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落書き帳から選び抜いた珠玉の記事集

郡名と町村名の読みが違う例

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記事数=4件/登録日:2003年5月17日/編集者:YSK

群馬郡群馬町は「ぐんまぐんぐんままち」ですが、三島郡三島町はどう読みますか?「みしまぐんみしままち」は不正解です。このような、郡名と町村名とで読み方が違う実例をまとめました。

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[917]2002年2月18日
深海魚
[925]2002年2月18日
Issie
[929]2002年2月19日
miki
[934]2002年2月19日
Issie

[917] 2002年 2月 18日(月)09:07:04深海魚[雑魚] さん
Issie賛江
「千曲川」が漢字で書いた通りの意味との事ですが、どの辺りを指して
居るのでしょうか? 支流の犀川なら一目瞭然ですけどね。(藁)

其の上流部の佐久市ですが、更に上流部に佐久町が有り、同様の例が
「釧路」でも見られますが、どういう経緯で同名の市と町が近接して
居るのでしょうね? 下流の新潟県三島も、郡が音読み、町が訓読みと
特異な感じ。長野県だと白馬岳と白馬村が似た様なものですが。

「筑摩」は松本一帯の県名にも使われたそうですが、その守備範囲は?
松本だと、地元屈指の進学校(貴兄の曽ての居住地の近所ですね。)の
名前にも使われる「深志」の地名が、どの程度の広域性や歴史を持つか
これも気になる処です。(観光バスガイド嬢によれば「深志の里」との
呼称も有ったとか。)
[925] 2002年 2月 18日(月)22:05:57Issie さん
白馬
> 新潟県三島も、郡が音読み、町が訓読み

越後(新潟県)の「三島郡」は古代と近代とでは区域が違っていたようで,直接連続するものではありません。
古代の「三島郡」は「みしま」と読んだようですが,現在の「三島(さんとう)郡」の直接の前身にあたるのは中世から近世にかけて「山東(さんとう)郡」と呼ばれていた郡です。長岡から見た“西山丘陵”の東側,という意味ですね(ちょっと,ややこしいのですが)。これが古代の「三島郡」(確か,現在の刈羽郡の一部だったような)と混同されて,「さんとう」という読みに「三島」という表記が当てられ,これが明治になって固定化したものです。
「三島(みしま)町」は1955年に脇野町と大津村の一部が合体して発足したのですが,このときに“お約束”に従って新町名を郡名からとったのだけど,読み方は“より素直な”「みしま」の方を選んだのでしょうね。なぜなのか,私にはわかりませんが。

#余談ですが,もう20年ほど前ですね,三波春夫がNHKの紅白に出演したとき,テロップで出身地が表示されたのですが(彼の出身地は三島郡越路町),しっかり「みしま郡」と“誤った”ふりがながふってありました。まあ,よくある間違いです。

> 白馬岳と白馬村

これは,「正しかろうが間違っていようが,地名ってどんどん変わっていくもんなんだよ」ってお話の見本みたいなものですね。
まず,山の名前は本来「しろうま岳」が正解です。
なぜなら,この名前の由来は春先の雪解けの季節に,山の斜面に「馬」の形をした“雪形”(残雪による模様)が現れることにあるからです。
麓の農民は,山にこの馬の形が現れるのを田んぼの“代掻き”を始めるサインにしていました。
だから,この山を「しろうま岳」と呼んだのです。漢字で表記すれば「代馬岳」。
でも,「しろうま」と聞いて自然に連想する表記は「白馬」なので,やがて「白馬岳」という表記が定着しました。実は山の斜面に現れるのは「黒い馬」なのですが。本当は「白馬岳」という表記がすでに間違いなのです。
ともかく,山登りをする人の間ではもちろん「しろうま岳」という読み方が定着するのですが,スキーなどによって観光地化してあまり山に詳しくない人たちがやってくるようになると,やや難度の高い「しろうま」よりは「はくば」と読まれることが多くなってきました。
決定打になったのは,1956年に麓の神城(かみしろ)村と北城(ほくじょう)村とが合併したときに,新自治体名として「白馬(はくば)村」を名乗ったことです。
なぜなんでしょうねぇ。
今では「はくば」の方が「しろうま」よりもずっとポピュラーですが,地元の人々の一部(特に地理関係者)の間ではいまだに「はくば村」という名前は不評です。
[929] 2002年 2月 19日(火)08:56:26miki さん
925へのレス。
新潟県三島郡三島町(さんとうぐんみしままち)だけではありません。
千葉県海上郡海上町(かいじょうぐんうなかみまち)もそうです。
町役場に質問したところ、もともとから「かいじょうぐん」だそうです。
宮城県登米郡登米町(とめぐんとよままち)の場合は何があってこのような読みになったのでしょうか?
[934] 2002年 2月 19日(火)22:28:08Issie さん
海上郡
> 千葉県海上郡海上町(かいじょうぐんうなかみまち)もそうです。
> 町役場に質問したところ、もともとから「かいじょうぐん」だそうです。

これは「近代以降は」という意味ですね。
古代は「うなかみ郡」と読んでいました。
その後,いつの頃からか音読みで読む方がポピュラーになったのです。
同じ例には,相模の高座郡(たかくら → こうざ),三河の碧海郡(あをみ → へきかい),阿波の海部郡(あま[べ]→ かいふ)など,結構たくさんあります。
登米(とめ)郡は“音読み”ではない(…マイは“音”だから,そうでないとも言えないか...)けれども,同系列の話ではありますね。古代は「とよま郡」でした。

で,郡名のほうは“より簡便な”音読みの方が定着して,それが明治初めの郡区町村編制のときに採用されたけれども,町村制の施行に備えた“明治の大合併”で生まれた新町村のうちのいくつかは,“なぜだか”「うなかみ」とか「とよま」と言った“古風な”読み方の方を採用した,ということでしょう。

#ちなみに,愛知県は明治半ばの郡制施行に際して,中世以来分割されていた「海西(かいさい)郡」と「海東(かいどう)郡」を統合して古代の「海部郡」を復活させ,“わざわざ”古代の読み方である「あま郡」という名称も復活させました。徳島県(阿波)の海部郡は「かいふ」,大分県の(南北)海部郡は「あまべ」と読むのにも関わらず。

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