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[96927]2018年10月11日
hmt

[96927] 2018年 10月 11日(木)19:42:41【1】hmt さん
東京臨海部の陸地化2 (1)東京都中央卸売市場 「ターレ」の行列
我が国最大の規模を持つ生鮮食品市場が、再出発しました。
豊洲市場が開場 2年遅れ、築地継承の中核市場始動 日経2018/10/11

「東京のローカルニュース」と言えば それまで なのですが、大きな胃袋を抱えた大都市の台所。
産地直送、インターネット販売など、従来と異なる商品流通システムが稼働しつつある中で、これまで流通の中心になっていた市場の役割も見直されつつあるようです。
巨額の投資を伴った豊洲の新設備の将来が注目されます。

築地市場から豊洲市場へ。落書き帳の初期。‎[5229]蘭丸さんの「中央区」と題する記事がありました。
この区は銀座や日本橋といった日本を代表する商都を抱えており、東京都中央卸売市場築地市場も預かっています。
戦後、日本橋区と京橋区が統合されて誕生した中央区ですが、銀座・日本橋の賑わいは今や新宿や渋谷に押され気味、築地市場も、都は地元の反対を振り切って江東区豊洲へ移転計画を進行中です。

「中央」と言えば卸売市場法に「中央卸売市場」という制度があり、特に重要な都市地域における生鮮食料品等の卸売の中核的拠点と位置づけられています。

3都府県と37市とが 64市場を開設しており、Wikipediaに一覧表がありました。
これによると、東京都には 11市場が存在し、2010年度取扱金額は、青果5296、水産4571、食肉978、花卉856、合計11701億円で、東京の総額は1兆円を越えていました。

10月6日に廃止された 築地市場のデータを見ると、2014年1日当りの取扱金額(百万円)が、水産: 1611、青果:323となっていました。合計金額 1934百万円/日を260倍すると 約5000億円になります。【11市場で45億/日、260日計算で2010年度の金額とほぼ一致】

築地は、東京にある 11の中央市場の中でもダントツの知名度を持つ市場ですが、取扱金額を見ても、全体の 半分近くを占める日本一の巨大市場だったのでした。
この大市場が 中央区から江東区の豊洲に引越したわけです。

参考までに、11市場の中で築地に次ぐ大田市場【大井埠頭】は青果の他に花卉と水産の扱いもあり、合計1196百万円/日。
取扱規模の3番目は、品川駅港南口【芝浦】にある食肉市場で 495百万円/日。
以下、淀橋【大久保】、北足立【舎人】、葛西【臨海】、板橋【高島平】という順で、豊島【巣鴨】、世田谷【砧】、足立(水産)【千住】、多摩ニュータウン【永山】はその下位。【括弧内は参考までに記した地名】

江戸から東京へ 主な市場の歴史:
水産物市場(魚河岸)は、江戸以来の日本橋から 築地の83年を経て 今回 豊洲移転が実現。
開国による肉食の普及により 市内各地に作られた屠場。1938年 芝浦の施設ができ、これに統合。
最も長い歴史を重ねたのは 青物市場で、巣鴨とげぬき地蔵に近い 豊島市場の起源は 16世紀頃に遡るとか。
江戸時代以来、江戸の青物市場としては [51822]神田多町(たちょう)の名が有名で、関東大震災で焼失後も、神田の秋葉原駅北口で復興。戦後の 1989年 大井埠頭埋立地の大田市場が開場し、移転。


築地から豊洲への引越作業も大仕事だったようです。
冒頭の日経にもありましたが、朝日2018/10/7の記事を引用します。
7日は早朝から、市場で使われる小型運搬車「ターレット」(ターレ)やフォークリフト300台以上が、使用開始前の環状2号線を走って豊洲へ移った。

「Turret」という言葉は、欧州の城郭に由来する円筒形砲塔が起源で、戦車や軍用機の砲塔・銃座、更には消防車・旋盤・顕微鏡のメカなどにも使用。ここに登場するのは、市場の狭い構内を走り回る運搬用車両。円柱状の動力部と、荷台とが合体した立ち乗物で、動力部自体がハンドルの役目をしています。
昔は内燃機駆動でしたが、その後登場した電動車に置き換えられているようです。築地市場を走りまわる「ターレ」の謎に迫る

今回の 東京都中央卸売市場引越 に際しては、築地から豊洲の区間について、公道化する直前の環状2号線[85227]をターレット・トラックの行列が走り、とても珍しい光景が動画に収められていました。


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