[89392]で言及した問十の足りない想定解2についてですが、想定解と比較すると漏れていたのは山武市、曽於市でした。山武市は単純な見落としでしたが、曽於市は僕が出典とした2010年国勢調査速報値のデータでは
曽於市 So-shi
となっており、市の公式サイトURLの"soo"とは異なっています。カントリーサインなどは後者の"o"を重ねる表記を使用しているようです。僕は鹿児島に縁がないので曽於市をどう発音するのかよく分かりませんが、漢字が二文字に分かれているので"o"の音も2回発音すると推測します。似たような構成の発音を持つ紀伊半島の英語表記は"kii"が主流のようですので、曽於市の英語表記も"o"を重ねた方が合理的な気がします。一方、同じく似たような構成の発音を持つ箕面市は"h"を重ねていますが、発音上での曽於市との違いは無いように考えられます。(大阪にも縁がないので箕面市をどう発音するのかよく分かりませんが。)
特に母音が連続しているときなど、日本語をローマ字表記する方法は常には一意的には定まらないと僕は考えています。今回のように市の公式サイトに使われている英語表記を絶対視することも一つの案ですが、個人的にはそれはあまり好ましくないと考えています。ヘボン式ローマ字の綴り方では、"ん"はその直後に"b"、"m"、"p"の音が来るとき"n"ではなく"m"と綴りますが、これは"b"、"m"、"p"を発音する際に必ず唇が閉じるため、直前の撥音が唇を閉じずに発音する"n"では表現できないためです。二本松市は"Nihonmatsu"と綴られていますが、この表記通りに発音すると"ん"に力が入って途切れる感じになってしまって、本来の発音ではないと感じられます。ちなみに、南部町は青森・山梨・鳥取のいずれの県のものでもホームページは"Nanbu"となっていますが、前述の2010年国勢調査速報値のデータでは鳥取の南部町のみ"Nambu"でした。そもそも、撥音を場合によって"m"と綴るのはヘボン式の中でもかなり細かいところなので市町の職員がその規則を考慮せず(知らず)に英語表記を作成したとも考えられます。(以前、テレビで新橋駅の英語表記がどうして"Shimbashi"なのかという問題に答えられた一般人はかなり少なかったと記憶しています。)そのため、個人的には公式表記?を絶対視したくないのです。
故に、僕は絶対的に信頼できる英語表記が存在しないと考えているため、この類いの問題は出ないだろう、と考えていました。今回出題された以上、次回以降類問が出る可能性があるわけですが、十番勝負では今回のように市の公式サイトに使われている英語表記を絶対視するということでよろしいでしょうか?>>グリグリさん
以上、非常に読みづらい文章で失礼いたしました。