『狼』

これは狼の別名である「おおいぬ」が訛ったものと考えられます。
（参考までに、ニホンオオカミ絶滅の原因は洋犬から感染したジステンパーの流行のためと言われていますが、具体的な原因は未だ明らかではありません。最近でもニホンオオカミらしき動物の目撃事例があり、まだ完全に絶滅していないという説もあります。）

また、ここでは「狼煙」地名もコレクションに入れてあります。
かつては、遠方への通信手段の一つとして、焚き火の煙が利用されました。
この時、狼の糞を乾燥したものが燃料として使われたために「狼煙」の字が当てられた、とされています。
（煙がまっすぐ上に上がり、風に流されにくいから狼の糞を使った、と言うことをどこかで聞いた記憶があります）
日本国内でいつ頃から狼煙が使われ始めたのはちょっとわかりませんが、江戸時代末期ぐらいまでは通信手段として用いられていたようです。
全国各地で城の中・回り・他国につながる街道筋にある山・高台、沖の航路がよく見える小山などに「狼煙場」「狼煙山」の名称が残っているようです。
しかしその多くは通称として残っている場合が多く、具体的な場所の確定が難しいものも多かったので、「正式名称が狼煙山で、場所が特定でき、漢字で狼煙山と書かれることがあるもの」を探しました。
（狼煙場で一番有名なものはおそらく[37135]みやこ♂さんにご紹介頂いた山梨県の「ノロシバ」ではないか、と思われました。しかし残念ながらこの「ノロシバ」、何を見てもカタカナでの表記しか見つからないため残念ながらコレクション入り成りませんでした。また、町名・字名で狼煙の字が使われるのは石川県珠洲市狼煙町・狼煙新町のみのようです。）