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4件の記事を検索しました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[56491]2007年1月28日
hmt
[56514]2007年1月29日
音無鈴鹿
[56526]2007年1月29日
むっくん
[56536]2007年1月30日
EMM

[56491] 2007年 1月 28日(日)14:22:08【3】hmt さん
長瀞・寄居付近
[56459]で戦時合併した埼玉県美野町の解体手続きに触れましたが、この美野町が成立した1943年9月8日は、先に話題になった 桜沢村の寄居町への編入 と同日です。
つまり、荒川が秩父山地から関東平野へと流れ出るあたりで、この日に3件の戦時合併があったのです。

秩父郡皆野町、三沢村、国神村、金沢村、日野沢村、大田村、それに 白鳥村下田野 が合体して美野町成立。
秩父郡樋口村と白鳥村の大字岩田・大字井戸・大字風布の一部分が 野上町 に編入
大里郡桜沢村と秩父郡白鳥村大字金尾・大字風布の大部分が 大里郡寄居町 に編入

上記のように3分割されて消滅した白鳥村。名前の由来は、国指定名称「長瀞」の「白鳥島」 ですね。
見事な結晶片岩の露頭で有名な長瀞の右岸、観光客の視線で言うと「対岸」の山塊が白鳥村で、荒川はその山麓を北に回って寄居に出ます。

この白鳥村は、東斜面が 寄居町に、尾根を隔てた長瀞側の西斜面が 野上町(現・長瀞町)に、そして釜伏山の南西が 上流側に隣接する皆野町を中心として新設された美野町へと3分割されたわけです。
もともと山で隔てられた地形ですから、これが自然の成り行きと言えるでしょう。白鳥村の金尾・風布からも分村編入の陳情書が出ていました。言い換えれば、明治22年の町村制に際して作られた白鳥村は、かなり不自然な存在だったということでしょう。

桜沢村の件は[56265] Issie さんにある通りで、4度目の合併話でようやく実現しました。

最初、明治の町村制施行にあたっては、郡長の寄居合併試案に対して、地形・民情の相違が認められて独立で村制(1889年、当時は榛沢郡)。

2度目、日露戦争後の1908年に提出された合併案が内務大臣の許可を得られず不成立に終わった原因が 「基本財産問題」 にあったことも既に紹介されています。

寄居町が桜沢村と合併しても新・寄居町の基本財産が増えるわけでなく(←このあたりの理屈が今一つ理解できないのですが),これを問題とした内務大臣(←原敬でした)が合併の許可を与えず
と、すっきりしないようなので、もう一度問題を整理してみます。

要するに内務省としては、桜沢村の大字有林を基本財産に吸収して、町村財政の強化を図る目論見であったのに対して、桜沢村としては、こちらが山林を出すなら、寄居町は土地に代る金銭を拠出してこそ対等合併だと主張。

間に立った郡や県が、桜沢村所有の山林の権利を地元に残す形で調整を図った結果が、1908年の合併申請だったが、これが内務省の意向に沿わなかったために不許可に終わったということでしょう。
…若シ大字有土地ヲ新寄居町有ト為サゝレハ合併不許可相成次第ニモ候ハゝ甚ダ遺憾千万ノ儀ニ候得共…
(明治41年9月大里郡長より埼玉県内務部長への申報)

3度目の合併話は大正末期、鉄道を巡る感情的なしこりが失敗の原因になったようです。
坂戸町から高崎への計画線を寄居までに縮めて工事中だった東上線は、1923年(大正12年)11月に小川町までが開通し、1924年末という竣工期限には間に合わなかったものの、1925年7月に秩父鉄道寄居駅に乗り入れを果たしました。
実はそれよりも前、東上線乗り入れ駅の誘致を巡って、寄居町と桜沢村との競り合いがあり、その時の行きがかり上、桜沢村民は寄居との合併に反対する空気が強く、寄居町も断念に至ったと新聞は伝えています(東京朝日埼玉版1925/9/13)。

そして4度目が昭和18年の戦時合併。この時は有無を言わせず合併になったのでしょう。
日付については、前記白鳥村の3分割と同日、1943年9月8日ということになりました。
戦後は、美野町のように解体することもなく無事でした。

【追記】
寄居町風布(ふっぷ)の「北限のみかん」というキャッチフレーズを耳にしたのは ずいぶん前のこと。
最近は事情が変わっているかと調べてみたら、筑波山西麓のみかん園 の方が少し北のようです。常陸太田市のジュース工場 にも実をつける木があるらしいが、これは「産地」とは言えないか。
更に、「国見の里 みかんの実る 北限地」 というのもありました。那須烏山市のみかん園
【更に追記】
[56514] 音無鈴鹿さん から「福島県のみかん」を紹介していただきました。写真を見ると、立派に実っていますね。
[56514] 2007年 1月 29日(月)02:32:08音無鈴鹿 さん
駅弁とお茶とみかん
こんばんは、音無です。
そういえばお茶とみかんのような自分色…。

[56453]かすみさん
この水曜日から阪神百貨店で始まっている「有名駅弁とうまいもんまつり」でわたしもお祭り気分です。(爆)
あー阪神百貨店でもこの企画やってるんですね。関東では京王百貨店のそれが今年で42回の開催を数える年初の名物企画となっています。阪神百貨店のほうは京王百貨店と業務提携している関係ではじまったのでしょうか?業務提携としては、阪神タイガースの公式グッズ売場を設けたり(関東ではここだけ?)、優勝したときには優勝セールもやりました。

それから。
みなさんのお気に入りはどこのどんな駅弁ですか?
私のお気に入りは千葉駅の「はまぐり丼」です。アサリ出汁の薄味ご飯の上には、濃口醤油で甘く煮付けられたハマグリと、それと対照的に薄味で仕上げられたサザエが載る。はまぐり型陶器がかわいらしい(重いですが)なかなかの逸品。そのほかは横川の「峠の釜飯」も昔はよく食べましたが最近は信越方面へいくこともなくすっかりご無沙汰です。そのかわり最近は関西に行くことが多くなり、ここでは明石の「ひっぱりたこ飯」を贔屓にしています。

[56479]スナフキんさん
現地で買ったとっておきの弁当は、アクシデントに見舞われることも多く困りもの。
電車って想像以上に揺れますからね。レールの上なんだからもう少し静かに走れないものなのかしら?で、私は、山陰にいったとき([55524])米子駅で購入した吾左衛門寿司という高額商品が大変活きがよかったらしく、特急やくも車内で元気に跳躍してしまいましたとさ。

[56486]なると金時さん
ますのすし同様一人で食べるのには適しませんなあ。
「ますのすし」は確かに独り向けではないですねー。私も学生のころ、朝いちで買ったはいいけど食べ切れず、残りはお昼に食べたことがあります。独り身には量が多すぎです。ミニミニサイズとか作ってくれればいいのに。昨今は駅弁の物価が高うございまして…。

そして地球温暖化??
[56491]hmtさん
北限のみかん
温州みかんCitrus unshiuの栽培北限は、年平均気温15℃かつ最寒月の平均最低気温が5℃を下回らないこととされているのですが、地球温暖化ってやつの影響なのでしょうか?ついに東北地方、福島県までみかんが育つようになってきてるんですね。福島県広野町は浜通りの海沿いだから温暖なのでしょうか?ウンシュウミカンは柑橘類の中ではもっとも低温に強い品種ですが、それでも東北とは。さて、みかんとほぼ同じ北限をもつお茶Camellia sinensis(栽培北限は年平均気温11℃とされる)のほうはどうかと検索しましたら、新潟県の村上あたりで村上茶というものがあるんですねー。こちらは寛永の頃には栽培が始まっていたというので必ずしも温暖化とはいえないかもです。

駅弁のお茶も素焼きの器からいまやプラボトルになり、今ではペットボトルが全盛。旅行のおやつの代表格であった冷凍みかんなんていうものも、このところあまりお見かけしなくなりました。
[56526] 2007年 1月 29日(月)19:47:30【2】むっくん さん
みかんなど
[56514]音無鈴鹿 さん
温州みかんCitrus unshiuの栽培北限は、年平均気温15℃かつ最寒月の平均最低気温が5℃を下回らないこととされているのですが、地球温暖化ってやつの影響なのでしょうか?ついに東北地方、福島県までみかんが育つようになってきてるんですね。福島県広野町は浜通りの海沿いだから温暖なのでしょうか?ウンシュウミカンは柑橘類の中ではもっとも低温に強い品種ですが、それでも東北とは。
もう東北まで温州みかんが育つようになってきているのですか。地球温暖化の影響は既に果物栽培に現れ始めていると言われていたのですが目に見える形で現れているのですね。
気温上昇による栽培北限・南限の北上(PDF)や果物の味の変化は大きな問題ですが、私にはそれ以上に熱帯性の病気・害虫の北上が気になります。みかんではカンキツグリーニング病(熱帯地域の柑橘類に大きな被害を与えている)の北上が気になります。
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センターによりますと、
我が国では、この病気は昭和63年に沖縄県の西表島で初めて発生が確認され、今では鹿児島県の徳之島まで分布が広がっています。沖縄県では、シークワーシャーに本病が発生し、大きな問題となっています。この病気は、ミカンキジラミという昆虫が媒介して感染が広がりますが、有効な農薬がないことから、感染樹をできるだけ早く発見し取り除くことが拡大防止の重要な対策となります。
とのことらしいですから。
ミバエを根絶させたように、カンキツグリーニング病の予防が出来ればいいのですが。。。


グリグリさんへ
飯塚市は三回生まれ変わった?への以下の市の追加をお願いします。
鳥取市(1889.10.1&1932.4.1)
大津市(1898.10.1&1933.4.1)

EMMさんへ
「犬」コレクションでの滋賀県の犬上郡の読みはいぬかみぐんです。
[56536] 2007年 1月 30日(火)03:14:18【2】EMM さん
温州みかんの北限の移動についての考察
[56491] hmtさん
[56514] 音無鈴鹿さん
[56526] むっくんさん

果樹の話題は野菜ほど得手ではありませんが、「みかんの北限」についてちょっと興味が出てきたので調べてみました。

[56532]右左府さんも書かれている通り「何を以って北限とするのかが微妙」なのですが、とりあえずYahoo!の「みかん 北限」での検索結果を10ページほど掘り返してみて、北限として紹介されている(自ら謳っているところも含む)温州みかんの商業的栽培を行っているところ(神奈川県より北のところ)を拾って見たところ、次のようなところがありました。

福井県敦賀市
福井県福井市
埼玉県寄居町
埼玉県東秩父村
茨城県桜川市
茨城県日立市
茨城県北茨城市
群馬県藤岡市
栃木県那須烏山市
福島県広野町
(各地区に関して、検索記事を読み進めていく中で一番最初に出てくる記事をリンクしてみました。広野町のは、別途検索してみると本格的な商業栽培ではなくて行政による試験的な栽培ではないか、と思われました。なお、家の庭に温州みかんが生っている、と言う記事の最北は岩手県大船渡市のものでした)

たぶん、各地区ともある瞬間には「商業栽培としてはおおむね最北」だったことがあるのでしょう。
上記の市町村にあるみかん園の特徴として「主にみかん狩りを行う観光農園として経営されている」事が挙げられると思います。
農林水産省の統計ページ内のみかんの出荷の統計を見ていくと上記の県はひっくるめてその他扱いされており、市場出荷を行っていたとしても微々たるものであると考えられます。
おそらく、「市場に出荷しようとすると収穫量や収穫時の品質で栽培適地の産地のものには太刀打ちできないが、それでも少々北の方でも何とかお客さんが金を払って食べてくれるレベルの温州みかんは作れるようになった」…と言うことなのでしょう。
寄居町風布にみかんが持ち込まれたのは戦国時代、北条氏の手によるもの…とされているようですし(参考サイト)、上に挙げた産地の中には明治時代や大正時代に栽培が始まったところもあるようです。
そうすると、平均気温の上昇の影響も有るには有るのでしょうが、少なくとも上に示した範囲内での温州みかんの栽培地域の北への拡大は、米などと同様に栽培技術の改良や品種改良が進められた結果と考えた方が良いような気がします。
ただし、気になるポイントはあるにはあります。
太平洋側は「最北の地」が徐々に移動して歩いている形跡がありますが、日本海側は福井県まで。
家の庭レベルだと佐渡や秋田で温州みかんが生っているところがあるらしいのですが、商業栽培は福井県内が日本海側ので最北のようです。
(石川県内で温州みかんを商業的に栽培したい人がいる、と言う話を以前聞いたことがあるのですが、その後の話を耳にしないため、結局頓挫したらしく…)
太平洋側の「北限」産地は雪がほとんど降らないところだと思いますが、日本海側はどうしても雪の影響が出るため、福井から北になかなか北上できない…と言うことでしょうか。
温州みかんのみに注目する場合、日本海側でもみかんの商業的生産地の北上が始まったとしたら、その時がまさに「地球温暖化の影響」と言えるのではないでしょうか。
今年のような冬が今後何年も続けば起こりえない話ではないと思います。

あと、「温暖化の影響がどこまで出ているか」を考えていく上で重要と思われるもう一つのポイントが[56526]むっくんさんが引用している地球環境研究センターニュースの中に隠れています。
それは温州みかんの栽培適温には下限だけでなく上限もあると言う事。
植物を栽培する場合、栽培環境の温度を上げることは比較的容易な場合が多いですが、温度を下げることはなかなか難しいので、地球温暖化の影響は「北限の北上」よりもむしろ「南限の北上」という形で現れやすいものと考えます。

##なお、上記の温州みかんに関する考察はあくまで人が手を加えている「植物栽培」について当てはまってくる話と考えます。
自然に動いて歩くもの…自生植物の北限南限とか、海の魚の分布とか、昆虫の分布とか…が北に動いている事例は多数有りますので、地球温暖化について切り込むにはそう言う方向から入っていくのが良いのかも。

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[56526] むっくんさん
ミバエを根絶させたように、カンキツグリーニング病の予防が出来ればいいのですが。。。
カンキツグリーニング病は細菌が原因の病気だそうです。
植物の病害のうち、細菌が原因の病気に対する農薬というのは予防的な効果のものしか無く、しかも植物の体内に取り込まれて効果を発するような薬剤がないために「植物の外側に細菌が付着して感染するもの」でないと効果がありません。
(カビの仲間が原因の植物病害の場合、菌の種類にもよりますがいろいろな効果の農薬があります。一方でウイルスが原因の植物病害は植物に散布して予防や治療ができる様な薬剤はなく、ウイルスが植物に触れないようにする…中間宿主の防除、土壌の消毒、作業する道具の消毒等々…しか予防法が有りません)

カンキツグリーニング病の菌は中間宿主であるミカンキジラミがみかんの汁を吸った際に直接木の中に潜り込んでしまうため、薬剤での防除が困難な病害と言うことになります。
そうなると病原菌を運ぶミカンキジラミをどうにかすることが重要である訳ですが、根絶という方法は要は「一定区域内にいるその生物の繁殖を人為的におさえて絶滅させてしまう」と言うことなので、「必ず有性生殖で繁殖すること」「世代交代の期間が極端に短くないこと」「自力で隣の島まで移動できないこと」「不妊虫を作る技術が開発されている」「容易な人工飼育法が開発されている」などの条件がそろわないと実施が困難です。
現在ミカンキジラミの生態の解明が急ピッチで進められているようですので、それ次第で根絶を目指すのか、現在に引き続きこれ以上の北上を押さえる形になるのかが決まってくると思います。

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余談。
隣県に住まうものとして富山の鱒ずしの話題も気になっているのですが、さすがにこれから書いていくと徹夜になってしまいそうなので明晩以降に…(書ければいいなぁ…)



※誤字の訂正、記事リンクの追加など


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