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MasAkaさんの記事が10件見つかりました

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[89207] 2015年 11月 27日(金)23:53:14MasAka さん
Re: 九殿浜バス停
[89204] グリグリさん

かつての加越能バス公式サイトの時刻表では氷見市街地を過ぎると「阿尾の浦温泉」、「泊」、「岩井戸温泉」、「九殿浜」、「女良小学校」(現・中田口)、「脇」しかバス停留所の記載がないですね(参考:インターネットアーカイブの時刻表)。主要バス停のみの記載であることから、それらの間に位置するバス停の状況については不明です。

なお、こちらの個人ブログに2012年1月時点の路線図の写真が載っています。ただし字が細か過ぎて読めませんが、バス停名の文字数だけで判断してもその時点では大境バス停と九殿浜バス停は別になっていることがわかります(写真中、九殿浜バス停にあたるはずのバス停名の文字数が多く見えるのはたぶん副停留所名であるひみのはな前を併記していると推測)。

ひみのはなができる前は、現在の大境バス停は九殿浜バス停であったのを、ひみのはなができてそちらを九殿浜バス停にして、元の九殿浜バス停を大境バス停に変更したのかもしれません。

ひみのはながオープンしたのは2006年だそうですので(参考)、それ以前はもしかしたらそうなっていた可能性はあると思います。しかし、インターネットアーカイブでその前後の時刻表の変化を調べてみても、その証拠となるような時刻・所要時間変更はありませんでした。両バス停間は約750mあるので、もし移設があったとすれば1分程度の時刻変更が考えられますから、少なくともインターネットアーカイブに時刻表が残っている2002年に遡っても大境バス停と九殿浜バス停は現在と同様の位置関係にあったと思われます。

なお、私は「地図作成者のミスでは?」と思っています。おそらく九殿浜バス停は従来からひみのはなの前身である国民年金健康保養センター時代からそのアクセス停留所として存在し、宿に来る観光客への便宜を図るためにそちらは案内所等で配布する時刻表に載せており、一方、大境バス停は地元住民がメインに使うものなので、そちらは停留所の標柱に貼ってあるものを見ろ、とバス会社が考えていたのかも知れません。これを現地調査をしていない地図屋が主要バス停しか載っていない資料をもとにバス停の位置を地図に載せるにあたり、時刻表に載せるくらいだから集落に近い方が主要なバス停だろうと勘違いし、大境を九殿浜にしてしまった……というストーリーを考えてみたのですが。

まぁ、バス会社に問い合わせればおそらく一発で答えがわかるのでしょうけど、こうやっていろいろと妄想するのが楽しいわけで(笑)。
[89199] 2015年 11月 27日(金)00:37:48MasAka さん
斜張橋の進化形
徳島市内で吉野川を渡河する県道に、2012年4月に開通した「阿波しらさぎ大橋」(東環状大橋)という橋があります。この橋はケーブルイグレット橋という世界初(現時点で唯一)の構造をもった橋です。

最大の特徴は、桁の部分より上は斜張橋としての性質をもち、それより下はケーブルトラスト橋(斜張橋を上下ひっくり返したような見た目の橋。名前のとおり構造的にはトラス橋に近い)としての性質をもつというハイブリッドな構造の橋です。ケーブルイグレット橋の解説に「斜張橋」という言葉が使われていることから、基本的な設計思想としては斜張橋に近いですが、適用範囲としては道路橋における斜張橋とエクストラドーズド橋の中間を狙ったものではないかと思います。鉄道橋だとエクストラドーズド橋の採用例が増えてきていますが、道路橋の場合、長大スパン(支間長)となる橋で何らかの理由で主塔高さを抑えなければならない場合に、エクストラドーズド橋よりも有利なのかも知れません(橋梁工学の専門家でないのでよくわかりませんが……)。

なお、もしこの橋が第四回クイ図五番勝負問一の解答として出てきたら正誤判定がどうなるのか微妙なところですが、設計思想は斜張橋から派生しているので正答扱いでいいのではないでしょうか、というのが個人的意見です。

ところで、新幹線の橋梁で斜張橋が採用されているのは北陸新幹線の第二千曲川橋梁(上田ハープ橋)しかありません。新幹線鉄道橋の場合、高速走行時の安全性を確保するため軌道の変位量の制限が厳しいのですが、建設当初から走行する列車の荷重によって橋桁がたわむ懸念があったということです(列車の荷重は自動車の荷重よりはるかに大きい)。実際、軌道のメンテナンスは大変なようです(参考)。そんなわけで、長大スパン化が可能でより桁のたわみを抑えられるエクストラドーズド橋の鉄道橋への設計手法が確立された後は採用されなくなってしまいました。斜張橋の形は美しいので地域のランドマーク的な存在になりますが、鉄道に限ってはオペレーション側にとってのデメリットが多く、おそらく新幹線で今後採用される可能性はきわめて低いと思われます。
[89194] 2015年 11月 26日(木)23:07:30【1】MasAka さん
第12回公式オフ会に参加して
今年もオフ会に参加させていただきました。会場入りする前と解散後の話も含めて今回のオフ会について記しておきます。

昨年の開催地(山梨県笛吹市)は自宅からかなり近い場所だったということもあり、移動時間に余裕があったことからかなりひねくれたルート([86790] 参照)で行きましたが、今年は富山県氷見市と遠くなったため、おとなしく北陸新幹線を利用します。新高岡駅で下車し、わくライナーという路線バスで氷見へと向かいました。

ひみ番屋街(道の駅)でバスを降り、ちょっとだけ市内散策。道の駅のすぐ目の前には比見乃江大橋(斜張橋)が架かっています。市内散策後、九殿浜を経由する脇方面行の路線バスに乗ろうと氷見中央バス停に行ったら、ちょうど白桃さんに遭遇しました。ちなみにこのバス停、地元出身の漫画家、藤子不二雄(A)先生の作品である「笑ゥせぇるすまん」の主人公、喪黒福造の像があります。

さて、乗ったバスの先客であったスナフキんさんによると、今回のオフ会会場となっている宿がある九殿浜の手前に位置する大境という集落に、大境洞窟住居跡という国指定の史跡があり、1つ前のバス停で降りてそこを調査するということをおっしゃっていました。「洞窟」と聞けばつい職業病が出てしまうもので(笑)、時間にまだ余裕もあったことから調査に同行することに。新第三紀中新世の堆積岩(シルト質岩)に出来た空洞に人が住んでいたということのようです。

その後は海岸沿いの遊歩道経由で宿へ。果樹園には柑橘類が実っており、スナフキんさんがそこで作業していた方に「これ何ですか?」と聞いたところ「伊予柑」という答えが返ってきました。富山県でも伊予柑がなるのか、と感心。また、途中にはなぜか鉄道関係の標識がたくさん置かれている畑があり、これにスナフキんさんが食いついてました(笑)。きっと畑のオーナーがその筋の人なのかも知れません。こうして現地調査は終了し、16時10分過ぎに宿に到着しました。宴会前の良い運動になったと思います。そして宿泊部屋に入った後、宴会開始までまだ余裕があったので、先に温泉に入浴。温泉成分表によると海岸沿いの温泉によくあるナトリウム-塩化物泉とありましたが、飲泉場で実際にお湯を飲んでもそれほど塩味はしませんでした。

18時から一次会。席決めは今回もくじ引きでしたが、自分が引いた席は入口から一番遠い奥側の席(グリグリさんの真正面)で、参加者数が異なるのでくじの番号は違うものの、昨年と同じ位置でした。しかもその左隣がHiro_as_Fillerさんで、これも昨年と一緒。ちなみに、かすみさんも昨年と同様入口に一番近い席(自分とは対角線上)で、やはり同じ位置関係になっており、自分の向かい側にいる方々の写真を撮っていて「昨年とあまり構図が変わらないなー」などと思ってしまいました。なお、今年は奥側の席の後ろに金屏風がありましたが、かつて2年続けてそこの席に当たったことがある小松原ラガーさんは残念ながら(?)今回は金屏風の前にならず(笑)。

一次会恒例の近況報告では、私事ですがこの場で入籍報告を。オフ会で結婚を公にしたのはこれで3人目だそうで。なお、オフ会の開催日は11月22日で「いい夫婦の日」であり、新婚(しかも3連休)で嫁さんを放ってこんな所に来ていて大丈夫なのかと思われそうですが、結婚が決まったのはオフ会の日程と場所が確定した後ということで(つまりは超スピード婚でした)、これだけは前から約束している予定だから行かせて欲しい、と頼んでおいたのです。

続いて二次会。デスクトップ鉄さんプレゼンツの「全国のJR駅四番勝負」([89158])、すでにアルコールが回っていたというのもあり、その場で答えるには非常に難易度の高い問題でしたが(共通項はわかっても駅名が出てこない)、何とか1問だけ銀メダルをゲット。また、グリグリさんによる写真・地図から地名等を当てるクイズも、解答権(くじ引きによる)が一番最後になってしまったということもあり、知っている場所は先に解答権を持っている方々にあらかた答えられてしまいました。辛うじて何とか1問、今落書き帳でホットな話題になっている(?)橋の問題を答えられただけでした。なお、航空写真から地名を当てる問題のうち、空港が写っているものが2つあったのですが、その2箇所の空港とも今年使ったばかりなのに、なぜか解答が思い浮かびませんでした。

翌朝はチェックアウト後に氷見沖クルージングに参加しました。オフ会開催前の段階の天気予報では微妙な感じの天候が予想されていましたが、当日は朝日も拝めるなど、いい方向に予報が外れてくれて良かったです。前日の出発直後、オフ会参加者用メーリングリストに宛てて
(ここはかすみさんの晴れ女パワーに期待しています(笑))
と書いておいたのですが、まさに期待通りでした。とは言え、若干風が強いようで実際には「氷見沖」のクルージングとはならず、ルートが変更されて港内だけを巡る短縮バージョンに。それでもカモメやトンビと戯れるなど、船の上で楽しく過ごせました。

クルージング終了後、大多数の人は車に分乗してそれぞれ(帰宅も含め)別の目的地へ、私を含むそのまま氷見に残ったメンバー数名はプレミアム宿泊券に付属していた余った分の周遊券を活用し、乗船場の目の前にあったひみ漁業交流館・魚々座(ととざ)を30分ほど見学してから各自三々五々に散っていきました。

完全に散り散りになった後、私は前日も乗った「わくライナー」に再び乗車して和倉温泉に立ち寄り。そういえばバス乗車中、携帯のエリアメールが鳴ったので何事かと思ったのですが、志賀原発の防災訓練だったようです。総湯で一っ風呂浴び、温泉街で昼食を食べた後、歩いて和倉温泉駅に向かう途中にイソライト珪藻土記念館を見つけたので、列車の時刻まで30分以上あったことから、入館無料ということもあり見学することに。前日の洞窟もそうですが、ついつい職業病が(笑)。

そして和倉温泉駅からのと鉄道で穴水まで行き、そこから路線バスに乗り換え、最後は道の駅(?)から飛行機に乗って横浜に帰ってきました。なお、飛行機に乗れる道の駅はもう1ヶ所、北秋田市にあるようです。

というわけで、今回も充実したオフ会だったと思います。グリグリさんを始め、参加者のみなさんありがとうございました。これで通算9回参加したことになり、次回参加できれば10回目の大台に乗ります。前述したように自由気ままな独身ではなくなったことから「いつでも参加OK!」という体制ではなくなりましたが、ディープな話題で盛り上がれる貴重な機会ですので、今後もできるだけ参加したいと考えております。

【1】[89201]千本桜さんの指摘により修正。というかオフ会二次会でのクイズの高知空港の件(確か星野彼方さんが誤答)もあったので、投稿前に確認して直したつもりだったのに。
[89162] 2015年 11月 25日(水)22:52:55MasAka さん
橋の写真
Nさん宛ての事務連絡です。

斜張橋コレクションで、いくつか橋の写真へのリンクを張られていますが、「土木ウォッチング」というサイトにも橋の写真がいくつか載っていますので、お使いになられてはいかがでしょうか(サイトの利用規約に「リンクは自由に行っていただいてかまいません。」とありますので、リンクは問題ないです)。

あと、コレクションで詳細不明とされている青森斜張橋は、おそらくここではないかと思います(SEEE協会のデータと橋長がほぼ一致)。

余談ですが、個人的には橋長(橋全体の長さ)だけでなく最大支間長(橋台and/or橋脚間の長さのうち最大のもの。主径間ともいう)のデータも併記されているとよりいいかな、と思いました。最大支間長が長いほど技術的に設計施工が難しい橋であり、橋の規模を知る指標の1つになります。

以上、ご参考までに。
[89114] 2015年 11月 21日(土)01:36:16MasAka さん
斜張橋の情報に関するNさんへのレス
[89104]の問一想定解一覧で所在地不明となっていた橋、私のほうでもいろいろと調べていたのですが、もうすでに全て特定完了しちゃいましたね。落書き帳メンバーの情報収集力には脱帽します。

[89112]Nさん
私は橋の専門家ではないので判断できませんが、迎春花橋が桃花台にあることは間違いなさそうなので、いただいた情報を迎春花橋として[89104]に反映しました。

まつもとしろくまさんが[89111]で情報提供した橋ですが、迎春花橋で間違いないでしょう。橋梁年鑑データベースの迎春花橋のデータと比較すると橋長と支間割(橋台・橋脚の設置間隔)がほぼ一致しています(Googleマップの距離測定による)。また、最大支間長(支間割の長さのうち最長のもの、主径間ともいう)が30m弱と短い上に(車両が通る斜張橋の場合はもっと長い支間長になるのが普通)、総鋼重量が115tとかなり軽いことから、おそらく歩行者専用の橋であることが考えられるためです。

ちなみに、自分もこの橋を探していて、ググったところ迎春花は黄梅(梅とつくが実際はジャスミンの仲間)とも言うらしいので(実際には迎春花橋の迎春花とはコブシの意でしたが)、もしかしたら黄梅に関係ある場所にあるかも知れないと思って検索して出て来たものの1つがこれでした。しかし、近くにあった大城小学校前交差点の歩道橋が普通の桁橋だったので、この辺ではないとあきらめてました。実はそこからわずか1kmくらいしか離れていない場所にあったとは。何となく金沢サブセンター歩道橋の場所探しに通じるものがあります(笑)。

その金沢サブセンター歩道橋と言えばNさんが[89108]
横浜の歩道橋の名前が「サブセンター歩道橋」なのがいまだに腑に落ちません(苦笑
とおっしゃっていますが、たぶん団地の中でその中心となる地区(センター)以外に、衛星的な位置付けのショッピングセンターを設置した区画を「サブセンター」と呼んでいたのではないかと考えています。当該地区(金沢シーサイドタウン)の場合、金沢センターシーサイドが文字通り「センター」としてあり、その北と南にそれぞれある並木マートビアレヨコハマがいずれも「サブセンター」という扱いになっているのではないでしょうか(あくまで推測の域を出ませんが)。ちなみに、横浜で今でもサブセンターを名乗っている施設として、野庭サブセンターなるものがあります。

また、[89109]
トゥインクルと呼ばれる伊勢湾岸道の橋ですが、これらはエクストラドーズド橋ですよね?
ですが、確かに他の資料をあたるとエクストラドーズド橋ですね(実際の形状を見てもそうですし)。橋梁年鑑データベースはおそらく発注機関から情報をもらって入力していると思いますが、情報提供担当者(必ずしも橋の専門家ではない)が分類を間違えたんでしょうかね。
[89105] 2015年 11月 19日(木)00:31:09MasAka さん
Nさんによる問一の想定解(斜張橋リスト)の補足情報
[89104]Nさん
以下の2つも橋梁年鑑データベースにありましたが、当該地点のストリートビューを見る限り、斜張橋とは思えないものでした。おそらく架け替えられたのだと思います。

斜張橋は比較的新しい形式の橋なので、そうすぐに架け替えられることはないはずです。というわけで、正しい場所を探し出しました。Googleマップへのリンクを張っておきます。

No所在地橋の名前
325神奈川県横浜市金沢サブセンター歩道橋
326長野県松川町まつかわ大橋
[89094] 2015年 11月 16日(月)00:35:43MasAka さん
斜張橋(クイ図・五番勝負問一について)
クイ図・五番勝負、この所いろいろと多忙のため、結局問一しか答えられなかったMasAkaです。その共通項は「斜張橋」ということでしたが、[89076]で解答した時に物言いをつけました。すなわち、「斜張橋」の定義に従っていない解答が正答とみなされていたことについてです。

採点のやり直しにより銀メダルはく奪となった今川焼さんの解答[88949]京都府亀岡市)は、保津橋を指し示していますが、この橋の形式は斜張橋ではなく「エクストラドーズド橋」と呼ばれるものです。私は橋の設計については専門家ではありませんが、仕事で取り扱うこともあるものなので、私が知りうる範囲で説明したいと思います。

斜張橋もエクストラドーズド橋も、主塔の部分からケーブルが斜めに伸びているので、一見同じような橋に見えますが、両者の設計の考え方は大きく異なります。古典的な橋の形式は大別すると瀬戸大橋などに見られる「吊り橋」(主塔の上に渡したケーブルで下の桁を吊るタイプの橋)と、多くの橋で採用されている「桁橋」(橋桁そのものが全ての荷重に耐えるタイプの橋)に分けられます。

このうち、斜張橋はケーブルで桁を支える、いわゆる「吊り橋」の思想がもとになってできた橋です。一方のエクストラドーズド橋は基本的に桁本体のみで橋の構造を保っていますが、これだと桁の中央部が重力でたわんで(下に下がって)しまうため、桁の中にPCケーブル(強い引っ張りの力に耐え得る特殊な鋼材でできたケーブル)を入れ、それをピンと横方向(実際には多少斜め上方向になっていますが)に引っ張ることでたわみを抑える仕組み(要するに桁の補助をする)なので、これは「桁橋」の思想に近い橋となっています。よって、設計上は異なる形式の橋とみなされます。

両者の見分け方ですが、斜張橋の場合は「主塔が高い」「斜めのケーブルの間隔が広く、桁に対してほぼ等間隔に近い配置」「桁の厚さが比較的薄い」などといった特徴があり、対するエクストラドーズド橋の場合は「主塔が低い」「斜めのケーブルの間隔が狭く、水平に近い角度で配置」「桁の厚さが斜張橋に比べると相対的に厚い」などといった特徴があります。

また、鳴子こけしさんの解答[89063]群馬県東吾妻町)は、第二吾妻川橋りょうを指し示していますが、これは「斜版橋」と呼ばれるものです(2文字目は何となく「板」のような気もしますが正式名称としては「版」だそうです)。これは斜張橋ないしエクストラドーズド橋のケーブルの部分をコンクリートの板で覆ったタイプで、グリグリさんはこれを[89077]で「肺魚」と表現しましたが、これはコンクリート板を剥がし、「解剖」して判断すべきものです。つまり、コンクリート板の中に入っているケーブルの配置によって、斜張橋タイプとエクストラドーズド橋タイプの2つがあるわけです。

そこで、第二吾妻川橋りょうについて調べてみると、工事を行った鹿島建設のWebサイトに建設中の写真が掲載されていました。これを見る限りはエクストラドーズド橋の特徴を有しているように見えます。また、プレストレスト・コンクリート建設業協会の斜版橋に関する資料(PDF)には「特徴はエクストラドーズド橋とほぼ同じ」「斜張橋とけた橋の中間的構造特性」という記載と、その施工例に第二吾妻川橋りょうが含まれていることから、これはエクストラドーズド橋タイプの斜版橋と判断しました。参考までに、斜版橋のさらに進化した形として「フィンバック橋」と呼ばれるものがあります。これは斜版橋の主塔がさらに低くなり、桁と一体化して魚の背びれ(Fin Back)のようなとんがった出っ張りがある橋で、北陸新幹線の姫川橋りょうなどに採用例があります([89076][89077]ではエクストラドーズド橋を「鯨」にたとえていましたが、実はこっちが「魚」に近かったんですね(笑))。

一方、斜張橋としての構造を持つ斜版橋と呼べるものは、私が[89076]で解答した岩手県岩泉町の小本川橋りょうなどが挙げられます。もっとも、現在このタイプの橋は斜版橋と呼ばれることはなく、基本的には斜張橋そのものとされています(よって、「斜版橋」と言えばエクストラドーズド橋の仲間)。余談ですが、斜張橋を世界で初めて鉄道橋に適用したのはこの小本川橋りょうと言われています(参考)。それまでは設計荷重の小さい道路橋にだけ採用されていたそうです。

なお、橋を検索するには日本橋梁建設協会の橋梁年鑑データベースがおそらく国内で最も充実していると思います。ただし、エクストラドーズド橋など新しい構造の橋がなぜか検索できないなど、まだまだ不十分な点はあります。試しに橋梁形式を「斜張橋」にして検索してみたところ、221件がヒットしました。おそらくデータベース未登録の橋もあると思いますので、本問の想定解数は「少なくとも221以上」ということになりそうです。
[89076] 2015年 11月 12日(木)01:04:28MasAka さん
第四回クイ図・五番勝負解答
クイ図初参戦。

問一:岩手県岩泉町

物言いですが、この問題、これを取り扱っている者から言わせてもらうと、第二ヒントの解答が「同形式である」とあり、お題の場所がそのヒント通りいずれも同形式に統一されていることを踏まえれば、今川焼さんが[88949]で答えて銀メダルを獲得された京都府亀岡市と、グリグリさんが「想定外」([89066])とおっしゃった鳴子こけしさんの[89063]での群馬県東吾妻町はいずれも誤答です。たとえるなら、「鯨は魚の仲間である」と言っているようなものです。これらをそのまま正答扱いとするのであれば、少なくとも第二ヒントは撤回すべきでしょう。
[88926] 2015年 10月 24日(土)16:51:58MasAka さん
トクだ値の補足
私もオフ会に向け、往復の交通手段を確保しました。往路は北陸新幹線はくたか号で、そして復路は飛行機、しかも能登空港(のと里山空港)発の便です。一昨年の松江オフの時は往路であえて萩・石見空港行きの便を利用しましたが、今回もマイナー地方空港利用です。なお、富山空港の夕方発の便は残り30席を切っている模様ですので(残席表示が「△」)、空路で帰られる方も早めに予約したほうが良いかも知れません(私が利用する能登便はまだ余裕があります)。

[88925]スナフキんさん
ただ、JRも考えたもので、使い勝手のよい列車にトクだ値設定はしてないんですよね。先述の2階建て8+8=16両編成の「とき」にも設定がなく、続行の各駅鈍足便「たにがわ」にあるという…客の足元、しっかり見てます(汗

これだけだと誤解を生みそうな文章なので補足しますが、「トクだ値」は基本的に全ての列車に設定されています。しかし、上越新幹線の場合はその設定対象区間が(Max)とき号では浦佐駅以北、(Max)たにがわ号では越後湯沢駅以南と明確に分かれているということですね。長距離利用者への配慮ということだと思います。

なお、「トクだ値」の内方乗車(きっぷ券面に記載されている乗車駅より先(下車駅方面)にある途中の駅から乗車すること)は可能です。従って、「お先にトクだ値」(30%または35%割引)の浦佐駅発のきっぷを買い、越後湯沢駅から乗車するという手があります(普通の「トクだ値」(10%または15%割引)では割引率が小さいため損です)。ただし、当然ながらこれができるのは浦佐駅に停車する列車のみに対象が限られますので、その点は注意しないとなりません。
[88876] 2015年 10月 10日(土)00:14:34MasAka さん
改札口の数の数え方
前回の十番勝負に参加できなかったのでかなり久々に投稿するMasAkaです。

[88871]むっくんさん、[88872]いろずーさん
結論から言うと三越前駅の改札口の数は5ヶ所です(三越前駅構内図)。

いろずーさんはここで議論されている「連絡改札口」の意味を取り違えています。ここでは「A社の路線からB社の路線に乗り換えるといった異なる会社間での乗り換えの時に、改札口の外に出ないで直接A社の改札内エリアからB社の改札内エリアに入れる改札口」のことです(たとえばJR高田馬場駅の西武新宿線のりかえ口(構内図))。いろずーさんが言われている連絡改札というのは、同じ会社の路線を乗り継ぐ際、ホームが離れているなどして改札口を一旦出なければならない場合、引き続き同じ会社の路線を乗ったとみなせるように設定された改札機のことなので、全く別物です。

ところで、複数の会社で改札口を共用している場合はどうやってカウントすれば良いのでしょうか?たとえば北千住駅の場合、つくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道)を除いた3社の改札は、
JR東日本管理(構内図、改札口名には便宜的にJRを付する):2ヶ所(JR北改札口、JR南改札口)
東京メトロ管理(構内図、改札口名はJR構内図による):4ヶ所(千住警察署方面改札、西口駅前広場方面改札、駅ビル(ルミネ)方面改札、千住ミルディス方面改札)
東武管理(構内図):3ヶ所(東武スカイツリーライン北改札口、東武スカイツリーライン中央改札口、東武スカイツリーライン南改札口)
の計9ヶ所あるのですが、この9ヶ所の改札口は改札内エリアで相互に行き来が可能であり、JRの改札口としては2ヶ所だけれども、実際の旅客は9ヶ所の改札口が利用できます。この場合、改札口の数は2ヶ所と数えるべきか、9ヶ所と数えるべきかは意見が分かれるところでしょう。

しかし、会社ごとにカウントする方式だと、たとえば寄居駅(構内図)の場合はJR・東武・秩父鉄道の3社が乗り入れているのに改札口が1ヶ所しかなく(ただし東武東上線との連絡通路にあるIC専用簡易改札機を除く)、出改札業務は秩父鉄道1社がまとめて管理しています。そうなると、JRと東武の改札はゼロという不自然なことになってしまうことから、複数の会社の路線が乗り入れている駅では改札内でつながっていれば全てをまとめてカウントするのが妥当かな、と思います(北千住駅の場合はJRも東京メトロも東武も全て9ヶ所、寄居駅の場合JRも東武も秩父鉄道も全て1ヶ所と数える)。また、複数の異なる駅名の駅が改札内でつながっている場合(東京メトロの赤坂見附駅と永田町駅(構内図)など)は、合わせて1つの駅とみなしてカウントすべきだと思います。

もう1つ、京王線と小田急線の新宿駅も悩ましい点があります。JRから見て西側にあるこの両線、新宿駅東口方面へのアクセスの利便性を確保するため、それぞれ連絡改札口を通じてJR中央東口改札から入出場できる特例があります(京王新宿駅構内図小田急新宿駅構内図)。そして、他のJR改札(無印の「東口」など)からの入出場はできません。京王線・小田急線にとってJR連絡改札口は単なるJR線への乗り換えだけではなく、改札外エリアに出るための中間改札の意味も合わせ持っているわけです(新幹線のりかえ改札口を経て、在来線改札口から出場するのと同じようなもの)。この場合、京王線あるいは小田急線の改札口の数にJR中央東口をそれぞれの路線の改札口の数に含めるか否かという問題があります。これも上記に従い、改札内でつながっているとみなして、これもカウントすべきであろうと考えます(ただし、もちろんJRとの連絡改札口はカウントしない)。

あと、JR原宿駅の臨時口(年末年始の初詣期間中のみ営業する明治神宮側の臨時ホームにある改札口)のような改札口の扱いもどうするかといったところですが(構内図には描かれていない)、年に数日だけとはいえ、営業実績のある臨時改札口はカウントして良いかなと。

……などと勝手に考えてしまったのですが、こういうのは一定の基準を設けておかないと混乱の元になりそうなので、問題提起の意味で書き込んでみました。


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