都道府県市区町村
白桃研究所長による人口テーマ専門誌

各回国勢調査人口都道府県内トップ10

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記事数=26件/更新日:2020年3月13日

B「これまで20回の国勢調査で、人口トップになった自治体が複数ある都道府県が12ある。どこどこか当ててみて。」
日本酒を置いていない浦安のファミレスで安っぽいワインを飲みながら、夫Bは妻Aに問題を出す。
A「北海道は札幌だけでしょう。」といきなり間違う。
これはイカンと思ったBは
B「青森は青森市とどこ?」
A「*****」
B「福島県は?」
A「いわき市、あと会津…、アレ?福島市ってあったっけ?」
郡山がどうしても出てこない。茨城は、なぜか結城が出るが日立が出てこない。群馬は、前橋より先に桐生を答えるも高崎が出ない不思議。
埼玉はなんとかクリアするも、長野県に入ると
A「上田。それと小諸、ミョウコウ(???)、ひょっとして長野市?」
松本を思い出せないAはサスガに気落ちした様。安全パイの静岡は無事通過するも、三重に来ると伊勢だの、熊野、松阪などはまだ許せるとして、キイ・ナントカが出てくる始末。ココとアソコしかない馬連1.5倍の福岡県も無事通過するが、
大分は、臼杵が飛び出してきた。最後の難関で宮崎県まで来るとBも疲れて
B「宮崎県は、宮崎と都城とあと一つは?」
A「日向」
B「違う。旭化成、宗兄弟・・・」
(延岡はBのマル秘の街なんで、話題をそらすことにした)
B「その宮崎県であるが、第1回国勢調査時に市が一つも無かった。市制度がまだ実施されていなかった北海道と沖縄を除いて市が全くなかった県があと二つある。」
A「わかった。山形県。」
B「山形は市が二つもあった。それも【生まれながらの市】が二つ。山形市とあとは、ヒント、牛。『相棒』の六角精児。」
A「あ〜マエサワ市」
B「・・・米沢だよ。あと二つは関東の県。」
A「じゃ、埼玉県。あと一つは、茨城でも栃木でも群馬でもないし、マサカ、東京や神奈川ではないでしょ。関東ってもうないじゃない。」
県民にもその存在を忘れ去られているチバは哀れなり。

この特集は、国勢調査人口そのものよりは人口順位にこだわったオタク仕様となっています。

★推奨します★(元祖いいね) かぱぷう

記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[98220]2019年9月2日
白桃
[98221]2019年9月2日
白桃
[98517]2019年9月30日
白桃
[98518]2019年10月1日
白桃
[98520]2019年10月2日
白桃
[98522]2019年10月2日
白桃
[98526]2019年10月7日
白桃
[98528]2019年10月9日
白桃
[98541]2019年10月17日
白桃
[98545]2019年10月22日
白桃
[98548]2019年10月26日
白桃
[98556]2019年11月6日
白桃
[98562]2019年11月8日
白桃
[98571]2019年11月13日
白桃
[98576]2019年11月21日
白桃
[98588]2019年11月24日
白桃
[98638]2019年12月2日
白桃
[98670]2019年12月5日
白桃
[98735]2019年12月11日
白桃
[98742]2019年12月13日
白桃
[98749]2019年12月17日
白桃
[98775]2019年12月29日
白桃
[99092]2020年1月19日
白桃
[99167]2020年2月12日
白桃
[99204]2020年2月23日
白桃
[99250]2020年3月13日
白桃

[98220] 2019年 9月 2日(月)01:46:08白桃 さん
動かざること山〇県の如し
来年2020年は「国勢調査100年」でもあります。そこで、第1回国勢調査において各道府県内人口トップ10にあった自治体(市町村)が、百年後の国勢調査でトップ10にどれだけ残っているか気になって調べてみました。
もちろん、2020年国勢調査はまだですので、最新の推計人口で代用します。
まず、顔ぶれが百年前とガラッと変わっているのは、東京都、大阪府と長崎県です。残っているのは、それぞれ二つ(東京特別区・八王子市、大阪市・堺市、長崎市・佐世保市)です。

逆に、殆ど顔ぶれが変わっていないのはどこか、ということで、「動かざること山の如し」の地元である山梨県を見ると以下の通りです。
1920年国勢調査//-----//2019年8月推計
甲府市56,207甲府市188,520
瑞穂村9,269甲斐市75,208
七里村9,267南アルプス市69,841
増穂村8,874笛吹市68,260
谷村町8,263富士吉田市47,258
七保村6,276北杜市43,823
市川大門町6,047山梨市33,470
広里村5,964中央市30,996
上野原町5,809都留市30,742
八幡村5,676甲州市29,787
これを見て、残っているのは甲府だけではないか、と思われる方もいるかもしれませんが、
瑞穂村→下吉田町→富士吉田市
七里村→塩山町→塩山市→甲州市
谷村町→都留市
なので、残っているのは4つということになります。因みに、七保村は七保町となって、大月町等と合併します。その大月町の前身が広里村です。また、八幡村は、加納岩町・日下部町等との合併により山梨市となりますが、「山梨市の前身は加納岩」という掟?によって残留とは認められません。
つづく
[98221] 2019年 9月 2日(月)13:07:56白桃 さん
動かざること山〇県の如し(真相編)
[98220]の続きです。
山梨県が犯人?ではないとすれば、同じ「山」は山でも山口県はどうでしょうか。
1920年国勢調査//-----//2019年8月推計
下関市72,300下関市257,366
宇部村38,063山口市195,030
山口町25,297宇部市164,527
防府町21,325周南市140,051
徳山町19,114岩国市130,504
彦島村16,507防府市114,185
小野田町15,887山陽小野田市61,063
萩町14,386下松市56,589
柳井町13,378光市49,707
岩国町11,008萩市45,570
一見すると、8つもの自治体がトップ10に残っているように見受けられますが、ところがどっこい、岩国に対して物言いがつくのです。1920年の岩国町は、吉川氏の城下町として栄え、錦帯橋と白ヘビで有名な歴史ある街なのですが、その岩国町が、麻里布町、川下村、愛宕村、灘村と1940年4月に合併して出来たのが、現在の岩国市の前身である初代岩国市。ここで問題になるのが、合併前の1935年国勢調査時の人口。
岩国町13,225人に対し、昭和に入って以降、工場の進出が目覚ましかった麻里布町は15,724人と、岩国町を上回っていたのです。(因みに、1935年国調では、麻里布が県下9位、岩国が10位です。)ということで、白桃のマイルールにより現在の岩国市の前身は麻里布になるのです。よって、山口県の残留は7つになります。

容疑者「山」口県の嫌疑は晴れました。すると、ここしかありません。「山」形県です。
1920年国勢調査//-----//2019年8月推計
山形市48,339山形市249,557
米沢市43,007鶴岡市123,639
鶴岡町28,220酒田市101,053
酒田町22,174米沢市82,114
新庄町16,555天童市62,050
谷地町11,000東根市47,872
寒河江町9,602寒河江市40,211
上山町9,479新庄市35,031
東根町8,341南陽市30,931
大蔵村8,156上山市29,822
一目瞭然、8つの自治体が今もなおトップ10にとどまっています。 しかも、名称も変わらず。さらに言えば、東根を除く、山形、米沢、鶴岡、酒田、新庄、寒河江、上山の7つは、今まで20回すべての国調におけるトップ10皆勤賞組であります。余談ですが、庄内のライバル都市、酒田と鶴岡の国勢調査人口対戦成績は、酒田の12勝8敗です。それにしても、現在では県下最少人口自治体の大蔵村が、百年前に県下10位の人口を擁していたとは、お釈迦様でも知りますまい。
[98517] 2019年 9月 30日(月)17:12:51【1】白桃 さん
各回国勢調査確定人口都道府県内トップ10自治体記録集(はじめに)
ずいぶん長いタイトルをつけてしまいましたが、ちょっと纏めてみましたのでご参考までに。
その前に、
[98515]シノレパシクソ さん
白桃市町村人口研究所2019年度後期表口入所試験の回答
お付き合い、有難うございました。もちろん、全問正解であります。
合格者は落書き帳でお知らせするほか、浦安市○□△エステートのピロティに掲示します。
とご案内しておりましたが、ピロティ掲示に関しまして管理組合の許可をとったものの、昨日の自治会大掃除で誤って剥がされてしまいました。また、ご住所がわかりませんので、合格証送付は断念いたしました。なお、「白桃市町村人口研究所」に是非とも入所していただきたいところですが、これはあくまでもご本人次第でございまして、決して強制するものではありません。

さて、「地理好き」の方の中には「ランキング好き」も多いのではないかと感じているのですが、大体、いったい、ランク何位までが、価値がある、ちゅうか、ランク付けで妥当なんでしょうかね?
トーナメント大会では、ベスト4とか、ベスト8とか良く聞きますが、「今週のヒット曲ベスト10」とかなんとかありますので、一般的なのは【10位】なんでしょうか?「青コーナー、WBA世界スーパーバンタム級14位、フランクリン・マンサニーリャ、ベネズエラ」って言われても、14位じゃあんまり強そうじゃないですよね。オリンピックや大きなスポーツイベントの「入賞」っていうのは、今では8位になっていますが、昔は6位までだったような気がします。中央競馬の世界では、5着までに入らないと掲示板には載らないのですが、賞金は8着までに入ると出されるようです。これは一般のレースのことで、重賞レースだと10着までに賞金が出るようで、例えば、9頭立ての重賞レースだとドンケになっても、馬主、調教師、騎手ら関係者にお金がはいるのですから、騎乗する騎手は大幅なタイムオーバーさえしないよう気を付けていればよいのです。騎手は賞金とは別に騎乗するごとに騎乗手当を貰えるのですから・・・あ~大脱線。
話を元に戻して、県ごとの自治体人口ランキングで言うと、「埼玉8位の上尾と、香川8位の東かがわ、どっちが立派?」と尋ねられたら、多くの方が「上尾」と間違って答える危険性があるので、各県一律に10位までにするのもどうかナと思ったのですが、
今まで20回のすべての国勢調査において各都道府県内トップ10に入っていた自治体・・・東京(特別区)+205市
今まで20回の国勢調査において一度も各都道府県内トップ10に入っていない市・・・204市
と極めて近い数字を見出したので、やはり【トップ10】と【一律10位】は偉大かつ論理的だ、と認めました。
あんまり脱線ばかりしてしまいましたので、記録集は別稿といたします。('◇')ゞ
[98518] 2019年 10月 1日(火)00:44:46【1】白桃 さん
各回国勢調査確定人口都道府県内トップ10自治体記録集(起の巻)
[98517]白桃
今まで20回のすべての国勢調査において各都道府県内トップ10に入っていた自治体・・・東京(特別区)+205市
と書き込みましたが、2015年国勢調査では下位(8位以下)にありながら、意外?にもこれを達成している市をみていきます。
(1)2015年国勢調査で自治体人口が都道府県内第8位の市
市名最高順位-----前身自治体のトップ10入り回数
新庄市4位新庄町(6)
都留市4位谷村町(7)
中津川市4位中津町(7)
富士宮市5位大宮町(5)
有田市4位箕島町(7)・有田町(1)
須崎市2位須崎町(7)
山鹿市4位山鹿町(7)
地味ながらシブトイ中津川
(2)2015年国勢調査で自治体人口が都道府県内第9位の市
市名最高順位-----前身自治体のトップ10入り回数
釜石市2位釜石町(4)
塩竈市3位塩竈町(5)
滑川市6位滑川町(7)
勝山市4位勝山町(7)
がんばれ、かまいしおがま
(3)2015年国勢調査で自治体人口が都道府県内第10位の市
市名最高順位-----前身自治体のトップ10入り回数
上山市6位上山町(7)
小田原市3位小田原町(5)
三島市5位三島町(5)
御坊市5位御坊町(7)
萩市3位萩町(3)
八幡浜市4位八幡浜町(3)
安芸市4位安芸町(7)
なお、八幡浜については、最新の推計人口(本年9月1日)によると東温市に10位の座を奪われており、余程のことが起きない限り、2020年国勢調査では100年間維持してきたトップ10の座から転がり落ちるでしょう。
【参考】
10位2019年9月推計人口v-----v11位2019年9月推計人口
上山市29,799長井市26,386
小田原市190,181 鎌倉市172,304
三島市108,129島田市95,998
御坊市23,295白浜町20,497
萩市45,493長門市32,870
東温市34,223八幡浜市32,250
安芸市16,449四万十町16,065
風前の灯火 あゝ八幡浜
[98520] 2019年 10月 2日(水)07:27:41白桃 さん
各回国勢調査確定人口都道府県内トップ10自治体記録集(承の巻)
[98518]では
2015年国勢調査では下位(8位以下)にありながら、意外?にもこれを達成している市
をみましたが、今度は、2015年国勢調査で上位(3位以上)にありながら、20回すべての国勢調査において各都道府県内トップ10皆勤賞とはならなかった市をみていきます。
2015年国勢調査において人口が都道府県第1位の自治体は、20回すべての国勢調査においてトップ10皆勤賞となっています。さすがです。
(1)2015年国勢調査で自治体人口が都道府県内第2位の市
自治体名トップ10入り-----前身自治体のトップ10入り回数
つくば市6回
八王子市18回
白山市13回松任町(4)・松任市(6)
坂井市13回丸岡町(11)
甲斐市9回竜王町(6)
豊田市12回挙母町(1)
草津市19回草津町(6)
宇治市17回宇治町(4)
橿原市13回畝傍町(1)
阿南市17回富岡町(5)
南国市12回
霧島市10回国分市(8)
沖縄市14回越来村(2)・コザ市(3)
人口が急増したところ、大型合併によってのし上がったところが目立ちます。八王子は、全20回の国勢調査を市として迎えながら、トップ10皆勤とはならなかった唯一の市です。
因みに、石巻、長岡、高岡、大垣、堺、米子、佐世保は20回すべて2位であります。

(2)2015年国勢調査で自治体人口が都道府県内第3位の市
自治体名トップ10入り-----前身自治体のトップ10入り回数
太田市16回太田町(2)
松戸市18回 松戸町(3)
町田市14回 町田町(2)
相模原市15回相模原町(2)
射水市18回新湊町※(5)・新湊市(11)
南アルプス市5回白根町(2)
各務原市14回那加町(3)
富士市15回吉原町(1)・吉原市(4)
鈴鹿市15回
亀岡市14回亀岡町(1)
東大阪市19回布施町(3)・布施市(6)
生駒市13回生駒町(4)
橋本市16回橋本町(3)
三豊市5回高瀬町(3)
四万十市16回中村町(3)・中村市(10)
諫早市19回諫早町(3)
天草市17回本渡町(4)・本渡市(11)
延岡市18回延岡町(1)
(1)と同様、人口が急増したところ、大型合併によってのし上がったところが目立つ一方、諫早、延岡が入っているのが意外に感じる方もいると思います。これは、国勢調査初期でも実質の「都市(圏)人口」としては多かったのですが、自治体域が狭く区切られていたためです。また、※印の新湊は、第6回、第7回時には高岡市に含まれていたため、20回皆勤とはなりませんでした。
因みに、全回3位がひとつだけあります。ご想像してください。
[98522] 2019年 10月 2日(水)13:39:43【3】白桃 さん
各回国勢調査確定人口都道府県内トップ10自治体記録集(転の巻)
(1)現役の町・村のトップ10入り回数
町名最高順位トップ10入り-----村名最高順位トップ10入り
多度津町(香川)6位17回読谷村※(沖縄)8位10回
智頭町(鳥取)4位14回十津川村(奈良)2位7回
津幡町(石川)7位13回中城村(沖縄)5位5回
岩美町(鳥取)5位13回川上村(奈良)8位3回
琴浦町※(鳥取)5位13回 東通村(青森)10位2回
石井町(徳島)6位13回大蔵村(山形)10位1回
三木町(香川)6位13回椎葉村(宮崎)10位1回
いの町※(高知)5位13回今帰仁村(沖縄)10位1回
府中町(広島)8位10回
町についてはトップ10入り10回以上を列挙いたしました。
当研究所表口入所試験で出題した津幡よりも多い智頭については思い出があります。地理学研究室の「地域調査」でここを訪れたのですが、舟木一夫の♪絶唱を口ずさみたくなる「山林地主」と思われる物凄く立派な家が何軒かありました。でも、街並みはあんまりパットしなかったような。それより、3~4日間の実習の後、そのころ津山にあった先生の家でビールの大瓶4ダースぐらいを先生と私達学生4人で徹夜で空っぽにした記憶だけしっかりと残っています。
その智頭を押さえて17回と最多のトップ10入りしている多度津ですが、2015年では11位となりました。しかし、最新(9月)の推計人口では、綾川町を3人押さえて10位となっており、次回国勢調査でトップ10に復帰する可能性は大いにあります。個人的には、多度津が17回トップ10入りしていることより、名門琴平町が一度もトップ10入りを果たしていないことに驚きます。
村の中には、山の奥の、そのまた奥にある「秘境」というイメージのところがトップ10入りをしています。広大な面積も関係しているのでしょうが、定住人口の多寡の理由を地勢で決めつけてはダメだと(Vidal de la Blacheがそんな事を言ったかどうか知りませんが)いうことですね。なお、第1回国勢調査において、十津川村が奈良県の2位であったことは、同回の国勢調査で神戸市が全国3位であった事実と同じぐらい有名な話?ですので、覚えておいて損にはなりません。('◇')ゞ
※琴浦町は前身の東伯町のときに10回、いの町は伊野町のときに10回、読谷村は読谷山村のときに5回トップ10入りをしています。

(2)消滅自治体のトップ10入り回数(10回以上)
旧自治体名最高順位トップ10入り---前身自治体のトップ10入り回数
大宮市(埼玉)1位17回大宮町(5)
新津市(新潟)5位17回新津町(7)
三国町(福井)5位17回
平田市(島根)4位17回平田町(7)
清水市(静岡)3位16回
大社町(島根)4位16回杵築町(1)
伊予三島市(愛媛)7位15回三島町(5)
春江町(福井)7位12回春江村(5)
斐川町(島根)8位12回斐川村(2)
常磐市(福島)7位10回湯本村(1)・湯本町(6)
久居市(三重)8位10回久居町(3)
玉島市(岡山)2位10回玉島町(7)
谷山市(鹿児島)3位10回谷山村(1)・谷山町(7)
ここで言う消滅自治体とは、合併によって出来た新自治体の「前身自治体」とはなっていない自治体のことです。わかりにくいので、「前身自治体」を先に説明してたほうが良いですね。
「前身自治体」とは、合併で出来た新自治体を構成する旧自治体の中で、合併前最後の国勢調査で人口最多であったところです。ただし、市より町、町より村、の人口が多くとも、市←町←村の順位を優先します。
上記の白桃ルールですが、しっくりこないケースがあります。
例えば、四国中央市の前身は川之江市になり、川之江のトップ10入り10回を含めて四国中央のトップ10入りは13回となるのですが、「消滅自治体」となった伊予三島のトップ10入り回数は15回なんですよ。因みに伊予三島と川之江の「対戦成績」は、伊予三島の14勝3敗です。
もっと複雑な気持ちになるのが坂井市の場合。
坂井市の前身は丸岡町としていますが、丸岡自体のトップ10入り回数は11ですから、これでは三国(17)や春江(12)に顔向けできません。でも、こんなことを気にしているのは世界で私だけかもしれませんね。( ´∀` )

(3)2015年国勢調査人口8万人以上で一度もトップ10に顔を出していない市
[98517]白桃
今まで20回の国勢調査において一度も各都道府県内トップ10に入っていない市・・・204市
と記載しましたが、白桃が「都会度常住人口ポイント」で「都会」の最低条件としている8万を超えていながら一度もトップ10に顔をだしていない市は以下の通りです。
埼玉県:久喜、入間、三郷、朝霞、戸田、 鴻巣、加須、ふじみ野、富士見、坂戸、東松山、八潮、和光
千葉県:我孫子、鎌ケ谷、印西、茂原、四街道
東京都:国分寺、東久留米、稲城、東大和 、あきる野、狛江
神奈川県:海老名、座間、伊勢原、綾瀬
静岡県:御殿場、袋井
愛知県:江南、大府、日進、あま、知多、北名古屋、尾張旭
大阪府:和泉、箕面、門真、大東、松原、富田林、羽曳野、河内長野、摂津
兵庫県:豊岡
言わずもがな、新しい市が目立ちます。上記の中で富田林と並んで市制施行が一番古い豊岡ですが、豊岡が8万を超えたのは「平成の合併」によるもので、しかも、もう既に8万人を割り込んでいます。(2019年9月1日現在推計人口:78,371人)
[98526] 2019年 10月 7日(月)07:47:19白桃 さん
各回国勢調査確定人口都道府県内トップ10自治体記録集(結の巻)
(1)第1回(1920年)と第20回(2015年)両方のトップ10に顔を出すところ(皆勤を除く)
トップ10入り---第1回順位/////第20回順位
北見12回野付牛町9位北見市8位
むつ19回田名部町7位 むつ市5位
東根19回東根町9位東根市6位
白河18回白河町6位白河市7位
古河18回古河町3位古河市5位
下館18回下館町10位筑西市8位
藤岡14回藤岡町10位藤岡市8位
熊谷16回熊谷町2位熊谷市9位
習志野16回津田沼町8位習志野市10位
八王子18回八王子市9位八王子市2位
新湊18回新湊町3位射水市3位
小矢部16回石動町8位小矢部市10位
輪島19回輪島町3位輪島市10位
加賀19回大聖寺町5位加賀市4位
塩山19回七里村3位甲州市9位
飯田19回飯田町6位飯田市4位
焼津18回焼津町8位焼津市7位
亀山19回亀山町8位亀山市10位
水口18回水口町5位甲賀市6位
隠岐の島4回西郷町9位隠岐の島町9位
土佐18回高岡町2位土佐市6位
伊野13回伊野町7位いの町7位
飯塚17回飯塚町10位飯塚市4位
三股8回三股村5位三股町8位
名瀬※15回名瀬村4位奄美市8位
指宿14回指宿村9位指宿市9位
平良※18回平良村4位宮古島市9位
どってことない記録ですが、参考のため掲載しました。復帰、復活という観点では、「平成の合併」によって第18回に返り咲いた隠岐の島が注目されます。
なお、表の一列目は、トップ10に入った回数が一番多い自治体名称です。
※名瀬と平良は、第6回(1947年)当時に米国統治下にあり、日本の国勢調査に相応する人口調査の記録がありません。
(2)都道府県内ナンバー1に輝いたところ
最後は、やっぱりこれですかね。
すべての回、都道府県内1位だったのは、
盛岡市、仙台市、秋田市、山形市、宇都宮市、千葉市(←千葉町)、東京(←東京市)、横浜市
新潟市、富山市、金沢市、福井市、甲府市、岐阜市、名古屋市、大津市、京都市、大阪市、神戸市
奈良市、和歌山市、鳥取市、松江市、岡山市、広島市、下関市、徳島市、高松市。松山市、高知市
佐賀市、長崎市、熊本市、鹿児島市、那覇市(←那覇区)※
の35です。(※那覇については、第6回の記録がないのでトップ獲得回数は19回)
そして、一度でも首位になった自治体は以下の通り
道県名市名前身トップ回数最低順位
北海道札幌札幌区163位
函館函館区43位
青森県青森192位
八戸八戸町13位
福島県いわき平市←平町105位
郡山郡山町53位
福島43位
会津若松若松市14位
茨城県水戸142位
日立日立町←日立村63位
群馬県前橋172位
高崎23位
桐生桐生町15位
埼玉県川口川口町115位
さいたま浦和市←浦和町59位
川越川越町35位
(大宮)大宮町15位
長野県長野193位
松本12位
静岡県浜松132位
静岡72位
三重県四日市153位
54位
福岡県福岡162位
北九州八幡市43位
大分県大分182位
別府別府町22位
宮崎県宮崎宮崎町183位
都城都城町13位
延岡延岡町178位
[98528] 2019年 10月 9日(水)13:43:53白桃 さん
訂正
[98520]白桃
(1)2015年国勢調査で自治体人口が都道府県内第2位の市
因みに、石巻、長岡、高岡、大垣、堺、米子、佐世保は20回すべて2位であります
石巻は、1985年(昭和60年)国勢調査で宮城県内3位になっています。(2位は泉市)
[98541] 2019年 10月 17日(木)19:08:47白桃 さん
国調人口都道府県内順位累積ポイント
当研究所の研究?も、ますます意味も生産性もないオタク的研究に傾斜しております。
その一つが、国勢調査100年記念プロジェクト事業の一環として取り上げている「国調人口都道府県内順位累積ポイント」であります。これは何かというと、今まで20回の国勢調査において、各都道府県内トップ10に入った自治体に、その順位によってポイントを付けることで、さきほど山口県まで終了しました。
研究と言ってもごく簡単な作業でありまして、
人口順位がn位の自治体の獲得ポイントは、
11-n
となります。要するに1位には10ポイント、10位には1ポイントを付けるので、20回すべて首位の場合は、200ポイントを獲得するわけです。さらに、獲得ポイントによってランク付けするのですが、
ここで問題となるのが、ポイント数が同じだった場合です。
-----トップ10入りした回数が多い自治体を上位にします。
その回数が同じ場合には
-----先にトップ10入りした自治体を上位にします。
同じ国勢調査年にトップ10入りしている場合は
-----人口が多い(ランクが上位)自治体を上位にします。
山口県の場合は以下の通りです。(〇は全回トップ10入り、※は消滅自治体)
順位自治体前身自治体累積ポイント
1下関市〇200
2宇部市〇宇部村177
3山口市〇山口町151
4防府市〇防府町125
5周南市〇徳山市/徳山町119
6岩国市麻里布町104
7萩市〇萩町73
8山陽小野田市〇小野田市/小野田町51
9下松市49
10光市23
11彦島町※彦島村13
12柳井市柳井町11
13岩国町※3
14美祢市1
さて、皆さんも大体想像すると思うのですが、累積ポイントの十傑がもれなく入っている国勢調査年は、第10回(1965年)、第11回(1970年)に集中しています。(ただ、十傑がもれなく入っている国勢調査年が全くない県もかなりあります。)
山口県の場合は、トップ10に顔を出す自治体が14と最も少ないこともあり、20回のうち13回も十傑がもれなく入っているのです。が、その山口県でさえ、累積ポイント十傑がその順位通りになった国勢調査年はありません。
惜しかったのが第七回(1950年)国勢調査です。
1下関市193,572
2宇部市128,569
3山口市77,759
4防府市71,065
5徳山市62,903
6岩国市61,532
7小野田市52,877
8萩市41,613
9下松市39,923
10光市35,090
あゝ小野田と萩が入れ替わっておれば・・・それにしても山口県って・・・これ以上は控えます。( ´∀` )
[98545] 2019年 10月 22日(火)20:27:49【1】白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1920年第1回国勢調査)
国勢調査人口都道府県内上位十傑を各回ごとに取り上げてみます。と言っても各回47都道府県を掲載するのは大変ですので、その回を代表する、あるいは特徴づける3県に絞っています。
1920年(大正9年)に行われた第1回国勢調査は、当時、市制度が施行されていなかった北海道と沖縄県を除いて、全く
市が存在していなかった、埼玉・千葉・宮崎の3県です。
(累Pとは[98541]にある【国調人口都道府県内累積ポイント】のことです。)

埼玉県累P順位国調人口/////千葉県累P順位国調人口/////宮崎県累P順位国調人口
川越町3位24,675千葉町1位33,179都城町2位25,741
熊谷町6位22,282本銚子町5位16,917小林町4位23,217
大宮町4位19,057佐原町10位15,299宮崎町1位21,116
川口町1位14,351船橋町2位14,677飯野村7位13,405
本庄町13位13,807野田町9位12,083三股村9位11,257
深谷町14位12,259八街町15位11,663高崎村11位10,555
秩父町9位12,088銚子町17位9,933富高村5位10,143
忍町11位11,919津田沼町8位9,881高城村15位9,925
浦和町2位11,694浦安町18位9,142北方村22位9,813
飯能町15位8,717市川町3位8,924椎葉村23位9,495
〇埼玉県
今では、人口が多いのは衛星都市ばかりという感じですが、この頃は都市としての歴史があるシブ~い街が並んでいます。さいたま市の前身自治体となる浦和が9位なんですね。僅差でさいたま市の前身自治体になれなかった消滅自治体、大宮が皮肉?にも3位に入っています。累P順位が5位の所沢、7位の越谷、8位の草加、10位の上尾はまだ姿を現しておりません。
〇千葉県
町とは言え、千葉は3万人を超え他町を圧しています。2位の本銚子は銚子市の前身自治体となります。八街、浦安と言えば新興の街というイメージですが、意外や意外。市川は八幡、中山、行徳と合併しておらず、これでは市川、歌も歌右衛門。なお、累P順位4位の松戸が顔をだすのは昭和に入って。6位の柏はもっと先、7位の市原はずっと先の話です。
〇宮崎県
ここも県庁所在地宮崎が3位となっています。飯野はえびの市の前身自治体。富高は富島に襷を渡して日向市の前身自治体となります。それにしても、宮崎は「高」の自治体が多い。高崎、高城以外にも高鍋、高岡、高千穂がトップ10に顔を出します。累P順位6位の日南、8位の西都、10位の串間が登場しないのは当然としても、3位の延岡の名が見当たらないのはチトさみしい。また、椎葉村のトップ10入りは、♪庭の山椒の木~もビックリでしょう。
[98548] 2019年 10月 26日(土)18:06:02白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1925年第2回国勢調査)
昨日の風雨は凄絶でした。私がそう感じたのは第二室戸台風以来です。東京都24区目?の浦安でビックリしたぐらいですから、台風19号や先だっての豪雨による傷跡が未だ癒えない千葉県の主要部は大変なのでは・・・。

1925年(大正14年)の第2回国勢調査では【三府】を取り上げました。第2回で特筆すべきは、東京市が関東大震災に遭い200万人を割り込み、近隣の町村を吸収した大阪市に全国一位の座を奪われたことです。
なお、[98545]にて、
(累Pとは[98541]にある【国調人口都道府県内累積ポイント】のことです。)
は、正確に言うと【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。訂正いたします。

東京府累P順位国調人口/////京都府累P順位国調人口/////大阪府累P順位国調人口
東京市1位1,995,567京都市1位679,963大阪市1位2,114,804
渋谷町11位99,022伏見町11位30,544堺市2位105,009
西巣鴨町12位98,950深草町12位21,205岸和田市7位32,050
滝野川町13位82,252福知山町4位 20,191吹田町5位16,693
平塚村15位72,256山科村17位14,964佐野町15位13,086
中野町18位60,962新舞鶴町2位14,553池田町10位12,496
王子町19位60,086中舞鶴町16位12,980浜寺町18位12,449
吾嬬町23位59,921宮津町10位12,401北掃部村21位11,563
三河島町26位59,252綾部町6位11,829布施町3位11,429
大井町32位58,619舞鶴町13位11,134豊中村4位10,674
〇東京府
震災後、東京市のかなりの人口が郊外に流れ込んだ結果、郊外の町村の人口が激増します。特に平塚村においては顕著で、村としては国勢調査史上最多人口の72,256を記録します。因みに第3回国勢調査では、この平塚村が町制施行後、荏原町と名称を変更をし、町としては国勢調査史上最多人口の132,108を記録するのです。第1回国勢調査時にすでに市制施行していた八王子ですが、第1回には辛うじて9位に入っていたものの第2回には20位に順位を落としてしまいます。八王子がトップ10に復帰し、立川、武蔵野、府中などがトップ10入りを果たすのは、東京市が周辺の併合をほぼ終了した第4回以後となります。
〇京都府
この時点では京都府の市は京都だけです。トップ10に入っている伏見、深草、山科はこの後、京都市に併合されるのですが、その中でも伏見は後に京都府下二番目の市となるだけあって、第2回の時点で既に3万人を超えています。「市の変遷」の点では複雑で有名な舞鶴ですが、現在の舞鶴市の前身は旧)舞鶴市ではなく、東舞鶴市としており、その前身を新舞鶴町としていますので、7位の中舞鶴町と10位の舞鶴町は消滅自治体扱いになります。私、東舞鶴は下車しましたが、舞鶴(西舞鶴)は車窓から眺めただけですけれど、雰囲気的には西舞鶴が華やかだった感じがしています。その舞鶴も、宮津や綾部よりも下位にあったというのが意外です。
〇大阪府
現在の大阪府の都市人口順位とは大分違っておりますが、馴染みの名前がポンポン出ております。その中にあって、後に堺市と一緒になる浜寺ですが、高石市の一部にもわたる広域地名でもあるようです。また、北掃部村は後に春木町となり、最終的には岸和田市と合併するのですが、鳥羽一郎の歌に♪「泉州春木港」というのがあるくらいなので、それなりの港町だったのでしょう。

なお、「三府」に関しては早くに消滅した自治体が多いので、20回の国勢調査の概要が何となく把握できそうな【国調人口都道府県内順位累積ポイント】十傑を下に掲載します。
順位/---/東京都累P/---/京都府累P/---/大阪府累P
1位東京〇200京都市〇200大阪市〇200
2位八王子市155舞鶴市〇154堺市〇180
3位府中市108宇治市127東大阪市143
4位町田市91福知山市〇117豊中市111
5位三鷹市87亀岡市83吹田市96
6位調布市78綾部市62枚方市66
7位武蔵野市63長岡京市59岸和田市60
8位立川市54城陽市56高槻市56
9位小平市46八幡市46八尾市49
10位日野市26宮津市43池田市19
〇は、20回すべてにトップ10入りした自治体です。
[98556] 2019年 11月 6日(水)08:05:52白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1930年第3回国勢調査)
1930年(昭和5年)の第3回国勢調査は、三府に次ぐ「都会県?」の神奈川、愛知、兵庫の三県を取り上げます。今さらながらですが、この3県、県名と県庁所在地名が異なっていますね。でも古くは、県名に繋がる神奈川駅→神奈川町、兵庫港(津)という地名・自治体名や、県(郡)名を冠した愛知町が存在していたことも興味深いです。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)

神奈川県累P順位国調人口/////愛知県累P順位国調人口///// 兵庫県累P順位国調人口
横浜市1位620,306名古屋市1位907,404神戸市1位787,616
横須賀市3位110,301豊橋市2位98,555姫路市2位62,171
川崎市2位104,351岡崎市3位65,507尼崎市3位50,064
平塚町6位33,498一宮市4位42,229小田村12位40,290
田浦町14位26,825瀬戸市7位37,309西宮市4位39,360
鎌倉町9位26,646安城町8位22,965明石市5位38,958
小田原町7位26,102津島町14位18,422精道村9位28,404
藤沢町4位25,473高師村15位18,185洲本町11位24,021
茅ヶ崎町8位22,702西尾町13位17,257御影町15位18,507
浦賀町13位20,136一色町23位16,865今津町22位18,006
〇神奈川県
この当時、川崎よりも横須賀の人口が上回っていたことについては別に驚かないのですが、結構見慣れた都市が並んでいるのが意外です。まだ市制施行前の平塚が4位、これは須馬町との合併によるものです。そう言えば、地元の河野防衛大臣が「防衛省・自衛隊は25万人。茅ケ崎市や平塚市の人口と同じだけの人数を率いることになった」と発言したそうですが、何か深い意味あるのでしょうか。脱線、失礼。田浦、浦賀は後に横須賀市と合併します。因みに神奈川県累P順位5位は相模原、10位は大和ですが、この二つがトップ10に顔を出すのはもっと後の話です。
〇愛知県
1位から4位までは累P順位とそっくり同じです。5位には既に市となっていた瀬戸が入ります。が、後に♪日暮れて夕波小波。6位は明治期に多くの村を寄せ集めた安城が入っていますが、この安城、三本松より町制施行は遅いのです。7位は安城とは対照的に都市としての歴史が古い津島、8位は陸軍師団が置かれていた高師村(後に豊橋市に編入)が入ります。10位に入るのは曲者、一色町(今は西尾市)ですが、この一色、地味ながら結構稠密そうな街並みでして、西尾と合併しないで門前のまま三色となったら2翻だったのに???。なお、累P順位5位は言わずと知れた豊田、6位の子は春日井。9位、10位は目立たないが後に結構デカイ合併をする半田、豊川です。
〇兵庫県
累P順位で言えば、1~5位の神戸、姫路、尼崎、西宮、明石が上位に名を連ね、後に芦屋と名を変える精道村もトップ10に入っています。尼崎と西宮の間に割り込んだ小田村ですが、早くから阪神工業地帯の中枢として人口集積が進んでいた地域のようです(現在のJR尼崎駅は、旧小田村にあります)。美酒、御影郷を思い浮かべる御影は神戸市に、今津は西宮と合併します。こういった阪神の町々が名を連ねる中で、淡路の洲本がしっかり8位に入っているのが嬉しいです。なお、兵庫県の累P順位6位は加古川、7位伊丹、8位宝塚となっており、10位は…ぺとぺとさん、お待たせいたしました川西となっております。
[98562] 2019年 11月 8日(金)11:47:10白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1935年第4回国勢調査)
1935年(昭和10年)第4回国勢調査に登場していただくのは、緯度の高い北海道、緯度の低い沖縄県、そして高度の高い長野県です。この選択に深い意味はありませんが、現在は国内旅行先として人気のこの3道県、当時はどうだったのでしょう?。国勢調査人口的には、昭和10年は戦争の臭いもさほど感じられない安定期です。落書き帳メンバーの中で、もう既にこの世に出現されていた方が約1名いらっしゃいます。当時の社会の雰囲気はどんなものだったのかご教示いただきたいものです。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)
北海道累P順位国調人口/////長野県累P順位国調人口/////沖縄県累P順位国調人口
函館市2位207,480長野市1位77,325那覇市1位65,208
札幌市1位196,541松本市2位73,353平良町5位26,132
小樽市4位153,587平野村5位41,333本部町9位21,963
旭川市3位91,021上田市3位35,380首里市11位19,305
室蘭市6位65,095上諏訪町7位23,803中城村12位17,820
釧路市5位56,170須坂町9位18,623具志川村2位17,064
夕張町9位42,508下諏訪町11位18,273美里村13位16,653
美唄町10位37,149伊那町6位18,219読谷山村15位16,405
帯広市7位35,695飯田町4位17,991真和志村14位15,966
岩見沢町13位 32,015赤穂村16位15,309城辺村20位15,698
〇北海道
トップは4期連続の函館で、札幌、小樽が続きます。「道南」を名乗るならば、函館が入らないとマズいと思うのですが、千歳空港に入り、登別温泉で一泊、翌日洞爺湖を見て余市と小樽に寄り、札幌に泊。翌日フリーで「道南2泊三日、29,800円」などというツアーがあったような無かったような。御覧の通り累P10傑の中で、当時のトップ10に入っていないのは8位の苫小牧です。同11位の北見は野付牛の名で第1回に登場しているのですが、復帰するのは第10回まで待たなければなりません。夕張、美唄の炭鉱都市が全盛→衰退を迎えるのはまだ先のことなんですが、美唄出身の牧村三枝子の「みちづれ」は、美唄が夕張のみちづれとなって衰退してゆくサマを歌っている、と感じるのは私だけ?。もっとも衰退のスピードは夕張の方が速かった。
〇長野県
長野、松本の「信州二大都市」に続くのは、「蚕都」平野村(後の岡谷市)です。下諏訪が7位に入っていますが、上諏訪(諏訪市)の上に立つことは一度もありません。上下関係にウルサイ「諏訪物語」。でも、現在のDID人口は下諏訪の方が多いのです。10位の赤穂村は現在の駒ヶ根市の前身ですから、伊那谷から3つトップ10に顔を出しているのですね。長野県の累P10傑の中で、当時トップ10に入っていないのは、ずっと後に合併を策した佐久(累P順位8位)と塩尻(同10位)です。この2市は現在の長野県19市の中で人口減少率が低い「元気な若手4市」に含まれています。(因みに、「元気な若手4市」とは、塩尻、茅野、佐久、安曇野です。)
〇沖縄県
北海道や長野県と異なり、一見複雑怪奇な順位となっていますが、沖縄の特殊な歴史を頭に入れて丁寧に見ていきますと理にかなった?順位になっています。2位の平良、3位の本部は沖縄としては早くから町制施行をしたところで、10位の城辺も戦後すぐに町制施行となります。かつての琉球王国の首都であった4位の首里市は1954年に、9位の真和志村(後に市制施行)は1957年に那覇市に吸収されます。当時5位の中城村は現在の北中城村を含んでおり、7位の美里村は後に市となって分立する石川の地を含んでいます。6位の具志川村はうるま市の前身村、8位の読谷山村は現在村人口日本一の読谷なのです。因みに、累P順位3位は沖縄市、4位が浦添市、6位宜野湾市、7位名護市、8位石垣市、10位糸満市と、1960年代以降人口急増をみた市が並んでいます。それにしても、つい最近の首里城の火事にはびっくりしました。
[98571] 2019年 11月 13日(水)14:37:28白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1940年第5回国勢調査)
1940年(昭和15年)の第5回国勢調査では、「外地」への人口移動が進行したことにより、都市の中には前回国勢調査から人口減少を示したところがかなりあります。また、戦地にいた者の数も相当あり、調査結果と実態が多少とも離れていたのでは、と思っています。それはさて置き、取り上げた三県は、いずれも20万以上の都市※が二つあるように、「戦前」においては「都会県」と言っても差し支えないでしょう。
※この時点で20万以上は17市(「外地」を除く)。全国順位は、広島7位、福岡8位、八幡10位、長崎11位、呉12位、佐世保16位
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)

広島県累P順位国調人口/////福岡県累P順位国調人口/////長崎県累P順位国調人口
広島市1位343,968福岡市1位306,763長崎市1位252,630
呉市2位238,195八幡市2位261,309佐世保市2位205,989
福山市3位56,653小倉市7位173,639諫早市3位44,418
尾道市4位48,726門司市6位138,997島原市4位30,411
三原市5位39,072大牟田市3位124,266大村町5位22,142
広村9位30,683久留米市4位89,490崎戸町8位17,924
音戸町15位17,870若松市9位88,901佐々村14位15,311
江田島村11位17,692戸畑市14位84,260鹿町村17位13,409
倉橋島村10位14,644直方市12位47,026平戸町6位12,964
土生町14位12,455飯塚市5位46,685江迎町21位11,943
〇広島県
広島、呉、福山、尾道、三原の上位5市は、累P順位どおりに並んでいます。続く6位には海軍工廠のあった広が入り、以下は島嶼部の町村となっています。6位の音戸は、「音戸瀬戸」で知られる古くからの港町でありますが、当時は呉の「衛星都市」としても機能していたと思われます。余談ですが、音戸の元々の名は、瀬戸島村←瀬戸(町)でありますから、なんかややこしてまぎらわしい感じがします。瀬戸内海の島々は古くから人口稠密でしたが、特に芸予諸島では顕著で、しかも、軍事色の強まる中、軍関係施設や造船基地が作られ、人口を増加させていったのです。これは、広島県に住んでいた人、住むようになった人たちにとって決して良いことではなかったのですが…。なお、累P6位は、「学園酒都」の東広島市、7位が府中市、8位が廿日市市となっています。
〇福岡県
福岡県の人口トップ10は、1935年の第4回国勢調査からオール5、いや、オール市で埋まっています。当時は、市の数全国一だったのですね。福岡、八幡に続く小倉、門司、大牟田までが10万人を超えています。今は北九州旧5市の中で一番人口が多くなった小倉ですが、当時は八幡に及んでいませんでした。八幡の上位に立つのは、第6回の1度だけですから、北九州市の「前身市」の座を八幡に譲るのもやむを得ないところです。しかも、門司に対しても「対戦成績」では5勝4敗と勝ち越すも、累Pが62と同点となり、第1回の順位から累P順位が門司の下となり、無法松が暴れだすのです。累P順位で言えば、今では人口でも文字の画数でも大牟田を引き離している久留米は、「対戦成績」も11勝9敗と勝ち越していながら、累Pで1ポイント大牟田に劣ってしまうのです。だいぶ話が偏りましたが、トップ10にはその他、北九州の旧市・若松と戸畑、飯塚と呼べば直方と答える筑豊の飛車角が入っています。なお、累P8位は春日、10位は大野城となっています。負けるな!筑紫野!
〇長崎県
広島県と同様、上位5位までは累P順位どおりとなっています。この時点でも累Pでも大村が島原より下にあるのが意外と思われる方は、以下の1920年国勢調査人口をご覧ください。
諫早:諫早町 3,496、諫早村 4,021、北諫早村 5,201
大村:大村町 3,255、大村  4,600、西大村  7,978
島原:島原町 5,573、湊町  6,355、島原村  6,499
平戸:平戸町 3,172、平戸村 9,661
同じような名がいっぱいで、なんだか分からない人口表ですが、国調初期において、都市エリアと自治体域が一致していないのが長崎県の特色です。上表で西大村以外は、1925年国調までに集合するのですが、西大村が大村町と一緒になるのは1939年で、これが大村市の累Pがいまいちの理由です。崎戸、佐々、鹿町、江迎と炭鉱で栄えたところがランクインしておりますが、西海市の前身とはなっていないにもかかわらず、累P順位8位の崎戸には驚きの「ながさきと?」です。因みに、長崎県の累P十傑でこの回にランクインしていないのは、7位の五島市←福江市、9位の長与町、10位の松浦市です。
[98576] 2019年 11月 21日(木)09:16:31白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1947年第6回国勢調査)
1947年(昭和22年)に行われた第6回国勢調査は「臨時」という語が入っています。「戦後」の混乱期でありますから、調査自体が相当困難な状況にあったことは想像できます。とにかく、空襲によって破壊された国内の主要都市も復興途上にあり、また、「外地」や疎開地へ移動した人口も完全には戻りきっていない状況でありました。この回は、混乱期にあって首位が“番狂わせ”となった青森、群馬、大分の三県に登場してもらいました。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)

青森県累P順位国調人口/////群馬県累P順位国調人口/////大分県累P順位国調人口
八戸市2位91,405桐生市3位91,482別府市2位96,685
青森市1位90,828前橋市1位90,432大分市1位86,570
弘前市3位63,669高崎市2位88,483中津市3位51,976
三沢村7位20,315太田町5位49,943日田市4位46,234
田名部町5位20,189伊勢崎市4位46,046佐伯市5位38,891
三本木町4位18,530館林町6位23,277臼杵町6位26,792
野辺地町9位15,243沼田町9位19,977津久見町7位21,731
大湊町14位14,252渋川町8位19,634鶴崎町18位17,256
七戸町12位12,685富岡町7位17,547佐賀関町9位16,480
天間林村18位12,498富士見村11位14,879 杵築町11位16,424
〇青森県
前回の国調から8千人以上人口を減少させた青森市に代わって八戸が首位に立ちました。1942年に下長苗代村を編入したとはいえ、実質1万4千人ほどの増加を示したのです。もっとも、三年後の第7回国勢調査では青森市の逆襲にあい、八戸にとって1947年は、「三年天下?」の永久保存版国勢調査になるわけです。4位に入った三沢村は前回から人口倍増ですが、これは米軍による空港接収と関係あると思われます。5位の田名部と8位の大湊は、後に合併して「漢字五文字」から「ひらがな二文字」の市となるわけですが、大湊は人口の割には「♪風雪ながれ旅」の歌詞に出てくるなど脚光を浴びています。9位の七戸、10位の天間林も「平成の合併」で一緒になりますが、何と言っても注目は、この回7位、累P順位9位のへのへの野辺地、であります。なお、今回登場していない累P十傑は五所川原(6位)、黒石(8位)、つがる←木造(10位)の津軽三人衆であります。そう言えば、元「津軽衆さん」お元気でしょうか?
〇群馬県
八戸同様、桐生が「これっきり、これっきり」の首位になるわけですが、それまで前橋、高崎と接戦を繰り広げていた桐生の首位は「番狂わせ」と言うと叱られるかもしれません。今や、高崎、前橋はおろか、太田や伊勢崎にも後れをとった感のある桐生ですが、その当時の桐生は野球も強く、街中はきっと、機音と球音で活気あふれていたことでしょう。順位は多少違っていますが、累P順位10傑のうち9つまでがこの回のトップ10に入っています。4位の太田はまだ町だった。6位の館林は不動の6位かも。沼田、渋川、マイケル富岡は入っていますが、ディーン・フジオカ(藤岡市:累P10位)は入っていません。その藤岡を押さえて、「私、合併しないので。」って頑張っていた富士見村が入っていますが、第7回まで連続7期トップ10入りをしていることで、累Pでも安中を押さえて11位となっています。
〇大分県
別府の首位は第4回(1935年)以来2度目でありますが、第5回国調からなんと3万人以上人口を増加させているのです。この間、合併をしたわけではなく、戦災に遭わなかったこと、米軍が進駐してきたことが人口急増の要因になったようです。3位の中津から7位の津久見まで累P順位どおりとなっており、ついに3万人以上になれなかった消滅市・鶴崎の8位も意外でもありません。9位の佐賀関は累Pも9位のとおり、サバではなく精錬所のおかげ?、10位の杵築も想定範囲内といったところです。なお、累P8位の宇佐は、DA PUMPの♪U.S.A.とはなんら一切関係なく、杵築と1ポイント差で累P10位となった竹田も、「♪荒城の月」とは関係あっても、赤い鳥らが歌った「♪竹田の子守歌」とは関係ありません。
[98588] 2019年 11月 24日(日)10:22:13白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1950年第7回国勢調査)
1950年(昭和25年)の第7回国勢調査人口については、私が最も早く関心をもったもので、コクがあってキレのある大好きなものです。当時、「昭和の合併」も本格的には進行しておらず、1920年から始まった国調第一期の総括としても重要だと言えるでしょう。今回取り上げたのは、地味ながら当時としては市の数が意外と多かった三重、山口、愛媛の三県です。1950年国勢調査時に6市以上はこの三県を含め15都府県と少なく、5万人以上の市となると、たった149(市以外では、東京、相模原町、芦別町、三鷹町、三笠町、赤平町)と、そんな時代であったのです。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)

三重県累P順位国調人口-----山口県累P順位 国調人口-----愛媛県累P順位国調人口
四日市市1位123,870下関市1位193,572松山市1位163,859
津市2位76,077宇部市2位128,569今治市2位60,191
宇治山田市3位69,489山口市3位77,759新居浜市3位57,421
鈴鹿市5位68,755 防府市4位71,065宇和島市4位56,570
松阪市4位48,743徳山市5位62,903西条市5位47,369
上野市7位46,503岩国市6位61,532八幡浜市6位39,932
桑名市6位40,595小野田市8位52,877三島町9位18,704
尾鷲町8位19,075萩市7位41,613大洲町7位18,572
亀山町10位15,787下松市9位39,923郡中町12位15,308
久居町11位14,775光市10位35,090角野町11位 13,960
〇三重県
ほぼ累P順位通りに並んでいます。四日市が10万越え、津が県庁所在地の面目にかけて2位を守り、古参宇治山田(現在の伊勢市)と新興鈴鹿が接戦。ここまでが5万以上。肉がまだ焼ききれていなかった松阪、隠れていた忍者がカウントされなかった上野は惜しくも5万には届かず。空襲によって甚大な被害を蒙った桑名は戦前のレベルまで回復しておらず7位。桑名からストンと落ちて大雨の尾鷲、ローソク亀山、消滅・久居が続くこの景色、何故か納得。累P十傑でこの回唯一トップ10を逃したのは、名張(累P9位)です。話がちょっと逸れますが、旧国名の伊勢、伊賀、志摩の3市は現在低迷しており、志摩市にいたっては、2020年国勢調査で亀山に抜かれて10位に落ちることがほぼ確実になっています。
〇山口県
この当時に市の数10というのは特筆もので、しかも5万以上7市というのは、他に類を見ませ・・・と言いたいところですが、福岡県11、北海道と大阪が9、神奈川が山口と同様7、であります。が、とにかく「都市分散型県」の面目躍如?です。累P10傑がそっくりそのまま入っており、うっかりすると、「市名が多少変化しただけで現在の人口ランキングです。」とゴマかされそうです。累P10傑と言いましたが、そもそも山口県の場合、累Pをもつのは、11位の彦島町(消滅:現下関市)、12位の柳井市、13位の岩国町(消滅:現岩国市/麻里布町を前身とする/)、14位の美祢市しかありません。これは、山形、栃木、群馬と並んで最少です。
〇愛媛県
当時、人口5万人の都市と言うと、現在の15万人の都市に匹敵します。幼少のころ、隣県愛媛の市の数の多さ、しかも5万人以上が複数ある、という事実に悔しさをもって驚いてた私です。坂出や丸亀が5万人に達していなかった当時、新居浜、今治、松山、宇和島と予讃本線の先には大きっよい街が並んでいたのです。この回トップ10入りしている郡中は伊予市の前身であります。角野町は現在、新居浜市の一部となっていますが、1925年(第2回)国調では、新居浜より多い人口を記録しています。累P10傑で、この回トップ10に入っていないは四国中央市(累P8位)と三津浜町(10位:現松山市)です。四国中央は、川之江を前身市、前身町としているのですが、この回の川之江町の人口ラんキングは12位となっています。漱石の「坊ちゃん」を思い浮かべる三津浜は、早くに松山と合併しましたが、モジ(というのは通用しませんが)、単独でいたならこの頃、市になっていたかもしれません。
[98638] 2019年 12月 2日(月)13:02:06【1】白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1955年第8回国勢調査)
幼稚園入園前の面接で4以上の数を言えなかったけれど、市や町村を人口が多い順に並べることは出来た大変態児が最初に迎えた国勢調査が1955年(昭和30年)に行われた第8回調査です。世は力道山のプロレス全盛期、そして「昭和の大合併」の真っただ中。[98607]でも触れましたが、1950年国調時には253だった市の数が、以降1955年国調までの5年間に242増えた(243市誕生、首里市消滅)のですから倍増。そこで今回は、市の数がそれまで一個か二個だったのが一挙に増えた富山、山梨、佐賀の3県をとりあげました。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)
富山県累P順位国調人口/---/山梨県累P順位 国調人口/---/佐賀県累P順位国調人口
富山市1位170,495甲府市1位154,494 佐賀市1位126,432
高岡市2位131,531大月市4位41,412伊万里市4位81,625
氷見市3位68,611富士吉田市2位39,116唐津市2位76,899
新湊市4位48,713韮崎市7位31,698多久市7位45,346
魚津市5位46,843山梨市6位31,004武雄市5位41,673
砺波市7位36,377都留市3位30,730鳥栖市3位41,601
黒部市6位31,216塩山市5位30,279鹿島市6位39,392
滑川市8位30,531上野原町10位27,004大町町8位22,400
立山町11位29,596増穂町9位15,058嬉野町12位20,358
入善町14位26,724身延町21位14,359厳木町9位19,350
〇富山県
富山・高岡の市制度始まって以来の二市体制から一挙に6つも増え8市となりました。郡をほぼ丸ごとまるめこんで町時代の人口を3倍にした氷見ですが、実は前回も順位は3位。蜃気楼と村椿投手の魚津の5位は前回と変わらず。黒部は前回(桜井町)の4位から7位に後退。滑川も前回6位から8位に滑った。新たにトップ10入りしたのが砺波(前身:出町)で、トップ10に返り咲いたのが高岡から独立した新湊。もっとも新湊の場合は第1回から5期連続3位ですから、高岡との強制合併がなかったなら、もっと早くに市制施行していたことも考えられます。ついでですが、[98607]
【問題一】それはそうと、誕生した市数が243なのに、最下位が熊野市の242位となっているのはどうしてか、お判りでしょうか?
の答えは、順位をつけた1950年国調時に、新湊が存在していなかったからです。
ジャンボスイカの入善は、この後7回、それも連続でトップ10入りしているのですが、すべて10位という珍記録を作っています。なお、累P9位は小矢部(前身は石動町)、10位は伏木町(消滅)となっています。
〇山梨県
甲府、たった1市だったのが、一挙に7市になりました。三遊亭小遊三が卒業した都留高校がある大月は、今でこそ上野原と人口県内最少市の座を争っていますが、当時は2位だったのです。と言ってもこれは猿橋町、七保町他との合併の成果?で、前回調査時に旧)大月町は6位でした。話は少し逸れますが、大月市同様、富士吉田や山梨市も複数の町による「昭和の大合併」です。また、現在の山梨県15市の市名を見ても、市制町村制施行時の自治体の名称が、現在の市名として使われているのが甲府と上野原だけと言うのも面白いです。今回10位の身延ですが、トップ10入りは今回きりです。また、この回トップ10入りしていない唯一の累P十傑は甲斐市(8位)です。
〇佐賀県
佐賀県も佐賀と唐津の二市から7市になりました。新市の中で注目されるのは何と言っても伊万里で、前回町時代は4位だったのですが、同7位の山代町他との合併によって、畏れ多くも唐津を抜いて2位となったのです。「伊万里」と言えば「有田」なのですが、有田は一度もトップ10に入っていないのです。有田町は市制・町村制施行時には佐賀、唐津に次ぐ第三の町であったことを考えると、これは意外です。4位の多久は第1回国調(当時は北多久村)以来の復活組で、多久のほか大町、難読の厳木の炭鉱マチが堂々トップ10入りをしているのも佐賀県の特徴です。5位の武雄と9位の茶どころ嬉野も合併によってトップ10復活を果たしたクチですが、祐徳稲荷の鹿島は、浜町ほかとの合併で初めてのトップ10入りです。この回、6位と地味な位置におさまっている鳥栖ですが、国勢調査全20回すべてトップ10入りを果たしているのは案外意外かもしれません。なお、この回トップ10入りしていない唯一の累P十傑は小城(10位)です。
[98670] 2019年 12月 5日(木)15:54:28【2】白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1960年第9回国勢調査)
「昭和の大合併」があらかた終わった1960年(昭和35年)国勢調査です。前回の国調時から新たに66市が誕生しました。※消滅したのはマワシがほどけてしまった真和志市:('◇')ゞ
今回登場するのは、前回同様、「昭和の大合併」前まで一個か二個だった市の数が倍増した鳥取、徳島、高知の3県です。この三県ですが、1955年国調時にはまだ市制施行していなかった市があるというのも共通です。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)
※1960年国調からDIDが導入されましたので、今回書き留めておきます。
鳥取県累P順位国調人口/---/徳島県累P順位 国調人口/---/高知県累P順位国調人口
鳥取市1位104,833徳島市1位182,782高知市1位196,288
米子市2位94,808阿南市4位60,110南国市5位41,798
倉吉市3位51,528鳴門市2位48,828中村市3位38,951
境港市4位32,714小松島市3位39,884須崎市2位32,976
岩美町7位19,350池田町6位28,403土佐市4位31,803
日南町13位15,286鴨島町5位24,119室戸市9位30,498
智頭町6位14,390脇町9位21,820安芸市8位30,370
東伯町5位14,294石井町7位21,505宿毛市7位30,016
青谷町18位11,528神山町16位18,503土佐清水市6位29,944
河原町21位11,187阿波町14位15,430窪川町13位24,813
〇鳥取県
前回は境港「町」であった境港は引き続き4位。この境港を含め鳥取県4市は当然ながらトップ10皆勤賞です。それどころか、米子は全回2位、倉吉は全回3位ですから、鳥取、米子、倉吉の3連単のオッズは1.00倍?。その他も1955年国調時と顔ぶれの変化は殆どありません(10位の【明治の名邑】赤碕に代わり、新生伯南町改め日南町が6位に入っている)。7位智頭(累P6位)のトップ10入り14回は大記録。8位東伯(累P5位)は琴浦町の前身町。9位青谷、10位河原は消滅町です。因みに、累P8位は宇倍野村時代にのみ7期連続トップ10入りをしている国府町(消滅)、9位はモハヤ姥桜となったか若桜町、10位は郡家を前身とする八頭町です。
---1960年DID人口
鳥取:56,661、米子:43,430、倉吉:17,455、境港:13,589・・・以上
〇徳島県
2位の阿南は、前回3位の富岡町(41,343人)と7位の橘町(21,031人)の合併で、オロナミン鳴門を追い越したのです。だけど、累Pでは先輩3市にはまだまだ及びません。5位に池田(三好市の前身)、6位に鴨島(吉野川市の前身)、7位に脇町(美馬市の前身)、10位に阿波町(阿波市の前身)となんとなく順当に並んでいるようですが、一皮めくれば骨肉の争い(大げさすぎる?)があるのです。問題は美馬市の前身の脇町。実は脇町の前身はウダツで有名なあの旧)脇町ではなく、うだつの上がっていない旧)江原町となっている、しているのです。美馬市の中心は今でも旧)脇町だと思うのですが・・・。累P8位はな、なんと大歩危小歩危の山城町(消滅)、10位は白桃の旧宅横を通過していた高徳線汽車の行先によく見かけた「牟岐」。しかし、その牟岐、今は・・・あゝムギ遠げ。
---1960年DID人口
徳島:113,746、徳島津田:8,905(以上徳島市)、小松島:16,099、鳴門:15,289、阿波池田:7,140
牟岐:5,286、鴨島:4,827
〇高知県
新3市について言えば、前回影も形もなかった南国がいきなり2位、前回高岡町時代に9位の土佐が5位、四町一村合併の室戸が復活の6位となっており、1955年国調時に既に市となっていた中村(四万十市の前身)が3位、須崎が4位、安芸が7位、宿毛が8位、土佐清水が9位とさして驚くこともない順位となっております。10位の窪川(四万十町の前身)も累P13位とは言え、土讃線の終着駅としてそれなりの結果を残しています。今回のトップ10には入っていない ものの、累P10位は伊野町を前身とするいの町であることはまったく意外ではありませんが、11位が香美、香南を抑えた梼原であることを、そこを脱藩の道とした龍馬も知りますまい。
---1960年DID人口
高知:136,845、須崎:12,673、土佐中村:10,292、安芸:8,429、土佐山田:6,451、土佐清水:6,285
室戸室津:5,340、伊野:5,222、後免:4,608(旧後免町域を超えたDIDであったことは間違いなし。)
[98735] 2019年 12月 11日(水)19:06:27【1】白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1965年第10回国勢調査)
1965年と言えば、東京オリンピック(勿論、前の)は終わったものの、世の中「高度経済成長期」の真っただ中。大都市近郊では人口急増の自治体が目立つ一方で、石油へのエネルギー転換が進んだことによって北海道などの炭鉱都市は人口激減時代の到来です。このように全国的には上昇と下降がはっきりと分かれてくる1965年(昭和40年)ですが、県ごとに見ると「昭和の大合併」も一段落し、人口順位変動も案外おとなしい時代であったかもしれません。そんな中、今回は、時季外れの大型合併(「新産都合併」)が行われる前の福島、岡山の両県と、東かがわ市の前身である大内町がトップ10に初登場となった香川県をとり上げます。(香川県の選択は、ごくごく私的理由によるものですが、ひらにご容赦を)
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)

福島県累P順位国調人口 /---/岡山県累P順位国調人口/---/香川県累P順位国調人口
郡山市1位223,183岡山市1位291,825高松市1位243,444
福島市2位173,678倉敷市2位144,461坂出市3位61,284
会津若松市4位102,239児島市11位77,420丸亀市2位58,826
平市3位70,921津山市3位76,007観音寺市4位44,200
磐城市12位64,899玉野市4位66,232善通寺市5位35,427
須賀川市5位46,999笠岡市5位63,778三木町6位24,016
勿来市13位46,731玉島市6位53,455土庄町10位23,514
白河市6位40,747西大寺市17位46,868多度津町7位20,421
常磐市10位40,671井原市8位38,485大内町14位18,016
原町市7位40,643総社市7位34,508高瀬町12位17,683
〇福島県
直前に5町5村と合併した郡山がトップ(5度目)に返り咲きます。福島は飯坂町を編入したものの首位から陥落。いわき市成立前の旧5市は、炭鉱の閉山で衰退気味の内郷を除いた4市がランクインしているものの、勿来が前回の6位から一歩後退、常磐も前回の8位から一歩後退とパッとせず(スパリゾートハワイアンズの前身・常磐ハワイアンセンターがオープンしたのはこの翌年)。この頃は、いわき市の前身である平よりは「新産都」の核となった磐城(前身:小名浜町)の勢いが強く人口も肉薄していました。なお、累P8位は内郷、9位は相馬(前身:中村町)です。
〇岡山県
岡山VS倉敷の合併競争が始まる前の段階で、児島、玉島、西大寺といった市が♪昔の名前で出ています。現在の倉敷市は多核都市と言えるのですが、「新産都の優等生・水島」を抱えた旧倉敷市も多核、と言うより雑然とし過ぎて、5年間岡山に住んでいた白桃もよく理解できてないのです。大体、どこからどこまで「水島」か、ということも難しい(「水島」という自治体名も存在しません)。ただ、津山を抜いて3位となった児島市の一部も水島臨海工業地帯に含まれていることは間違いありません。その児島も倉敷以上に複雑怪奇で、ざっと言っただけでも味野、下津井、琴浦の三地区がバラバラに存在します。児島は累P11位ですが、児島市成立後にくっついた琴浦町が9位と、本家を上回っているのです。下のDID人口表でも琴浦は味野の上位にあります。倉敷三本柱の残り旧玉島市(倉敷や児島と比べれば複雑ではない)は、前身の玉島町時代の1920年国調では岡山市に次いで2位となるなど累P6位の実績は大したものです。忘れてしまいそうですが、累P10位は「水島」の一部にあたる旧)連島町です。
〇香川県
この頃は「番の州臨海工業団地」が造られた坂出に勢いが感じられ、丸亀は斜陽都市の印象がありました。9位の大内町は当時、隣の白鳥町とともに手袋産業の全盛期で、町も賑わっていました。3年後の1968年には三本松高校跡地に十和デパートがオープンするなど、白桃少年にとってともかく嬉しい時間でした。エ~、ここは簡単に。累P8位は詫間町(消滅)、累P11位は仁尾町(消滅)ですから、累P12位の三豊市(←高瀬町)のあやふやさ?が知れます。累P9位は、さぬき市(←志度町)です。
◎三県の1965年DID人口十傑(※香川県は9つしかないので、宮城県から一つお借りしました。)
福島県-----岡山県-----香川県
郡山86,812岡山175,024高松120,574
福島76,945玉野42,608丸亀28,928
会津若松67,185倉敷30,027 坂出23,589
34,837津山28,969観音寺15,619
小名浜28,669水島18,306善通寺13,882
常磐湯本24,720琴浦15,258琴平8,789
須賀川20,418岡南13,881多度津8,454
白河20,355味野13,551大河原※7,554
喜多方16,207笠岡13,119三本松5,786
内郷15,643西大寺9,672土庄5,384
[98742] 2019年 12月 13日(金)15:03:59白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1970年第11回国勢調査)
1970年(昭和45年)と言えば、♪世界の国からこんにちは~の大阪万博が行われた年で、引き続き高度経済成長期でありました。前回国調から5年の間に、いわき、東大阪、倉敷などいくつかの大型合併もありましたが、まったく新しく誕生した市の数は34と少なく、県ごとの都市人口順位変動も比較的おとなしいものでした。事実、北海道、京都府と19県においては、トップ10に新たに顔を出した都市はありませんでした。そんな中、今回は新市が誕生した山形県、複数の市を含む合併が行われた静岡県、新市の誕生こそ無かったものの新興衛星都市の萌芽がみられた奈良県をとりあげました。(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です。)

山形県累P順位国調人口/---/静岡県累P順位 国調人口/---/奈良県累P順位国調人口
山形市1位204,127浜松市1位432,221奈良市1位208,266
酒田市2位96,072静岡市2位416,378橿原市5位75,508
鶴岡市3位95,136清水市4位234,966大和郡山市2位57,456
米沢市4位92,764沼津市3位189,038天理市3位57,020
天童市8位44,758富士市6位180,639大和高田市4位53,475
新庄市5位42,120富士宮市5位88,880桜井市7位52,081
東根市6位39,113焼津市8位82,737御所市12位35,987
上山市9位38,357藤枝市9位78,750生駒町6位35,550
南陽市11位37,271三島市7位78,141五條市8位33,737
寒河江市7位35,558島田市11位66,489香芝町11位21,205
〇山形県
山形県は人口順位変動が最も穏やかな県でありますが、この回に、宮内町と赤湯町ほかの合併で誕生した南陽市がランクインしました。南陽の前身である宮内町は第3回国調時に10位にランクインしていますが、今は赤湯に比べてもひっそりとした街並みになっています。1970年国調以降、山形県のトップ10は順位変動こそあるものの新顔の登場はありません。なお、累P10位は、長井でも村山でもなく、「雛とべに花」の河北町(前身の谷地町のときに連続7期ランクイン)で、「雪とスイカと花笠」の尾花沢は一度もランクインしていません。
〇静岡県
この回、吉原市と旧)富士市、鷹岡町の合併によって出来た富士市が5位にランクイン。もっとも、前回1965年国調時に吉原が同じ5位であったので、人口順位変動はあったような無かったような。トップ10全体を見ても、前回との違いは藤枝と三島の順位が入れ替わっただけです。累P10位は磐田ですが、現在8万都市の御殿場、袋井が一度もトップ10に登場していないのは、静岡県の都市層の厚さを物語っています。
〇奈良県
1947年国調まで、市は奈良のみ。1950年国調時にやっと大和高田が市に、1955年時には天理と大和郡山が増え、でもたった4市。1960年時には御所、五條、桜井、橿原が増えて8市と等比級数的に市が増えていった奈良県です。この時点では生駒はまだ町でありましたが、前回の9位から五條を抜いて8位となり、10位には新興の香芝町がランクイン。なお、累P9位は第1回国調で奈良に次ぐ2位であった十津川村、10位は大淀町となっています。
◎三県の1970年DID人口十傑
山形県-----静岡県-----奈良県
山形115,907 静岡276,899奈良78,359
酒田56,700浜松215,630大和西大寺55,115
米沢46,185清水182,956橿原29,590
鶴岡45,465沼津120,089大和高田28,522
新庄20,017三島47,020丹波市18,425
天童13,959吉原43,177大和郡山18,264
上山12,509焼津41,427桜井17,174
寒河江11,821富士宮36,085生駒16,110
宮内9,325磐田33,500五條15,170
長井9,147島田32,590 香芝13,058
[98749] 2019年 12月 17日(火)08:40:05【2】白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1975年第12回国勢調査)
1975年(昭和50年)は、白桃にとって忘れられない年であります。♡と本物の白桃に相当の、地理(学)にも多少の?未練を残しつつ、♪未練心につまづいて落とす涙の哀愁列車~、じゃなく快速電車(たぶん)で岡山を後にしたのです。行く先は仁川、と言っても韓国のインチョンではなく、就職先の独身寮がある西宮市の仁川です。でも、その仁川にいたのは通算で2~3日。御殿場研修から帰阪後、人事担当者の「飛行機に乗せてあげる」という甘い言葉にだまされて東京くんだりまで連れていかれたのです。機内で「好きでもない阪急ブレーブスの本拠地、西宮球場の年間入場券を無理やり買わされたけど、これじゃ使えないじゃないか」と憤慨。ま、私的なことはこれぐらいにして…、長く続いた高度経済成長も終焉し、前年のオイルショックもあったりして、世の中少々変わりかけていたのです。ロッキードで退陣したものの、田中角栄が提唱した「列島改造論」はその後もくすぶっており、(「中央」に対峙する意味での)「地方」の活性化を「お題目」に揚げる政治家が頻出したのもこの頃であったのでは。
今回は、広島や仙台には遠く及ばないが、「地方」としては大都市と自負している?ところが県庁となっている三県に登場してもらいます。(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です)

新潟県累P順位国調人口/---/岡山県累P順位国調人口/---/熊本県累P順位国調人口
新潟市1位423,188岡山市1位513,471熊本市1位488,166
長岡市2位171,742倉敷市2位392,755八代市2位103,691
上越市3位123,418津山市3位79,907荒尾市3位58,296
三条市4位81,806玉野市4位78,516玉名市5位42,837
柏崎市5位80,351笠岡市5位63,413人吉市7位41,118
新発田市6位74,025総社市7位47,027本渡市6位40,432
新津市7位58,970井原市8位37,479水俣市4位36,782
十日町市9位50,211備前市12位33,908山鹿市8位31,708
小千谷市11位44,375新見市14位30,014宇土市12位31,564
燕市10位43,265高梁市13位27,701菊池市11位28,258
〇新潟県
岡山市、熊本市同様に新潟市の累Pは200(国調20回すべて人口1位)ですが、それだけではなく長岡も180(毎回2位)と、1位→2位の連勝単式はテッパンです。3位となると、高田、三条、柏崎が入れ替わっていたのですが、前回4位の高田と9位の直江津が合併して上越市が出来上がり、以後、上越の3位も固定、3連単もテッコンキンクリートになっていくのです。累P十傑で唯一顔を出さないのは、現在県内の人口最下位市である加茂(累P8位)です。「越後の小京都」と呼ばれる加茂は結構早くから開けていたようで、♪花は越後の~ハナはエチゴの雪椿~の群生地でもあるとのこと。
〇岡山県
岡山県は二度目の登場なので簡単にと思うのですが、なにせ思い入れが多いので…。
岡山市は国調人口の上では毎回トップとなっておりますが、倉敷・児島・玉島の合併時には一瞬、新・倉敷市に抜かれていたと思います。西大寺との合併によって1970年国調時にはナントカ面子を保ちますが、その後も倉敷との岡倉天心合併競争は続きます。山陽新幹線が延伸する1972年までにナント7町2村を吸収、1975年には藤田村編入でダメ押し。これも、倉敷との差をつけたいためか、新幹線終着都市としての見栄張りか?ともかく、念願の50万都市になりました。岡山駅も立派になり、駅地下街(これ、案外立派)も化粧を直し、駅前にはアノ「桃太郎像」が設置されました。(念のため:アノ像のモデルは白桃ではありません。)玉野は東児町を合併し引き続き4位を維持していますが、単一産業、特に造船業に依存する「企業城下町」はこの頃から落ちていくのです。
〇熊本県
八代は10万都市となってから鳴かず飛ばずではありますが、1955年国調以降現在まで2位を保ち、荒尾も往時の勢いがなくなったとは言え2000年国調まで3位を維持します。苦難の歴史を持ち、現在県下最少人口市となった水俣ですが、この頃は一旦人口が下げ止まった時期で、前回同様の7位を維持しています。水俣の累P4位と言うのも、第1回国調から4期連続2位だったことを思えば納得です。なお、熊本県トップ10の今回順位は前回とまったく同じです。これは意外なのですが、更に意外だったのは、累P10位がオフ会開催地小国町であることです。(累P9位が本渡にすっかり持っていかれた牛深であることは、意外でもありません。)
◎ 三県の1975年DID人口十傑
新潟県-----岡山県-----熊本県
新潟303,325岡山194,582熊本374,040
長岡96,895倉敷60,333八代46,427
三条50,297玉野42,397水俣20,472
高田47,943児島※142,077荒尾18,504
新発田35,327津山35,938人吉18,276
柏崎31,915水島31,248本渡15,115
十日町24,171岡南31,070山鹿12,690
新津22,955玉島19,257玉名高瀬 10,360
加茂22,758笠岡16,232隈府8,066
直江津22,568鶴の浦※214,879牛深7,569
※1:この頃になると、味野と琴浦のDIDは連坦となります。
※2:後に水島DIDに吸収されますが、連島DIDとも違います。ともかく、倉敷はよくわからない。
このあたり
[98775] 2019年 12月 29日(日)23:30:11白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1980年第13回国勢調査)
白桃は1980年(昭和55年)に横浜市緑区から千葉県東葛飾郡浦安町に引越しをしたのでありますが、第13回国調が行われた10月1日にどちらに居たか記憶にありません。ひょっとして東武動物公園駅あたりで野宿していたかもしれません。ま、そんなことはどうでも良いのですが、この頃になると、人口急増を示していた大都市周辺の「衛星都市」の中には「ゆるやかな増加」になるところが目立ち始め、一方、「高度経済成長期」に人口急減をみた地方の小都市の中には、一時的にしろ人口を増加させたところがかなりあります。今回は、このような全国的傾向とはいささか異なる様相、具体的には、地方の中心都市の周辺にあって人口急増の市町が台頭した、宮城、石川、広島の三県に登場してもらいます。(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です)
 
宮城県累P順位国調人口/---/石川県累P順位国調人口/---/広島県累P順位国調人口
仙台市1位664,868金沢市1位417,684広島市1位899,399
石巻市2位120,699小松市2位104,329福山市3位346,030
泉市9位98,016加賀市4位65,282呉市2位234,549
気仙沼市3位68,551七尾市3位50,394尾道市4位102,056
塩竈市4位61,040松任市6位43,766五日市町16位87,325
古川市5位57,060輪島市5位32,662三原市5位84,450
多賀城市8位50,785野々市町7位31,817東広島市6位75,807
名取市7位49,715羽咋市10位28,784府中市7位49,026
白石市6位41,275珠洲市11位27,351府中町12位47,817
岩沼市14位34,910津幡町9位23,682廿日市町8位42,315
〇宮城県
10年前は「町」であった泉や多賀城の台頭が目立ちます。特に泉の人口の伸びは目を見張るものがあり、次回1985年国調では石巻を抜いて2位に上がるのです。でも考えれば当時は地下鉄も開通していなかったので、鉄道のない10万都市なんて、どういう感じだったのでしょう。現在の富谷市も似たようなものですが…。なお、累P順位では3位気仙沼、4位塩竈、5位古川→大崎、となっていますが、全20回すべてトップ10に入っているこの三者のポイント数は128、127、126ですから、同等クラスと言って良いでしょう(2020年国調終了時点での累Pでは、大崎が気仙沼、塩竈を抜き去るのは確実)。また、累P10位は、ここ3回の国調でポイントを稼いだ登米(22P)ですが、累P11位は女川(20P)であることを強調しておきます。
〇石川県
何と言っても注目は前回国調から二つ順位を上げ、町でありながら7位となった野々市です。が、ここはオーナーのご出身地でありますからして、余計なことは言わないでおきましょう。累P3位が七尾、4位が大聖寺→加賀になっておりますが、ポイント差は僅か1Pです。そして、累P5位が輪島、累P6位が松任→白山となっているのは逆ではないかと思われる方もいるかもしれませんが、この差はかなりあります。なお、累P8位は根上→能美です。(※能美市の前身は寺井をハナ差抑えた根上です。)
〇広島県
ほんの6か月前に政令指定都市となった広島市。この後、名実ともに中国地方の「首都」となるために、念願の百万都市となるためには最後の仕上げが必要です。そのターゲットになったのは言うまでもなく、五日市です。その五日市、人口的には二十世紀最後の”大物町”で、この当時、町名では四倍相当の廿日市を、人口的には2倍となっていたのです。余談ですが、五日市と言えばカープの山本浩二の出身地。その母校が廿日市高校ですからちょっとややこしい。五日市、廿日市とともにもう一つの新興勢力が、もうそこまで賀茂学園都市の足音が聞こえてきている東広島。また、まだこの頃は、備後府中の人口が安芸府中を上回っていた事が注目に値します。
◎ 三県の1980年DID人口十傑
宮城県----- 石川県-----広島県
仙台552,354金沢312,643 広島市連合698,849
石巻93,094小松27,587169,725
泉中央55,439七尾16,719 福山152,955
塩竈55,361内灘16,467五日市63,594
多賀城39,031輪島14,885三原47,740
気仙沼30,686野々市14,161 安芸府中47,683
岩沼20,609大聖寺11,334尾道47,570
仙台高砂20,476松任10,815大竹31,181
白石16,811山代8,761海田市28,145
古川14,808美川8,302 廿日市24,473
3県のDIDにコメント:白石>古川だったのだ、内灘おそるべし、五日市、海田市、廿日市の次に「市」がつくDIDは座頭市!ってこと?
[99092] 2020年 1月 19日(日)10:55:37【1】白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1985年第14回国勢調査)
1985年(昭和60年)に行われた第14回国勢調査で取り上げるのは、現在もなお人口を増加させている、滋賀、福岡、沖縄の3県です。昭和も終わりに近づくと…おっと、年号が変わったからと言って人口推移に変化が見られる、なんて、根拠のない話は出来ませんが、…ともかく、人口の伸びは全国的におとなしくなってきます。前回国調から人口を減少させたのは秋田県のみですが、北日本、西日本の多くの県の増加率もせいぜい2%台となっています。こんな中、広域中心都市・福岡市を擁する福岡県は3.64%の高率を示します。近畿圏にあって県の主要都市が満遍なく人口増を示したのが増加率7.03%の滋賀県です。実は、宮城県は福岡県より、奈良県は滋賀県より当時の増加率は高いのですが、増加が持続せず、県人口のピークはともに2000年国調になります。福岡と滋賀の人口増の性格?も一括りに出来ませんが、これとも全く異なる人口増の様相(言うまでもなく、突出した自然増)を示しているのが沖縄県です。・・・予定より前段が長く、しかも、ややこしくなりました。('◇')ゞ
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です)
滋賀県累P順位国調人口/---/福岡県累P順位国調人口/---/沖縄県累P順位国調人口
大津市1位234,551福岡市1位1,160,440那覇市1位303,674
彦根市2位94,204北九州市2位1,056,402沖縄市3位101,210
草津市5位87,542久留米市4位222,847浦添市4位81,611
近江八幡市4位63,791大牟田市3位159,424宜野湾市6位69,206
長浜市3位55,531飯塚市5位81,868具志川市2位51,351
守山市8位53,052春日市8位75,555名護市7位49,038
栗東町9位41,827大野城市10位69,435糸満市10位45,921
八日市市6位39,744行橋市16位65,527石垣市8位41,177
野洲町18位31,768直方市12位64,479豊見城村16位37,965
甲西町14位29,527筑紫野市13位63,242平良市5位33,406
〇滋賀県
前段で述べた通り主要都市が満遍なく人口増を示しているので、人口順位の点では前回国調とそれほどの変化はありません。満遍なく人口が増えている中でも注目したいのが、(温泉もあるかもしれない)草津市、(愛知県にもあった)守山市、(♪恋のインターチェンジ&馬のトレ・セン)栗東ですが、特に草津に関しては、元気な「衛星都市」というだけでは済まされない、成長目覚ましい西日本きっての注目都市です。なお、累P7位は水口を前身とする甲賀、10位は消滅したのが惜しまれる濁音のみの膳所(ゼゼ)です。
〇福岡県
前回の国調で北九州から首位の座を奪い返した福岡市は、その北九州との人口差を10万以上に拡げます。現在、我が国を代表する成長都市は福岡、代表する斜陽都市は北九州と、決してクチに出しては言いませんが、この頃からそうなる兆候はあらわれておりました。田川に代わって筑紫野がトップ10に入り、これで春日、大野城、筑紫野(かぱぷうさんが、この3市まとめてナンカうまいことを仰っていた気もするのですが)、の福岡市を支える(「傘下」とは言わない)3市が出揃いました。
〇沖縄県
沖縄県の人口順位は前回国調と全く変化ありません。これだけではあまりにも簡単すぎます?
この国調で那覇が30万を、沖縄市が10万を超えたのですが、沖縄県諸都市の人口推移をみてますと、大都市圏の「衛星都市」が人口増加率トップを順番に交代していくのと同じ、そう、あのチームパシュートを見ている感覚に陥ります。那覇が、浦添や宜野湾、具志川、豊見城に「今度はキミがトップに立て」とか耳打ちしているのでしょうか?まさかネ
◎ 三県の1985年DID人口十傑
滋賀県----- 福岡県-----沖縄県
大津113,085 福岡市連合1,033,018那覇297,747
草津43,242北九州市連合862,812浦添69,429
彦根40,303久留米145,085沖縄64,973
唐崎坂本32,100大牟田117,277宜野湾62,460
長浜23,012春日69,085石垣29,568
近江守山15,697大野城47,494名護16,863
石山11,796中間42,358糸満16,497
近江八幡10,201飯塚37,079平良16,269
八日市9,848太宰府36,268嘉手納13,324
野洲8,585小倉下曽根31,144石川11,764
注:DIDの連担に関して、過去のデータについて検証していませんので、自治体の枠をこえることのない数字になっています。
[99167] 2020年 2月 12日(水)23:08:14白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1990年第15回国勢調査)
平成に入って初めての国勢調査(第15回)では、県全体の人口推移が横ばいか下降気味の中にあって、一部元気な地域、都市が見られた岩手、茨城、鹿児島の三県に登場してもらいましょう。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です)

岩手県累P順位国調人口/-----/茨城県累P順位 国調人口/-----/鹿児島県累P順位国調人口
盛岡市1位235,434水戸市1位234,968鹿児島市1位536,752
花巻市2位70,514日立市2位202,141鹿屋市2位77,655
一関市5位61,967つくば市7位143,396川内市3位71,735
北上市7位58,779土浦市3位127,471国分市7位46,557
宮古市4位58,503勝田市5位109,825名瀬市4位46,306
水沢市6位58,189取手市10位81,665出水市5位39,729
釜石市3位52,484下館市6位66,028姶良町12位37,154
都南村16位43,063牛久市14位60,693 指宿市13位32,008
久慈市10位38,743古河市4位58,231隼人町18位31,455
滝沢村11位38,108龍ヶ崎市16位57,238串木野市10位29,385
〇岩手県
さて、皆さん、国勢調査で都道府県内人口ナンバー2になったところがある自治体の数が一番多いのはどこでしょう?
そうなんです。岩手県なんです。釜石、宮古、花巻、北上、一関、奥州、と6つもあるのです。この年2位の花巻は、累Pも2位なのですが、個人的には意外な気もします。因みに2位に就いた回数トップは10回の釜石です。いずれにしろ、岩手県は都市の盛衰が結構はっきりしています。この当時から三陸勢の人口減少は慢性的で、前回3位の宮古は5位に、前回5位の釜石は7位に後退しています。一方、北上川流域の一関は4位から3位に、北上は7位から4位に、都南は10位から8位に上昇、そして滝沢がトップ10入りを果たしています。なお、累P8位は大槌、9位が大船渡となっています。
〇茨城県
首都圏に組み込まれた牛久や龍ケ崎の上昇もさることながら、いきなりステーキ、いや、3位にランクインした学園都市・つくば、に目を奪われます。♪学園広場は青春広場~、と謳われておりますが、つくば市は♪夢も希望も青春も~今でも全国一フレッシュで元気な都会なんでしょう。なお、累P8位は結城リンリン瑠璃の色、9位は常府・石岡となっています。
〇鹿児島県
鹿児島の元気どころは、国分、隼人(いずれも現:霧島市)と姶良です。前者はテクノポリスの指定を受けて京セラなどハイテク企業の進出によって、後者は鹿児島市のベッドタウンとなっての人口増です。なお、累P6位は谷山、8位は頴娃、9位は枕崎となっています。

◎ 三県の1990年DID人口十傑
岩手県-----茨城県-----鹿児島県
盛岡202,676日立171,355鹿児島400,449
一関27,052水戸160,052鹿屋30,357
宮古25,552土浦56,068名瀬27,549
水沢23,890取手47,819川内23,541
北上22,912つくば43,148鹿児島吉野21,689
釜石22,904古河43,106帖佐16,633
都南19,049勝田41,430串木野15,942
花巻13,934牛久37,160国分14,953
大船渡8,643石岡24,582伊敷14,706
久慈8,422那珂湊18,799加治木14,546
[99204] 2020年 2月 23日(日)12:14:28白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(1995年第16回国勢調査)
今回取り上げた三県、共通点は何かというと、「宇都宮市、福井市、岐阜市と国勢調査全20回不動の人口首位県庁所在地がある。」と言ったって、そんなん、ほかにもいっぱいあるよ、と言われそうなので正直申し上げますが、他の回に登場してもらうほどの積極的理由の見当たらない県、要するに、あんまり混んでない時期に泊ってもらっても良いかな、という宿泊客のような県です。という裏事情は伏せて、地味ながら堅実で安定した県である、というのを表向きの理由としておきましょう。人口の順位変動もおとなしいものです。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です)

栃木県累P順位国調人口/-----/福井県累P順位国調人口/-----/岐阜県累P順位国調人口
宇都宮市1位435,357福井市1位255,604岐阜市1位407,134
足利市2位165,828武生市2位71,109大垣市2位149,759
小山市5位150,115敦賀市3位67,204各務原市5位131,955
鹿沼市4位93,053鯖江市6位62,890多治見市3位101,270
栃木市3位85,137大野市4位40,245可児市9位86,367
佐野市6位84,069小浜市5位33,496関市6位71,916
真岡市8位63,340丸岡町8位29,660高山市4位66,139
今市市7位60,811勝山市7位29,162土岐市8位65,631
黒磯市11位56,275三国町9位23,677羽島市10位63,962
大田原市12位53,683春江町10位21,749中津川市7位54,819
〇栃木県
日光、ぎょうざがある分、福井や岐阜よりちょっと派手かもしれません。人口順位も前回から黒磯と大田原が入れ替わっています。と言っても、この順位、前々回と同じなんです。ま、「平成の大合併」の前はこんな並びだったかな、とスグ思い出せるランキングです。累P9位は落ちぶれ果てた旧)日光市、累P10位はもっと前に落ちぶれ果てていた旧)足尾町です。
〇福井県
福井県で思い浮かべるのは、鯖江のメガネフレーム?、北陸初の甲子園優勝校・敦賀気比、白桃が宿泊経県全国制覇したバラックではない、きちんとした建物が並ぶオバマの街。ま、何と言ってもサスペンスドラマ最終シーンのトボジンボー。福井県も前回との順位変動は丸岡と勝山の入れ替わりだけ。累P十傑全部入っています。
〇岐阜県
岐阜県って市が21も有るのになんか地味です。高山、白川郷、下呂温泉、ウカイ、今やっている大河の舞台。結構あるのに、大野伴睦ゆかり?の岐阜羽島、木曽三川、西濃運輸、朴葉味噌の四文字熟語が曇りガラスをかけるのか???
♪あ~ああヤナガセの夜にないている~、ともかく人口順位は前回と変わらず。今回ここも、累P十傑全部入っています。
◎ 三県の1995年DID人口十傑
栃木県----- 福井県-----岐阜県
宇都宮330,621福井165,140岐阜274,389
足利88,328敦賀42,908大垣92,354
小山54,741武生27,402各務原55,430
栃木44,847鯖江23,351高山43,010
佐野41,289大野17,737多治見39,788
鹿沼34,804勝山12,38126,827
黒磯20,786小浜12,375鵜沼19,096
真岡20,420三国11,081竹鼻18,956
野木13,785丸岡7,175泉土岐津18,589
大田原13,260春江7,018穂積16,239
[99250] 2020年 3月 13日(金)11:22:46白桃 さん
あの県、あのときの国勢調査人口トップ10(2000年第17回国勢調査)
いよいよ、このシリーズも「平成の大合併」の寸前まできてしまいました。私にとっては、つい最近の人口統計の感じがしますが、もう20年前の話になるのですね。これまで登場したのは1都1道2府40県。つまり今回登場して頂く3県で一回りすることになります。そして、今回登場する3県の共通項は・・・あまり大きな声で言いたくありませんが、「県全体が人口減少に悩む、とっても元気がない県」であります。この三県、21世紀に入ると人口減少がさらにひどくなりますので、今のうちに見ておこうという白桃のオヤゴコロ?であります。
(表中の累Pとは【国調人口都道府県内順位累積ポイント】です)

秋田県累P順位国調人口///////和歌山県累P順位国調人口///////島根県累P順位国調人口
秋田市1位317,625和歌山市1位386,551松江市1位152,616
大館市3位66,293田辺市2位70,360出雲市2位87,330
能代市2位53,266橋本市6位55,071益田市4位50,128
本荘市5位45,724岩出町8位48,156浜田市3位47,187
横手市4位40,521海南市3位45,507大田市6位33,609
大曲市6位39,615有田市5位33,661安来市5位30,520
鹿角市8位39,144新宮市4位33,133平田市7位29,006
湯沢市7位34,963御坊市7位28,034斐川町11位26,816
男鹿市9位30,469貴志川町11位21,079江津市8位25,773
鷹巣町12位21,818かつらぎ町10位20,331大社町9位16,020
〇秋田県
当時、市であったところは全部トップ10に入っておりますが、秋田と本荘を除く7市が既に人口減少の途を辿っています。この中で、戦前に市制施行した能代は、全盛時の面影が失われ、また、鹿角、湯沢、男鹿は市制施行以後、人口減少まっしぐら、であります。特に、男鹿に至っては、市制施行直後の国調人口から1万8千人減少という惨状です。それでも、3万人を辛うじて保っているというのが「2000年」なんですね。なお、累P10位は土崎港、11位は小坂です。
〇和歌山県
大将、和歌山市自体が既に人口減少時代に突入しているのですが、南海電車で大阪と繋がる橋本は、当時は順調に人口を増加させていました。古くからの都市では、田辺が横ばい状態でありますが、海南、新宮は、カイナン・シンクウ、いや、カンナンシンク(艱難辛苦)でした。既存の市の不振が目立つ一方で、和歌山市の通勤通学圏にある岩出と貴志川が人口を伸ばしていました。累P9位は「明治の名邑」の中でも名邑中の名邑、湯浅です。
〇島根県
上表で、現在の出雲市を構成する、出雲、平田、斐川、大社の旧2市2町がトップ10に入っていることに目が行きます。旧)出雲市ですが、当時、「地方で県庁所在地ではないが人口増加の市」として全国的に注目を集めていました。松江、出雲以外の市は人口減少傾向にありましたが、大田、江津の減少が激しかったのです。累P10位は、浜田を取り囲んでいた石見村(現:浜田市)ですが、ピンときません。余談ですが、益田市の前身町は旧・旧)益田町ではありません。旧)益田町の改称前は石見町でしたが、その石見町を構成した三町の中で人口最多は、町制施行が一番新しい吉田町だったのです。変遷詳細
◎ 三県の2000年DID人口十傑
秋田県-----和歌山県-----島根県
秋田265,711和歌山291,909松江106,413
大館25,917田辺36,626出雲29,477
能代23,118海南22,296益田16,116
本荘18,804新宮21,005浜田12,948
大曲17,954箕島9,008安来7,114
横手15,677毛見※9,001 大社6,477
湯沢12,141御坊8,372 雲州平田5,415
象潟7,100湯浅8,304大田5,089
鷹巣6,437橋本6,990
花輪5,245紀伊勝浦6,138
※和歌山市南部。「紀三井寺DID」とした方が良かった???

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