[77814]の書き込みに関する、補足的な事柄を書いておきます。
福島第一原発で起こっている事象はスリーマイル島事故を上回っており、最悪の場合、チェルノブイリ級の大規模な放射能災害をもたらすのではないか、と私は考えています。
現在は、その最悪事態を回避するため、東電やその関係企業、自衛隊、警察、消防の方々が、放射線被曝の危険を冒しながら原子炉を冷却するためのさまざまな作業に挑んでいるわけで、本当に頭の下がる思いでいます。
ただ、このような作業は、それがどのような効果を与えているのか、慎重に測定しながら行うのが普通だと思います。その効果を測る1つの要素が、
[77814]で言及した資料です。
本来であればこのデータは、東電なり原子力安全・保安院なりが、もっと分かりやすい形で画像化して国民およびメディアに示すべきです。また、このデータも参考にしながら、放水などの対策が原子炉の状況にどのような影響を与えているのかも、国民に対しもっと分かりやすく説明するべきだと思います。
ところが、理由は分からないのですが、東電も原子力安全・保安院も、利用が難しい形でデータをネット上に投げ出しているだけで(そうとしか言いようがない)、それを有効に活用する気がないようです。第一原発構内における継続的な放射線量測定値というきわめて重要なデータがあるにも関わらず、官房長官の記者会見などでそれに触れようともしないのは理解に苦しみます。マスコミも、このデータを知っていると思われますが、論説などで説明も加えないのは本当に不思議なことです。
現在首都圏では、小売店の店頭からストック可能なあらゆる商品(米、パン、カップ麺、トイレットペーパー、生理用品などなど)が消えています。心ない人たちの買いだめが原因ですが、そのような行動に走る大きな要因として、原発事故に関する政府や東電の非常に不透明な対応があると思います。
私がこのデータを公開したいのは、上記のような状況下では、東北、関東の住民は原発事故に関して自己責任で対応せざるを得ず、その判断材料として提供したいと考えるからです。
実際のところ、このまま事態が収束しなければ、私の小学生の子供二人は、出来るだけ早い段階で徳島に帰すつもりです。万が一、チェルノブイリ級の事故に発展した場合、首都圏から西に向かってパニック的な人の移動が生じることは確実で、子供をそれに巻き込むのは避けたいと思っているからです。
今回の大震災では、原発の事故が同時に起こってしまったため、本来、震災被災者の救助や救援に集中すべきであるにもかかわらず、原発事故への対応にも相当な人的資源を振り向けなければならない状況に陥っています。
原発の周辺地域では、地震・津波の被災に加えて、住み慣れた場所から避難しなくてはならず、二重・三重の苦しみに苛まれてるわけで、まことに言葉もありません。
また、私の故郷である徳島阿南市の漁師町も、南海地震とチリ津波で被害を受けています。阿南市以南にある多くの海辺の漁業集落も同様です。今回の津波で大きな被害を受けた三陸地域は、徳島県南部と同じような地形で、リアス式海岸のあちこちに、小さな漁業集落が数多くあります。マスコミで取り上げられているのは大船渡や陸前高田などの比較的大きな街で、もちろんその惨状には言葉もありませんが、地元の人しか知らないような小さな集落がどうなっているのか、救助の手は届いているのか、非常に気になっているところです。
とにかく、大震災で被害を受けた人たちを助ける前提として、原発事故を収束させる必要があります。しかし、福島第一原発の状況がどうなっているのか、政府の発表だけではよく分からないのです。それについて、自分で判断するためのデータとして、
[77814]で言及した資料を公開したいと思った次第です。
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以上のように考えたのですが、グリグリさんもEMMさんも、落書き帳としての公開には否定的なようです。であれば、これ以上ご迷惑をお掛けしたくないので、公開は諦めます。
どうも、自分で思うほど重要なデータではないような気もしてきました。私がテレビを見ないために知らないだけで、皆さんはご存じなのかもしれません。そうであれば、まことにご迷惑をお掛けしました。