ある方からいただいたメールに,陸前高田の「奇跡の一本松」についての疑問が記してありました.
あの松は,アカマツとクロマツの種間雑種「アイグロマツ」であり,種子が通常のように発芽するのは疑問である,というのです.
あの松が実はアイグロマツではなくクロマツであったとしたら,何の問題もありません.
しかし,実際にアイグロマツであったとしたら?
他のマツから得た種子を「奇跡の一本松」の種子として,「捏造」したのでしょうか? あるいは,実際にアイグロマツから得た種子から,あのように苗を得たのでしょうか?
もしも「捏造」であったとしたら,たとえ被災地を,被災者を,力づけるためであったとしても,残念なことです.「捏造」された「物語」に頼らざるを得ない,とは,私たちはいかに弱く,情けない民であることか……
あれが「捏造」された「物語」でないことを,切に願います.