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YTさんの記事が10件見つかりました

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[109894] 2024年 1月 20日(土)17:33:42YT さん
Re^3: 執念の野牛島?
オーナーグリグリさん

[109892] YTさん、修正しました。ご確認、ありがとうございした。

ありがとうございます。確認しました。

現時点で多少気になっている点は、『2021離島統計年報』(2023年4月発売)と、「令和5年度 長崎県の離島(離島振興対策実施地域)」(pdf」, 2023年6月更新)との間で、中通島/頭ヶ島と久賀島/蕨小島の人口に1人の差が出ていることです。現状では離島統計年報の情報の方を優先していますが、2024年4月発売になると思われる『2022離島統計年報』でいくつか情報更新が行われる可能性はあります。

また[109852] で少し述べました、萩市須佐の平嶋、西海市西彼町白似田郷の小島(伊能測量日記の「イガ島」、おそらく長崎県統計年鑑で1971年から1980年代前半にかけて有人島として扱われた「前小島」)と長島(伊能測量日記の「小島大」)の有人島の可能性については、もう少し情報が集まってからまとめます。
[109892] 2024年 1月 20日(土)14:20:11【2】訂正年月日
【1】2024年 1月 20日(土)16:40:25
【2】2024年 1月 20日(土)17:14:48
YT さん
Re: 執念の野牛島?
オーナーグリグリさん

ということで、日本の有人島一覧の全ページを更新しましたのでご確認ください。YTさん、改めましておめでとうございます。そして今後ともよろしくお願いいたします。

ありがとうございます。間違いではないのですが、統一がとれていない箇所が一箇所あります。

313.前小島の市区町村 (小地域区分)の内、「[1370-10010の一部]」部分が緑字になっていません。

【追記】すみません。
「[1370-10010]の一部」と、「の一部」を[]の外側に括りだす方に統一する必要もありました。
多分333.前島を参考に書いたのですが、よく見たら313.前小島と333.前島の双方が、ほかとは違う書き方になっていました。

#島名要修正箇所修正前修正後備考
313前小島市区町村 (小地域区分)五島市 (岐宿町河務の一部 [1370-10010の一部])五島市 (岐宿町河務の一部 [1370-10010]の一部)「の一部」を括弧の外に出し、「[1370-10010]の一部」部分を緑色にする。
333前島市区町村 (小地域区分)天草市 (御所浦字下脇の一部 [0500-09090の一部])天草市 (御所浦字下脇の一部 [0500-09090]の一部)「の一部」を括弧の外に出す。

この2点の修正に訂正します。
[109885] 2024年 1月 20日(土)01:10:20【5】訂正年月日
【1】2024年 1月 20日(土)01:50:26
【2】2024年 1月 20日(土)06:22:39
【3】2024年 1月 20日(土)06:46:13
【4】2024年 1月 20日(土)14:13:38
【5】2024年 1月 20日(土)15:46:31
YT さん
ゼンリン住宅地図を用いた野牛島、大矢野島の推定人口と、「日本の有人島一覧」の追加修正箇所まとめ更新
現在日本の有人島一覧で唯一推定人口を分離できていないのが、熊本県上天草市中の野牛島と、隣接する大矢野島です。SHIMADASによると、野牛島は1968年10月に無人化したが、1976年に大矢野島と維和島を結ぶ橋脚島となり、近年ではクルマエビ養殖などで再有人化したとあります。

実際に1975年2月28日のカラー航空写真では、島には家がありませんが、1988年9月28日の白黒航空写真では既に数軒家が建っており、1994年9月13日の白黒航空写真では、現代の衛星写真とほぼ同じ位置に家が建っています。

なお国勢調査の上天草市の基本単位区0030-00090(旧大矢野町大字中の一部)は、野牛島のみならず、大矢野島の野米地区、南方沖合の無人島である権平島、横島までを含みます。該当地区の国調人口は以下のように推移しており、2015年と2020年では世帯数に変化はありません。

西暦世帯数人口1世帯当たり人員
1995年511152.255
2000年491092.224
2005年41842.049
2010年35772.200
2015年29702.414
2020年29632.172

そこでふと、ゼンリン住宅地図に掲載されている建物の情報を用いてみたら、世帯数の変化がない2015年以降の人口の推定に使えるのではないかと思いました。ゼンリン住宅地図でもすべての建物に居住者の姓/姓名が表示されているわけではありませんし、姓/姓名の表示があるからと言ってそこが常住居住地とは限らず、逆にないからと言ってそこが空き家であるとか判断はできませんが、地図に掲載されている「姓」の数は世帯数とある程度は相関があるでしょう。残念ながらアパート、マンションの場合はゼンリン住宅地図でも構成世帯数が分からないケースが多いようです。ただ当該箇所で唯一アパートと思われるのは、西大維橋を渡ったところにある大矢野島側の「天草釣堀レジャーランド第一駐車場」脇の3階建ての建物ですが、テナント情報がなく、ぱっと見生活感がないので、ここでは無視します。

実際に基本単位区上天草市0030-00090について、ゼンリン住宅地図から「姓」/「姓名」が表示されている建物を抽出し、その数をカウントしたところ、以下の通りとなりました。

島・地域ゼンリン住宅地図上での世帯数
野牛島6
大矢野島野米地区30

過疎化が進行している地方の場合は、建物の所有者名が示されていても実際には空き家であるケースが増えていくため、ゼンリン住宅地図に示されている姓/姓名付き建物の数が実際の世帯数を上回ることは多くあり得ます。当該地区も、ゼンリン住宅地図の建物に示されている世帯の数は、直近の国勢調査時の世帯数である29世帯よりも多い36世帯となっています。そこで2015年、2020年国調人口からゼンリン住宅地図上での世帯数の比で按分することで野牛島の推定世帯数と推定人口を算出しますと、2015年5世帯12人、2020年5世帯11人となります。この数字を採用しますと、日本の有人島一覧掲載のすべての島について、一応根拠のある推定人口を出すことに成功したことになります。

今回の野牛島と大矢野島の推定人口と、[109852]の修正を一つにまとめますと、以下の通りとなります。

#島名修正項目修正前修正後備考
29青ケ島島名青ケ島青ヶ島ケ→ヶ
29青ケ島市区町村 (小地域区分)八丈支庁 青ケ島村八丈支庁 青ヶ島村ケ→ヶ
292鹿島人口(2020年)67人口修正漏れ
292鹿島人口密度35.341.2人口修正漏れ
300中通島市区町村 (小地域区分)新上五島町 (新上五島町:頭ケ島,桐ノ小島,若松島,漁生浦島,有福島,日ノ島を除く)新上五島町 (新上五島町:頭ヶ島,桐ノ小島,若松島,漁生浦島,有福島,日島を除く)頭ケ島→頭ヶ島、日ノ島→日島
301頭ケ島島名頭ケ島頭ヶ島ケ→ヶ
306日ノ島島名日ノ島日島ノを削除
312福江島市区町村 (小地域区分)五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く)五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,前小島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く)除外地域に前小島追加
313前小島市区町村 (小地域区分)五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く)五島市 (岐宿町河務の一部 [1370-10010の一部])前小島の小地域区分の修正漏れ
321大矢野島※注野牛島を含む上天草市[0030-00090] (2020年63人, 2015年70人)から大矢野島分を分離できない野牛島(熊本県上天草市)の人口推定処理の影響あり注を差し替え
321大矢野島人口(2020年)11,09011,079野牛島の推定人口分離に伴う修正
321大矢野島人口(2015年)11,90511,893野牛島の推定人口分離に伴う修正
321大矢野島人口密度367.2366.9野牛島の推定人口分離に伴う修正
322野牛島※注野牛島を含む上天草市[0030-00090] (2020年63人, 2015年70人)から大矢野島分を分離できない2020年, 2015年国調人口は上天草市[0030-00090] (2020年63人, 2015年70人)とゼンリン住宅地図記載の世帯数比(2024年1月19日閲覧、6世帯/36世帯)により推定注を差し替え
322野牛島人口(2020年)11人口推定に伴う修正
322野牛島人口(2015年)12人口推定に伴う修正
322野牛島人口密度78.6人口推定に伴う修正
348島野浦島島名島野浦島島浦島野を削除
391奥武島項目全体391/奥武島/沖縄県 名護市 (字真喜屋の一部 [0360ー00020])/29/30/0.25/116.0項目を全削除
434沖縄島人口(2020年)1,335,7041,335,733奥武島の削除に伴う修正
434沖縄島人口(2015年)1,301,7531,301,787奥武島、瀬長島の削除に伴う修正
434沖縄島人口密度1,105.21,105.3奥武島、瀬長島の削除に伴う修正

またデータ項目の説明の内、5. 人口算出における詳細注記の(6) 熊本県の大矢野島と野牛島については

(6) 熊本県の大矢野島と野牛島
 人口を分離するための有効なデータ見つからず、両島の人口を大矢野島欄に一括表示。



(6) 熊本県の大矢野島と野牛島
 国勢調査の基本単位区人口に占めるゼンリン住宅地図記載の世帯数比から人口を推定

と修正することになります。

以上、よろしくお願いします。

【追記:鹿島の人口修正に伴い人口密度も要修正、ゼンリン住宅地図は2024年1月19日閲覧による】
[109852] 2024年 1月 14日(日)17:31:06【2】訂正年月日
【1】2024年 1月 14日(日)22:30:56
【2】2024年 1月 14日(日)22:33:45
YT さん
有人島リストの修正:名護市の奥武島の削除と一部島名表記の修正
[109437] オーナー グリグリさん

一通り確認していますが、訂正漏れ等ありましたらご指摘ください。

すみません。要修正箇所が幾つか見つかりました。なお今回の修正内容による十番勝負の結果への影響はありません。

まずは以前[109336]の投稿で、以下のように名護市の奥武島を有人認定してしまいましたが、これは私の早とちりのようでした。

さらに陸繋島の情報を色々調べたところ、沖縄県名護市の奥武島(奥武島はほかにもありますが、これは屋我地島と沖縄本土を結ぶ島)が国勢調査で有人(2020年国勢調査人口29人)であること、

しかしながら、綿貫堂 島旅とエスニックのブログというサイトを運営されており、実際に離島を数多く訪れてきたワタヌキモンという方とのやりとりの中で、名護市の奥武島について

奥武島 行きましたが、ほんと墓しかなく、どこに集落があるのだろうと疑問ですが謎ですね、猫はたくさんいますが

との返事を頂きました。実際に名護市の奥武島を訪れた方の貴重な証言です。あれ?と思い改めて国勢調査の基本単位区である名護市字真喜屋の一部[0360ー00020]の範囲を見直してみたところ・・・すみません。やらかしていました。名護市字真喜屋の一部[0360ー00020]は奥武島と本土を結ぶ羽地奥武橋の細い領域を通じて本土側と接続しており、本土側の集落を含んでいることを見落としておりました。『SHIMADAS』(2019年)や『新版 日本の島事典』(2022年)などでは、名護市の奥武島についていずれも「無人島」、「墓地のみ」と強調されており、google mapなどの衛星写真で見られる建物のようなものは全部墓地であったのでしょう。基本単位区名護市0360ー00020の人口はすべて本土側に居住していると考えらえれ、名護市奥武島の項目については削除をお願いします。これにともない沖縄島の人口も要修正となります。

このほか長崎県諫早市鹿島の2020年の人口が修正されていませんでした(九州の人口自体は修正後に対応していました)。また長崎県五島市の福江島、前小島の小地域区分がおかしくなっていました。

これに併せて、一部島名についてより公的、またはより一般的な表記(青ケ島→青ヶ島、頭ケ島→頭ヶ島、日ノ島→日島、島野浦島→島浦島)に修正したいと思います。


以下要修正に気付いた10点です。


1.29 青ケ島 (東京都 八丈支庁 青ケ島村)
青ケ島→青ヶ島に修正(「ケ」を「ヶ」に修正)
青ケ島村→青ヶ島村に修正(「ケ」を「ヶ」に修正)
「青ケ島」を採用しているのは2021離島統計年報のみで、SHIMADAS(2019年)、新版 日本の島事典(2022年)、国土地理院地図、国土地理院面積調、日本歴史地名体系は「青ヶ島」を採用しています。そもそも国勢調査報告書に記載の自治体名としても「青ヶ島」であり、「青ヶ島」の方がより公的かつ標準的な名称といえます。

2.292.鹿島 (長崎県 諫早市 (多良見町船津伊木力舟津の一部 [7270-27010]の一部))
2020年の人口を「6」から「7」に修正。
[109381][109412][109438]などの修正案で示したように、こちらはritokeiの情報により2020年国調人口を7人で確定としました。九州の人口修正値には織り込み済みです。

3.301.頭ケ島 (長崎県 新上五島町 (友住郷の一部 [0330-14010]))
頭ケ島→頭ヶ島に修正(「ケ」を「ヶ」に修正)
「頭ケ島」を採用しているのは2021離島統計年報、新版 角川日本地名大辞典、長崎県統計年鑑(昭和34年、昭和36年~昭和37年、昭和54年~昭和55年、昭和57年、令和元年以降)で、「頭ヶ島」を採用しているのはSHIMADAS(2019年)、新版 日本の島事典(2022年)、国土地理院地図、国土地理院面積調、日本歴史地名体系、長崎県統計書(昭和30年、昭和35年、昭和53年、昭和56年、昭和58年~昭和59年)で、「頭島」を採用しているのは長崎県統計年鑑(昭和27年~昭和28年、昭和38年~昭和52年、昭和63年~平成28年)で、「頭ガ島」を採用しているのは長崎県統計年鑑(昭和29年)です。このように長崎県統計年鑑では過去に4通りの書き方(頭ヶ島、頭ケ島、頭ガ島、頭島)をしており、もはやどれが一般なのか不明ですが、SHIMADASを始め、その他の文献に関しては「頭ヶ島」を採用している方が多く標準的に見えるので、「頭ヶ島」に変更します。

4.306 日ノ島 (長崎県 新上五島町 (日島郷))
日ノ島→日島に修正(「ノ」を削除)
「日ノ島」を採用しているのは2021離島統計年報、長崎県統計年鑑(昭和41年~平成28年)、で、「日島」を採用しているのはSHIMADAS(2019年)、新版 日本の島事典(2022年)、国土地理院地図、国土地理院面積調、長崎県統計年鑑(昭和27年~昭和40年、令和元年以降)、日本歴史地名体系です。新版 角川日本地名大辞典では両方の見出しあり。また国勢調査小地域統計に記載の大字・町名は「日島郷」です。「日ノ島」表記は十分使われているものですが、かつて「日島村」が存在したように、「日島」表記の方が行政面からもより公的、標準的に見えるので変更します。

5.300.中通島 (長崎県 新上五島町 (新上五島町:頭ケ島,桐ノ小島,若松島,漁生浦島,有福島,日ノ島を除く))
市区町村 (小地域区分)を「新上五島町 (新上五島町:頭ケ島,桐ノ小島,若松島,漁生浦島,有福島,日ノ島を除く)」から「新上五島町 (新上五島町:頭ヶ島,桐ノ小島,若松島,漁生浦島,有福島,日島を除く))」と修正
「頭ケ島」→「頭ヶ島」、「日ノ島」→「日島」の修正に伴うものです。

6.312.福江島 (長崎県 五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く))
市区町村 (小地域区分)を「五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く)」から「五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,前小島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く)」と修正し、除外項目に「前小島」を追加する。
すみません。次の前小島とともに、小地域区分の表記が間違っていることを把握していましたが、[109381][109412][109438]などの修正案ではうっかり修正前の状態を修正案としてコピペしていました。小地域区分に「前小島」を追加します。

7.313.前小島 (長崎県 五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く))
市区町村 (小地域区分)を「五島市 (奈留町,久賀島,蕨小島,椛島,赤島,黄島,黒島,島山島,嵯峨島を除く)」から「五島市 (岐宿町河務の一部 [1370-10010の一部])」に修正
すみません。こちらも問題点を把握していましたが、[109381][109412][109438]などの修正案ではうっかり修正前の状態を修正案としてコピペしていました。前小島の小地域区分については、具体的な基本単位区番号を示したものに修正をお願いします。前小島自体は五島市の基本単位区1370-10010に内包されてしまっているので、結局人口はSHIMADAS出典の住基人口比からの推定として算出しています。

8.348.島野浦島 (宮崎県 延岡市 (島浦町))
島野浦島→島浦島に修正(「野」を削除)
「島野浦島」を採用しているのは2021離島統計年報、SHIMADAS(2019年)ですが、新版 日本の島事典(2022年)、国土地理院地図、国土地理院面積調、新版 角川日本地名大辞典では「島浦島」が採用されています。また国勢調査小地域統計の大字・町名でも「島浦町」と、「野」が排除されています。日本歴史地名体系では、明治の大合併前の近世村として「島野浦村」の項目がありますが、現在の延岡市の「島浦町」に対応するとしています。「島浦島」が現在の地名としては行政面からもより公的な呼称と考えらえれるので、「島浦島」に変更します。

9.391.奥武島 (沖縄県 名護市 (字真喜屋の一部 [0360ー00020]))
項目の削除
すみません、こちらは削除でお願いします。リストに載っている奥武島は他に久米島町と南城市にありますが、削除するのは名護市のものです。

10.435.沖縄島 (沖縄県)
2020年の人口を「1,335,704」から「1,335,733」に修正
2015年の人口を「1,301,753」から「1,301,787」に修正
奥武島を削除したことによる修正ですが、瀬長島(2015年4人)も加算されたままになっており、併せて修正となります。


以上、奥武島の削除とそれに伴う人口の修正(奥武島、沖縄島)、人口の修正忘れ(鹿島)、小地域区分の誤り(福江島、前小島)までで5箇所、島の名称の修正(青ヶ島、日島、頭ヶ島、島浦島)とそれに関わる小地域区分の修正(中通島)で5箇所、合計10箇所の修正箇所となります。

なお以下の3島は国土地理院地図ではいずれも「ヶ」が採用されていますが、国勢調査小地域統計の大字・町名、字・丁目名では「ケ」が採用されており、現状維持にします。国土地院地図は、現状ではすべての「ケ」を「ヶ」に一括変換しているだけのようにみえます。

67.瀬戸ケ島 (島根県 浜田市 (瀬戸ケ島町 [0020-00010~000020]))
160.竹ケ島 (徳島県 海陽町 (大字宍喰浦字竹ケ島の一部 [0220-00260]の一部))
222.竹ケ島 (愛媛県 宇和島市 (津島町竹ケ島))

また以下の2島についても島名を現状維持とします。

318 嵯峨島 (長崎県 五島市 (三井楽町嵯峨島))
「嵯峨島」を採用しているのは2021離島統計年報、長崎県統計年鑑(昭和27年~昭和37年、昭和40年~昭和47年、昭和53年~昭和55年、平成20年~平成28年)、新版 角川地名辞典、国勢調査記載の字・丁目名で、「嵯峨ノ島」を採用しているのはSHIMADAS(2019年)、新版 日本の島事典(2022年)、長崎県統計年鑑(昭和48年~昭和52年、昭和56年~平成19年、令和元年以降)、国土地理院地図、国土地理院面積調で、「嵯峨の島」を採用しているのは長崎県統計年鑑(昭和38年~昭和39年)です。また日本歴史地名体系では「嵯峨島村」の項目があります。国土地理院面積調で「嵯峨ノ島」が採用されているので悩みましたが、国勢調査小地域統計の字・丁目名で「嵯峨島」が採用されている点を優先的に考慮し、ここでは「嵯峨島」の方がより公的な記述であるとして現状維持とします。
425.嘉弥真島 (沖縄県 竹富町 (字小浜の一部 [0090-00010]の一部))
『嘉弥真島』が採用されているのは新版 日本の島事典(2022年)、2021離島統計年報、SHIMADAS(2019年)、沖縄県離島関係資料、新版 角川地名辞典、日本歴史地名体系で、唯一国土地理院地図のみが「加屋真島」を採用しているようです。「嘉弥真島」の方が標準的に見えるので現状維持にします。基本的に新版 日本の島事典(2022年)は国土地理院地図の表記に従っていますが、「嘉弥真島」に限っては国土地理院地図の表記を採用していません。国土地理院地図の表記が必ずしもより一般的ではないし、行政で公的に使われている地名表記にも必ずしも従ってはないといえます。

また以下の2島は消極的理由で現状維持とします。

275.竹ノ島 (長崎県 西海市 (西彼町 (大串郷の一部 [0220-24010]の一部)))
「竹島」を採用しているのは、新版 日本の島事典(2022年)、2021離島統計年報、長崎県統計年鑑(昭和27年~昭和39年、平成19年~平成28年)、国土地理院地図、日本歴史地名体系で、「竹ノ島」を採用しているのはSHIMADAS(2019年)、新版 角川日本地名大辞典で、「竹の島」を採用しているのが長崎県統計書(昭和40年~平成18年)です。「竹島」の使用例の方がやや多いようにも見えますが、島根県の竹島とも被りますし、SHIMADAS等で採用されている通りの現状維持とします。
162.沖之島 (香川県 土庄町 (小江の一部 [0130-02010]))
「沖島」を採用しているのは、国土地理院地図、新版 日本の島事典(2022年)、香川県統計年鑑(平成29年以前、現在は1km2未満表記なし)で、「沖之島」を採用しているのは2021離島統計年報、SHIMADAS(2019年)、新版 角川地名辞典です。どっちがより使用例が多いか微妙ですので、消極的な理由によりSHIMADAS等で採用されている通りの現状維持とします。

以上、島の名称としては、国勢調査や国勢調査小地域統計などに記載のものを最優先とし(青ヶ島、瀬戸ケ島、竹ケ島、竹ケ島、日島、嵯峨島)、それ以外についてははっきり慣用的な使用がある場合はそれを優先し(頭ヶ島、嘉弥真島)、そうでないもについては現状維持としました(沖之島、竹ノ島)。結果島名に関しては、国勢調査採用のもの>SHIMADAS>その他という序列になりました。

なおワタヌキモンさんの指摘により、民家があって有人島である可能性がある複数の陸繋島(萩市の平嶋西海市のイガ島(おそらく前小島)西海市の小島大(おそらく細島))の情報を頂きましたが、それについては稿を改めてまとめたいと思います。

【誤字修正、小島小→小島大】
[109574] 2024年 1月 2日(火)14:53:50YT さん
十番勝負
本年もよろしくお願いします。正月早々、舳倉島の被害状況が心配です。

問十:呉市

普段は十番勝負に参加しないのですが、なんとなく今回は参加しないといけないような気がしまして
[109453] 2023年 12月 29日(金)11:54:28YT さん
Re^2:追加修正について
[109441] オーナー グリグリさん

分かりやすく抽出していただきありがとうございました。更新しましたのでご確認をよろしくお願いいたします。

わざわざ更新をありがとうございます。データも一通り確認しました。すみませんが以下の一点だけ修正をお願いします。

111 倉橋島 の注で鹿老渡島との間の開削水路を「堀切水路」と記述しましたが、これはネット上の個人のブログなどで確認できる呼称に過ぎず、こちらを「鹿老渡瀬戸」への修正をお願いします。鹿老渡瀬戸というのも『広島県史』でしか確認できていませんが、堀切水路ですと場所の絞り込みが困難ですので(一応堀切橋は正式名化はしてはいますが)。

なお人工島のリストを別途作成しようとしてますが、こちらが予想外に困難です。新版 日本の島辞典でも幾つかリストされていますが、元々島ではなかったものを水路を掘って島化した場合はどうするのか(たとえば兵庫港は新版 日本の島辞典には載っていません)、公式に島名称が与えられていても、実際には単なる中洲だったり、川から水路を掘って島化したものはどうするのか(たとえば新潟島は島の基準から大分離れますが、地元自治体は島扱いしてます)等々例外がありすぎて困っています。
[109440] 2023年 12月 26日(火)23:49:59【1】訂正年月日
【1】2023年 12月 27日(水)01:35:12
YT さん
追加修正について
[109437] オーナー グリグリさん

日本の有人島一覧(更新しました)
YT さん、[109412]および[109430]を日本の有人島一覧に反映しました。一通り確認していますが、訂正漏れ等ありましたらご指摘ください。なお、長崎県南串島の人口密度は、104.1人ではなく、112.3人が正しい値だと思います。

すみません。ちょうどタイミング悪く投稿してしましました。

修正して頂きたいのは以下の3点です。【追記:面積を再チェックしていて3点に増えました】

1.219の日振島の注:
「1872年開削の堺の浜の堀切により南(108人/1.42km2)と北(138人/2.32km2)に分離」と、せっかくなので開削年の西暦を追加し、水路の名称を「堺の浜の掘切」にする。

2.247の対馬島の注:
「1671年開削の大船越瀬戸と1900年開削の万関瀬戸により対馬上島(12,159人/441.01km2),対馬下島(15,488人/247.01km2),その他(727人/7.72km2)に分離」と、最後の「分割」を「分離」に変更する。(他の文章と統一)

3.272の大島(長崎県佐世保市)の面積と人口密度(【追加訂正】):
面積を0.51→0.52 km2、人口密度を758.8→744.2人/km2に訂正

新版 日本の島事典の第III部 島嶼県別統計の方で大毛島・高島や有福島・日島・漁生浦島を単一の島扱いにしている問題は、とりあえずそれぞれ水門、潮通し水路の解釈次第で独立した島とみなせるということで解決しており、特に表には加えなくて良いです。
[109438] 2023年 12月 26日(火)23:19:56【2】訂正年月日
【1】2023年 12月 26日(火)23:24:58
【2】2023年 12月 27日(水)10:35:49
YT さん
日振島の堀切の年代、そして[109412][109430]の再修正版
[109412]

『北宇和郡町村誌 その2』(2011年:『日振島村誌』(1910年)を収録)を閲覧しましたが、堀切水路と堺の浜の水路の完成年に関する情報は得られませんでした。

田中皓正.『日振島の昭和史』(1997年)を閲覧したところ、本書の129ページに以下の内容が書かれていました。これにより、日振島の堺の浜の堀切が作られたのが明治5年(1872年)であることが確定しました。

 喜路部落からの通学路は、比較的平坦であったが、ただ一つ「堺の浜」と呼ばれるところが難所となることがしばしばあった。「堺の浜」は喜路部落のある島と明海、能登のある島をつなぐ形になっていて、宇和海と豊後水道を見ることができ、昭和初期までは明海部落の小舟は、満潮時にここを通って豊後水道側で漁ができるように運河の役割をしたので、ここには橋がかかっていた。(明治五年に堀切にした)
 このため強風をさえぎるものがなく、台風がくると橋が流されて通学できなくなった。前述の昭和十八年の台風の大波に下校中の生徒がさらわれて、海中に流され一名死亡するという惨事があったのもここである。

なおこの通学路が作られたのはどうも昭和2年(1927年)前後のようです。『遍路』(1934年)という書籍(昭和4年(1929年)の記事の再録)で、本島出身の森岡天涯という人が、昭和2年の学校統合のために奔走し、この人の働きかけで島の三集落を結ぶ通学路・産業道路が出きたようです。

百戸位づつしかない三部落がそれぞれ貧弱な小学教場を持っている。一ヶ所に纏めて充実した学校にせよという。あらゆる反対妨害と戦って終に一ヶ所に合併される。児童の登校に便し部落相互の融和親交をはかるため、戸主一人に三日づつ奉仕して三里の道路をつける事になったが、沿道の地主はみな土地を無代で提供する。青年団在郷軍人までみな弁当代を辞退して土工にかかる、三年計画の道路が僅か二か月に竣工した。

また『離島の現況 第6 (日振島,戸島,沖の島,馬渡島,小川島) (離島振興資料 ; 第7輯) 』(1955年)によると

喜路部落から明海部落に通ずる村道幹線であって、産業道路並びに通学道路としての有利性と交通の利便をうながすものである。特に50mの地点は橋築を必要とし、現在木橋をかけているが満潮時風波の高い時は交通杜絶となるので永久橋築の架設を行おうとするものである。

以上を総合すると、明治5年(1872年)に日振島の堺の浜に堀切が作られました。昭和2年(1927年)前後に通学路として初めて道路が作られ、堀切には木橋が架けられましたが、よく流される状況が戦後まで続きます。やがて1960年代以降にコンクリートの県道が作られ、橋もコンクリート製になった、ということのようです。残念ながら戦後の道路の舗装についての情報は、上の『日振島の昭和史』には載っていませんでした。

改めて[109412][109430]の修正案を以下にまとめます。とりあえず日振島の水路については「堀切」以上の正式名が見当たらないので、「堺の浜の堀切」とします。また鹿老渡お堀切水路の方も、結局印刷された本で「堀切水路」と記述しているものは存在しないので、こちらも「鹿老渡の堀切」と記述することにします(【訂正:広島県史を読み返したら、「鹿老渡瀬戸」が使われていました】)。これで長島、倉橋島、日振島、対馬島の4島の水路がすべて人工のものであることが確定しました。

以上のほか、大根島・江島の中海堤防道路、沖縄本島・瀬長島の瀬長島海中道路、有福島・日島・漁生浦島の堤防道路、大毛島・高島のあいの水尾川水門と鯔越水門の情報を追加しました。

(開く)追加修正箇所リスト

また、データ項目の説明の内、1・2・5・7の修正案です。

1. 国土地理院が規定する「島」
国土地理院が規定する「島」は、周囲長0.1km以上の海岸線で囲われた自然島であり、人工島は島とはみなされない。したがって関空、神戸ポートアイランド、東京湾平和島、令和島、お台場などは本州島の一部とされる。また国土地理院が規定する「海岸線」は、満潮時の「水涯線」を表し、神奈川県藤沢市の江の島のように、干潮時には接続していても満潮時には分離する場合には、独立の島として扱う。

2. 対象とした有人島(島名欄背景色の説明)
    離島振興法等指定離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版
    法律指定外離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版)
    上記以外:新版 日本の島事典 (2022年), SHIMADAS (2019年), ritokei (NPO法人離島経済新聞社)などに掲載
    北海道、本州、四国、九州、沖縄島(人口は差分で計算)
(1) 離島振興法等指定離島のうち、長崎県対馬市の赤島と泊島は埋め立てにより独立した島ではなくなっており、本表では一個の島として扱う。
(2) 法律指定外離島のうち、島根県松江市の田島(大根島と接続)、香川県坂出市の瀬居島と沙弥島(四国本土と接続)、長崎県長崎市の香焼島(九州本と接続)などは、埋め立てにより独立した島ではなくなった地域として、本表からは除外。また法律指定外離島のうち、島根県松江市の大根島と江島は埋め立てた道路(中海堤防道路)により接続しており、本表では一個の島として扱う。
(3) SHIMADASに掲載の有人離島のうち、北海道江差町の鴎島(埋め立てにより北海道本土と接続)も同様の理由により本表から除外。
(4) ritokeiに掲載の有人離島のうち、沖縄県豊美城市の瀬長島(埋め立てた道路(瀬長島海中道路)により沖縄本島と接続)も同様の理由により本表から除外。また沖縄県竹富町の外離島は、平成27年以降の国勢調査や住民基本台帳登録で無人化しているので除外。
(5) 新版 日本の島事典の「第III部 島嶼県別統計(データ編)」に掲載の有人の自然島のうち、愛媛県今治市の美濃島・家ノ島も、国勢調査で長らく無人化しているので除外。なお本書で無人名付の自然島として扱われている神奈川県横浜市金沢区の野島については、開削水路で分離した有人の人工島として除外。
(6) 琵琶湖の沖島、中海の大根島・江島などの湖の有人島は、国土地理院の規定では島ではないが、法令上離島振興法指定離島、あるいは本土との架橋の完成により指定解除を受けた島として離島統計年報に記載があり、本リストに含めている。ただし、琵琶湖や中海は本州の面積に含まれており、沖島、大根島・江島の人口も本州の人口に含まれる。
(7) 岡山県瀬戸内市の長島、広島県呉市の倉橋島、愛媛県宇和島市の日振島、長崎県対馬市の対馬島は、開削水路で分離されているが、自然島として合算した値を示す。

5. 人口算出における詳細注記
(1) 四国本土と架橋している徳島県海陽町の竹ケ島 / 高知県須崎市の中ノ島、戸島
 国勢調査の基本単位区では本土と分離できないが、基本単位区に占める人口比など(竹ケ島は2020年直近の住基、中ノ島は2010年国調、戸島はWeb情報)から人口を推定。四国本土の人口は正確ではないが誤差は±10人程度と推察。
(2) 九州本土と架橋している長崎県西海市の竹ノ島、南串島 / 大分県臼杵市の黒島
 国勢調査の基本単位区では本土と分離できないが、基本単位区に占める人口比(竹ノ島、前島、鹿島、黒島は2015年国調、南串島は2010年国調)から人口を推定。九州本土の人口は正確ではないが誤差は±10人程度と推察。
(3) 三重県志摩市の賢島と横山島、岡山県瀬戸内島の前島と黒島
 国勢調査の基本単位区人口とWeb情報から人口を推定。
(4) 長崎県佐世保市の前島と鼕泊島
 国勢調査の基本単位区に占める人口比(2015年国調)から人口を推定。
(5) 長崎県五島市の福江島と前小島、熊本県天草市の御所浦島と前島、沖縄県竹富町の小浜島と嘉弥真島、新城島上地と新城島下地、西表島と由布島
 国勢調査の基本単位区に占める人口比など(2020年直近の住基)から人口を推定。
(6) 熊本県の大矢野島と野牛島
 人口を分離するための有効なデータ見つからず、両島の人口を大矢野島欄に一括表示。

7. 人口密度データ
(1) 2020年 (令和2年) の人口を元に計算。

多分、今度こそ今回の投稿が大幅な改定案の最終となると思います・・・

【追記】[109437] オーナーグリグリさん

すみません。タッチの差で投稿が前後してしまいました。人口密度は指摘の通りです。多分現状のもので問題はありません。改めて確認しますが、有福島・日島・漁生浦島、大毛島・高島の注は追加する必要はないでしょう。
[109430] 2023年 12月 25日(月)18:05:43【7】訂正年月日
【1】2023年 12月 25日(月)18:30:40
【2】2023年 12月 25日(月)23:08:47
【3】2023年 12月 25日(月)23:20:15
【4】2023年 12月 26日(火)11:08:53
【5】2023年 12月 26日(火)11:19:35
【6】2023年 12月 26日(火)11:29:59
【7】2023年 12月 26日(火)15:07:38
YT さん
大根島・江島、泊島・赤島の接続問題
[109412]で瀬長島を沖縄本島と合算する案を示しましたが、他にも問題のある島があります。例えば大根島と江島、有福島と日島と漁生浦島は、沖縄本島~瀬長島と同様に埋め立てられた(あるいは国土地理院地図で埋め立てられたように見える)道路で接続していますが、国土地理院の面積調では前者は合算されているのに対し、後者は分割されています。今回[109412]とは別に、大根島・江島、泊島・赤島を同一の島として扱う修正案をまとめます。

【大根島・江島】国土地理院の面積調では、大根島・江島として合計6.74 km2の面積が示されています。実際に国土地位院の地図google mapのストリートビューを見ると、両者は完全に埋め立てられた道路によって結ばれているように見えます。国土地理院の判断通り、両者を同一の島として扱った場合の修正案を後に示します。

【赤島・泊島】赤島・泊島は合計しても1 km2未満の島ですので、国土地理院の面積調には未掲載です。一方2021離島統計年報、ritokeiでは個別の島として扱われているのに対し、SHIMADAS、新版 日本の島事典(0.617764km2)、日本の島へいこう離島百貨では全部埋め立てられて接続した島として扱われています。国土地理院の地図google mapのストリートビューを見ると、両者は完全に埋め立てられています。ただし離島振興法で独立した島として地位を与えられていることを重視するのであれば、それぞれ別個の島という扱いをキープすることになります。

【有福島・日島・漁生浦島】新版 日本の島事典「第III部 島嶼県別統計(データ編)」では、有福島・日島・漁生浦島として単一の島扱いされています(4.850641km2)。実際国土地理院の地図では埋められた道路として描かれています。一方Google mapでは、有福島~漁生浦島間のこの位置に切れ目があります・・・が、ストリートビューでは分かりません。遠くから見ても、切れ目があるようには見えません。またgoogle mapでは、有福島~日島間の間は埋め立てられていないように描かれています・・・がストリートビューは、橋上には設定されていません。遠くから見た場合はよくわかりません。マピオンの地図でも埋め立てられていないように描かれており、google mapの地図はこれに従っているのでしょうか。

もう少し資料を集めてみたところ、長崎新聞の記事に写真と映像がありました。映像を見ると、まず漁生浦島と有福島を結ぶ堤防道路一ヶ所に確かに水流があり、地図の通りに水路は間違いなくありそうです。こちらの写真は「日島」で撮影とありますが、漁生浦島と有福島を結ぶ該当部分のようす。次に有福島と日島を結ぶ北防波堤の方を見ると、一応護岸ブロックは2か所空いており、堤防道路の下にも2か所穴があいており、こちらは地図とは実態が大分違いますが、一応水路が2か所ありそうです。新聞の説明によると、防波堤内部に暗渠があり、海水が内と外で入れ替わると書かれていますが、google mapの衛星写真だと、2か所の水路の穴からの水流を確認できます。

さらに別の資料を探したところ、古本勝弘・有山 淳・大石祐樹・夛田彰秀, 「上五島・有福湾に設置された潮通し水路の海水交換機能」 (長崎大学工学部研究報告, 38巻 (71号), pp. 40-46 (2008年))と題される論文、及び関連する論文(後述)を見つけました。どうやらこれら3つの島を結ぶ堤防道路は1975年までに設置され、南防波堤と北防波堤は1979年までに完成されたものです。そして北防波堤側の堤防道路は当初から2m四方の潮通し孔が2箇所あけられていましたが、南防波堤側は閉鎖されており、赤潮対策として後から2008年に南防波堤側に潮通し水路が開けられたようです。つまり国土地理院の地図は間違いではないが、南防波堤・北防波堤側の堤防道路には共に潮通し水路が掘られており、これを分離しているとみなすかどうかで独立した島とみなすかどうかにつながります。まあ事実としては、国土地理院の面積調では、有福島(2.97 km2)、漁生浦島(1.37km2)に別個の島として面積が与えられ、2021統計年報、SHIMADAS、新版 日本の島事典の「第I部 解説編」でも同様です。議論が分かれるところですが、これに関しては国土地理院の面積調とgoogle map、マピオン、その他映像の情報に従い、別個の島として扱います。

【大毛島・高島】新版 日本の島事典「第III部 島嶼県別統計(データ編)」では、単一の島扱いされています(10.358107 km2)。国土地理院の地図を見ると、南西北東に水門(それぞれあいの水尾川水門鯔越水門(いなこしすいもん)と呼ぶようです)があり、google mapのストリートビューでも南西北東に水門を確認できます。これをコンクリートの埋め立てで接続しているとみなす人もいるかも知れませんが、まあ橋の一種と考えて問題はないでしょう。実際国土地理院の面積調では、大毛島(7.31 km2)、高島(2.63km2)に別個の島として面積が与えられています。よってこれに関しては分離して扱います。

以上まとめると、[109381]に対して以下の変更点を追加となります。離島振興法での指定を重視するのであれば、赤島と泊島は別の島ということで現状維持となります。ただ赤島・泊島はどうみても埋め立てで完全に接続されています。大根島・江島は、沖縄本島・瀬長島と同レベルで、埋め立てられた道路による接続です。有福島・日島・漁生浦島は1975年に堤防道路で接続されましたが、有福島~日島側には当初から潮通し孔が二つ掘られ、さらに2008年に有福島~漁生浦島側にはより大きい潮通し水路が掘られ
たようです。微妙なところですが、それぞれ別個の島として扱うのが妥当とする根拠となります(一個の島として扱うべきとする主張にも一定の根拠にもなりえますが)。また大毛島・高島は2つの水門が存在し、こちらも微妙なところですが、別個の島として扱うのが妥当とする根拠になります(こちらも一個の島として扱うべきとする主張にも一定の根拠にもなりえます)。

#島名都道府県市区町村 (小地域区分)人口
(2020年)
人口
(2015年)
面積
(km2)
人口密度
(人/km2)
変更点
66+67*大根島・江島島根県松江市 (八束町)3.7933,8426.74562.8大根島(3,123人/5.15km2)と江島(670人/1.20km2)は埋め立てられた道路で接続数字を合算、注追加、小地域区分修正
248+249赤島・泊島長崎県対馬市 (美津島町鴨居瀬の一部 [0600-00080~00090])34430.6254.8赤島(25人/0.51km2)と泊島(9人/0.11km2)は埋め立てにより接続数字を合算、小地域区分と注修正

また[109412]に示した「2. 対象とした有人島(島名欄背景色の説明)」の説明内容は、以下のように修正となります。

2. 対象とした有人島(島名欄背景色の説明)
    離島振興法等指定離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版
    法律指定外離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版)
    上記以外:新版 日本の島事典 (2022年), SHIMADAS (2019年), ritokei (NPO法人離島経済新聞社)などに掲載
    北海道、本州、四国、九州、沖縄島(人口は差分で計算)
(1) 離島振興法等指定離島のうち、長崎県対馬市の赤島と泊島は埋め立てにより独立した島ではなくなっており、本表では一個の島として扱う。
(2) 法律指定外離島のうち、島根県松江市の田島(大根島と接続)、香川県坂出市の瀬居島と沙弥島(四国本土と接続)、長崎県長崎市の香焼島(九州本と接続)などは、埋め立てにより独立した島ではなくなった地域として、本表からは除外。また法律指定外離島のうち、島根県松江市の大根島と江島は埋め立てた道路(中海堤防道路)で接続しており、本表では一個の島として扱う。
(3) SHIMADASに掲載の有人離島のうち、北海道江差町の鴎島(北海道本土と埋め立てにより接続)も同様の理由により本表から除外。
(4) ritokeiに掲載の有人離島のうち、沖縄県豊美城市の瀬長島(沖縄本島と埋め立てた道路(瀬長島海中道路)により接続)も同様の理由により本表から除外。また沖縄県竹富町の外離島は、平成27年以降の国勢調査や住民基本台帳登録で無人化しているので除外。
(5) 新版 日本の島事典の「第III部 島嶼県別統計(データ編)」に掲載の有人の自然島のうち、愛媛県今治市の美濃島・家ノ島も、国勢調査で長らく無人化しているので除外。なお本書で無人名付の自然島として扱われている神奈川県横浜市金沢区の野島については、開削水路で分離した有人の人工島として除外。
(6) 琵琶湖の沖島、中海の大根島・江島などの湖の有人島は、国土地理院の規定では島ではないが、法令上離島振興法指定離島、あるいは本土との架橋の完成により指定解除を受けた島として離島統計年報に記載があり、本リストに含めている。ただし、琵琶湖や中海は本州の面積に含まれており、沖島、大根島・江島の人口も本州の人口に含まれる。
(7) 岡山県瀬戸内市の長島、広島県呉市の倉橋島、愛媛県宇和島市の日振島、長崎県対馬市の対馬島は、開削水路で分割されているが、自然島として合算した値を示す。


【追記】古本勝弘・猶木昌史・多田彰秀・古賀恵美子・大田元, 「長崎県五島・有福湾における「潮通し」設置による海水交換促進」(海岸工学論文集, 52巻, pp. 1131-1135 (2005年))によると

①(=北防波堤の堤防道路)には2m四方の潮通し孔が2箇所あけられているが,同湾は閉鎖性が高く海水交換が悪い状況である.

とあり、有福島~日島側の北防波堤の道路には完成当初から2つの潮通し水路が存在したようです。これにより上の文章の関連部分を修正しました。
[109412] 2023年 12月 22日(金)16:33:19【13】訂正年月日
【1】2023年 12月 22日(金)20:04:29
【2】2023年 12月 22日(金)20:22:53
【3】2023年 12月 22日(金)20:29:57
【4】2023年 12月 22日(金)21:21:43
【5】2023年 12月 23日(土)02:07:13
【6】2023年 12月 23日(土)02:40:27
【7】2023年 12月 23日(土)03:39:56
【8】2023年 12月 23日(土)03:58:03
【9】2023年 12月 23日(土)06:08:07
【10】2023年 12月 23日(土)11:09:01
【11】2023年 12月 23日(土)11:14:36
【12】2023年 12月 23日(土)13:11:28
【13】2023年 12月 23日(土)15:39:41
YT さん
瀬戸ケ島・宇品島の追加、野島・弁天島・蕨島の追加中止、瀬長島削除と注の見直し+鹿老渡の堀切水路の追記
[109381][109392][109393][109396][109402]のまとめと、[109381]の追加修正箇所リストの修正版です。

神奈川県横浜市金沢区の野島(理由:[109402]人工島と見做す方が妥当のため)、静岡県浜松市西区・湖西市の弁天島(理由:[109402]人工島と見做す方が妥当のため)、鹿児島県出水市の蕨島(理由:[109392]九州本土と埋め立てにより接続しているため)の追記は中止、沖縄県豊美城市の瀬長島は有人島リストから削除(理由:[109393]沖縄本島と埋め立てにより接続しているため)で、新たに追加されるのは、島根県浜田市の瀬戸ケ島と広島県広島市南の宇品島です。

(開く)追加修正箇所リスト

データ項目の説明の内

1. 国土地理院が規定する「島」
国土地理院が規定する「島」は、周囲長0.1km以上の海岸線で囲われた自然島であり、人工島は島とはみなされない。したがって関空、神戸ポートアイランド、東京湾平和島、令和島、お台場などは本州島の一部とされる

については、島の定義に、海岸線についての説明を加えることを提案します。

1. 国土地理院が規定する「島」
国土地理院が規定する「島」は、周囲長0.1km以上の海岸線で囲われた自然島であり、人工島は島とはみなされない。したがって関空、神戸ポートアイランド、東京湾平和島、令和島、お台場などは本州島の一部とされる。また国土地理院が規定する「海岸線」は、満潮時の「水涯線」を表し、神奈川県藤沢市の江の島のように、干潮時には接続していても満潮時には分離する場合には、独立の島として扱う。

また

2. 対象とした有人島(島名欄背景色の説明)
    離島振興法等指定離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版)
    法律指定外離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版)
    上記以外:SHIMADAS (2019年)などに掲載
    北海道、本州、四国、九州、沖縄島(人口は差分で計算)
(1) 法律指定外離島のうち、島根県松江市の田島(大根島に接続)、香川県坂出市の瀬居島と沙弥島(四国本土に接続)、長崎県長崎市の香焼島(九州本土に接続)などは、ほぼ完全な埋め立てで独立した島ではなくなった地域として、本表からは除外
(2) SHIMADASに掲載の有人離島のうち、北海道檜山郡江差町の鴎島も同様の理由により本表から除外
(3) 琵琶湖に浮かぶ沖島は、国土地理院の規定では島ではないが、法令上離島振興法等指定離島となっておりリストに含めている。ただし、琵琶湖は本州の面積に含まれており、沖島の人口も本州の人口に含めている。

の修正案は以下の通りです。参考文献として新版 日本の島事典 (2022年)とウェブ情報のritokei (NPO法人離島経済新聞社)を明示し、ritokei掲載の瀬長島、外離島の話題を追加し、湖の島として中海の大根島・江島の話題を追加します。【追記:美濃島・家ノ島、野島の話題を追加】郡名は表に合わせて削除。【追記:(6)を増やしました。対馬についてはネット上にいくらでも情報が転がっていますが、岡山県瀬戸内市の長島の「船越水路」については、例えば『愛生 昭和41年5月号』(自宅での閲覧には国会図書館への登録が必要)に詳しい経緯が書かれています。今回鹿老渡の堀切水路の具体的な開削年(再開削)の情報が増えました。】

2. 対象とした有人島(島名欄背景色の説明)
    離島振興法等指定離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版
    法律指定外離島(2021 離島統計年報 CD-ROM版)
    上記以外:新版 日本の島事典 (2022年), SHIMADAS (2019年), ritokei (NPO法人離島経済新聞社)などに掲載
    北海道、本州、四国、九州、沖縄島(人口は差分で計算)
(1) 法律指定外離島のうち、島根県松江市の田島(大根島と接続)、香川県坂出市の瀬居島と沙弥島(四国本土と接続)、長崎県長崎市の香焼島(九州本と接続)などは、埋め立てにより独立した島ではなくなった地域として、本表からは除外。
(2) SHIMADASに掲載の有人離島のうち、北海道江差町の鴎島(北海道本土と埋め立てにより接続)も同様の理由により本表から除外。
(3) ritokeiに掲載の有人離島のうち、沖縄県豊美城市の瀬長島(沖縄本島と埋め立てた道路により接続)も同様の理由により本表から除外。また沖縄県竹富町の外離島は、平成27年以降の国勢調査や住民基本台帳登録で無人化しているので除外。
(4) 新版 日本の島事典の「第III部 島嶼県別統計(データ編)」に掲載の有人の自然島のうち、愛媛県今治市の美濃島・家ノ島も、国勢調査で長らく無人化しているので除外。なお本書で無人名付の自然島として扱われている神奈川県横浜市金沢区の野島については、開削水路で分離した有人の人工島として除外。
(5) 琵琶湖の沖島、中海の大根島、江島などの湖の有人島は、国土地理院の規定では島ではないが、法令上離島振興法指定離島、あるいは本土との架橋の完成により指定解除を受けた島として離島統計年報に記載があり、本リストに含めている。ただし、琵琶湖や中海は本州の面積に含まれており、沖島、大根島、江島の人口も本州の人口に含まれる。
(6) 岡山県瀬戸内市の長島、広島県呉市の倉橋島、愛媛県宇和島市の日振島、長崎県対馬市の対馬島は、開削水路で分割されているが、自然島として合算した値を示す。

3. 人口データと4. 市区町村欄の注記(マウスオーバー/タップで詳細表示)および 関連情報へのリンクには変更はなく、

5. 人口算出における詳細注記
(1) 高知県須崎市の中ノ島、戸島
 本土と分離できないため人口を推定。四国の人口は正確ではないが誤差は±10人程度と推察。
(2) 長崎県西海市の竹ノ島、南串島 / 西彼杵郡時津町の前島 / 諫早市の鹿島 / 大分県臼杵市の黒島
 国勢調査の基本単位区では本土と分離できないが、離島統計年報に国勢調査の基本単位区をさらに分割した数字あり(竹ノ島、前島、鹿島、黒島は2015年国調、南串島は2010年国勢調査ベース)。基本単位区に占める人口比から人口を推定。九州の人口は正確ではないが誤差は±20人程度と推察。
(3) 長崎県南松浦郡新上五島町の中通島、桐ノ小島
 離島統計年報に2020年国勢調査の基本単位区をさらに分割した数字あり。
(4) 熊本県の大矢野島・野牛島
 人口を分離するための有効なデータ見つからず、両島の人口を大矢野島欄に一括表示。

の修正案は以下の通りです。2022離島統計年報のみならず、ritokeiや新版 日本の島事典などからも国勢調査人口の個々の確定値の情報が入手可能であり、そもそも中通島、桐ノ小島だけに限った話ではなく、ほかに脚注漏れの島が多々あるので(「~の一部」として基本単位区が分割されているのに国調人口が確定しているケースが該当)、これに関する説明を省きます。【追記:賢島+横山島、前島+黒島、前島+鼕泊島、福江島+前小島、御所浦島+前島、小浜島+嘉弥真島、新城島上地+新城島下地、西表島+由布島の算出方法の説明が抜けていたので追加し、説明文も大幅に改訂】

5. 人口算出における詳細注記
(1) 四国本土と架橋により接続している徳島県海陽町の竹ケ島 / 高知県須崎市の中ノ島、戸島
 国勢調査の基本単位区では本土と分離できないが、基本単位区に占める人口比など(竹ケ島は2020年直近の住基、中ノ島は2010年国調、戸島はWeb情報)から人口を推定。四国本土の人口は正確ではないが誤差は±10人程度と推察。
(2) 九州本土と架橋により接続している長崎県西海市の竹ノ島、南串島 / 大分県臼杵市の黒島
 国勢調査の基本単位区では本土と分離できないが、基本単位区に占める人口比(竹ノ島、前島、鹿島、黒島は2015年国調、南串島は2010年国調)から人口を推定。九州本土の人口は正確ではないが誤差は±10人程度と推察。
(3) 三重県志摩市の賢島と横山島、岡山県瀬戸内島の前島と黒島
 国勢調査の基本単位区人口とWeb情報から人口を推定。
(4) 長崎県佐世保市の前島と鼕泊島
 国勢調査の基本単位区に占める人口比(2015年国調)から人口を推定。
(5) 長崎県五島市の福江島と前小島、熊本県天草市の御所浦島と前島、沖縄県竹富町の小浜島と嘉弥真島、新城島上地と新城島下地、西表島と由布島
 国勢調査の基本単位区に占める人口比など(2020年直近の住基)から人口を推定。
(6) 熊本県の大矢野島と野牛島
 人口を分離するための有効なデータ見つからず、両島の人口を大矢野島欄に一括表示。

6. 面積データには変更がなく、

7. 人口密度データ
(1) 人口、面積ともに2020年 (令和2年) データがなければ2015年 (平成27年) 基準など得られたデータを使って計算

については、面積のデータが既に2015年基準でもないので、シンプルに以下のように変更します。

7. 人口密度データ
(1) 2020年 (令和2年) の人口を元に計算。

【鹿老渡の堀切水路に関する追記】:

[109402]

堀切水路が作られらた年代を絞るため、とりあえず、『海と人々のくらし / 倉橋町編』(2000年)には目を通しましたが、こちらには堀切水路に関する情報は掲載されていませんでした。残る文献として倉橋町編『倉橋町史 通史編』(2001年)がありますが、前述のようにこちらは閲覧には余計な手続きが必要です。

これに関して倉橋町編『倉橋町史 通史編』(2001年)、『北宇和郡町村誌 その2』(2011年:『日振島村誌』(1910年)を収録)を閲覧しましたが、堀切水路と堺の浜の水路の完成年に関する情報は得られませんでした。なお、[109402] の方で、堀切水路建設に出資したのは「林家」ではなくて「宮林家」などと書きましたが、「宮林家」は鹿老渡限定の綱元であるのに対し、倉橋島により影響力を持つ網元である「林家」(林三郎兵衛など)というのが別途存在したことが判明しました。実際に明治時代、宮林家などと連名での漁場に関する取り決めの書類が『倉橋町史 通史編』に収録されています。それとは別に、船大工として栄えた林家(宇和木屋)というのもありますが、堀切水路自体漁船がようやく通れる程度の幅しかないので、作ったのは船大工の林家ではないでしょう。よって個人ブログ

島の西南部である鹿老渡はもともと地続きですが倉橋島の網元である林家が私費で堀を切りました
江戸時代のことです
この堀切のお陰で船はショートカットできるようになり鹿老渡は発展したようです

の「倉橋島の網元である林家」の情報は正しそうです。

【鹿老渡の堀切水路に関する追記!】『広島県史 第壱編 地誌』の方でついに記述を見つけました!

鹿老渡の瀬戸 鹿老渡山の北にあり享保中山を削り、塹を鑿ちて小舟を通ず、俗に堀切と称す、天保中泥沙塡塞、舟路絶えしが、室尾の人林宇右衞門、工事を督して、浚渫し、安政六年より復舟路を開けり。

こちらの記述が正しいとすると、享保年間(1730年頃)に堀を作ったが、天保年間(1840年頃)に埋まったので、安政6年(1859年)に再び堀を作ったことになります。ただ鹿老渡の町割ができたのは享保15年(1730年)のことですが、その時に堀切まで作ったとするのは無理があります。というのは、鹿老渡自体は港町として整備されたのであるのに対し、堀切自体は漁師の船が通る程度の幅しかありませんし、1806年(文化3年)に鹿老渡を訪れた伊能忠敬の地図でも、文政8年(1825年)に完成した『芸藩通志』の文章でも地図でも、全く水路が描かれていないし、水路の記述がありません。よって安政6年(1859年)こそが実際に堀切が開削された年だと思われます。少なくとも再開削の年として間違いはないでしょう。

ネット上には「堀切水路」という言い回しが複数あるので、「堀切水路」という名称に統一します(さっき慌てて「鹿老渡堀切」などと書きましたが、『広島県史』を読みかえしたところ、そうは書いていませんでした。すみません)。「堀切水路」が完成したのは1859年として、上の脚注の中身も修正しました。


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