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移民受け入れは地方創生に寄与するか?

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記事数=11件/更新日:2025年11月4日

[116008]Amandaさんの記事に端を発する、移民受け入れは地方創生に寄与するか?という話題についてのメンバーの意見をまとめました。

★推奨します★(元祖いいね) Amanda グリグリ ただけん

記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[116008]2025年10月22日
Amanda
[116020]2025年10月22日
あきごん
[116021]2025年10月22日
メークイン
[116023]2025年10月23日
勿来丸
[116025]2025年10月23日
未開人
[116036]2025年10月23日
サヌカイト
[116040]2025年10月23日
ぺとぺと
[116052]2025年10月24日
Amanda
[116068]2025年10月24日
ただけん
[116073]2025年10月25日
Amanda
[116075]2025年10月25日
にまん

[116008] 2025年 10月 22日(水)15:02:15Amanda さん
移民受け入れと地方創生
長文失礼します。稚拙な文章ですがお許しください。

先日大学の総合型選抜の試験で、次のような話題が出てきました。

「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」

この話題に対し私は、「移民の受け入れによって地方創生につながる。」と回答しました。

しかし試験が終わった今改めて考えた所、本当にそうなのだろうかと疑問を持ちました。私自身地方創生に興味があり、将来は公務員として地方を活性化させたいと思っております。そのためこの件についてもう少し深く考えたいと思います。

ちなみに私が先ほど述べた様に回答した理由は2つあります。

1つは、移民は地方の人手不足を解消する大きな手がかりとなるからです。現状特に三代都市圏以外の地方では少子高齢化が著しく進行しており、農業や製造業など第三次産業以外の雇用が多いです。そのため特定技能実習制度などで即戦力となる移民を地方で受け入れることで、その現状が大きく改善されるのではないかと考えました。

(例)
福井県越前市での事例
このデータから、市の人口に占める外国人の割合がかなり高いとわかる。原因として越前市には「福井村田製作所」という電子機器部品を扱う企業が立地しており、ブラジル系移民が多く就労していることが挙げられる。

福井村田製作所の従業員数は、越前市の日本人の年少人口が減少しているのにも関わらず、移民やその2世が増えていることため横ばいである。そのため、人手不足の解消に一役買っていると考えられる。

もう1つは、移民との軋轢を防ぐために自治会や企業を通して交流することで、地域に新たな価値観をもたらし良い影響を与えるからです。またこれにより、移民が伝統文化の担い手になったり地域住民が文化を再認識できるため、地域に根付く文化の保全もできます。

(例)
愛知県西尾市の事例
このpdfより、移民の多くが何かしらの地域の活動に参加するシステムが整っているところもあるとわかる。そのため文化の交流もある程度はできているのではないかと推察される。ただし日本語能力に不自由を感じている人も多いといった課題も見受けられる。

私は以上のように考えましたが、疑問を持ったのは次の点についてです。

1.移民の受け入れによって地域の財政を圧迫させ、地方を活性化させるどころかむしろ疲弊させてしまっているのだろうか。
2.日本語能力の乏しい移民を受け入れても地域の活性化につながらないのではないか。

この2点やその他、このトピックについての意見を落書き帳の皆さんに仰ぎたいです。回答してくださると幸いです。
[116020] 2025年 10月 22日(水)22:50:24あきごん さん
Re:移民受け入れと地方創生
[116008] Amanda さん
先日大学の総合型選抜の試験で、次のような話題が出てきました。
「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」
この話題に対し私は、「移民の受け入れによって地方創生につながる。」と回答しました。

1.移民の受け入れによって地域の財政を圧迫させ、地方を活性化させるどころかむしろ疲弊させてしまっているのだろうか。
2.日本語能力の乏しい移民を受け入れても地域の活性化につながらないのではないか。
この2点やその他、このトピックについての意見を落書き帳の皆さんに仰ぎたいです。回答してくださると幸いです。

 試験お疲れ様です。
 試験についていえば、地方創生につながるかどうかに正解はなくて、答えた結論に対して、いかに論理的に深く思考がなされているかといったところを見ていると思うので、Amandaさんの文章を拝見しているかぎり、良い点をもらえるのではないかと思います。

 私の考えとしては、やり方次第では地方創生に貢献しえるものの、受け入れ方を誤ると逆効果にもなりかねない、というのが現実ではないかと思っています。

 現状で人口減少と高齢化が止まらない地方にとっては、労働力の確保という意味で大きな可能性があると思います。若年層や労働人口が減少する中、移民は即戦力として地域経済を支える存在になり得ると思います。
 また、子供をもつ移民家族が定住すると、学校や地域の活性化にもつながり「生活の循環」が生まれる可能性もあります。
 地方にとっては現状を打破する一助になる可能性を秘めていると思います。

 ただし、地方の自治体には外国人支援の体制(日本語教育や生活支援など)が十分でない場合が多く、 支援がなければ短期滞在で終わって地域に定着せず、結局、大都市に流出してしまうということにもなりかねないと思います。最悪、Amandaさんが懸念されているように地方の財政面にプラスどころかマイナスの効果を与えてしまう事もあるでしょう。
 また、文化や生活習慣の違い、言葉の壁などから地域住民との間に誤解や軋轢が生じることもあるため、共生の仕組みをどう作るかが重要になると思います。
 まず、我々日本人が移民をどう受け止めるか。技能実習生や特定技能労働者のように単に労働力として受け止めてしまうと、せっかく定着しうる可能性のある人達は、地域の安価な労働力にとどまり、持続的な発展には結びつかない恐れがあります。

 地方創生につなげるためには、長期的な定住支援政策と教育や住宅などを自治体レベルで支援する必要があると思います。また、地域住民との共生や交流の促進のために、地域との交流の場を官民連携でつくっていく必要があるのかもしれません。
 いずれにしても、移民を単なる労働力ではなく、地域の「一員」として受け入れる姿勢が不可欠だと思います。
 行政でいえば、労働力政策ではなく定住・共生政策として考える必要があるのではないでしょうか。
[116021] 2025年 10月 22日(水)23:15:50メークイン さん
Re: 移民受け入れと地方創生
[116008] Amanda さん
この2点やその他、このトピックについての意見を落書き帳の皆さんに仰ぎたいです。
回答してくださると幸いです。

十番勝負の期間中は訂正ができない制約がありますので、長文は十番勝負終了後に書きたいと思いますので、軽くさわりだけ。

かなりの辛口な内容になりますが…。
試験、面接等で使って良い内容では全くありませんが、私以外にはこのような事は間違いなく書かないだろうかと。

日本にてメディア、SNS等で「移民受け入れ」の話を聞いていると感じるのは、以下の事が前提であるように思います。
・日本は一流国であり、外国からの人を受け入れて"あげている"
・日本人よりも、"安い賃金"で働いてくれる

完全に誤解で、日本は経済的には二流国に転落しています。
外国からたくさんの人が観光に来ていますが、日本に魅力があるというよりも、諸外国よりも物価が安いので旅行にお金がかからないという面だけです。
(さらに治安も安定していますので)
1990年前後のバブル時期に、日本人が外国へ旅行へ行き、さまざまな物を買い漁っていたことの真逆のことが起きています。

東京山手線沿線では、日常的に外国の観光客の方を見かけます。
この数年で中華系ではない東南アジア系の家族連れの観光客の人が爆増しています。
イスラム圏の家族連れ(ヒジャブを巻いている女性がいる)の観光客の方も、たまに見かけます。
私自身、日本は経済的にはかなり落ちぶれたんだなと実感しています。

ドルベースでみた名目賃金で見ると歴然です。
日本に出稼ぎに行こうとする外国の人は、当然ですがドルベースで他の国と比較します。
日本と外国の物価はかなり差がありますが、欧米と比較すると手取り賃金が半分しかない国が日本です。
このような状況下で、日本に外国の人が仕事として働きに来てくれますか?

参考: マイナビ-世界と日本の賃金動向をILOなど国際機関のデータから読み解く

そこで最初に私が書いた内容に戻ります。
・日本は一流国であり、外国からの人を受け入れて"あげている"
・日本人よりも、"安い賃金"で働いてくれる
実際には真逆で、日本人よりも"高い賃金"で、外国の人に"来て頂く"事が必要です。
高付加価値な職業では、既にそのような事態になっています。

意識的に大きなミスマッチが既に起きているのですが、
この状況で、日本に"安い賃金"で働きに来てくれる人は、どのような人なのかを考える必要があります。


おまけで、アメリカでは日産の車がどのように見られているかというのを理解しておいてもよいかなと。
日本のメディアは全く報じていませんので。今年2月くらいの記事です。
(トランプ関税の実施前ですが、ダンピングして何とか売っているという状況です)

参考: miyearnZZ Labo - 東野幸治 Doechii『NISSAN ALTIMA』を語る

日本のお家芸の車産業も、実際にはこのような惨状です。
物事は経済面から見る事も必要ですよ。
[116023] 2025年 10月 23日(木)01:16:48勿来丸 さん
Re: 移民受け入れと地方創生
[116008]Amandaさん

試験お疲れ様でした。高校生の時点で地方創生のこと、また自身の将来のことについてしっかり考えられているのはすごいことです(自分が受験生だった数年前を思い出します……)。解答の内容ではなく、そこに至る考えのプロセスや伝える力が見られていると思うので試験の結果についてはあまり心配しなくていいかもしれませんね。

移民受け入れが地方創生につながるのか、という問いについてはすでに[116020]あきごんさんや[116021]メークインさんが答えておられ、私も概ね理解するところなので言及はしません。ただちょうど昨日、大学院の同期から聞いた話が関連していて興味深いなと思ったので、取り留めのない内容にはなりますが書かせていただきます。

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彼女は長期休みを利用して、大学が実施する地域課題解決のプログラムに参加しました。九州のとある街を対象に、地域の伝統の維持・継承という課題についてオンライン・現地で様々な活動を行ったそうです。
地域伝統の中心である地元の祭りを視察(参加)したのですが、彼女がそこで感じたのはいわゆる「男尊女卑」の文化でした。祭りの主役が男性、そのお膳立てをするのが女性、という雰囲気が強かったようで、同じ九州出身の彼女も衝撃を受けたそう。
さて、この地域では近年移住者が多く、特に日本人の若者が多く来ています。地域の祭りや伝統の担い手として、移住してきた若者らに継承する動きが進んでいるとのこと。
プログラムの中では移住者と地元の方々、関係者に話を聞く機会がありました。そこではやはり、「移住者が地域にどう受け入れられるか」という課題が見えてきました。自治体としては若い人たちをどんどん受け入れて地域の伝統を引き継いでほしい、また新しい風を吹かせてほしいという考えを持っていますが、地域に中々馴染めない問題を抱える移住者も一定数いるみたいです。地域との折り合いがつかない移住者がいる中、逆に地域の思想を内面化した移住者もいたようで、いわゆる男尊女卑的な考えを受け入れた若者の話を聞いた時はまた別の衝撃があったとのことでした。
彼女は現地で様々な話を聞いて、「移住者にはたくさん来てほしいが、地域の住民としては自分たちを肯定してくれるような存在が欲しいだけなのではないか」という感想も抱いたようです。
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……とまあ、こんな感じでした。伝聞でうろ覚えなところがあるのと、特定地域の批判をする意図はないことはご理解いただければ幸いです。
Amandaさんの問いでは「外国人の移民」、こちらの話は「他地域からの若者を中心とした移住者」でしたが、どこか通じるところはあるかと思います。移り住む人々・地域の人々・自治体、それぞれの立場によって見えるものや考えは異なるでしょう。だからこそ、移民受け入れの良し悪しというのは一概にまとめられない複雑な課題なのだろうと感じます。
[116025] 2025年 10月 23日(木)02:45:18未開人 さん
Re:移民受け入れと地方創生
[116008]Amandaさん

おそらく一番回答を期待されているであろう立場なので、簡単に私見を…と思いました。
福祉国家論の授業を受講していますが、特に
1.移民の受け入れによって地域の財政を圧迫させ、地方を活性化させるどころかむしろ疲弊させてしまっているのだろうか。
に関しては授業で取り上げられたばかりなので、論文なども軽く読んでみました。
ヨーロッパでも移民については大きな論争となっていることはご存知の通りかと思います。

その上で考えられるのは、どの時点で成果を判断するか、ということだと思います。少なくとも2点目に関しては、言語の壁がある中で共生していくためには少なくとも3〜40年、場合によっては1世紀近くかかると考えます。
1点目も移民の失業率の高さなどもあり、短期的には地域財政には悪い影響を与えることでしょう。

「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」という問題は、移民を入れることで直ちに良い効果ばかりかと言われたらそんなことはありません。短期的には不利益の方が大きいことも容易に想像されます。しかしその政策目標が直近のものではなく、2〜3世代先までを見据えたものであるならば、長期的には利益が大きいのではないかと考えます。概ねあきごんさん[116020]と同じ考えでしょうか。
即戦力として移民を求めると必ず軋轢が生まれると思います。

興味深い議論なので、皆さんの意見が揃い次第マガジンにまとめます。
[116036] 2025年 10月 23日(木)21:41:09サヌカイト さん
Re: 川口市・越谷市
[115930]グリグリさん、越谷市の市盗りに関して。
確認しましたが、問題はないと思います。
 すみませんでした。前回の問十における菊人形さんの越谷市の解答を、完全に今回のものと勘違いしておりました。思い込みは恐ろしいですね。せめて記事番号を踏んでから投稿すればよかったです。
菊人形さんにもご迷惑をおかけし、申し訳ない限りです。
以上、失礼いたしました。

↑これが本題ですが、ついでに。


[115925]Nさん、北川村に関して。
で、2004年、2000年は結局わからないまま進展してません。正直すぐ出てくるものだと思ってたので、驚きました。
 まさか、合併すらしていないそのままの自治体で、20数年前の選挙情報が公式回答として得られないとは…。いやはや。私は首長関連の情報提供はしてこなかったので、全然気づいていなかったのですが、これを集めるのは想像以上に大変そうですね。整備に尽力する皆様には頭が下がります。


[115963]グリグリさん
比較的簡単に探せるページがあるのですが、気が付かれてない方も多いのかなぁ?
 残念ながら、気づいたにもかかわらず、今回の問題との関係性を見出せなかった人がここにいます(笑)。


[116022]じゃごたろさん
一人で「総経県値マップ」を複数作ることは可能でしょうか?
 お察しの通り、現状の仕様では、全国が1枚に収まる総経県値マップは、メンバーに限り1人1枚登録可能となるようです。各県でリンクを保存しておけば、県ごとに複数枚作ることは可能ですが、1枚の地図化はできないと思います。

そういえば、[107227]らすさんによる製作のGoogleシートがありますので、県ごとに作るときは、こちらからリンクを生成するのが便利だと思います。


[116008]Amandaさん
「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」
 某全国チェーン飲食店でのバイト経験がありますが、そこでも、中国・ベトナム・ミャンマー・ネパールなど多くの留学生・技能実習生の方がたくさんおり、店によってはほとんど外国人なんてこともありました(皆さん、日本語も英語も上手で、英語すらまともに話せない私は、異国の地で一人で働く彼らを本当に尊敬しています)。また、以前だいぶ山奥の、著名な観光地でもない場所の(周辺で唯一となる)ホテルに泊まったのですが、その日勤務されていたのを確認した3人のうち、支配人の方以外の2人は、東南アジア系の方のようでした。嫌悪感とかはないのですが、こんな山奥で働いている移民(技能実習生?)の方もいるのか、と正直なところかなり驚きました。Amandaさんが挙げていただいた例もそうですし、現在日本において、移民は都会に限らず、地方・田舎においてもかなり身近になっているのは確かでしょう。
 さて、問題の「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」ですが、個人的には、地域の受け入れ方次第かなと感じます。現状、日本のいわゆる田舎において、地域外の人間に頼らずに人口減少を食い止めるのは、ほぼ不可能に近いです。逆に言えば、地域外から柔軟に人を受け入れられる地域は、あくまで人口の点では持続可能になり得るということになります。[116023]勿来丸さんの
Amandaさんの問いでは「外国人の移民」、こちらの話は「他地域からの若者を中心とした移住者」でしたが、どこか通じるところはあるかと思います。
は、私も思っているところでして、程度が違うとはいえ、「部外者」という点は同じです。たとえ移民という文化も宗教も異なる「部外者」を受け入れられるような地域は、当然日本の都会住民といった「部外者」も受け入れられるマインドを持っていることと思いますので、人口を維持して生き残っていくことは不可能ではないでしょう。
 ただ、これは「部外者」を受け入れないのが悪いという話ではないと考えます。「部外者」を受け入れるか、人口を維持するかの二択の中で優先したいものが異なったというだけにすぎないと思います。具体名を挙げて恐縮ですが、少し前、福井・池田町が、移住者に向けて「因習に従え」とでも言いたいような池田暮らしの七か条を発表し、大きな批判を浴びていました。しかし、思うに、これを批判していた人で、「日本への移民は日本の因習に従え」とでも言いたいような主張を批判する人は、ほとんどいないのではないでしょうか。池田町の、人口を維持するよりも、その前提として町の規範・これまでの生活の方を重要視すると明言するという姿勢じたいに批判されるべき要素はないはずです。むしろ、行政は部外者を呼び込む一方、地域住民はそこまで気乗りしていないために軋轢が生じる多くの地域に比べて、誠実であるとさえ思います。部外者によって頭数だけ増えることを、地域振興と捉えない地域もあって当然です。
 以上をまとめると、やはり、移民もとい部外者は、少なくとも単純な人口増加には寄与すると思いますので、彼らを受け入れられ、変革ができる地域においては、地方創生は実現するでしょう。しかし、地方創生の定義が、単なる人口増加にとどまらず、地域社会に結びつく人材を求めている以上、地域住民は部外者を受け入れたくないのに、行政や企業により導入された部外者(移民)は、むしろ軋轢を生み、地方創生にはつながらないかと思います。

 あと、個人的な考えですが、自分は国として移民に頼りきりにならない社会を構築すべきだと考えています。これは、移民は犯罪を犯すだとか、日本のルールを守らないとかという意味ではなく、移民という対症療法的なやり方が持続可能だと思えないからです。[116021]メークインさんのあげている日本の地位低下もありますが、それ以上に私は世界的な人口減少が問題となってくるのではと感じます。いまや合計特殊出生率は、日本だけでなく中国も1.0前後、韓国にいたっては1.0未満となっています。途上国でも、インドですら2.0程度、東南アジアも2.0をやや上回る国もあるかなというくらいです。日本が少子高齢化の先頭を進んでいるのは確かですが、子供や女性の権利拡大・様々な娯楽の普及・個人化により、よほどの政策的インセンティブがない限り、周辺諸国も後を追う結果となるのは間違いないでしょう。すべての国が、他国の人口増加に頼る社会を構築することは不可能なので、どこかで(日本一か国というよりも世界に)破綻が生じます。そういう意味で、先頭を走る日本は、いま試金石的な立場なのかなと感じます。人口増加のために移民に来てもらうのは、最も簡単かつ直接的に効果のある手法だとは思いますが、それが無限に続くことは不可能であることを考えると、できる限り人を増やさなくても維持できる社会の実現を目指してほしいなと思います。
※じゃあお前ならできんのか、という反論が予想されます。無理です(笑)。現状、残念ながら明確な具体案は示せません。(中韓あたりはもう差し迫ってる感がありますが)まあ、世界的に人口減少が問題になるのはたぶん100年先とかでしすしおすし。

余談:冒頭のホテルですが、四国とは縁のない土地にもかかわらず、「今日は休みだが丸亀出身の人が勤務している」と言われ、これまた驚きでした。
[116040] 2025年 10月 23日(木)23:24:19ぺとぺと さん
Re:移民受け入れと地方創生
[116008]Amandaさん
私自身地方創生に興味があり、将来は公務員として地方を活性化させたいと思っております。
素晴らしい志ですね。落書き帳の仲間として応援しております。

「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」
についてはすでにいろいろな方から返答があり、Amandaさんのご見解含め、それぞれ「そうだよな」と思いながら拝読しておりました。

私個人の考えとしては、一言で申し上げると「短期的な人手不足には寄与するが、長期的に見るとその効果は希薄化していくのではないか」ということになります。
理由は、[116036]でサヌカイトさんもおっしゃられていますが、
移民という対症療法的なやり方が持続可能だと思えない
からです。
移民一世がその地域に定着できたとしても、二世、三世が継続して定住する保証は、移動の制限を掛ける等しない限りありません。日本で教育を受けた二世、三世が、日本人の若者と同じように進学や就職を機に大都市圏に移り住むことは容易に想像できます。
(データ等で確認できているわけではありませんが、米国においても移民の多くは都市部に居住しているようです。)
つまり、移民の受け入れだけでは弥縫策に過ぎず(効果を出し続けるには際限なく受け入れ続けないといけない)、もっと根本的な問題を解決していかなければ「地方創生 2.0 基本構想(PDF)」にあるような「目指す姿」の実現は困難なのではないか、と思う次第です。「地方創生 2.0 基本構想」に、地方創生 1.0の反省点として以下のような記載がありますが、まさしくこの問題の解決なくして地方創生はありえないのではないでしょうか。
社会増減に関し、地方創生 1.0 で様々な対策が打ち出されたにもかかわらず、人口流出に歯止めが掛からなかったのは、若者や女性の流出に関する問題の根源の一つである、地域に魅力的な職場がなかったことやアンコンシャス・バイアス等に対し有効にアプローチできなかったことが要因ではないか。 地方から首都圏等に転出した当事者からは、男女共に地域におけるアンコ ンシャス・バイアスを息苦しく感じたことが転出の理由であったという声が 挙げられている 。若者や女性の人生設計において地方での生活の選択が後押しされるよう、 若者や女性の視点から自己実現を達成し、やりがいを感じることができるような魅力ある職場の創出や、結婚・出産や子育て環境の充実、アンコンシャス・バイアスの変革など、若者や女性にとって魅力的で、働きやすく、暮らしやすい地域づくりに向けた取組が十分になされなかったのではないか。
[116052] 2025年 10月 24日(金)20:56:13Amanda さん
ありがとうございますpart1
[116008]
「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」
に対してさまざまなご意見ありがとうございます。
どの見解も納得させられるものばかりで興味深い内容でした。

以下意見に関するリプライです。

[116020] あきごん さん
いずれにしても、移民を単なる労働力ではなく、地域の「一員」として受け入れる姿勢が不可欠だと思います。
 行政でいえば、労働力政策ではなく定住・共生政策として考える必要があるのではないでしょうか。
私もそのように思います。
現状日本政府の移民政策は労働力の確保に重きを置いており(公言こそしていませんが)、そのため移民の支援不足や日本人との軋轢などさまざまな問題が生じています。これを解決するには、政府や我々が「あなたたち移民を受け入れてやっている」というようなある種見下すようなマインドをなくす必要があると考えます。(勿来丸さんがお聞きになった話と通ずる部分もあるでしょう。)

長期的な定住支援政策と教育や住宅などを自治体レベルで支援する必要があると思います。また、地域住民との共生や交流の促進のために、地域との交流の場を官民連携でつくっていく必要があるのかもしれません。
例えば教育でしたら、ドイツに存在する「統合コース」というドイツ語とドイツの社会規範をそれぞれ600時間、100時間づつ学ぶというような事例があります。また海外では義務教育を受ける権利が保障されていたりします。このように明確な制度を作るのが一番効果的だと思います。
(参考)外国人児童生徒等教育の現状と課題

ただし地方の自治体がこれを行うほど金銭的に余裕があるかというと、そうでもないのが悩ましいところですね。

[116021]メークイン さん
日本にてメディア、SNS等で「移民受け入れ」の話を聞いていると感じるのは、以下の事が前提であるように思います。
・日本は一流国であり、外国からの人を受け入れて"あげている"
・日本人よりも、"安い賃金"で働いてくれる

この状況で、日本に"安い賃金"で働きに来てくれる人は、どのような人なのかを考える必要があります。
確かに、これまでの議論では「経済的に優れている日本が、劣っている国の移民を受け入れてあげよう」といった誤解の多い認識のもと進められているなということは薄々思っていました。実際賃金水準が日本に迫っている中華系移民の増加ペースは鈍化しており、中華系移民よりさらに賃金水準の低いベトナム系やフィリピン系が急増していることからも、日本が相対的に豊かでなくなっているということが分かります。(移民は基本的に賃金水準の高すぎる国だと渡航費等がかさみ行かない傾向にある。)

仮に移民にこれまでどおり「特定技能などで単純労働させよう」とするならば(当然それだけでは問題が噴出しますが)、賃金水準の向上が必須でしょう。それを実現するための方法はあまり本筋に関係ないため割愛します。

実際には真逆で、日本人よりも"高い賃金"で、外国の人に"来て頂く"事が必要です。
そのような制度はすでに「高度人材」「技術•人文知識•国際業務」という形で存在しています。しかし、給与の平均は月額32万6500円と諸外国と比べて高いとは言えません。これでは、日本企業の競争力の維持や、新風を吹き込むような有能な方はあまり来てくれないでしょう。やはり賃金水準を上げることは必須に思われます。

一旦長いのでここで切ります。
[116068] 2025年 10月 24日(金)22:45:08ただけん さん
Re:移民受け入れと地方創生
[116008] Amanda さん

大したことを書いていないにもかかわらず、わたしのXをフォローいただきありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
そのお礼も含めて、いままでの方が触れていない「移民」について書き残しておきたいと思います。

※十番勝負終了間際の書き込みですみません。眠気に耐え切れません・・・

[116008] Amanda さん
「移民の受け入れは地方創生につながるのか?」

世代的に、わたしの同世代としての記憶では、日本国への、多数の「移民」の始まりは、昭和の終わりころからの
(1)すでに過疎化が進みつつある東北の農家をはじめとする「嫁不足」対策としての移民受け入れ(フィリピン人女性が多かったのかな?)。
(2)工場労働力不足などに対応する「日系ブラジル人」の移民。
だと思っています。Amanda さんの世代ではこういうことがあったことは学ばれているのでしょうか?

当時日本はGNP世界第2位となって久しく、先進国中の先進国だった時代です。
(1)は基本的に「定住・永住」を前提とした受け入れであり、(2)についても日本にルーツを持つ方の移民ですので、それほど多くはないものの「定住・永住」を視野に入れたものだと考えています。これらはすでに40年前後の歴史があります。
この2つについては、一定程度の結論がでているのではないかと思います。
(1)については私の認識不足かもしれませんが、市町村単位でいうとうまくいっているところを存じ上げません(集落・一定の小さなエリアではうまくいっている事例もあるかもしれませんが)。
(2)については群馬県大泉町が成功事例としてあげられるかと思います。サッカーでの盛り上がりは有名です。もちろん工場労働力も多く、人が集まってくるので工場誘致にもつながり、その方々の郷土料理ともいえるブラジル料理店もたくさんでき、普通に国籍関係なくブラジル料理店に食べに行きます(わたしも何度か食べに行ったことがあります)。

ちなみに(2)についての自分の体験例としては、中央道が全通してかなりの工場が進出または新しくできた長野県箕輪町が挙げられるかと思います。ちなみに市区町村別経県値で箕輪町の宿泊経験者は、私のみ(すべてキャンプ。夏に集まることもあるので100泊近く。食材の買い出しは「ジャスコ」箕輪店を愛用)ですので、ご存じない方もたくさんいらっしゃるかと思います(高速のIC名も辰野町と箕輪町にほぼまたがっているといえる伊北ICですし)。
箕輪町の街場からそんなに遠くない東側の山側に、ダム設置とあわせてできた小規模の樽尾沢キャンプ場(といっても街側の広場は飲めない水道と、便器はあるものの「汲み取り便所」があるだけ。小川を挟んだ向かい側の広場は調理可能な水場はあるがトイレはない)があり、コロナ前まで20年ほど毎年秋に数十人のバイク仲間で集まってキャンプをしていましたが、何年かに1度は、水場がある方のほうで、日帰りでブラジル系の方を中心に集まって、楽しく大音響でサンバのリズムでエンジョイされていました。
ちなみにそのキャンプ場内の注意文も、日本語とポルトガル語の2か国語のみで表示されていました。

外国にルーツを持つ方に関しての箕輪町の現状・取り組みとしては、 広報みのわ2025年の5月号からの奇数月に取り上げられているようで、本日現在9月号で3回目の記事が出ていますのでご覧ください。

===============
これに対し近年課題になっている「移民」とは、基本的に数年で本国に帰っていただくことから始まり、現在はできれば10年程度は日本で働いていただきたいというのが基本の、ビジネスサイドに比較的偏った事例です。

大泉町・箕輪町の事例から見ると、「定住者・永住者」的な受け入れを、自治体を中心とした住民自身が、ときには外部のNPOなどの手を借りながら受け入れて交流を丁寧にしていくのが、「移住者」から「定住者→永住者」を追求していくための条件ではないでしょうか。

ということで論理としては、住民の大多数が仲間として受け入れていき、日本にいることがハッピーであると移住してきた方がおもうようになるような施策を、街全体で行動を含めてしていくと「移民の受け入れは地方創生につながる」ことになると考えられます。その点で、受験生としての、Amanda さんの意見は良いものだと思われます。

しかし現実は、残念ながらそういえるのでしょうか?最初に触れた(1)のようなケースが多いのではないでしょうか?
これを所与のものとして受け入れてしまうと、「地方創生につながらない」ということになろうかと思われます。

とだらだらと書いていきましたが、基本的に [116020] あきごん さんの言う以下の話と結論は同じになります。

 地方創生につなげるためには、長期的な定住支援政策と教育や住宅などを自治体レベルで支援する必要があると思います。また、地域住民との共生や交流の促進のために、地域との交流の場を官民連携でつくっていく必要があるのかもしれません。
 いずれにしても、移民を単なる労働力ではなく、地域の「一員」として受け入れる姿勢が不可欠だと思います。
 行政でいえば、労働力政策ではなく定住・共生政策として考える必要があるのではないでしょうか。

ただそれに加えて、大泉や箕輪を成功例と考えると、一定数の民族的(ないし宗教的、あるいは大学等の)外国人コミュニティがあって、移住者集団と積極的にコミュニケーションをとれるようにしていくことも
『「移民の受け入れは地方創生につながる」という命題』からすると重要なのではないかと思います。
普通に個人個人として外国人が日本を好きになって(あるいは日本またはその地域が好きで)、「郷に入れば郷に従う」というようになじむ方ばかりですと、「移民の受け入れ」なんてフレーズは無く、単に「引っ越してきた方がたまたま外国人だった」というだけですので。
[116073] 2025年 10月 25日(土)01:08:45Amanda さん
ありがとうございますpart2
[116052]の続きです。
私は今の政治にとやかく言う気はありませんので悪しからず。

[116023]勿来丸 さん
「移住者が地域にどう受け入れられるか」という課題が見えてきました。
確かに「SNS上で移民に乗っ取られているような趣旨の過激な発言をする」といった極端な事例が目につくなど、このような課題は存在するなと思いました。

私自身としては、定住者ならぬ日本国民の意向と移住者ならぬ移民の意向のバランスを取るのが大切だと考えます。というのも、現状日本政府は「労働力としての移民は来ていただきたいがいずれ帰っていただきたい」という、定住したいと考える人も多い移民の意向を無視したスタンスをとっており、(技能実習生などが最短一年で帰国しなければならないことより)文化の軋轢が国民感情として生じているからです。「郷に入れば郷に従え」的な考え方は確かに日本の伝統的な価値観を守る上で必要ですが、かといってそれを押し付けすぎると移民を受け入れることで享受できるはずであった恩恵を受けられなくなってしまいます。例えば、新たな洗練された文化の誕生であったりなどです。逆に外国人の持ち込む文化を全て受け入れてしまうと、世論の急激な変動により日本人が憂き目を見ることでしょう。

だからこそ、移民受け入れの良し悪しというのは一概にまとめられない複雑な課題なのだろうと感じます。

落書き帳の皆さんの意見を聞いて、それを痛感しました。さまざまな角度からの意見があり、それを実現させるのが難しいのは想像に難くないでしょう。

[116025]未開人 さん
その上で考えられるのは、どの時点で成果を判断するか、ということだと思います。
確かにそこは自分の中で定義しておいた方が良かったですね。永住し地域で共存するような移民を受け入れるには、遅かれ早かれ制度の整備が必要でしょう。そのため短期的には収支がマイナスになるのは十分起こり得ると考えられます。

長期的には利益が大きいのではないかと考えます。
特に[116052]で述べたように、高度人材の受け入れはメリットが大きいでしょうし、高度人材でなくとも良い影響与える可能性はあります。いずれにせよ移民を単なる労働力として見るのは勿体無いと思いますね。

[116029]ピーくん さん
移民の方も都会に住みたいと思う
この視点はあまりなかったですね。確かに日本人でさえ地方から離れているのに外国人は地方に留まるだろうというのはやや楽観的にも思えます。移民は地方創生に寄与するポテンシャルは持っていますが、それに頼りきりになるのは危険だなと思いました。

眠いので続きは明日書きます。
適当に書き連ねているので読みづらければすみません。
何か意見とかあれば教えてくださると嬉しいです。
[116075] 2025年 10月 25日(土)09:45:40にまん さん
移民は地域の財政を圧迫させるか
[116008] Amanda さん
遅くなり、まとめの書き込みもある中でのコメントで申し訳ありません。
すでに、いろいろな方からご意見が出ていますが、私からは、ご疑問の「地域の財政を圧迫させるかどうか」に絞ってコメントします。

結論から言えば、「移民」が地域の財政に与える影響はゼロではないでしょうが、基本的には「(日本人を含む)移住者」が地域の財政に与える影響と同じで、移民に特有の影響は無視できるレベルだと思います。

というのも、税制や行政サービスは原則「国籍」による差を設けていないからです。
収入面でいえば、税収ということになると思いますが、日本国籍であろうと外国籍であろうと、同じ収入があれば同じだけ税金を納めることになるので、移民特有の問題は存在しません。
支出面でも、インフラ系の費用(道路、上下水道、消防等)は、基本的に固定費ですので、移民が増えても変わりません。人口自体が大きく変動すれば、影響はあるかもしれませんが、それは移民問題ではなく、人口問題です。
衛生費(ごみ処理等)や教育費(小中学校)は、外国人への特別な対応が必要となる部分があるとは思います。いろいろと目につく問題はあり、大きく取り上げられることも多いですが、結局のところ現場の人が対応するしかなく、「財政面」に限ってみると人を増やすといった人件費の問題となり、行政全体の人件費からみると微増といえるレベルだと思います。
医療費(国保)、福祉関係費に関しては、いわゆる移民は若くて元気な人が中心になりますので、リタイアした日本人移住者よりも財政面ではプラスになると思われます。

以上、財政面に絞ってコメントしましたが、もちろん地域の問題はお金の問題だけではないので、その点に留意した上で整理していただければと思います。

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