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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[72970]2009年11月27日
ニジェガロージェッツ
[72971]2009年11月28日
ニジェガロージェッツ

[72970] 2009年 11月 27日(金)21:51:39【1】ニジェガロージェッツ さん
石島探検(前編) 事前調査
探検隊長の88さんからもご報告があるかと察しますが,石島への誘い[72840]を書き込んだ小生からも石島(井島)探検の始末記を綴らせていただきます。

岡山オフ会に際して,有志により石島(井島)ツアーを敢行することとなり,ここ「落書き帳」にも石島関連の記事で賑わいました。
それにつれて参加表明メンバーも増え,当初3名の参加で練り始めた企画がいつしか6名に,当日には9名に膨れ上がり,石島の全人口の1割にも及ぶ「大探検隊」となりました。
石島に渡るには定期便がなく,決してお安くない海上タクシー([70899]星野彼方さん)を宇野港からチャーターすることになるのですが,人数で割ると随分と「お手頃価格」となり,大きな難関がひとつ消えました。

石島(井島)の最大の魅力はそこに岡山香川県境が存在することであり,この島に渡る限り,島の北部にある東西に伸びる尾根上に引かれた県境に到達するのが,探検隊に課せられた最低限のノルマとなります。
[70899]星野彼方さん
島には県境を跨げるような所はないそうです。行ける範囲はすべて岡山県で、香川県側に通じる道はない。
88さんも電話での事前調査にて島民から
県境は子供のころに山に登ったが、何十年も前で、よく覚えていない。
地元民はわざわざは登らない。
途中までは道はあるが、その先は道はなかったと思うし、
ため池(らしきもの)は砂防ダムで、そこからは上がるのは無理だろう。
西側へ回って行けばよいのでないか。
と聞かれていました。
確かに,国土地理院のウォッちず2万5千分の1地形図を見ても県境に通じる徒歩道の存在は記されていません。しかし,この地図には石島(井島)を南北に貫く送電線が島の南北尾根に沿って描かれています。これがあると言うことは,送電線や鉄塔などの設置物を保守,点検するための管理道の存在が推測できます。
また,私は石島の載っている古い昭和55年発行の2万5千分の1地形図「豊島」を所有しており,これには送電線とそれに並行して伸びる管理道らしき徒歩道が図示されていました。但し,送電線の位置が今とは違っており,南北の尾根よりは西寄りの,海岸線に近いところを通っていました。
そこで,今あるウォッちずの地形図を標高に沿って色を塗って島の雰囲気を出し,送電線鉄塔の場所を推測し,さらに昭和55年の旧送電線の位置と,その管理道と思しき旧道の位置を書き加えた地図を作成し,オフ会のメーリングリストに流しました。(11月16日)
当日の探検のポイントとして
1) 旧道を辿ることが可能か?
2) 旧道の痕跡がない場合,現在の送電線の管理道は存在するか?
3) 島民の話として88さんが聞かれた「西側へ回われ」とは,送電線の管理道のことか?

グリグリさんをはじめ今川焼さんや,地図のご専門のスナフキんさんからも地図を読図していただきましたが,皆さんの考察をお聞きしているうちに,旧道上に出現した池さえ越えられれば,何とか県境へと辿り着けそうだと楽観視するようになって来ました。こういう情報や交換意見を広く共有できるメーリングリストの「威力」と,メンバーのキャラクターの「魅力」には改めて感服です。

また,らるふさんからは玉野市のサイト内の胸上小学校石島分校のページにリンクのある「おかやま全県統合型GIS」の石島の詳しい地図が提示され,これにははっきりと県境へ通じる徒歩道の存在が「件の旧送電線管理道」と同じ沢筋に描かれています。この地図も探検用に加工してメーリングリストに流しました。([72898]グリグリさん)

さて,前日には88探検隊長との連絡で,上陸後は沢筋を緩やかに登る旧送電線管理道を辿ることを確認し,石島探検当日の朝を迎えました。
岡山方面へ向かう乗り換え駅の兵庫県相生駅で星野彼方さん,でるでるさんと,宇野への乗り換え駅の茶屋町駅であっちゃんさんと合流し,宇野駅ではそれぞれの車などで先に到着していた88探検隊長,futsunoおじさん,YASUさん,EMMさん,ペーロケさんと合流し,海上タクシー「アルバトロス」に乗船し,正午を過ぎていよいよ石島へと出港です。
[72971] 2009年 11月 28日(土)00:09:30【1】ニジェガロージェッツ さん
石島探検(後編) 県境到達
我々探検隊9名を乗せた「アルバトロス」は高速で海上をぶっ飛ばし直島諸島の合い間を抜け,石島港へ到着した![72921]
(気分はもう,完全に川口浩です)

石島集落はひっそりと時代に取り残されたような佇まいで,今にも雨が降り出しそうな曇天の中,寂しく私たちを迎え入れてくれました。
さて,感傷に浸っている間はなく,石島滞在に与えられた時間は正味2時間。
予定通り,まずは集落を西へ抜け,南西方向に伸びる「旧送電線管理道」を進みます。事前に地図を(何度も)作成したことから,島の地形と送電線の位置関係はしっかりと頭に入力済みです。そして実際に島に入ると,事前に地図上で変更が確認された送電線が,旧送電線と新送電線の両方が存在していました。新旧の鉄塔の位置もだいたい予想通りです。
いつの間にか,私は列の先頭を歩き,突撃役「捨て駒のニジェ」になり,88隊長は全体を纏める役に回っていました。仮に道が途絶えていても,9人も居るのだから,道を造りながら進めば良いなどと大きな気分です。
集落から後背地に伸びる徒歩道も幾つか発見しましたが,「おかやま全県統合型GIS」地図上に描かれている徒歩道を選び,忠実に辿ります。懸念されていた池は,沢筋に沿って開かれた田畑が耕作放棄地となっており,そこに水溜め場のような状態で幾つか存在していました。徒歩道はその脇を通っており,歩行の支障はありません。勾配は緩く道筋もしっかりしており,楽々と南へ進みます。
集落から歩くこと20分足らずで早くもに出ました。今まで歩いた「岡山県石島」は豊かな森に覆われた地でしたが,峠から南に見える光景は岩肌が所どころ露出した荒れた「香川県井島」の画でした。ついに県境到達を確信しました。([72923]EMMさん)
四国4県には経県のないでるでるさんにとってはここが初めて訪れる「四国」となりました。

県境到達を確認した後,「県境尾根」を西へ向かいました。次に目指すは県境上を西へ開けた「展望岩」からの瀬戸内の絶景ポイント[72627]hmtさん)です。そして約5分ほどでその場所に到達しました。
切り立った岩肌が露出したスリル満点の尾根の先端にあり,瀬戸内の島々が見渡せる絶景がそこにはありました。
歓声が沸きました。大の大人が大はしゃぎです。
「こんなとこで滑り落ちたらアカンで,(両県警の)管轄でもめるで」
「そっちの心配かい!」

88探検隊長が「岡山県」「香川県」と印字されたプラカートと,県境具現用にビニール紐を用意しており,いよいよ全員で県境を跨いで記念撮影です。

この頃には,そろそろ雨がポツリポツリと降り始めていたので,絶景を満喫しながらしばし食事休憩。小生とfutsunoおじさんはそこから少し西へと探索しましたが,あとは下り道が続くばかりとなり引き返し,20分ほどで「展望岩」を退散,全員で次の目的地,井島の最高峰「石島山」標高156mを目指し,県境縦走路を東へ進みました。
この道はあまり整備されたものではなく,人の通った形跡も稀なのか,先頭を行く突撃役の小生は蜘蛛の巣との戦いでした。尾根筋の急な露岩を登るようなところもあり,山歩きに慣れていないメンバーにはちょっと抵抗があったかも知れません。島の頂上に到達すると東の豊島方面の景色が確認できましたが,不気味な巨大な獣糞もあり,小雨とはいえ雨も降ってきました。そのまま島の東側へ縦走するのも良いのですが,先には尾根がまだ長々と続き,ここは安全策を取り,引き返すことにしました。
滑る岩肌を下るのは要注意ですが,ひとりの転倒もなく無事に通過。「送電線管理道」に戻り,そのまま石島集落へと戻りました。
休憩時間も入れて合計1時間半の行程で,歩数は10000歩を数えていました。

以上が石島(井島)探検の顛末です。
探検は大成功に終わりました。

今回の石島(井島)ツアーを企画から手配まで一手に引き受けてくださった88さんをはじめ,参加メンバーの皆様,本当に楽しい探検でした。そして,当日は石島行きが叶わなかったにもかかわらず,様々な情報ご提供やご支援をくださったメーリングリストおよび「落書き帳」の皆様,有難うございました。
最近の小生は毎週日曜日に神戸背山の山歩きをしているので,「突撃役」として少しでも先の状況を把握するために気忙しくハイペースで歩いていましたが,それにも合わせてついて来てもらう格好になってしまい,申し訳なくも感じております。
天候さえ良ければもっと凄い快感が味わえたのかとも思いますが,今回の行程でも十分素晴らしい体験になりました。

島を後にする時,集落の飼い犬がなついてきました。
「また来るからね~」とワンちゃんに別れを告げ,「アルバトロス」に乗船。

「ホンマにまた来るンかい!」


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