[29501] 両毛人 さん
久々の両毛地域話で嬉しいです。
全国各地でなかなか合併が進まない中,昭和の大合併の優等生と言われた栃木県は,平成の大合併でも優等生を目指すべく,どんどん合併を進めつつあります。無論,本県内でも「みかも市」や茂木町,高根沢町など,すんなり行かない市町村は多いのですが,安蘇郡を包括する「新・佐野市」は,極めて順調です。
田沼町の奥,旧飛駒村などは昔から足利市との結びつきが強く,そっちに分離合併しちゃうかな,と思っていたのですが,現田沼町という事実が強いのか,一緒にお仲間入りできるようで,何よりでした。
【旧飛駒村を含む彦間川流域は,中世のころは足利荘でした。旗川の西が足利荘,東が佐野荘だそうです。今でも,名草(足利市)と下彦間(田沼町)を結ぶ須花トンネルが,明治・大正・昭和の3代とも残っていますし(たしか),トンネルの両側にはともに,「須花」という集落があるくらいです。】
※ 6/22 1:30 【 】内一部訂正しました。
田沼や葛生の友人に「どうなの,佐野と一緒で本当にいいの?」と聞いたことがありますが,「何で?当然だんべな」という答えばかりで実はビックリしました。足利と栃木に挟まれた中途半端な位置づけが,私を多少卑屈にさせていたのかもしれません。とちぎナンバーのところでもちょっと書きましたが。
今回の合併は対等合併でもあることだし,いっそのこと新市名で“安蘇市”とする案の検討も見てみたかったような気もします。とはいえ,佐野市という名称が存続するとは,名前の件でもめているヨソに比べると,幸運なことです。栃木県芳賀郡など私の目には,中心都市は真岡市以外にはあり得ないと見えるのですが,あちらでは既存の名称はダメだそうで・・・。
栃木県安蘇庁舎などは、新・佐野市発足後は「佐野庁舎」に改称される可能性が高いと思われます。([29501] 両毛人 さん)
栃木県庁安蘇庁舎には,現在,佐野県税事務所・佐野林務事務所・佐野土木事務所・安足農業振興事務所・安足教育事務所が入っています(余談ですが,県庁職員でも安蘇庁舎のことを県央訛りで“あそうちょうしゃ”などと発音する者がいて,「全くこれだから宇都宮人は!」と思ったものです.)。
現在「安蘇」を冠する事務所はなく,足利と併せた「安足(あんそく)」が2つ,残りの3つが「佐野」です。このうち「佐野県税事務所」と「佐野土木事務所」は新・佐野市の1市2町を管轄していますが,「佐野林務事務所」は足利市の他,旧安蘇郡域および旧下都賀郡域の14市町を管轄しています。
本来「安蘇」を名乗ってもよさそうな「県税事務所」と「土木事務所」が既に「佐野」を名乗っており,今さら「安蘇」を冠することは考えられず,また「安蘇」の“安”が残っている2つの「安足○○事務所」も,新・佐野市が誕生すれば,当然名称変更になることでしょう(新しい名前は何かな,足佐,佐足,みかも,渡良瀬,それとも両毛?こうしてみると足利,佐野を一口で言えた「安足」って,便利だったかも.厳密を期するために安足佐とした団体名もあったような?)。両毛人さんのご指摘のとおり,益々「安蘇」は風前の灯です。
国道293号で両毛人さんがご覧になった橋脚は,北関東道のもので間違いありません。その東方,秋山川の橋脚工事も既に完了しています。東北自動車道からの分岐工事も間もなく始まるようで,沿線の県道では迂回路の工事が進行しています。岩舟町の小野寺(ここも準両毛地域)で東北道から分岐した北関東道は,唐沢山県立自然公園をトンネルで抜けて,秋山川,旗川を渡り,足利市から太田市へと抜けてゆくのですね。
新しいインターチェンジの場所は,ちょうど佐野市に田沼町が食い込んできているあたりで,両市町域にまたがっています。なので「田沼佐野IC」と仮称されており,その一帯は,ゆくゆくは新・佐野市の中心部になるとも,一部住民には目されています。もしかしたら,新しい市役所がその辺に作られるかもしれません。現在の佐野駅前や佐野新都市では,市域の南に偏りすぎていますから(とはいえ既に20年以上も前,警察署や消防署,郵便局も現市域の東南部,新都市側に引っ越しているわけですが)。そう言う意味では,「佐野IC」として発足するのは至極当然のことと言えると思います。
ただ,どうなんでしょう。現市民の私とすれば,「佐野IC」は江戸期の旧五街道にも比定できる大動脈,東北自動車道の「佐野藤岡IC」にこそ,冠したいと思っています(確か,東北道の開通直後は「佐野IC」と呼んでいたような気がするなぁ・・・)。北関東道は,言うなれば脇街道ですものね。とはいえ,由緒ある旧例幣使街道に比定できると思えば,まぁいいか。
新市域の東の隅をかすめるだけの東北道に,ほぼ真ん中を東西に抜ける北関東道。比較してみれば,やっぱりそうなるンでしょうけれどもねぇ。
どうでしょう,東北道を「佐野IC」に,北関東道を「安蘇IC」にするというのは!「安蘇の河原」秋山川も近いですし。そうすれば安蘇の名は残ります。かくなるうえは「佐野IC」を確たるものとするために「みかも市」の西半分をもらうしかあるまい!(また出た!三毳山囲い込み思想!)
長々と失礼しました。