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銀座線をつなげ! —相互乗り入れによる直通運転を考える—

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記事数=10件/更新日:2003年6月29日/編集者:special-week

相互運転は、日本が誇る鉄道交通方式として世界各国の規範ともなっている。その相互運転が盛んな営団地下鉄でも、初期につくられた銀座線と丸の内線は相互運転がなされていない。いろいろとクリアしなければならない課題は多いが、果たして相互運転は実現するのか?

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[17418]2003年6月27日
special-week
[17423]2003年6月27日
まがみ
[17424]2003年6月27日
Issie
[17425]2003年6月27日
般若堂そんぴん
[17433]2003年6月28日
スナフキん
[17434]2003年6月28日
faith
[17440]2003年6月28日
ken
[17442]2003年6月28日
まがみ
[17456]2003年6月28日
Issie
[17493]2003年6月28日
般若堂そんぴん

[17418] 2003年 6月 27日(金)21:22:49special-week さん
銀座線をつなげ!
 営団地下鉄は、そのほとんどが私鉄との相互運転をしており、会社間の境界を超えて乗客に利便性をもたらしています。もちろん、相互運転をすることで、経営の合理化といった面もあるのでしょうが、こういった相互運転は日本独自のシステムなんですね。それなので、海外でもかなり注目されているようです。

 ところで、営団地下鉄で相互運転されていない路線を調べてみると丸の内線と銀座線が挙げられます。丸の内線は中野坂上からの分岐があるので運行上なかなか難しいのかもしれません。しかし銀座線は、がんばればできそうです。
 日本初の地下鉄となった銀座線は、初モノらしく、ほかの地下鉄とは車両も線路もちょっと特殊です。乗車してみると明らかに車両が狭いためにかなり混雑いたします。建設当時、ここまで通勤ラッシュが予想できなかったのでしょうね。そのため、銀座線の役割を補完するように大手町までは半蔵門線が、銀座以北は丸の内線と日比谷線が銀座線をカバーするように並行しています。

 旧式の銀座線なので、他社との相互運転が不可能になっているわけですね。浅草で終点という、とても中途半端な路線になっているわけですが、ここから東武に乗り入れることはできないものか、と日夜私は考えてしまいます(笑)
 最近では、軌道幅に合わせて車輪が可動するフリーゲージとやらもあることだし、なんとかならないものでしょうかね。でも東武は、浅草線と日比谷線に取られているんだよな。そしたら、きたるつくばエクスプレスとの相互運転なんてどうだろう?新浅草と南千住の区間から合流して南千住駅で乗り換え可能にする。こうすれば、日比谷線とも再合流することになるわけだしね。でも、そうすると、日比谷線の駅を移設しなければならなくなるなあ。
 困ったね・・・
[17423] 2003年 6月 27日(金)22:11:09まがみ さん
Re: 銀座線をつなげ!
[17418]special-week さん
[17421]三丁目 さん
銀座線と丸の内線は、電気の取り入れ方が他の路線と違うのですね。普通の電車は、ほら、屋根の上に架線が引っ張ってありますけど、銀座線と丸の内線は架線がありません。線路の横に集電用のレールをもう一本引いて、そこから電気を取り入れているのです。

あとは、線路の幅ですね。銀座線と丸の内線は、JRなどよりも線路の幅が広いんですよね(京成や京急と同じ)。この2つがネックといえそうです。

東武は、浅草線と日比谷線に取られているんだよな
東武は「半蔵門線」と日比谷線との直通ですね。都営浅草線は京成ですね。
[17424] 2003年 6月 27日(金)22:11:33【1】Issie さん
昔話
[17418] special-week さん

かつて,銀座線(地下鉄3号線)には浅草から三ノ輪へ延長する計画がありました。
三ノ輪で日比谷線(地下鉄2号線)に接続する計画だったのでしょうかね。
結局のところ,山谷地区には地下鉄を引くほどの需要が見込めなかったのか,あるいは三ノ輪(ないしは南千住)という中途半端な終点のためか,この延長は立ち消えになってしまいました。

渋谷口では,前に触れたことがあるとおり,地上を走っていた路面電車・玉電の代替線が銀座線の延長として本気で計画されていました。結果として大改修を余儀なくされた二子玉川(園)駅の以前の構造は,狭軌+架線集電方式の田園都市線・上下線が標準軌+第三軌条方式の新玉川線を挟み込むんで相互の乗り換えに便利なように設計されたものです。
けれども,爆発的に増加する(ことが予想された)田園都市線の輸送需要に銀座線車両では耐えられないことがわかって,田園都市線の車両が10両編成でそのまま乗り入れることができる狭軌+架線集電方式に設計変更され,それにあわせて営団側も銀座線に並行して,つまり銀座線の別線という意味も込めて地下鉄11号線(半蔵門線)が計画に追加されました。その後,半蔵門線は東側区間で計画当初と大きく性格を変えて現在に至ります。

丸の内線(地下鉄4号線)にも池袋から向原方面への延伸計画がありました。
こちらも郊外鉄道(東上線,西武線)と相互乗り入れの可能な設計の地下鉄8号線(有楽町線)に取り替えられました。
地下鉄8号線(有楽町線)も,地下鉄4号線(丸の内線)北半区間の補完路線として計画追加されたのですね。

ところで同じ標準軌+第三軌条方式であっても,銀座線と丸の内線では車両限界に違いがあって,より大型の規格で設計されている丸の内線車両が銀座線に入ることはできません。その逆は可能ですが(だから,かつて丸の内線の方南町支線には銀座線車両が使用されていました)。

いずれにせよ,銀座線・丸の内線の車両・線路規格では,郊外からの通勤輸送には耐えられないという判断があるのだと思います。
[17425] 2003年 6月 27日(金)22:16:44【1】般若堂そんぴん さん
銀座線と他線との直通運転を考える
あれ? どこかで見たようなタイトルですね(笑)
[17418]special-weelさん
銀座線は車両限界が小さいので,たとえ軌間や集電方式などの問題が解決しても東武線やつくばエクスプレスとの直通は残念ながら不可能ですね.さらに,直通によってただでさえ小さい銀座線の混雑がさらに酷くなるのも避けたいところです.
あえて直通を望むならば,1972年の都市交通審議会答申のように浅草から三ノ輪まで延伸し,ライト・レール化した荒川線と直通する……というのが私の妄想です.

あれ? あまり考えていませんね.タイトルに偽り有りですみません.

[17424]Issieさん,半蔵門線=11号線ですね.

【おまけ】
[17421]三丁目さん,いにしえのグリコから現在の各種食玩にいたるまで「おまけ」の重要さは計り知れないものがあります(わはは).
その歌なのですが,冒頭部分でやはり英語で「八,八,八」との掛け声入りであったような……記憶違い?
[17433] 2003年 6月 28日(土)00:28:46スナフキん さん
Re:銀座線
[17418]special-weekさん
旧式の銀座線なので、他社との相互運転が不可能になっているわけですね。
営団地下鉄もそれはちゃんと認識しているらしく、銀座線の車両取替えは最も早く着手し(その代わり初期の車は装備がハイテクなくせに、非冷房でした…)、そして最も早く取替えを完了しましたね。それに対して丸ノ内線は、元いた「赤い地下鉄」車両があまりにも性能的に優れていて現代でも十分(走行性能は)通用する車だったこともあって途中、日比谷線車両に取替えペースを追い抜かれてしまいましたが、これも今は完全に置き換えが完了しています。今では両者とも、取替えた新型車両の高い性能をフルに生かし、ラッシュ時はそれこそ理論上限界に近いとも言われている2分を切る運転間隔で乗客をさばいています。丸ノ内線はともかく、銀座線はバイパスのつもりで作った半蔵門線が、新しい地下鉄の悲しさで深くて何かと不便な場所を走らざるを得なかったせいもあってか、期待していたほど銀座線の混雑緩和に寄与しなかったのが実情なようです。

ただ、上記超高頻度運転は両地下鉄の規格サイズがもたらした副産物であることも注目すべき点ですね。1両あたりの車両長さが短いから、編成1本単位の長さも当然短くなり、逆に短い列車がロケットスタート(笑)で駅のホームを発車できれば、次々と後追いの列車をホームに進めることができる、これが超高頻度運転の実際です。決して20mと図体のでかい車が、10両つながっていたのではできない芸当です。こうして、「日本一短い運転間隔」を実現しているのですから、これはこれなりに評価すべきでしょう。

話がそれますが逆に、20m*10両の編成で、2分10秒間隔で運転できている首都圏の某路線は、使用車両が統一されているとは言え性能的には決して最新とは言えないものを使っていることも考え合わせると、神業に近いです。しかも、終点では島式ホーム1面2線で折り返すという荒技ぶり…。さて、こんなすごい路線はどこでしょう?
[17434] 2003年 6月 28日(土)00:31:44faith さん
相互乗り入れの障害
[17425] 般若堂そんぴんさん
銀座線は車両限界が小さいので,たとえ軌間や集電方式などの問題が解決しても東武線やつくばエクスプレスとの直通は残念ながら不可能ですね.さらに,直通によってただでさえ小さい銀座線の混雑がさらに酷くなるのも避けたいところです.
車両限界は小さい方に合わせた車両にして、ホームではステップを出すなどすればクリアできないこともないですね。
さらにパンタグラフと第三軌条用の集電装置(何て言うのでしたっけ?)を取り付ければ、まあ高くつきそうですが、集電装置の問題もまあクリアできないこともないですね。(かなり無理がありますが)

直接関係がないですが、東京の地図をみると、京急と京成は、銀座線(中央通り)のルートで乗り入れした方が自然な感じがします。
京成上野駅からさらに地下を通って中央通りに出て、新橋まで南下、そこから都営浅草線のルートで品川と。
中央通りであれば、JRに乗り換えずに京成で都心に出る人がもっと増えたかも。どうでも良い妄想ですが・・・
[17440] 2003年 6月 28日(土)01:24:30ken さん
re:re:re:のre: 銀座線
今日の雑魚さんの強要問題はちょっと難しかったので、易きにつき、銀座線にレス
[17418]special-week さん
[17421]三丁目 さん
[17433] スナフキん さん
[17434]faith さん
車両限界は小さい方に合わせた車両にして
これも問題と言えば問題。
乗り入れ相手の鉄道は、ただでさえ厳しいラッシュ時のスジに、輸送力の小さい列車を割り込ませなければならないわけですよね。
これはいくら、日本橋、銀座に乗り入れられると言っても、ありがた迷惑、という面も。

また、路線のカーブの関係から、現状の6両3扉から、ホーム延長は無理。
地下鉄は確かにタラップ等つければ、小は大を兼ねるのですが、現状の近郊私鉄からすると、一編成あたりのキャパが半分以下になってしまう感じではないでしょうか。

集電装置の問題もまあクリアできないこともないですね。(かなり無理がありますが)
いや、ホントかなり無理ありますよ。
少なくとも、踏み切りのある路線とは乗り入れできませんよね。
死人が続出してしまいます。

結局、相手側の鉄道が銀座線規格に合わせ、第三軌条の安全対策も含めて、完全に対応しようとすれば、半蔵門線の渋谷-青山一丁目間と同様に、全く同一の経路に新線のトンネルを開削した方が、安上がりかも?
さすれば、トンネル径の問題もホーム長の問題も、集電方式の問題も解決ですが。
これでは「銀座線を考え」たことになりませんね。

銀座線、丸の内線は結局、独自延長以外の道は袋小路ではないでしょうか。
丸の内線の池袋駅の先が塞がれ、頭端式になって、元線路だったところにマツモトキヨシが出来た時には、寂しいものを感じました。
[17442] 2003年 6月 28日(土)01:40:27まがみ さん
銀座線&首都圏某路線
大阪では標準軌第三軌条が当たり前ですが、東京ではある意味で異端者?
大阪の地下鉄は他路線と直通運転をしないものだと昔から決まっております。堺筋線だけが例外。逆に市営だけ見ると綺麗に規格は揃っています。御堂筋線の中古車両を谷町線に入れたり…

[17440]ken さん
少なくとも、踏み切りのある路線とは乗り入れできませんよね。
[17434]は、架線区間はパンタグラフで集電、第三軌条区間は集電靴で集電、という意味ではないでしょうか?
しかし銀座線車両にパンタグラフを取り付けるとトンネル限界が…
あと、上野には銀座線の踏切がありますが(車庫への線路)さすがに踏切内には第三軌条はないです。

[17433]スナフキん さん
20m*10両の編成で、2分10秒間隔で運転できている首都圏の某路線
この線、よく使いますけど、神業的ダイヤを組むわりには結構なスピードを出しますね。でもせっかく終点の駅を新しくするんだったら2面4線ぐらいにすれば良かったのに…と思います。使用車両もいつの間にか首都圏では古いほうの部類になってしまいましたが…
[17456] 2003年 6月 28日(土)11:09:23【1】Issie さん
地下鉄開業の頃
東京で最初の地下鉄として東京地下鉄道が浅草-上野間を開業したのは1927年末のことでした。この路線は1934年までに日本橋・銀座を経て新橋まで延長されました。
地上の市電で戦後に廃止されるまで“栄えある1系統”を掲げていたのは上野-日本橋-新橋-品川系統であり,この地下鉄路線も当初は品川へ向かう路線として計画されていました。
ただ,新橋開業の段階では,後から新橋-渋谷間を開業した東京高速鉄道との乗り入れを考慮したのか,新橋駅を品川方向ではなく西へ振った赤坂方向に変更していますね。この時点までに品川延長をやめたのでしょうか。

東京で地下鉄建設計画が具体化するのは1923年の関東大震災をはさんだ1920年代のことです。
1920年に実施された第1回国勢調査によれば,このときの東京市15区および隣接5郡の人口は以下のとおりです。
東京市2,173,201現:千代田・中央・港・新宿(東半)・文京・台東・墨田(南半)・江東(西半)
荏原郡253,871現:品川・目黒・大田・世田谷(東半)
豊多摩郡278,403現:渋谷・新宿(西半)・中野・杉並
北豊島郡379,426現:豊島・北・荒川・板橋・練馬
南足立郡60,780現:足立
南葛飾郡204,538現:墨田(北半)・江東(東半)・葛飾・江戸川
これに「北多摩郡砧村 3,680」「北多摩郡千歳村 4,287」(ともに現世田谷区西半)を加えると,ほぼ現在の23区の範囲となります。

関東大震災後の復興過程と京浜地区の重化学工業進出をはじめとする産業構造の転換によって東京への人口流入と市街地の膨張が急速に進行して,東京市は1932年に隣接5郡を編入して35区となるわけですが,それでもおそらくは敗戦前はもちろん,戦後しばらくまでの間,まさか半世紀後に新たに編入した5郡の区域が住宅で埋め尽くされることなど,想像だにできなかったことだろうと思います。

そのような中で計画され開業した銀座線です。
この当時の地下鉄計画は当然のことながら「東京市域=15区」の範囲+α(山手線の駅まで)ですね。
地上では東京市15区の外縁を境に内側・市内交通としての「市電」と周辺の都市間輸送に主眼を置く「私鉄」との役割分担が厳格に存在していました。地下鉄の基本的構想はこの市電エリアを対象にしていて,周辺私鉄との乗り入れとなどいう発想は全くなかったと思われます。
また,それをしようにも特に京浜・京王・京成は,昭和初期までは路面電車に毛の生えたような路線でしたから,現実には不可能であったでしょう。
玉電・王電・城東電車に至っては路面電車そのものでしたからね。

東京地下鉄道があつらえた電車は,長さ16mの全鋼製電車。1920年代後半としては標準的な長さです。路面電車起源の京王線では1960年代まで長さ14mの小型車が主力であったし,ほかの私鉄でも1970年代末くらいまでは16~18m級の電車が混在していましたから,銀座線のこの規格は必ずしも小さかったわけではないのですね。
それよりも,機関車と貨車は黒,客車は茶色というのが常識であった当時,地下での視認性を考慮して黄色く塗った電車は,耐火性を考慮した全鋼製の車体とともに,非常に画期的なものでした。保安面でも,機械式(打子式)ではあるけれどもATS(自動列車停止装置)を備えるなど,「当時としては」きわめて先進的な規格だったのですね。

かえって昭和初期にはきわめて進んだ技術を採用したがゆえに,1980年代まで大幅な更新をする必要もなくそれが使えてしまった。で,その間に東京では劇的な膨張が進んで,国鉄や周辺私鉄もそれに対応するために大規模な改良を行い,結果として取り残されてしまった,ということが言えるかもしれません。

そういえば,日比谷線を走っているのはいまだに18m級の電車ですね。これも,乗り入れ開始当時は東武側でも東急側でも標準の規格だったわけですが,その後それぞれ20m車両が標準となり,車両が大型化できず長編成化もできなくて列車あたりの輸送量の小さい日比谷線乗り入れ列車は双方にとって少々厄介な存在になっているようです。伊勢崎線も東横線も日比谷線とは別ルートの乗り入れ先を確保するに至ったというのも,そのような事情が関係するのでしょうかね。
[17493] 2003年 6月 28日(土)20:42:46般若堂そんぴん さん
地下鉄1号線(東京地下鉄道)の初期計画
[17456]Issieさん
この地下鉄路線も当初は品川へ向かう路線として計画されていました。
ただ,新橋開業の段階では,後から新橋-渋谷間を開業した東京高速鉄道との乗り入れを考慮したのか,新橋駅を品川方向ではなく西へ振った赤坂方向に変更していますね。この時点までに品川延長をやめたのでしょうか。
大正9年1月14日東京市告示第2号で定められた東京市区改正設計高速鉄道網では地下鉄1号線(東京地下鉄道線)は省線(東海道線)の西を南下して品川に至る計画だったようです(「都営地下鉄建設史--1号線--」42頁,I-3図.東京都交通局,1971).
大正14年3月30日内務省告示第56号によれば,1号線は新橋より日比谷(現在の日比谷駅ではなく,霞ヶ関付近のようです),虎ノ門,愛宕町,田町を経て五反田までの路線と改訂されています([6045]を御参照下さい).

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