反対語コレクションの「男女」に、茨城県つくば市の男女(みなの)川がない!と思ったのですが、よく見ると
■調査範囲
(1) マピオン地図の検索により見つかった住所地名、(2) 地理院地図の検索により見つかった地名
により、いずれの地図にも採録されていない地名だったのですね(地理院地図だと
川を示す線の表示はありますが)。平安時代に陽成院(陽成天皇)が「筑波嶺の峰より落つる男女川~」という小倉百人一首に撰ばれている歌を詠んでおり、1000年以上の歴史がある由緒ある川にしては意外でした。
この男女川、
ストリートビューにより客観的に現地の存在を確認できますので(最近はこんな登山道まで見られるようになっているとは驚きです)、ストリートビューに写っている看板や銘板等で地名の実在が確認できれば、これもコレクションに掲載するというのはいかがでしょうか。
【1】書込訂正:以下、自分がこの
[89305]を書いている間に
[89304]で解決したようですが、そのまま残しておきます。
さて、上の文で登山道という言葉を使ったついでですが、議論になっている「登下」に関しては
[89302]Nさんの意見と同様で、これは反対語に含めて良いのではないでしょうか。Nさんの挙げた例のほかに、沢登り・沢下りという対の言葉もあります。コレクション収録の決め手として「意味が対向しているか」という趣旨に照らし合わせれば、「上・登・昇」⇔「下・降」は任意の組み合わせ(3×2=6通り)を全て認めて良いと考えます。基本的には「上と下」、「昇と降」がペアになりますが、そこに「登」が例外的に「下」と「降」両方の反対語になるような感じがします。
ちなみに、Nさんは
下りる(おりる)・・・高いところから低いところへ移動する(地点の移動に重点)
降りる(おりる)・・・乗物から出る、地位から退く
と整理していますが、政権から退くことを「下野」(しもつけ……ではありません(笑))と言いますので、地位から退くという意味では「下」も「降」も使っていることになりますね。また、乗物から出るというのも、確かにバスは「降車」(車内に降車ボタンはあるけど下車ボタンとは言わない)、飛行機も「降機」ですが、一方で列車や船の場合は「下車」「下船」が基本的に使われます。言葉は時代とともに変わっていくものですので、和語(訓読み)の発音が同じで意味もほとんど似ている言葉を長く使っているうちに、このような曖昧さが生じているのでしょう。