三ヶ日見沼の佐倉、いや三日見ぬ間の桜といいますが、ここ数日の暖かさで都心の桜も一気に満開ということになりそうです…。
さて、今日から卯月。ということで、今日は「兎」にゆかりの深い神社として知られる、さいたま市浦和区の「
調神社」(
[83678]) の境内の特設スタジオから中継いたします。
その昔「落書き帳」でも大いに議論を呼んだ「さいたま市の区の名称」。「方角や抽象名詞ばかりでそれこそ『ダサい』としか言いようもない」と悪評もあちこちで聞かれた、その「ダサい」区名を「勝手に変えてみよう」という噂がネット上でもあちこち聞かれたらしい、という声を受けて、さいたま市民やさいたま市への通勤通学者有志により、「勝手に区名を変えてみよう会」が作られ、「さいたま市の新区名大募集!!」と銘打ってネット上で行われ、このほど「新区名選考委員」によって「最優秀作」が発表されました。
新区名応募対象は、従前の市名を継承している浦和・大宮・岩槻の各区を除く7区で、新名称の条件として
1)できる限り、その区内にある地名や自然、史跡などにちなんだ名称を選ぶようにする
2)他の都市にはない、強烈なインパクトを持つ斬新な名称に限り、抽象的な新名称は認めてもよい
応募資格者は「さいたま市民、元さいたま市民(旧4市時代に居住していた者を含む)、さいたま市職員、さいたま市への通勤通学者、さいたま市内の学校卒業者」など、「直接さいたま市にゆかりがある」人に限定となっていました。
今回の応募結果を参考にした上で、選考委員会による協議により、「勝手に新区名」の「最優秀作」は次のとおり決定しました。
現区名 | 新区名 | 選定理由 |
南区 | 武蔵区 | 武蔵浦和駅より |
緑区 | 美園区 | 浦和美園駅より |
桜区 | 荒川区 | 東京の荒川区には荒川が流れていないが、こちらは正真正銘荒川が流れている。桜区は「桜草」が有名だが「桜」の名所ではない |
中央区 | 彩京区 | 旧市名の「与野」に愛着を持つ向きも多かったが、「彩の国」の中心にふさわしいインパクトのある新名称がよい、として「彩」のつくいくつかの候補のうちから「『最強』に通じ、埼京線も中心を貫いている」ということからこの名を選んだ |
西区 | 足立区 | 足立神社が鎮座していることから。平安時代の「延喜式」にも記載されている古くからの由緒正しい神社で、古くはこのあたりが「武蔵国足立郡」の中心であったのではないかといわれる。東京都足立区は「足立郡」の南の外れだった |
北区 | 宮原区 | 宮原駅より |
一方、「最も『ダサい』」と散々こき下ろされ、「区名を見直してほしい」という声が最も高かった「見沼区」については、「区内の地名に基づく名称も、どれも地域全体を代表し、区内の『協和』がうまく行くのかどうか今市不安、といった感じがあり、また圧倒的なインパクトを持った斬新な新名称もあまり見られなかった」「『沼』を嫌がる人が多いというが、『魚沼』とか『勝沼』といった例もあるし…」ということから、どれも「見沼」を圧倒するような新名称にはならなかった、ということで「該当作なし」ということになりました。
「勝手に…会」では、この結果を受けて、商店街などの街角に「『××区』は『○○区』になりました」と書かれた幟を立ててキャンペーンを展開することにしており、この活動は旧暦4月1日にあたる5月7日まで行う予定にしている、とのことだそうで、「飯能がよければ『実際に区名を変える』という署名活動を行いたい」という意見も出ているようです。
これに対し、さいたま市に同名の区ができるかもしれない?東京の荒川区と足立区では、「いくらさいたまのほうが「地名の本家」としてはふさわしいと強調しても、『中央区』や『北区』のようなどこにでもあるものならともかく、いきなり相談もなしに勝手に同じ区名にしては混乱する」といった困惑も出てくるようです。