私の
[79760][79772]は、
市町村合併情報の施行時から現在までの町村数を各郡別に集計して、食い違いが出た所を調べたものです。
ほとんど自動抽出自動集計で行っているのですが、ここで手間を食ったのが
[79775]でhmtさんが仰っているように、分村した場合の消滅の確認でした。
"(本)"または"(微)"と書かれていればどちらが主体か迷うことはありません。これが88件
"の一部"でも、これが1つしか無ければ、元の町村は当然残っていると判ります。759件(←しかし、これで三濃村は間違えた)
同じ町村名で複数回出た場合、「分立」「境界変更」だけなら元の町村は残存。16組(児玉郡若泉村,下伊那郡豊村は後に除外)
「分割」なら消滅(58組)。「編入」「新設」(351組)もとりあえず消滅したことにして集計しましたが、実際それで合っているようです。
このように変更種別が使い分けられていて、しかも複数の項は連番かできるだけ近い番号で配列されているので
目視でもほとんどの場合はそれほど問題ないと思われるのです。が、
以下のケースはこれらが混じっていおり、記載からは消滅したかどうか区別できません。
新潟県 | 1898 | 2 | 4 | 分立 | 中蒲原郡 | 三箇村 | 中蒲原郡 松島村の一部 |
新潟県 | 1898 | 2 | 4 | 分立 | 中蒲原郡 | 新松島村 | 中蒲原郡 松島村の一部 |
新潟県 | 1898 | 2 | 4 | 編入 | 中蒲原郡 | 沼垂町 | 中蒲原郡 松島村の一部 |
長崎県 | 1898 | 10 | 1 | 編入 | | 長崎市 | 西彼杵郡 淵村の一部 |
長崎県 | 1898 | 10 | 1 | 分立 | 西彼杵郡 | 小榊村 | 西彼杵郡 淵村の一部 |
淵村は残存、松島村は消滅
岡山県 | 1953 | 3 | 1 | 新設/町制 | 赤磐郡 | 山陽町 | 赤磐郡 高月村の一部 |
岡山県 | 1953 | 3 | 1 | 境界変更 | | 岡山市 | 赤磐郡 高月村の一部 |
島根県 | 1954 | 10 | 1 | 新設 | 那賀郡 | 旭村 | 邑智郡 桜江村の一部 |
島根県 | 1954 | 10 | 1 | 境界変更 | | 江津市 | 邑智郡 桜江村の一部 |
桜江村は残存、高月村は消滅
そして、三濃村など越境事例。変更元の府県に記載がないので
恵那郡のほか香取郡、足利郡、新座郡、北足立郡、入間郡、福井県大野郡、木曽郡、南桑田郡、岡山県吉野郡でも
いつのまにか村が減少しています。
越境を含む項は三多摩を含めても29件しかないので、双方に記載しても良いのでは、とは思います。
ところで、改めて確認したところ、"の一部"が1つしかなくても同日に本体も改称や編入で
名前が消えているケースが45件あったのですが、
その中で気になるものが
大阪府 | 1897 | 4 | 1 | 編入 | | 大阪市 | 西成郡 川南村の一部 |
大阪府 | 1897 | 4 | 1 | 改称 | 西成郡 | 津守村 | 西成郡 川南村 |
角川地名辞典によると、川南村24大字のうち、村役場を含む23大字が大阪市へ編入し、
残る大字津守新田が津守村になったようです。仮にこれが継承団体だとしても鹿児島県三島村のケースに近く、
"の一部"を付けるのは上ではなくて下のほうではないでしょうか。