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hmtさんの記事が1件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[90167]2016年4月3日
hmt

[90167] 2016年 4月 3日(日)11:36:08hmt さん
地域自治区 合併特例区 (9)北海道の地域自治組織
[90165] ピーくん さん
今後の地域自治区の動向はhmt さんにお任せします。よろしくお願いします。

今後のことはさておき、[90056]で予告した準備中の記事だけは 完成させておくべきでした。

毎度のことですが、平成大合併の後始末的な地域自治組織は3種類あり、[87357]で略号を付して説明しました。
そのうち、「合併特例区」【Gt】は法人格を有し、旧町村存続に最も近い形を残したものでしたが、設置期間が5年以下に限定され、既にすべてが消滅しています。

「合併特例法・合併新法に基づく地域自治区」【Tcj】。いわゆる「地域自治区の合併特例」で、現時点が協議で定められた設置期間の満了時期に該当する事例が多く、その動向が最も注目されています。

「地方自治法に基づく地方自治区」【Cj】。いわゆる「一般制度としての地域自治区」は、設置期間に定めがないのが普通です。制度自体は平成合併を機に設けられたものですが、その区域は、上越市や新城市の例に見るように、「平成合併直前の自治体」に制約されていないものもあります。

合併特例により【Tcj】として発足した地域自治区が、設置期間満了を待たずに【Cj】に移行し、同一の市内でありながら、住所表記方式の異なる2種類の地域自治区が共存することになった事例(上越市)もあります。

概論は[90071]でも補足したので この程度にして、平成合併で設けられた地域自治組織を洗い出してみましょう。

「◯◯区」という名を持つ事例もありながら、「市区町村変遷情報」の対象外に置かれている地域自治組織。
落書き帳内に単発的な情報はありますが、まとまった情報の形でサイト内に残しておきたいという気があります。
…とは言うものの、一度に全部はできないので、先ずは北海道から。人口・面積は 2010年国勢調査です。

コード市町村種別名称現状人口面積設置日設置期限変更存続期間など
01220士別市【Gt】朝日町消滅1547522.012006/3/312011/3/30解散5年 合併は2005年
01221名寄市【Gt】風連町消滅4548220.612006/3/272011/3/27解散5年
01233伊達市【Tcj】大滝区存続1533274.032006/3/12026/3/31延長20年余
01235石狩市【Tcj】厚田区存続2217292.842005/10/12021/3/31延長15年6月
01235石狩市【Tcj】浜益区存続1655311.152005/10/12021/3/31延長15年6月
01371せたな町【Gt】大成区移行1966133.902005/9/12010/3/31【Cj】4年7月
【Cj】大成区存続2010/4/1無期限
01371せたな町【Gt】瀬棚区移行2225125.622005/9/12010/3/31【Cj】4年7月
【Cj】瀬棚区存続2010/4/1無期限
01371せたな町【Gt】北檜山区移行5399379.032005/9/12010/3/31【Cj】4年7月
【Cj】北檜山区存続2010/4/1無期限
01514枝幸町【Tcj】歌登1973606.512006/3/202016/3/1910年?
01586むかわ町【Cj】鵡川Cj存続6373166.432006/3/27無期限
01586むかわ町【Cj】穂別Cj 存続3373546.482006/3/27無期限
01610新ひだか町【Tcj】三石4554346.222006/3/312016/3/3010年?

表にまとめたように、合併特例区【Gt】5件のうち、2件は5年経過後に解散して消滅しました。
せたな町の3件は 2010年に 一般制度地域自治区【Cj】に移行し、無期限存続中です。

むかわ町の地域自治区2件は 合併を機に設定されたものですが、合併期日は地域自治区制度発足の直前(2006/3/27)です。
合併特例法に基づき旧自治体の協議により地域自治区を設ける制度[90071]は 利用されていません。
町のサイトには、「合併とともに むかわ町地域自治区の設置等に関する条例 を制定し」とあり、地方自治法に基づく無期限の一般制度地域自治区【Cj】として誕生したと思われるのですが、むかわ町例規集に この条例を見出すことができません。不思議です。
…というわけで、残念ながら その正体を確認するに至っていないのですが、総務省一覧表でも「地域自治区(地方自治法に基づくもの)に収録されています。

それより問題なのは、この3月で設置期限が到来する特例地域自治区【Tcj】5件です。
先ず 石狩市の厚田区・浜益区は、昨年7月に平成32年度まで5年の延長。資料の3/3。

次の伊達市大滝区は、平成37年度まで約10年の延長案を示して市民の意見募集。意見交換会では大滝区振興基金の残高が1億5千万円程度あり、「合併時から行ってきた基金対象事業を16年度以降続けても10年間は持つ」との発言が室蘭民報で報じられていました。
決定が遅れていましたが、昨年12月の伊達市議会で原案が可決されており、合併特例の地域自治区【Tcj】としては 前例のない長期(20年以上)に及ぶことになりました。

最後に、枝幸町歌登と新ひだか町三石。いずれも 2016年3月に設置期限が到来したはずですが、延長又は一般制度への移行の動きが聞こえていません。
何も処置せずに自然消滅と推測されますが、前記総務省一覧表(7/7コマ)はH27/4/1現在のままでした。
合併項目の 19 では、「設置期間満了後に地域自治区を設置しない場合、「歌登」を大字名とする字名改正を行う」としていますが、その動きも見えません。表の中に記した現状「?」は、このあたりの情報不足を示したものです。


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