[100076] スナフキんさん
テーマ図作成を一応飯のタネとしている立場から、気が付いた点をいくつか。
ご指摘ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
テーマ図、ことに階級区分着色を伴う図の場合、区分の如何で見る者に全然違う印象を与えてしまうことがあります。
「階級区分着色を伴う図」というのが専門用語なんですね。なるほど、初めて知りました。この階級区分着色の方法について、スパンの区切り方はご指摘の通りいろいろ考えさせられます。その前に、現在の仕様を説明しておきます。
16枚のマップで見る新型コロナウィルスの最新状況の都道府県分布マップは新たに作成した表示形式ではなく、4月14日に
[99367]でご案内し新規リリースした都道府県データランキングの都道府県分布マップそのものです。新型コロナ関連の注目すべき16種類のマップを集めて再編集しました(自動生成)。
分布マップの階級区分着色ルールは次の通り等間隔区分を適用しています。
(1) 最大値と最小値の値幅を6等分して6つの明度差(グラデーション)に塗り分ける
(2) ただし、値「0」については白色に塗る
(3) マイナス値を含む場合は(2)は適用せず(1)のルールで塗り分ける
スナフキんさんがご説明されているように、上限下限の設定を狭めたり、分布均一化の操作(区分に入るデータ個数が均一になるよう区分を操作)は、見栄えの美しいマップが描けるのですが、塗り分け説明を凡例などでわかりやすく丁寧に説明しないと印象操作と言われるように誤解を与えると考えます。したがって、見栄えを求める区分設定の操作は現時点では考えていません。ある都道府県だけが突出したデータのマップ表現が単純なものになったとしても、それがその都道府県の突出を表現していると考えます(例:
セイコーマート 店舗数)。
話は少し横に逸れますが、都道府県データランキングの棒グラフのスケールはデータ値から自動設定していますが、オプションで最大値と最小値を個別設定することもできます。例えば、こちらの
20代女性比率では1955年のグラフの最大値に2015年のグラフの最大値を合わせて、女性比率が大きく下がっていることを表現しています。一方、分布マップ(
1995年・
2015年)ではそのような調整はしていません。仮に、2015年のマップ区分を1955年と合わせてしまうと、2015年のマップの表現力はかなり落ちてしまうでしょう。
一方、
自動車保有台数の棒グラフでは、2018年と1968年の台数に大きな差があるため年による最大値を合わせていません。棒グラフは数値表現であることから、スケールの調整は効果的なケースも多いと考えます。ただ、ランキングデータ数が非常に多くなってきたため(現在1,778件)、ランキングデータごとにきめ細かく調整するのはだんだん辛くなってきており、最近は自動設定に任せることが多くなっています。
なお、都道府県分布マップの露出度を高めるため、都道府県データランキングの表示について、棒グラフの代わりに分布マップを表示するか、あるいは両方を表示するように今後改善したいと考えています。
前置きが長くなりましたが本題です。分布マップの区分着色の改善ですが、段階区分ではなく無段階区分に修正しようと考えています。すなわち、塗り分けをデータ値に比例した明度によるグラデーション表現にします。コンピュータ処理なので明度差をデータ値でそのまま表現すれば良いだろうとの考えです。なお、マイナス値を含む場合にはプラス値とマイナス値で色を変えて表現することも考えたいと思います。
無段階グラデーション表現にすることで凡例明示なども必要なくなるので生産性は非常に良くなります。それでも、特定のデータ区分でマップ表現したいようなテーマもあると思いますので(100を超えるか超えないかが重要なデータとか...)、そのようなケースについてはまた改めて考えてみたいと思います。
また、本図の将来設計とも絡んできますがパッと見で区分数値に現状偏りがあり、「大半の都道府県がほとんど同色」に見えてしまっている図があります。区分をもう少し細かくするとその差が見えてくるようになるのですが、
無段階=区分を細くすることになるかと思いますが、1色でのグラデーションではあまり改善しないかもしれません。
テーマ色によっては着色の度合いがあまりに微妙で、着色に差があるのか分かりにくい箇所がありました。
グラデーションに適した色の問題かと思います。何か参考になる情報があればご教示ください。
今後情報が蓄積されていくにしたがって「最新状況の推移」も意味を持ってくるはずで、これに関しては現状リリースされている図とは分けてリリースができるとなおよいかと思います。
こちらはもともと予定していました。過去分は既存データのマップを使い、1週間前、4週間前、8週間前の同じ16種類のマップのページを昨日リリースしました。今後データが蓄積されれば、12週間前と順次追加していくことになります。