「づ・ず」の話題で盛り上がっていますが、私もここで一つ。
東武亀戸線に「東あずま」と言う駅があります。私が子供だった頃、「なぜ『東東』でないのか?」とこの不思議な駅名が気になっていました。確かに「東」は「あずま」とも読むけれど、「東東」ではちょっと変…というので「あずま」をかな書きにしたのか?、と。後になって、この辺りが昔「吾嬬町」と呼ばれ、その東側だからというのが駅名の由来らしい、とわかったのでした。でも、その頃には「吾嬬」の「嬬」は「群馬県嬬恋村」の「つま」だと知っていたので、「東あずま」ではおかしい、「東あづま」と書くのが正しいのでは、と思ったのでした(同じ内容を
こちらの『鉄』系ブログに2年前に投稿しています)。「東あずま」駅がある墨田区には、都営地下鉄浅草線に「本所吾妻橋」という駅がありますが、こちらは「あづま」。隅田川に架かる「吾妻橋」の名は、「吾嬬町」の由来となった「吾嬬神社」への参拝のために架けられた、と言う話が、このブログにも書かれていました。
「づ」で始まる言葉として思いついたものに…
・「ヅカ」(~ガール)…「宝塚」の後ろのほうだけにした省略形から。
・「(マグロの)づけ丼」…漢字で書けば「漬丼」。仲間内で使われた略語からでしょうか。
どちらも、由来からして「ず」にすると意味を成さなくなるので、「づ」でなければならないのでしょう。
苗字の世界では、「づ」で始まるものがいくつか見られるようです。戸籍には振り仮名をつけないので、今の仮名遣いでは「ず」でなければならないものでも、自分で「づ」だ、と普段からそのように読み仮名を振っている人がいるのでしょう。高岡市の「頭川(づかわ)」と言う地名が話題になりましたが(
[93812] ぺとぺとさん)、その「頭川」は苗字にもあり、全国に400人足らずという珍しい苗字ですが、その約半数が地名がある富山県に集中しており、「ずかわ・ずがわ」と言う読みが多いのですが、「づかわ・づがわ」と名乗っている人もあるようです(
こちら)。このページを開くと、「図師」など「ず」で始まる苗字のいくつかにも「づ」と読みを振っている人もいるようで、「旧かな」表記に「こだわり」を持っている人も結構いるのでしょうか。