[54163]桜トンネル さん、
今ちょうど、神戸にまつわるサイトの立ち上げ準備中です。神戸にまつわる
ことをいろいろ調べているのですが、
三重県には飯南郡神戸村、名賀郡神戸村、安濃郡神戸村(神戸村が消滅したときは安濃郡、今は安芸郡)、河芸郡神戸町(神戸町が消滅したときは河芸郡、今は安芸郡)の4つの神戸村または町があったのですが、なぜこんなにあるのでしょうか。
明治期以降に“神戸”の地名が市町村名になったのは、確かに三重県に集中して
いますね。この視点から考えていなかったので、ちょっと調べてみました。
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まず、お膝元の神戸市ですが、このサイトに書き込みが見当たらないので
ちょっと詳しく・・・
“神戸”という地名は“神封戸の集落”が語源とされています。神封戸とは、
古代の神社の荘園のようなもので、神戸市の“神戸”は生田神社の神封戸集落
が元になることと思います。元々の読みは“カンベ”だったようで、旧・生田区
のエリアがおおよそ旧・神戸郡で、旧・神戸村は、今の元町・三宮一帯ぐらい
ではなかったのかなあ~と思います。
“神戸”という地名が、県庁所在地・政令指定都市の名前になったのは、
(1) 五畿内の港町の兵庫(大輪田泊)に隣接した位置
(2) 勝海舟が神戸海軍操練所を設置
(3) 幕末に兵庫開港し、神戸村に外国人居留地
兵庫区→兵庫市とならなかったのは、外国人居留地が出来て、兵庫よりも
神戸の名前が対外的にも有名になったからかもしれません。ちょっと例えが悪い
かもしれませんが、製造元の会社名よりも製品のブランド名が一躍有名になって
しまって、会社名をブランド名に改称したような感じでしょうか?
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“神戸”という地名は、古代の神封戸の制度と関わりがあるので、古代の朝廷
の勢力範囲と関係します。今調査中ですが、北限が新潟県五泉市の神戸山では
ないかなあ~と考えています。『806年に勧請された住吉神社(三社大明神)の
鎮守の杜で、昔はこの近辺に神封戸があって、“神戸”と呼ばれていたことが
あってその名残が神戸山ではないか』と考えているのですが、地名としての痕跡が
見つかりません。(或いは"神戸”の由来が違うかもしれません。)
前置きが長くなりましたが、三重県に存在した“神戸”という町村の名前の
由来ですが、現存する市町村である神戸市も含めて、次のようになります。
・神戸市(こうべ)、現存、生田神社
・飯南郡神戸村、松阪市(地名として消滅:垣鼻町、大津町、田原町、久保町、下村町)、神戸神社
・名賀郡神戸村(かんべ)、伊賀市上神戸、下神戸、神戸神社
・河芸郡神戸町(かんべ)、鈴鹿市神戸一丁目~九丁目、神戸宗社or阿自賀神社 ?(明治期に神社統合あり)
・安濃郡神戸村(かんべ)、津市神戸、神戸乃神社
どうも三重では、“神戸”という地名が全て明治期以降に町村名になったようで、
「何故三重だけ?」という疑問は、私も同感です。神戸市が有名になったので、
"神戸”のイメージが良かったのか、伊勢神宮のお膝元なので"神”の字が入る地名が
優先されたのか・・・?あれこれイメージしますが、続けて調べてみたいと思って
います。