[17485]両毛人 さん
地図がなぜ北を上にしてつくられようになったかということにつきましては、一般的な説として、方位磁針が北を指し、また方位を知るために古くから北極星が目標とされていたため、というものがある
だとすると、かりに文明が南で生まれたとしても、必ずしも南が上ということにはならないですね。
南極星はないですし、すると、方位磁石が南を指す(正確にいえば、南を指すがわに印をつける)ともかぎらなそうです。
[17496]Issie さん
「北が上」というのが何を起源としているのか,私はよく知りません。
平城京(奈良)や平安京(京都)では確かに内裏が都の北端に置かれ,しかもそれぞれ大和盆地(奈良盆地)や京都盆地の北端に位置したせいで,地形的にも「北が高く,南が低い」という状況にあるのですが,これが「必然」とは必ずしも言えないと思います。
「天使は南面す」と言われますから、古来は「北が上」というのは自然な感覚だったと思います。
十二支の第1支「子」は真北で、五行説でも、第1行「木」は北です。
ただし、東アジアの地図は「北が上」ではなく、皇帝に見えるまま、つまり「南が上(というか遠く)」です。
私見ですが、現在の「北が上」という感覚は、古代の「北が上」とは断絶しており、ヨーロッパ起源だと思います。
以下、思いつくままに書き連ねます。
北を上とするのは、プトレマイオス『世界地理書』が起源と言われています。
プトレマイオスは円錐図法を採用したため、北を上にすると地図が正立三角形(△)になり、レイアウト上つごうがよかっらからだそうな。
ただ、「北が上」が主になるのは、ルネサンス以降です。
中世ヨーロッパでは、エデン(もちろん架空)の方角である東が上でした。
同時代のイスラムでは、南が上でした(理由は不明)。
天文学では、自然の法則として、北半球なら「北が上」です。
簡単な例では、(北緯35°なら)北極星の高度は35°、天の南極の高度は-35°です。
天の北極周辺の狭い領域では上下が逆転することもありますが、それ以外では常に「北が上」です。
ただ、これが地図の向きの確立と関係しているかどうかはわかりません。
天体望遠鏡では、視野が180°回転して見えます。
そのため、天体図(天体の地図)は、南が上に書かれることがあります。
近年になって、惑星探査機の写真をもとに地図が描かれるようになったからか、「南が上」の天体図は減りました。
神戸では、北を「上」、南を「下」と言うそうです。
標高/河流からでしょうね。
ただ、これは六甲山以北にまで適用されるのか、気になるところです。
オーストラリアの「南が上」地図は、観光客向けのみやげものらしいです。