[84003] k_itoさん
市長は公人として日常的に公文書を発行しているわけで、その名義は間違いなく(字体も含めて)戸籍名のはずです。ですので、本人や市職員は字体の違いを意識しており、そうそう勝手に字体を改めてはいないと思われます。無論これは推測にすぎませんし、それを確実に確かめる手段がないというのが問題作成上の難点ではありますが。
ご想像の通り、市長会の情報を基にした上記リストと公式HPの表記に違いがあることから、必ずしも市長といえども戸籍名を公文書に記載しているかどうか微妙です(まぁ、公文書はさすがに戸籍名だろうと推測はできますけど)。甲州市の市長名の載った公文書をネットで確認する手段はあるでしょうか(甲州市の住民票を見れば分るんですけどね)。
公文書はともかく、公式HPで新字体を使っているとなると、新旧の違いを判定に持ち込むのは難しかったかと思います。
[84015] 実那川蒼さん
さて、前回の類似問題で私が指摘した旧字体や異体字ですが、私はこれらも正解に含めたほうが意外性もあってよかったと思っています。
そうですね。今回も敢えて新旧の違いは明確にしない出題にした上で、仮に旧字体の可能性のある市長名の解答があった場合には、正答に判定した方がよかったかなと思っています。それでも、鹿屋市/島田市のペアを正答とするのはちょっと抵抗があったかもしれません。そう言う紛らわしい解答は皆さんも極力避けるだろうという期待もあります。
今回は、福岡市/高島市を該当しないペアにしていたため、甲州市/田辺市を解答された場合には、処置に困っていたと思います(正答にしたと思いますが)。