[30691]軒下提灯 さん
例えばの話ですが、人口1万の町が3つ合併して3万人の市になりました。念願かなって合併も成就したし、これで安泰(何が安泰なのかピンと来ませんが)と喜んでいます。
人口3万や4万の行政体になって喜べるなら、既に5万、6万の人口を抱える市は合併しなくてもいいんじゃないかと思うのは私だけ?
人口10万の市が行政体としての存続危機を理由に合併しようとするなら、合併しても人口2万の町にしかならないことを承知で合併話をすすめている行政体はどうなるのだろう?
全くの私見ですので一般論とは異なる見解ですのでその点、ご容赦ください。
私は今回一様に合併と一括りになっていますが、その結果として目指している姿が異なっていると思います。
例えば、既に合併済みの静岡市や周辺市町村と合併して発足予定の(新)新潟市は当然政令指定都市を目指しています。
今まで町村だったけれど、一緒になって新たに市への昇格(この言葉が適切かは置いといて)を目指したり、一つの経済ブロックとして考えられる地域が一つの市に纏まろうとしていたりしています。
それぞれに取った手段は一緒で合併という形ではありますが、何を目的にしているのかは合併して新たに発足する市町村すべてにおいて考えは異なっている筈です。
3000人クラス以下のような市町村がいくつか集まって合併したとしても効果があり、
5~6万人クラスのような市が周辺町村と合併しても効果があると考えています。
人口規模の小さな町村では人口に比しての役場職員数はどうしても高くなってしまいます。
それは、どんなに小さな自治体であっても最低限これだけはしなくてはならない仕事(権限)が定まっているからです。
例えば、絶対に必要な最小人員(一例として10人)で一つの課を構成していて、本来は人口1万人迄対応できるとしても、その自治体に人口3000人しかいなければ、過剰な人員であるといわざるを得ないです。しかし、同規模の町村4つで合併し(合計12000人規模)同じ仕事を受け持つ課を統合すれば、合併以前に40人配置されていた職員が合併後、(理論的には)12人でも対応できる事になります。
こういった人的資源のロスは小規模町村で顕著なので、見た目の人口の変化が小さくとも効果は高いと思います。同時に、(人口規模の大きな市だとしても)見た目には同じ仕事であっても専門性を高めたり、権限の移譲等で増加した別な分野へと人的資源の配分が可能になります。
次に住所は郊外の町村でも日常生活を中心となる市に依存している場合などです。
職場に近い市役所が利用できず、昼間の時間に利用できない役場へと(利用するために)どうにか理由をつけて向かわざるを得ない場合もあります。他には隣接する市町村の小学校が目と鼻の先にあるというのに、数キロほど離れた小学校へ通わなくてはならないという事があります。それを解消するだけでも交通弱者の学生児童の目線では大きいと思います。
合併する事で、生活圏が自治体によって分断されていた事での目には見えにくい行政サービスの欠点を解消できることだってあります。
何だかこれ以上続けても市町村合併に関しての美辞麗句を並べてしまいそうなので、これくらいにします。個人的な結論としては、
『規模の異なる自治体であっても合併による効果はそれぞれに(異なっていても)ある』
という事です。
追伸、
[30692]両毛人 さん
行政改革
合併は、人口だけが目的ではないと思います。
端的に表していると思ったので凄くビビりました。