[56999] 2007年 2月 24日(土) 08:51:23 花笠カセ鳥さん
今月から、私が住んでいる町の戸籍事務が電算化されました。
「今まで手書きだったのか?遅れている。でも、人口10000人以下だから仕方ない?」と思ったのですが、県内では12番目の導入とのことです。これだけでも充分驚いたのですが…
戸籍は、昔はペンによる手書き(もっと昔は毛筆)が主流だったのでしょう。
その後、和文タイプによる「タイプ打ち」が主流となり、過去に書かれたもののクセ字等の判読に悩まされることが少なくなったとは言え、長らく抜本的な改善は行われてきませんでした。
戸籍は誤記した場合、修正液などで消して訂正することなどは許されていないので、現場の職員の負担感は大変なものがあったと思われます。
また、戸籍証明の発行については、複写機がない時代は文字どおり「謄本」で、戸籍を原本どおり書き写していたのでしょう。
佐倉市って、人口17万はあったはず。このレベルで電算化していなかったという事実は驚きでした。
歴史の古い町ほど人口を上回る本籍人口をかかえていると思われ、逆に首都圏などの近年急激に人口が増えたところでは、本籍人口が人口を下回っている例もあるかもしれないので、単純に人口だけで戸籍の数を比較できないのかもしれませんが、おおむね人口の多い都市ほど戸籍の数も多いと言えるのでしょう。
それはともかく、電算処理が可能になったのは、94年末の戸籍法の改正からで、住民票のそれにくらべると非常に歴史が新しいのです。
それに、セットアップに伴う事務処理も『膨大』で、戸籍数が多い大都市になればなるほど、一朝一夕にはできません。
したがって、法改正の初期の段階では戸籍の数が比較的少なく、かつ財政的な問題もあまりない中規模な市で実施される例が多かったのは仕方がないと思われます。
現在でも、横浜市・大阪市・名古屋市などでは、電算化されていなかったと思います。
なお、戸籍事務の電算化により、附帯処理として「戸籍の附票」や「相続税法58条の処理」も電算化が可能となりますが、なかでも「静態調査である国勢調査」と同様に重要であると思われる『人口動態調査』は、出生・死亡・死産・婚姻・離婚の5種類の事象を戸籍の届書によりなされていますが、その集計が迅速に行うことができるのは大きなメリットでしょう。