[116008] Amanda さん
大したことを書いていないにもかかわらず、わたしのXをフォローいただきありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
そのお礼も含めて、いままでの方が触れていない「移民」について書き残しておきたいと思います。
※十番勝負終了間際の書き込みですみません。眠気に耐え切れません・・・
[116008] Amanda さん
「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」
世代的に、わたしの同世代としての記憶では、日本国への、多数の「移民」の始まりは、昭和の終わりころからの
(1)すでに過疎化が進みつつある東北の農家をはじめとする「嫁不足」対策としての移民受け入れ(フィリピン人女性が多かったのかな?)。
(2)工場労働力不足などに対応する「日系ブラジル人」の移民。
だと思っています。Amanda さんの世代ではこういうことがあったことは学ばれているのでしょうか?
当時日本はGNP世界第2位となって久しく、先進国中の先進国だった時代です。
(1)は基本的に「定住・永住」を前提とした受け入れであり、(2)についても日本にルーツを持つ方の移民ですので、それほど多くはないものの「定住・永住」を視野に入れたものだと考えています。これらはすでに40年前後の歴史があります。
この2つについては、一定程度の結論がでているのではないかと思います。
(1)については私の認識不足かもしれませんが、市町村単位でいうとうまくいっているところを存じ上げません(集落・一定の小さなエリアではうまくいっている事例もあるかもしれませんが)。
(2)については
群馬県大泉町が成功事例としてあげられるかと思います。サッカーでの盛り上がりは有名です。もちろん工場労働力も多く、人が集まってくるので工場誘致にもつながり、その方々の郷土料理ともいえるブラジル料理店もたくさんでき、普通に国籍関係なくブラジル料理店に食べに行きます(わたしも何度か食べに行ったことがあります)。
ちなみに(2)についての自分の体験例としては、中央道が全通してかなりの工場が進出または新しくできた
長野県箕輪町が挙げられるかと思います。ちなみに市区町村別経県値で箕輪町の宿泊経験者は、私のみ(すべてキャンプ。夏に集まることもあるので100泊近く。食材の買い出しは「ジャスコ」箕輪店を愛用)ですので、ご存じない方もたくさんいらっしゃるかと思います(高速のIC名も辰野町と箕輪町にほぼまたがっているといえる
伊北ICですし)。
箕輪町の街場からそんなに遠くない東側の山側に、ダム設置とあわせてできた小規模の樽尾沢キャンプ場(といっても街側の広場は飲めない水道と、便器はあるものの「汲み取り便所」があるだけ。小川を挟んだ向かい側の広場は調理可能な水場はあるがトイレはない)があり、コロナ前まで20年ほど毎年秋に数十人のバイク仲間で集まってキャンプをしていましたが、何年かに1度は、水場がある方のほうで、日帰りでブラジル系の方を中心に集まって、楽しく大音響でサンバのリズムでエンジョイされていました。
ちなみにそのキャンプ場内の注意文も、日本語とポルトガル語の2か国語のみで表示されていました。
外国にルーツを持つ方に関しての箕輪町の現状・取り組みとしては、
広報みのわ2025年の5月号からの奇数月に取り上げられているようで、本日現在9月号で3回目の記事が出ていますのでご覧ください。
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これに対し近年課題になっている「移民」とは、基本的に数年で本国に帰っていただくことから始まり、現在はできれば10年程度は日本で働いていただきたいというのが基本の、ビジネスサイドに比較的偏った事例です。
大泉町・箕輪町の事例から見ると、「定住者・永住者」的な受け入れを、自治体を中心とした住民自身が、ときには外部のNPOなどの手を借りながら受け入れて交流を丁寧にしていくのが、「移住者」から「定住者→永住者」を追求していくための条件ではないでしょうか。
ということで論理としては、住民の大多数が仲間として受け入れていき、日本にいることがハッピーであると移住してきた方がおもうようになるような施策を、街全体で行動を含めてしていくと「移民の受け入れは地方創生につながる」ことになると考えられます。その点で、受験生としての、Amanda さんの意見は良いものだと思われます。
しかし現実は、残念ながらそういえるのでしょうか?最初に触れた(1)のようなケースが多いのではないでしょうか?
これを所与のものとして受け入れてしまうと、「地方創生につながらない」ということになろうかと思われます。
とだらだらと書いていきましたが、基本的に
[116020] あきごん さんの言う以下の話と結論は同じになります。
地方創生につなげるためには、長期的な定住支援政策と教育や住宅などを自治体レベルで支援する必要があると思います。また、地域住民との共生や交流の促進のために、地域との交流の場を官民連携でつくっていく必要があるのかもしれません。
いずれにしても、移民を単なる労働力ではなく、地域の「一員」として受け入れる姿勢が不可欠だと思います。
行政でいえば、労働力政策ではなく定住・共生政策として考える必要があるのではないでしょうか。
ただそれに加えて、大泉や箕輪を成功例と考えると、一定数の民族的(ないし宗教的、あるいは大学等の)外国人コミュニティがあって、移住者集団と積極的にコミュニケーションをとれるようにしていくことも
『「移民の受け入れは地方創生につながる」という命題』からすると重要なのではないかと思います。
普通に個人個人として外国人が日本を好きになって(あるいは日本またはその地域が好きで)、「郷に入れば郷に従う」というようになじむ方ばかりですと、「移民の受け入れ」なんてフレーズは無く、単に「引っ越してきた方がたまたま外国人だった」というだけですので。