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鳴子こけしさんの記事が1件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[96217]2018年6月20日
鳴子こけし

[96217] 2018年 6月 20日(水)00:46:43鳴子こけし さん
アイスランド人名とサッカーワールドカップ四方山
[96204][96213]白桃さん
○○ソン、▲▲ソン、□□ソン……
フィンボガソン選手
アイスランド人は、基本的に姓(苗字、ファミリーネーム)を持っていません。名(ファーストネーム)のあとには、父称と呼ばれる、父親(母親の場合も)の名を変化させたものが続きます。件のアルフレズ・フィンボガソン選手の場合「フィンボギの息子アルフレズ」、キャプテンのアーロン・グンナルソン選手は「グンナルの息子アーロン」を意味します。この「~の息子」部分が「~ソン」なので「ソンで終わる人だらけ」に見えるのですが、この部分はあくまで親の名(の変化形)なので、本人の名である「アルフレズ選手」「アーロン選手」と呼んだ方が妥当。(ちなみに、「~の娘」の場合は「~ドッティル」となります。例として現カトリーン・ヤコブスドッティル首相は「ヤコブの娘カトリーン」です。英語の「son」「daughter」とも似ているのできっと関連があるのでしょう。) この「~ソン」はアイルランド語に由来する「マク~」同様に英語圏で「ウィルソン」「ジャクソン」「ピーターソン」「スティーヴンソン」のように姓として残ったものもありますね。今回の代表でただ一人「ソン」が付かないゴールキーパーのフレデリク・スクラム選手ですが、アイスランドのかつての宗主国デンマーク生まれなのですね。母親がアイスランド人のためアイスランド代表として出場しているとのこと。

この父称制度は、かつてはスカンジナビア地域全域で使われていたものの現在ではアイスランドにしか残っていないそうです。スラブ人やアラブ人も父称を使うことが多く、例えば今回のW杯開催国ロシアでは名と姓の間に父称が挟まります。ロシア代表キャプテン、イゴール・ウラジーミロヴィチ・アキンフェエフ選手は父称から父親の名がウラジーミルであることがわかります。(ちなみに、ロシア語には英語の「Mr.」のような言葉は存在せず、「名・父称」の形で敬称になるそうです。) アラブ人名では、父称に更に父称が付いている場合まであります。次回W杯開催国カタールのアブドッラー・ビン・ナーセル・ビン・ハリーファ・アール=サーニー首相は「サーニー家の、ハリーファの子ナーセルの子アブドゥッラー」となります。敬称は名に付き「アブドゥッラー閣下」です。

その2022年カタール大会は今回のロシア大会と同時に開催国が決定したそうですが、今大会開幕に先だって先週水曜日(13日)にモスクワで開かれたFIFA総会で、2026年大会をカナダ、メキシコ、米国の3ヶ国共催とすることが決定されました。W杯の共催といえば2002年の日韓大会。この時は大会名に於ける国名の順序で一悶着あったようですが(周知のようにKorea/Japanで決着)、この3ヶ国はどう並ぶのでしょうね。正式に決まれば日本国内でもそれに追随した呼称が報道等でなされるのでしょうが、(仮順で今は並べるとして)「カナダ・メキシコ・アメリカW杯」と呼ぶのでは長いので、「加墨米W杯」? 米や加はともかくとして、墨に関しては仏や独ほどに浸透しているとは言い難いものの、或いはこれを切っ掛けに広く認知されていけばいいのかも……。と、まだまだ気の早い話で強引に地理っぽい要素を入れたところで、この記事はおしまいです。


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