[60564]ぺとぺとさん
ところで地図を見ていて気になる地名を発見しました。袖ヶ浦市真里錯綜。例によって由来が気になります。落書き帳でも以前話題になった錯雑地ってわけでもなさそうだし・・・。
ここは、明治22年に真里(まり)村の本村から分離した地域だそうです。(角川地名辞典より)その際、本村は「馬来田村」に属しましたが、錯綜地は他村である「中川村」に分割されてしまった様です。(それが今でも維持され、木更津・袖ヶ浦両市に跨っている。って
ヤフー地図の住所一覧には記載がありませんねえ。所謂「幽霊地名」だ・・・←地図によって住所の記載があるものとないものに分かれて存在が明確に捉えられない地名・・・)
自治体の変遷は、
馬来田村→富来田町→木更津市と中川村→平川町→袖ヶ浦(町→市)
となります。
そう言えば、近隣の戸国村も本村と飛び地が分かれちゃってますね。千葉県では明治の大合併期に本村と離れた小地区(飛び地・入会地・錯綜地・・・真里の場合、実態は良く分かりませんけど。)を本村とは「別の自治体村」に属させる例が数多くありました。その場合、普通は自治体が別個であれば自治体内で同名の大字が無ければそのままでも構いませんが、こちらでは「本村名+本村との関係を表す語」の大字を新たに立てる(起立させる)事を行いました。他県では多分、合併の際二つ以上の自治体同士(自治胎動し?)に切り離された同村起源の同名大字は同じ様に「合併?若しくは再統合?」されるでしょうが、千葉県では「本村名+本村との関係を表す語」が維持されたため考察の種としてはかなり有益に働いていると思います。(住民の方はどうか知りませんけど、少なくとも私にとっては・・・)ただ、後に本村名を省いた「本村との関係を表す語」のみの場合(例・入会、飛地のみなど)や瑞祥地名に塗り替えたところも若干あるので注意が要ります。あと
グリグリオーナーの地元や
成田市では「~干拓」(~には字名が入る。)が多く見られます。(印旛沼を干拓した名残だろうか?)
例えば、
君津市の糠田・糠田飛地(固有名詞だから「飛び地」じゃダメなんだろうなあ・・・)のペアなどが見られます。(但し角川辞典には「糠田飛地」への言及は無く住所の記載も無し。また、合併に係る事例かも不明。)因みに、君津市に「ある大字+旧~」と言う形の住所がありますが、コレは江戸期に~村であった場所が明治22年以前の合併によって失われたものを、旧を冠称して後に復活したものの様です。
まあ、千葉県の字名をザッと見た印象では、長い字名でもかなり用いられている様です。また、前述の幽霊地名を始めとする埋もれてしまった・しまっている村名・新田名がかなり有る様に思われるのも特に印象深いものです。一度失われてしまってもしぶとく存在し続け果ては独立した字名になるまでにこぎ着けているのも頼もしい限りでした。
以下、ちょっとした情報
このページ(かなり使えます。)によると、10月(でしたっけ?)の青森市・南津軽郡藤崎町間の境界変更?(この場合藤崎町への一部編入でしょうか?)に係り以下のように字名変更される様です。
青森市浪岡(大字)郷山前→南津軽郡藤崎町大字郷山前
青森市浪岡(大字)増館→南津軽郡藤崎町大字増館
青森市浪岡(大字)吉野田→南津軽郡藤崎町大字吉野田
確か、それぞれ大字の一部が編入されるので境界の両側に浪岡付きと無しの両方が存在する様になるらしいです。参考までに・・・