[60205] 伊豆之国さん
関東平野のど真ん中に山菜が生えるとは思えません。
ワラビはどちらかと言えば「里の植物」ではないか,と思います.ちょっとした丘陵や原野があれば,かつては容易に見ることができたのではないでしょうか.耕作地周辺にもよく見かけますし,鉄道沿線にもよく見かけます.山地にも生じますが,人の手が入らぬ深山にはほとんどないと思います.
現在の蕨市域に自生しているかどうかは存じませんが,1/50,000地図を4つに分けたメッシュ(1/25,000地図相当)にプロットした分布図には埼玉県東南部のワラビの標本として,草加市(1982),浦和市(現在のさいたま市緑区1980),上尾市(1982),大井町(現在のふじみ野市,1984)などが引用されていますし,東京都区部からも,港区(1981),新宿区(1983),世田谷区(1981,1982)などの標本が引用されています.
【参考図書】倉田悟・中池敏之(編):日本のシダ植物図鑑5(東京大学出版会,1987)
ワラビは「植物界のゴジラ」と言われるほど猛悪な植物で,覚悟もなく庭に植えたりするととんでもないことになります(後悔の涙).