[11890]Issie さん
[11894]般若堂そんぴん さん
[11896]まがみ さん
[11908]KMKZ さん
地理ネタではないのですが、「全て」という表記が“正しい”かどうかというお話、
気になるのでレスさせていただきます。
おそらく、Issieさんが、「すべて」を「全て」と書くのは“正しくない”とおっしゃるのは、
常用漢字表の本表では、「全」という字には、そのような音訓は示されていないという趣旨
かと思われます。
まがみさんが「等」に「など」という読みがないとおっしゃるのも、やはり常用漢字表に
そのような音訓は載っていないということでしょう。
けれども、常用漢字表(昭和五十六年内閣告示第一号)は、あくまでも
一般の社会生活において現代の国語を書き表すための漢字使用の目安
を定めたものと、位置づけられており、その「前置き」のなかでも、
この表は,科学,技術,芸術その他の各種専門分野や個々人の
表記にまで及ぼそうとするものではない
と断られています。
辞書の中に、こうした「全て」等の表記が載っているものと、そうでないものがある
というのは、現実の世の中での使用例を採録していこうという編集姿勢のものと
目安としての常用漢字表に忠実に従おうという編集姿勢のものとがあるからではないかと
思われます。
しばしば言われることですが、言葉は、時と場所(と人)に応じて、変化していくものです。
絶対的に“正しい”(あるいは“正しくない”)言葉遣いというものは、そもそも存在しないのでは
ないでしょうか。(だからこそ常用漢字表も、あくまでも目安だと断っているのでしょうし‥。)
例えば、以前にも出ていた「松阪」や「松山」の「まっつぁか」「まっちゃま」という読みは、
常用漢字表の本表の読みとしては、あり得ないわけですが、決して間違えとは言えないでしょう。
(無理やり地理ネタ化‥苦笑)
こうした読みを“正しくない”として排除することは、戦前の軍隊における方言の封殺にも通じる
ような気がして、心穏やかではいられません(過剰反応かもしれませんが‥)。表記の揺れに対しては、
敏感ではありたいと思いますが、同時に、寛容でもありたいものです。
ところで、そもそも常用漢字表に目安として載っている音訓のみでは、とても漢字検定なんて
成り立たないと思うのですが、漢検的にはそのあたり、どのように扱われているのでしょうか?
>あんどれさん、まがみさん、カッパーさん、太白さん