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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[81218]2012年7月31日
YT

[81218] 2012年 7月 31日(火)17:16:03【3】YT さん
矢吹町
[81198] 皿さん
私は、福島県矢吹町の現行町名と江戸時代にのちの現在の矢吹町にあった村の位置が全然わかりません。
とりあえず、近代デジタルライブラリーの『ポケツト大日本分県地図 : 最新調査. 福島県之部』 (1925年)を見ると、当時の三町村(矢吹町、中畑村、三神村)の境界と、それぞれの村内の地名の凡その位置が載っています。

一方、『旧高旧領帳』を調べると、大和久村、須乗村、須乗新田、七軒新田が白河県の幕府領、松倉村、三城目村、三城目新田が白河県の白河藩領分、矢吹村、矢吹新田、中畑村、中畑新田、大畑村、堤村、神田村、松崎村、中野目村、明岡村、明岡新田が磐前県の白河藩領分となっています。

近世村等旧領府県(M9迄)郡(M8迄)町村制施行時(M22)備考
矢吹村白河藩領分磐前県石川郡矢吹村
(矢吹新田村)白河藩領分磐前県石川郡矢吹村M9矢吹村に合併
中畑新田村白河藩領分磐前県石川郡矢吹村
大和久村幕府領白河県白河郡矢吹村
中畑村白河藩領分磐前県石川郡中畑村
松倉村白河藩領分白河県白河郡中畑村
(七軒新田村)幕府領白河県白河郡中畑村M9松倉村に合併
大畑村白河藩領分磐前県石川郡中畑村
須乗村幕府領白河県白河郡三神村
(須乗新田村)幕府領白河県白河郡三神村M9須乗村に合併
三城目村白河藩領分白河県白河郡三神村
(三城目新田村)白河藩領分白河県白河郡三神村M9三城目村に合併
神田村白河藩領分磐前県石川郡三神村
中野目村白河藩領分磐前県石川郡三神村
堤村白河藩領分磐前県石川郡三神村
明新村白河藩領分磐前県石川郡三神村M19明岡村と明岡新田村が合併して成立
(明岡村)白河藩領分磐前県石川郡三神村M19明岡新田村と合併し明新村
(明岡新田村)白河藩領分磐前県石川郡三神村M19明岡村と合併し明新村
柿ノ内村白河藩領分白河県岩瀬郡広戸村K2(1866)以降幕府領

現地名への対応は、平凡社の『日本歴史地名大系』に載っています。また西岡虎之助, 服部之総監修『日本歴史地図』 (1956年)の244-245頁に、福島県の廃藩置県前の幕府領・各藩領や、明治8年に白河郡となった石川郡の領域(明治8年までは、その中に三城目村、三城目新田、須乗村、須乗新田村などの白河郡の飛び地があったことになる)が載っていますので、『ポケツト大日本分県地図』と比較すれば、江戸時代の村の領域がある程度は把握できると思います。

なお東大の史料編纂所には、私製の『1:25,000地形図』があります。
国土地理院発行, 昭和29-54年刊) を各地域毎に私家製本したもの
ですので、その気になれば昭和55年の大字変更前の地名の位置を探ることができるでしょう。

【追記】天保国絵図を見ると、矢吹村や中畑村が石川郡所属となっていて、三城目村、三城目新田、須乗村、須乗新田村がループの白河郡所属となっていますが、『日本歴史地図』ではこれらの地域が「白河郡飛び地」と明記され、その周りを明治8年まで石川郡所属(『日本歴史地図』では石川「県」と書かれていますが、多分誤植)の矢吹村・中畑村等が取り囲んでいます。『旧高旧領帳』ではこれらの石川郡所属の村も白河郡(後の西白河郡)所属扱いとなっていますが、正確にはこれらの地域は天保郷帳の描かれた江戸時代後半から明治初期まで石川郡所属です。

【追記2】というか、2万5000分の1の地図はそもそも国立国会図書館で閲覧可能でしたね。ゼンリンの住宅地図の方は、国立国会図書館では1984年版が最も古いようですが。


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