36年振りに狂犬病で死亡(1970年ネパールで感染。日本国内での感染で狂犬病による最後の死者は、1957年。犬の発生はその2年後1959年が最後)とのニュースで、新聞の切抜きを調べていたら、こんなのが出てきました。
10月29日<天声人語>に、人口あたりのイヌの数が多い都道府県は「群馬、三重、山梨、岐阜…」少ないのは「東京、大阪、山形、福井、石川…」
そこで朝日新聞群馬版が理由を分析しているのを紹介しています。東京、大阪が少ないのは判りますが、結局よくわからず、「犬民性」というダジャレで締め括っています。
天声人語を転載したブログ20061029
現在でも狂犬病に感染し発症したら致死率100%だそうです。国内では何十年も前に撲滅した病気ですから、ピンと来ないかも知れませんが世界では年間55000人も死んでいます。もし、日本で狂犬病の動物(狂犬病という名前ですが全ての哺乳動物が感染するそうです)が発見されたら、B.S.E.や鶏インフルエンザ以上の大騒ぎに?
一番危険なのは、日本海の向こうの国からくる船が、頻繁に入ってくる港だそうです。日本海の向こう側は、狂犬病の発生地域ですから。人や荷物のチェックは厳しいが、乗っている犬の検疫はしていないのだそうです(小さな港には動物検疫官がいない!)。感染した犬がひょいっと船を下りて…
厚生労働省のサイトにこんな統計が
都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等
そこの注目すべき数字は
全国
年度 | 登録頭数 | 予防注射頭数 | 注射率 |
平成11 | 5,645,424 | 4,578,277 | 81.1% |
平成12 | 5,779,462 | 4,606,527 | 79.7% |
平成13 | 5,939,595 | 4,646,046 | 78.2% |
平成14 | 6,084,731 | 4,681,524 | 76.1% |
平成15 | 6,262,510 | 4,741,488 | 75.7% |
平成16 | 6,394,226 | 4,801,709 | 75.1% |
平成17 | 6,670,327 | 4,924,129 | 73.8% |
年々登録頭数は増えていますが注射率が下がっています。
都道府県別では注射率にそうとうのバラつきが
(平成17年度)
1位、長野県94.8% 2位、山形県92.3% 3位、新潟県89.4%
……
45位、岡山県61.8 46位香川県59.7% %47位、沖縄県50.5%
長野と沖縄では実に44ポイントもの差があります。香川県と岡山県以外は7年間順位は変わりません。
これも「犬民性」でしょうか。関係者の温度差?
気になるのは、香川県です。平成16~17年1年間で登録頭数は24000頭も増え、たぶん群馬県を抜いて人口当たりの飼い犬の数日本一になったようです。ところが予防注射率は平成11年の80.7%(23位)から年々下がって平成17年は上にあるように59.7%、46位です。