[86217] ぺとぺと さん
[86221] 白桃 さん
ご無沙汰しております。
三本松に中国銀行があるのは、平塚に静岡銀行やスルガ銀行や静岡中央銀行の支店があるのと同じような理由のように思いますが、実際のところどうなのでしょう。
平塚に各銀行の支店がある経緯について、
横浜銀行の店舗の歴史(PDF)
には以下のようにあります。
平塚の特徴は、近隣地区に本店を置く銀行が多くの支店を設置した点にある。秦野銀行、国府津銀行(小田原実業銀行を経て明和銀行となる)が、それぞれ平塚支店を設置したほか、すでに藤沢・厚木に出店するなど、神奈川県内への進出に積極的だった駿河銀行(現・スルガ銀行)も、45 年に平塚支店を開設している。
なお、秦野、明和の両行は上記資料にもあるように、1941年に横浜興信銀行(現横浜銀行)に合流します。
要するにスルガ銀行の平塚支店はスルガ銀行自ら開設したようです。(他の静岡県の2行についてもそうだと思われますが、調査ができていません)
一方、岡山に本店のある中国銀行が三本松に支店を開設したわけではなく、香川県の大内銀行によって開設された支店が、1931年の香川銀行の中国銀行による買収によって、中国銀行の支店となったという流れのようです。(参考:
てくてく近代建築)
注: ここに出てくる香川銀行は、現在の香川銀行とは無関係です。
さらに言いますと、大内銀行についての詳しい資料はないものの、行名からは、現在の東かがわ市と重なる、旧大内郡に本拠があった可能性が高いです。
とすれば、まさに現在の東かがわ市にあたる地域を地元とする銀行が、地元に支店を開いているだけ、ということになります。
以上、三本松の重要性についてとやかく申し上げるつもりはありませんが、ご参考まで。
その他参考
地方金融史研究会「日本地方金融史」,日本経済新聞社
銀行変遷史データベース
※誤字・脱字訂正:「岡山に支店のある」→「岡山に本店がある」「三本松支店を開設したわけではなく」→「三本松に支店を開設したわけではなく」
※※香川銀行について注を追加
※※※参考のリストの記法を改めた