再び、
市町村変遷情報について。
[63733] 14:41:10 右左府様
…1923.04.01北海道 “振別郡, 紗那郡の区域をもって紗那郡を設置”とありますが、“振別郡,択捉郡の区域をもって択捉郡を設置”もしくは“振別郡を択捉郡に編入”が正しいのではないでしょうか。
ちなみに、行政区画変遷一覧表(地名好きさん)によれば、同時に紗那郡の内(二級町村制施行前の)留別村の区域が択捉郡に編入(?)となっています。
以前から、どうもこの表現はおかしいような気がしていましたが、何がどうおかしいのか確証がありませんでした。
即ちこれは、町村制施行によって消滅した郡に関わる変更を、「郡設置」と表記していることにあります。
複数の郡にまたがる村をもって、一つの村(当然ながら、所属郡は一つ)が成立している例は、数は少ないものの、珍しくもありません。
手元の資料によれば、
紗那郡留別村、振別郡振別村・老門村、択捉郡丹根萌村・内保村→択捉郡留別村
このような異動があったようで、郡を再編した…とは言い切れないと思います。
(二級)町村制施行の情報と、郡の異動情報を共存させるための“苦肉の策”なのかも知れませんが、だいぶ苦しいようですね。
ここに出てくる「
振別郡」のほか、十勝支庁にも「当縁(とうぶい)郡」が消滅した例がありますが、
郡設置 広尾郡 広尾郡 当縁郡の一部
郡設置 十勝郡 十勝郡 当縁郡の一部
市町村変遷情報では、上記のように表記されています。
この場合は、
当縁郡当縁村の西部・歴舟村・大樹村、広尾郡茂寄村→広尾郡茂寄村
十勝郡大津村・長臼村・鼈奴村・十勝村、中川郡旅来村、当縁郡当縁村の東部→十勝郡大津村
このような異動があったようです。
ところで、長々と書いてきたのですが、単純なことがあります。
振別郡, 紗那郡の区域をもって紗那郡を設置
振別郡が関係して設置された村(留別村)は択捉郡であり、紗那郡ではありません(他に「紗那村」も村制を施行しましたが、こちらは紗那郡の村々のみで構成されています)。
右左府様に乗っかるようで申し訳ありませんが、こちらも88様のご意見を賜れればと思います。