[11612]パルフィア さん
[11615]白桃 さん
[11617]太白 さん
新潟県南魚沼郡の六日町って、町の名前は「六日」なのでしょうか。
自治体の名前を「固有地名+市町村」と考えるなら,白桃さんの言われるとおり「六日+町」と解釈するべきなのでしょうね。
ただ,地名としては全体で一続きの「六日町」と考えたほうが自然なように思います。
これは川の名前の「荒川」「早川」「大川」などを,「荒+川」「早+川」「大+川」と区切ってしまうと不自然に感じられるのと同様に。
「六日町」の場合,“町”になる以前は「六日町村」という呼称でした。
「十日町」は,「十日町村」→「十日町」→「十日町市」と変化しています。
向日市も市制施行時に「町」を取って、駅名だけ残ったのでしょうか…。
これも本来は「向日町(むこうまち)」というのが当該の町(集落)の名前なのだろうと思います。これが1889年の町村制施行で「向日町」という自治体として発足したときに「向日+町」という“分析”が行われて,1972年に“市”になるとき,語尾だけを「市」に取り替えて「向日市」となったけれども,国鉄の方はこの改称にはお付き合いしなかった,ということなのでしょう。
「六日町」が「六日」になって,「向日町」が「向日」になる,というのは何か変な気もするのですが,実はこの現象は町村制施行に向けての明治の大合併の際に各地で起きています。
多くの自治体で合併以前の旧町村が“大字”に編成されているのですが,その際,語尾の「町」「村」を外すことが一般的に行われました。
「大野村」なら「大字大野」というように。ただし,「六日町」「新町」「大村」のように語尾を残してそのまま大字名となったところも少なくないのですが。
でも,やはり“律儀”な自治体ではこの原則に従って「佐村」→「大字佐」,「新町」→「大字新」という形で語尾をとってしまっています。
茨城県岩井市には「三」と書いて「みむら」と読む大字があります。
これは明治の大合併で前身の「猿島郡七重村」が編成されたとき,旧村の1つである「三村」を大字とするにあたって原則に従って「村」を外して「三」としたけれども,「み」では何となく落ち着かなくて“読み”だけは「みむら」とした,ということではないかと考えています。
住居表示の実施に当たって名古屋市が代表的な繁華街の「栄町」を「栄」に変えたことが地名に関心を持つ人の間で話題になったりもしたのですが,実はこういうことはかなり以前からあったのですね。