今日の岐阜新聞に「列島再編を問う」と言うタイトルで、片山義博鳥取県知事のインタビュー記事が掲載されていました。
少し長くなりますが引用します。
-平成の大合併が進んだ背景は
「自治体が財政難に見舞われ、先行き不安定になって合併せざるを得なかった。ただ、財政難に陥った理由は自治体の規模が小さいからではない。政府の指示通り、景気対策で借金して公共事業を一生懸命やったが、返済するときに交付税をばっさり切られたからだ」
-合併の問題点は。
「財政難で合併に追いこまれた自治体に対し、政府は合併特例債という、景気対策と同じ交付税の先食い手法で臨んだ。悲しいことに自治体は餌で釣られ、モラルハザードが起きている。規模が大きければ問題が解決するのであれば、全国最大規模なのに不祥事が相次いでいる大阪市はどうなのか。本来、小規模自治体の問題点の点検から始めるべきだった」
(後略)
私も平成の大合併が進んだ最大の原因はお金の問題だと思います。
相対的に、通勤や買い物など日常生活においてより市町村(あるいは都府県)をまたいで移動することが多いと思われる都市部でなかなか合併が進まずに、山間地域で合併がより進んだものと思います。
これは、都市部の自治体が山間地域の自治体に比べ財政的に豊かであることに起因すると思います。
岐阜県でも2年前には99あった市町村が、47になりました(来年の今ごろまでには42になるはずです)。一時は、
[11307]で白桃さんが書いていらっしゃるように20くらいになるかと思われましたが、昨年に入ってから破綻が続き上のような結果になりました。
やはり、岐阜県でも合併が進んだのは山間地域でした。
岐阜県の北部、飛騨地方は日本一面積の広い高山市ができたのをはじめ、面積が418,126haと富山県や石川県、福井県、山梨県、徳島県、長崎県などと同程度ですが、3市1村になりました。
逆に、岐阜県では都市部である岐阜市周辺などは合併協議から離脱する市町、解散する合併協議会が続きました。
「○○市は、借金がたくさんあるから合併すると、我々の負担も増える」
「我が町は、財政的に豊かだから合併する必要は無い」
「我が町は、財政的に苦しいから合併するしかない」
「○○町は、合併前に駆け込みで箱モノ整備をしてけしからん」
など、合併の議論がお金の話に終始した感があり残念でした。
片山知事が言われるように、合併しなければならないにしても、その問題は別にあるように思われます。ちょうど、世の中が不景気である時期と重なったのも不運だったと思いますが。
[39164] みかちゅう さん
合併特例申請期限は明日までだからと、まともに協議もせず「とりあえず出すだけ」の申請はまったく問題ないのでしょうか。
こう言うところは、合併特例債や交付税の優遇措置(つまり「お金」)目当ての合併なのでしょうね。
大学入試で、後期日程の廃止をする大学が出てきています。
京都大学 名古屋大学
要するに、後期日程で入学してくる学生は質が悪いということなのでしょう。
合併においても「後半に駆け込みで合併したところは、合併しても上手くいかなかった」などと言うことが無ければ良いですね。