最初に、このシリーズについての言い訳です。
「東京臨海部の陸地化」シリーズの連載は、10年前に「水に囲まれた江東区」という副題の第1回
[75307]から始め、江戸時代末期の
[80264]「品川台場」で 10回シリーズを締め括りました。
引き続き明治以後の続編を記す予定でしたが、なかなか着稿できない間に東京ゲートブリッジが完成し、番外編として
hmtマガジン にも収録。
続編に着手する次の機会は、中央卸売市場が築地から豊洲に移転した 2018年でした。
埋立地の歴史としては 幕末から かなり飛んでしまうものの、前歴のガス工場なども含めて 話題にはこと欠かない埋立地。しかし、筆を進める気力が衰えており、
[96927]の後が続きませんでした。
それでも、気持ちだけは 第2シリーズを続けたい。
そこに現れたのが、東京湾「中央防波堤埋立地」の帰属争い決着へというニュースです。
「中防」は「中央防波堤内側【or 外側】埋立地」という長い埋立地名を省略した通称地名ですが、その帰属に争いがあり、長い間「所属未定」のま 落書き帳の話題になっていました。
コロナ騒動がなければ、2020年東京オリンピックを機に盛んに話題になっている筈の場所です。
しかし、拡大を続ける大都市・東京の物流基地として、重視される場所でもあります。
参考までに、
「中防」の検索結果【長い名称は対象外】を古い順に示しておきます。
東京地裁判決を江東区・大田区双方が受け入れた結果、ようやく帰属先が決定
[98525]。
昨年末には、テレビで「東京リボーン」の 第3集「輸送革命 果てなき欲望との闘い」が放送され、
[98765]で紹介しました。
新しい町名も誕生
[99880][99885]。大田区の「令和島」、江東区の「海の森」。
以上、シリーズに関連した過去記事の紹介が、主になりました。
ところで、落書き帳トップに掲載されている NEWS欄により、水底トンネルコレクションの更新を知りました。
開いてみると、東京港の埋立地・有明から「中防」への 新ルートである「東京港海の森トンネル」2459..5m が、2020/6/20 に開通したことを伝える内容でした。
[98765]で紹介した輸送革命の主役です。
乗りものニュース [が伝えるように、従来の青海縦貫線の東側に並行する都心側ルートの増強で、トレーラーなどによる大型貨物輸送の 隘路解消が目的です。トンネルの命名は昨年末でした。
トンネルの先、内側埋立地と外側埋立地の間は 250mの架橋です。
青海と並行する有明ルートの開通で、東京港臨海道路西端の臨海トンネル、東側の東京ゲートブリッジと合わせて「中防」へのルートは4本に増強され、私達の「果てなき欲望」に奉仕することになりました。